久石譲、フューチャー・オーケストラ・クラシックス(ナガノ・チェンバー・オーケストラ)のベートーヴェンの交響曲全集を聴きました。この全集が出たのは知っていました。しかし、ベートーヴェンの交響曲全集に関しては既に50種類以上持っているので、パスしていました。しかしながら「レコード芸術」のレコードアカデミー賞を取ったと聞いたので、やっと購入しました。
1.良い所
(1)オケが少人数で密度が濃く、レベルの高いアンサンブル
(2)ともかくエネルギー感がすごい
(3)ベートーヴェンのリズムの感覚の素晴らしさが良く分かる
2.悪い所
(1)あまりにもセカセカし過ぎ。タメとかコクがもう少し欲しい。特に8番。
(2)第9で1~3楽章と4楽章がなんだかチグハグ。
久石譲の指揮者としての技量は高いと思いますが、だからといってこれを何度も聴きたいかというと、そういう気にはあまりなれません。他の指揮者と比べると、ヘルマン・シェルヘンのと共通点があると思いますが、シェルヘンみたいな狂気は感じません。(芸術において狂気は必ずしも悪い意味ではありません。)

宇宙家族ロビンソンの”The Colonists”を観ました。ちょっと安っぽいけどそれなりに楽しめたお話でした。ロビンソン一家が遠隔地を結ぶ通信装置を組み立てていた時に、その機器がすべて何かの音波で破壊されます。そして現れたのがどこかの星のアマゾネスのような女戦士でした。その星では女性だけが偉く、男はみな奴隷です。ロビンソン一家は全員捕まり、女性は結構な待遇を受け、男性は皆、その戦士の仲間がやって来た時に、呼吸をこの星の大気に合わせるアーチ型の装置の建設をやらされます。ここで例によってドクター・スミスがアーチに絵や彫刻を施し、自分は芸術家であるとアピールします。女性は芸術家に弱いという当時の(今でも?)偏見通りに、ドクター・スミスは女戦士の慰み者の地位を獲得します。ロビンソン一家の男たちは何とか反乱を試みますが失敗します。ただウィルとロボットだけがドクター・スミスがこっそり助けてくれたお陰でフォースフィールドの外に出ることに成功し、プラスチック爆弾を持ってきて、ドクター・スミスが作った天使の彫刻をプラスチック爆弾製にすり替えます。そして見事にアーチを爆破することに成功し、女戦士の仲間は着陸寸前で引き返して行きます。女戦士は女王から処罰を受け、「これからは子供を育てたり、食事を作ったり、洗濯や掃除をしなければならない」と嘆きます。しかし、これを観た当時の主婦の人とかはあまりいい感じはしなかったのではと思いました。逆フェミニズムのドラマみたいで。
宇宙家族ロビンソンの”Revolt of the Androids”を観ました。冒頭にルビーを食べる雪男が出てきますが、これは原子力潜水艦シービュー号のキャラの使い回しです。しかしこのキャラは本筋にはまったく関係無く、今回は以前宇宙のデパートの自動販売機から出てきたVerdaというアンドロイドが再登場。このアンドロイドは人間性を身につけてより高級なアンドロイドに進化したためロビンソン一家は対価は払わず、Verdaはデパートに引き取られてという話でした。しかし今回Verdaは何かやったのかデパート側に追われていて、彼女を追ってデパート側から破壊用アンドロイドが送られて来ます。まあ人造人間キカイダーの破壊を使命とするハカイダーみたいなものです。その破壊用アンドロイドは出来損ないのスーパーマンみたいな格好ですが、ビルをひとっ飛びも出来ず、機関車を止めることも出来ません。おまけに着陸した時にどこかが壊れていて本来のパワーが出せません。Verdaは自分は人間であるとうまくごまかし、破壊用アンドロイドをある意味骨抜きにします。しかしデパート側は新たなアンドロイドを送ってきて、結局新旧アンドロイドの戦いになり、古い方が何とか勝ちます。Verdaと旧アンドロイドは追跡の手を逃れて別の無人の星に移住して終わりです。まあまあ楽しめる話でした。
