トワイライト・ゾーンの”The Hunt”

トワイライト・ゾーンの”The Hunt”を観ました。ハイダー・シンプソンは妻と猟犬のリップと山小屋で暮しています。シンプソンは一度リップに命を助けられたので大事にしています。ある夜、妻が不吉な前兆を見たから、と言うのにも関わらず、アライグマ狩りにリップと出かけます。リップは首尾良くアライグマを見つけ追いかけますが、その途中で池にはまってしまい、浮かび上がって来ません。シンプソンもリップを助けようとして池に入りますが、彼も浮かび上がって来ませんでした。シンプソンが目を覚ますと朝になっていて、彼とリップは家に戻ろうとしますが、途中2人の人が犬用の墓穴を掘っていました。家に戻るとシンプソンの奥さんは喪服を着て泣いており、それを教会の神父が慰めていました。そして二人ともシンプソンとリップが見えません。そうです、一人と一匹は死んでいました。仕方なく外に出て歩いていると門があり、そこの門番はシンプソン達を認めて声をかけます。そしてその門番はここは天国への門だと説明します。しかしシンプソンはリップが何かをかぎつけて訝しんでいるのと、門番が犬を連れては行けないと言ったため、門番と離れて道を歩き続けます。そこに天使が迎えに来て、先ほどの門が地獄の門だったと説明します。リップはその門から硫黄の臭いがするのに気付いていました。天使は、悪魔も犬を騙すことは出来ない、と笑います。
という話です。しかしキリスト教の考え方での天国・地獄ってそういうもんじゃないでしょう、という疑問が残りました。愛犬家が書いた脚本のように思います。

トワイライト・ゾーンの”Dead Man’s Shoes”

トワイライト・ゾーンの”Dead Man’s Shoes”を観ました。ある男の死体がストリート脇のドブの中に投げ捨てられます。たまたまその近くにいたホームレスのネイトがその死体を漁り、死体が履いていた高級な靴を盗んで自分で履きます。すると彼は何故かある方向で歩き出し、ある女の家に行きます。それは殺された男の恋人の家でした。女性はネイトが殺されたデーンとは違う顔なのに、デーンと同じテキーラと角砂糖という変わった酒を飲み、またデーンと同じことを言うので戸惑います。ネイトはデーンの服に着替えると、あるバーに行きます。そこにはデーンを殺したギャング達がいました。ネイトはそのギャングの親玉に、伝言があると言い、そのギャングの仕事部屋に行って、そこで隠していた銃でその親玉を殺そうとします。しかし隠れていた子分の一人に撃たれて、ネイトは死にます。しかし死に際にギャングの親玉に向かい、「俺はお前を殺すまで何度もやって来る」と言い残します。ネイトの死体は先ほどのデーンの死体と同じ場所に捨てられましたが、今度は別のホームレスがその靴を盗んで…という話です。またちょっとしたアイデア作ですね。もう一ひねり欲しいと思いました。

アウター・リミッツの”Counterweight”

アウター・リミッツの”Counterweight”を観ました。近い将来に、植民星の候補であるアンテオンまでの291日間の宇宙飛行をする際に、専門的な訓練を受けていない乗客がどのような影響を受けるかをテストするため、本物に似せて作られた宇宙船もどきの中で291日間のシミュレーションテストが始ります。乗客は4人の科学者、一人の新聞記者、一人の建築家と、フライとアテンダントの女性と操縦士でした。シミュレーターの中にはパニックボタンが設置され、非常事態が起きた時そのボタンを押すことでシミュレーションを中止することが出来ました。しかしそのシミュレーション装置の中にはエイリアンが入り込んでおり、口を開けた蛇のような形でそれぞれの乗客の心に入り込んで深層心理を表面に出したり、あるいは建築家の首を絞めて殺そうとしたりしました。またある博士は、自分のベッドの中に、死んだ自分の娘が死ぬ時に持っていた人形を見つけパニックを起します。そんなこんなで190日が過ぎて、次第に乗客同士いがみ合うようになりますが、そんな時突然酸素の供給が止まり、次々に乗客が倒れていきます。そしてそれは復帰しましたが、ある植物学者はシミュレーション装置に持ち込んでいた植物が怪物化しているのを発見します。怪物の正体はエイリアンで、自らをアンテオンの原住民だと言います。そして地球がアンテオンの植民星化を図るのを阻止するためにシミュレーション装置に乗り込んだ、と言います。結局その怪物が建築家を操ってパニックボタンを押させてシミュレーションは中止になります。
という話ですが、あちこち辻褄が合っていなくまた結末もよく分らないもので失敗作と思います。原作があってそれは実際の宇宙飛行で乗客同士のストレスを軽減するための、わざといじめられるキャラクターがいて、それがカウンターウェイトということだったらしいのですが、このアウター・リミッツの脚本は、あちこちいじった結果、全体の構成が出鱈目になってしまっています。

吉村昭の「高熱隧道」

吉村昭の「高熱隧道」を読了。「黒部の太陽」の映画で、黒部第三発電所というのがあってそこのも非常な難工事であったことを知って読んで見たもの。正直言って想像を絶する世界でした。
一つは初めて知ったのですが「泡雪崩」(ほうなだれ)というのがあって、それが2回工事関係者用の宿舎を襲います。この「泡雪崩」は通常の雪崩とはまったく違います。Web上にどなたかが作られたイメージ図(Webサイト自体はここ)があったのでそれを見てください。ホウ雪崩に襲われた工事宿舎は、鉄筋コンクリートの2F、木造の3・4Fを合わせた部分が鉄筋コンクリートの1Fの部分から引きちぎられ、宿舎のあった所より70mも高い尾根を超え、580mも飛ばされて最後は黒部川を超えて山腹に叩きつけられ、中にいた人は即死しています。台風でも竜巻でもこれほどのすさまじいエネルギーを出すことはありません。この「泡雪崩」の事故は1回ではなく、最初の事故の後慎重に選んだ場所でも再度発生します。そこは3方が壁のような地形に囲まれ、残った1方は樹齢数百年のブナ林でつまり数百年雪崩が起きていないことを示していました。しかしその上方で発生した泡雪崩がこのブナの原生林を根こそぎ空中に飛ばし、宿舎の屋根にそれが降り注ぎました。中にいたものは圧死するか、火鉢によって火災になって焼け死ぬかでした。
もう一つはタイトルにもなっていますが、掘削したトンネルが要するに温泉の源泉部のような所にぶち当たり、岩盤の温度が50-60℃から段々上昇し、途中地質学者が90℃が上限で後は下がるという予想をあっさり裏切り、やがて100℃を超え、最後は160℃近くにまでなります。この熱のため仕掛けたダイナマイトが点火する前に爆発する事故が発生します。また作業員の体熱を下げるため後ろからホースで水をかけますが、その水がたまって50℃くらいになります。多くの作業員が火傷し、また下半身もただれ、体から脂肪分が抜けて熱中症のような症状になります。ダイナマイトについては、熱が伝わるのを遅らせるため、最初はエボナイトの筒に入れ、次は竹に入れ、と試行錯誤し、最後はその竹の回りにアイスキャンディーのように氷を付けた状態で岩盤に装填していました。
ホウ雪崩と、このトンネル内の高温による犠牲者は合計で300名に達し、再三富山県警より工事中止命令が出ます。しかし当時(昭和11年)日本は戦争に向かってひた走っており、この工事は国策でもあり、大量の犠牲者を出しつつも最後まで敢行されます。小説の最後はダイナマイトが倉庫から盗まれ、坑夫達の間に不穏な動きが出てきて、技師達が逃げ出す、ということになっています。
福島原発事故の時に「想定外」という言葉がクローズアップされましたが、実際には厳しい自然を相手にすれば常に想定外が起きるということだと理解しました。