宇宙家族ロビンソンの”Treasure of the Lost Planet”を観ました。第1シーズンで登場した宇宙海賊のタッカーが再登場します。第1シーズンの時は元々地球人でエイリアンに拉致されて海賊になって、とそれなりに真面目な説明がありましたが、今回のはほとんどお笑い調です。タッカーが探している、ビリーボーンの宝というのが、ビリーボーンの星は何にでも金銀を使っているということで、ウィルが賢くもそれならビリーボーンの宝は金銀ではないのでは、というもっともな推測をし、結局その通りでお宝は単なる鉄屑だったというオチです。ロボットは今回は調子が悪くてほとんど活躍しません。昔、子供雑誌の通販で「大仏の首」という鳥や昆虫のオス・メスを当てるというミステリーグッズがありましたが、今回ロボットの首が登場し、その頭が向く方向にビリーボーンの宝があるという良く似た感じのものでした。途中トラップが2箇所もあって欲をかいたものが犠牲になるというお話です。まあ第2シーズンらしいナンセンスな話ですが、海賊のタッカーのキャラクターはなかなか面白くて楽しめました。

宇宙家族ロビンソンの”The Cave of the Wizards”を観ました。この辺りひどい話が多いシーズン2の中ではかなり良く出来た話で楽しめました。ただ、原子力潜水艦シービュー号のキャラが沢山出てきた(化石男、宇宙から来た巨大脳、ミイラ男など)には辟易しましたが。ドクター・スミスが岩石採集の時に突然爆発に遭遇し頭を強く打ち、自分の名前も忘れてしまいます。やがてエイリアンの出すビープ音に操られて洞窟に誘い込まれます。そこには宇宙をかつて支配していたドラコニアンの一族のマシンがあり、それらを統率し、ドラコニアンの過去の知恵を集約する人間を求めていて、それにドクター・スミスが選ばれたものです。ドクター・スミスはついうっかりエイリアンのメダルと帽子を身につけすっかりエイリアンに操られてしまいます。一方でロビンソン博士とドンはいよいよジュピター2号の修理と燃料の採取が終わり、この星から飛び立とうとしていました。一度は博士とドンはドクター・スミスとロボット(エイリアンに金色にされ、ゴールデンボーイと名乗っている)を連れ戻しに行きますが、無駄でした。しかしウィルは諦めきれず一人で二人を連れ戻しに行きます。それでもドクター・スミスはウィルの願いをはねつけますが、ウィルがこれまでの楽しかった思い出を話し、それによってドクター・スミスの感情が復活し、エイリアンの催眠術が解けて、という話です。結局一家はこの惑星を出発出来ませんでした。
宇宙家族ロビンソンの”Rocket to Earth”を観ました。今回は魔法使いが登場です。とにかくSFとある意味正反対の者が次から次に登場します。最初はドクター・スミスにしか見えなかった魔法使いが実は洞窟の中に住んでいることが分かります。彼はロケットを持っていて、ドクター・スミスがまた例によってうまくごまかしてそのロケットを使って地球に戻ろうとします。実は魔法使いの側もドクター・スミスを騙していて、そのロケットに積まれていたのは宇宙用の花火ではなく核ミサイルでした。手違いでウィルも一緒に乗ったロケットは地球に向かいます。しかし地球から未確認ロケットとして確認の通信が来ても、こちらから返答することが出来ません。それなら花火を出せば敵では無いと分かってくれるとドクター・スミスは考え、それを打ち出すと実際は核ミサイルですから、すっかり地球側からは敵のエイリアンとみなされ、地球からミサイルが飛んできます。ウィルがロケットを何とか反転させて元の星に戻ります。しかしこの話別に魔法使いでなくて他のエイリアンでも良かった筈ですが、もうすっかりそういうカラーの番組になってしまっています。