NHK杯戦囲碁 大西竜平7段 対 仲邑菫女流棋聖(2023年5月14日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、ついに来ました、黒番が大西竜平7段、白番が仲邑菫女流棋聖の対戦です。仲邑女流棋聖は14歳で初出場の最年少記録を更新しました。この碁の布石は黒白とも平行型の2連星で、かつそれにもかかわらず白が三間髙バサミをしたりでダイレクト三々がまったくないという、昭和の香りがする布石でした。戦いは上辺で始まり、黒が攻められながらも白の三間ビラキの間に打ち込み戦線を拡大しました。そんな中、左辺から左上隅にかかっていた2子が、黒が中央を押して白がそれに合わせて伸びた結果、白の包囲網に取り込まれて半分死んでいました。碁の流れで黒がこの2子を引っ張り出すことになりました。黒は尻尾を捨てるかと思いましたが結局強く全部を助けたので、行きがかり上白はこの黒全体(写真での左辺の黒7子)を取りに行きました。しかし黒が考慮時間を3回連続で使って白の包囲網の弱点を突いて全部を活きに行ったのが強く、白も切られて左上隅の石に眼が無く、無理矢理取りに行くと攻め合いになり黒勝ちのため、やむを得ず活き活きの形で収束しましたが、白は後手になり、白の大きな地が見込めた箇所を先手でガラガラに荒されたということになり、ここで形勢は黒に大きく傾きました。後は黒が薄い所を先に固めて行って白に付け入る隙を与えず、地合いで盤面12目程度の黒のリードが最後まで縮まらず、白の投了となりました。こうして仲邑菫女流棋聖の初挑戦は残念な結果になりましたが、今後どのような活躍をしてくれるかが楽しみです。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ゼネレーションの”The Last Outpost”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ゼネレーションの”The Last Outpost”を観ました。フェレンギというまだ実態が良く分っていない星人が連邦の基地からある装置を盗み出したので、エンタープライズ号がそれを追いかけています。フェレンギの宇宙船はある惑星の近くで止まったのでエンタープライズ号も止まりますが、フェレンギから攻撃を受けます。エンタープライズも反撃の準備をしていましたが、何故かエネルギーが吸い取られてしまい、動けなくなります。ピカール船長はフェレンギと通信して、この状態を解除してもらう条件を聞き出そうとしましたが、驚くべきことにフェレンギ側もエンタープライズ号から攻撃を受けてエネルギーを吸い取られていると思っていました。ピカールは結局両方の船がその惑星の何かによってエネルギーを吸い取られていることを悟り、フェレンギ側に共同で調査することを提案します。その星はかつて存在したテコン帝国の防衛装置でした。転送で両方の調査隊が惑星に降り立ちますが、手違いで争いになってしまいます。そこにある老人のキャラクターが現れます。その老人は両方を野蛮人と呼びますが、ライカーに対し、「それ無しには戦うべき時と戦わざる時を判別出来ないものは何か」と謎かけをし、ライカーは孫子の兵法から「それは恐れである」と答え、その老人を満足させます。そして老人はエンタープライズ号のエネルギーを吸収するのを止めます。そしてライカーに対し、フェレンギを皆殺しにするか、と聞きましたが、ライカーはフェレンギは地球の何百年前かの状態であり、彼らも学んで進化するだろうとし、彼らも助けることを依頼します。
という話ですが、唐突に孫子が出てきたり、またフェレンギがまたもある種の未開部族的な描写であり、ちょっと引っ掛かりました。これまでの4エピソードでは、このニュー・ゼネレーションはかなりイマイチです。

トワイライト・ゾーンの”One More Pallbearer”

トワイライト・ゾーンの”One More Pallbearer”を観ました。pallbearerは「棺桶を担ぐ人」の意味。百万長者のポール・ラディンはある夜3人の人を彼が作らせた地下300フィートの所にある核シェルターに招きます。一人は彼の高校の時の女性教師で、ラディンがあるテストでカンニングして、それがばれたのを他の生徒のせいにしようとしたのを皆の前で糾弾した人です。もう一人は、ラディンが第2次世界大戦のアフリカ戦線で兵士として戦った時、その命令違反によって部隊が危機に瀕したのを咎めて軍事法廷送りにした上官でした。最後の一人は、ラディンによって自殺に追い込まれた女性のことを糾弾した牧師でした。ラディンは今晩核戦争が起き、米ソ双方が核ミサイルを撃ち合い、それによって世界は滅亡すると言います。彼は金持ちの特権で先にそれを知ったと言います。そして実際に政府機関による避難を呼びかける緊急放送がスピーカーから流れます。ラディンは3人に、助かる方法はただ一つ、このシェルター内に留まることであり、もしそれを希望するなら、条件は3人が過去の彼に対する仕打ちについて謝罪することだと言います。しかし、3人は3人とも毅然として、ラディンと一緒に生き残るより、愛する者と一緒に死ぬ方がましだ、と言って誰もラディンのリクエストを承知しようとしません。ラディンはそうした3人の行動が理解出来ず、エレベーターで去って行く3人に、「これは全部ジョークだ」と叫びます。しかしエレベーターで地上に上がるとそこは核ミサイルで攻撃された後の廃虚で、ただ一人の生存者になった彼は泣き叫びます。しかしそれは彼の狂った頭の見せた幻想で、ラディンは行き交う通行人の側でわめいていて、結局警察官に連れて行かれます、という話です。
うーん、もう一ひねり欲しい話で、結末がある程度予測出来るのが難点でした。また以前も核戦争で銀行の金庫に入っていて助かる男の話がありましたが、核ミサイル爆発直後の都市を歩けば残留する放射線ですぐにやられて死んでしまう、ということがまったく分っていないという点で進歩がありませんでした。

トワイライト・ゾーンの”Nothing in the Dark”

トワイライト・ゾーンの”Nothing in the Dark”を観ました。ある老女が地下の部屋に一人で暮しており、いつも何かに怯えていました。ある日、外で銃声が鳴り響き、一人の若い男(何とロバート・レッドフォード!)が玄関のドアの前で倒れます。男は自分は警官であり銃で撃たれたので老婆に助けてくれるように頼みますが、老婆は「私をだまさないで」という具合に拒み、中々中に入れてくれません。結局若い男が気を失う寸前に老婆はドアを開け、若い男を中に入れます。老婆は若い男を介抱しお茶を飲ませますが、医者を呼ぶことはしません。その理由として、老婆は外でこれまで何度も色んな男の格好をした死神が、年取った女性に死をもたらすのを見たといい、死神を中に入れないためこんな部屋に何年も暮していると言います。その後、別の男がドアをドンドン叩きます。若い男が、何で返事をしないんだとなじったので、老婆はドアチェーンを付けたままドアを半開きにしますが、その別の男がドアを蹴破るようにして中に入りました。その別の男の説明によると、老婆の住んでいる部屋は古くて今にも解体の危険があるため、取り壊し、老婆には別の新しい住処を提供すると言います。男は市に頼まれた解体業者でした。しかし老婆は外には出たくないと言い、若い男に説明してくれるように頼みます。しかしその解体業者は若い男の姿を見ることが出来ません。解体業者が出ていった後、若い男は鏡を見るように言います。そこには彼の姿は映っていませんでした。ようやく老婆は今度こそ若い男が死神であり、彼女を騙して中に入ったことに気が付きます。老婆は必死に抵抗しますが、死神は優しく手を差し伸べて一緒に行こうと言い、手を差し出した老婆は、ベッドの上に既に死んでいる自分を見る、というお話です。
死神が出てくるのはこれで3回目で、いつも男性ですね。しかしロバート・レッドフォードもこの頃はまだこんな役をやらされていたんだなあ、と思いました。

熊井啓の「黒部の太陽」

実際に黒部ダムを見てきて、やはり映画の「黒部の太陽」を観たくなり、Amazon Primeで観ました。石原裕次郎がこの映画は映画館で観て欲しいと言ったことから、長い間DVDやBlu-rayにならずにほぼお蔵入りフィルムと化しかけていたものです。
最初の企業とのタイアップ映画で、そのせいか関電の社長が格好良く描かれすぎですが、そうはいっても三船敏郎と石原裕次郎という二大スターの競演は素晴しく、その他も宇野重吉、大滝秀治、志村喬、辰巳柳太郎、二谷英明、樫山文枝、高峰三枝子など豪華きわまりないキャスティングです。
この映画で初めて知ったのは、いわゆる黒部ダムの黒四ダムの前に黒三ダムというのが戦争中に建築されて、これが黒四以上の大変な工事でトンネルがもろに活断層に当たったため岩盤の温度が170℃以上になり、ダイナマイトをセットすると導火線で点火する前にその熱で爆発してしまい、雪崩で宿舎がやられたのと合わせて300人もの犠牲者が出たということでした。(吉村昭にこのトンネル工事を題材にした「高熱隧道」という小説があります。)石原裕次郎の父親がその工事の指揮を執っていて、自分の子供(裕次郎の兄)に発破を仕掛けさせて死に至らしめたという過去があることになっています。
最初に登場する裕次郎はフォッサマグナ沿いにトンネルを掘ることの危険性を訴えますが、この辺り1968年当時で学生紛争のピークの時期であり、そういう学生運動の影響が裕次郎の言動に感じられます。また私は破砕帯のリスクは当時分っていなくて、実際に工事して初めて遭遇したのかと思っていましたが、実際はある程度は予想していたようです。しかしその割りには準備が不十分極まりなかったと思います。
一方の三船敏郎はまあ言うことなくて、こういうビジネスマンの役も見事にこなしています。また破砕帯にぶちあたった時の画面は、撮影のセットのミスで計画の倍の水が押し寄せてきたんだそうですが、三船敏郎が一歩も退かなかったそうで、それが「退避!」と叫ぶシーンに活かされています。
まあ3時間16分という長大な映画ですが、やはり一度は観ておくべき映画と思います。

アウター・リミッツの”The Duplicate Man”

アウター・リミッツの”The Duplicate Man”を観ました。ヘンダーソン・ジェームズという科学者が、メガソイドという凶悪でかつ人間よりもIQが高くテレパシー能力を持っているエイリアンを、法律で禁じられているにも関わらず密輸によって生体を入手し、秘かに自分の家の中で研究のため飼っていました。このエイリアンは繁殖期以外は、ひたすら生き物を殺しまくる危険なものです。しかしある日、丁度繁殖期にあったメガソイドが逃げ出してしまいます。ヘンダーソンは、当時既に開発されていたクローン人間技術を使い、自分の複製を作り、それにメガソイドを処分させようとします。しかしクローンはメガソイドに傷を負わせましたが逃がしてしまいます。クローンは法律で作成後1日以内に処分してしまわないといけないことになっています。もしクローンが本体と同じ記憶を持つと、まったく本体と区別がつかなくなり、社会的混乱が生じるからです。クローンは、メガソイドの密輸を行った宇宙船長のエメットの家に行きますが、彼が警察に電話しようとしたので殴って気絶させます。そしてヘンダーソンの家に電話し、電話に出たヘンダーソンの妻ローラを「プリンセス」と呼びます。それはヘンダーソンがまだメガソイドの研究に夢中になってローラに冷たくなる前の呼び方でした。深夜に自宅に戻ってくるようにプログラムされていたクローンは、自宅で本物と対峙します。本物はエメットに金を払ってクローンを始末させようとしていましたが、エメットはしかしやはり戻って来ていたメガソイドに殺されてしまいます。本物とクローンはどちらもお互いを殺すことが出来ず、そこに現れたメガソイドを倒そうとし、片方の犠牲により、メガソイドを何とか殺すことに成功します。そこにローラに、クローンを闇で作った科学者から電話があり、クローンを始末しなくても、夜の12時になるとその血管中に毒が流れ自動的に死ぬということを説明します。メガソイドを殺して戻って来たどちらか分らないヘンダーソンは、ローラを「プリンセス」と呼んだので、ローラはそれはクローンだと思い、12時の鐘が鳴った時の悲劇を予想して青ざめます。しかし、それはクローンによってローラへの愛を取り戻した本物でした、というハッピーエンドです。
クローンと本物とローラの三角関係は面白いですが、メガソイドというエイリアンは一体何のため?という感じもします。クローンを使って完全犯罪を企むなど、ミステリーとしてはもっと色んな展開があり得るように思います。