クラウディオ・アバドの2回目のマーラー交響曲全集

クラウディオ・アバドの2回目のマーラー交響曲全集を聴きました。「全集」と書きましたが、最初から全集にする意図があったのではなく、ライブ録音を集めたものだと思います。オケもベルリンフィルだけではなく、ルツェルン祝祭管弦楽団が混じっています。この全集に収められている録音では既に4番や7番は持っているのですが、まとめて聴きたくて買いました。学生時代に最初にマーラーを聴きだした頃、アバドの最初の全集が進行中でした。私にとっては、マーラーの基準はこのアバドの最初の録音です。それはクレンペラー、ワルター、バーンスタインといったマーラー指揮者の第一世代とも言える指揮者のものとは明らかに一線を画していて、どろどろとした情念とは無縁のかなり知的なマーラーでした。今2回目の全集を聴いて、基本的なアプローチは1回目と変わってないように思いますが、より柔軟さが加わって表現も自在になったように思います。もうこれで10種類以上のマーラーの交響曲全集を所有していて、今はマイケル・ティルソン・トーマスのがお気に入りですが、やっぱりアバドのも好きです。

クリスチャン・ゲアハーアーの「美しき水車小屋の娘」

クリスチャン・ゲアハーアーの「美しき水車小屋の娘」の再録音を聴きました。ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ以降、ドイツ人歌手には大した人が出てこなくてかなり衰退していましたが、このゲアハーアーが一時騒がれました。ただ、私はあまりいいとは思わなくて、今回のも一応買ってみましたが、特に印象に残る点はありません。このCDは歌だけではなくて、所々にドイツ語で歌曲の内容を説明するような朗読がついています。はっきり言ってなくてもいいようなものですが。
この「美しき水車小屋の娘」は完全に恋愛と失恋の歌で、恋敵に対する激しい憤怒の歌も含まれています。これが「冬の旅」になると、単なる失恋の歌を超えて、「共同体からの追放」にまで至る重い内容になります。

波多野睦美+高橋悠治の「冬の旅」

高橋悠治(ピアノ)+波多野睦美(メゾソプラノ)の「冬の旅」を聴きました。これが多分60種類目以上の「冬の旅」です。高橋悠治が「冬の旅」の伴奏をするのは、以前岡村喬生とのものがあるようですが、私は聴いていません。また、波多野睦美という人も初めて知りましたが、1964年生まれなのでもう結構なお年ですが、普段高橋悠治と一緒に活動している歌手のようです。私が持っている「冬の旅」のCDでは、ナタリー・シュトゥッツマン(コントラルト)のものと比較的に近い感じで割と最近流行りの歌い方という感じです。好感が持てるのは、日本人リート歌手の場合、「劇場ドイツ語」という古くさい歌い方で、wiederをヴィーデルのように発音する人がとても多いのですが、この波多野睦美は普通の歌い方です。白井光子以来、やっと日本人歌手も普通になって来たと思います。高橋悠治の伴奏は、非常に普通で特にどうってことはないです。

ピーター・ヤン・リューシンクのバッハ教会カンタータ全集

J.S.バッハの教会カンタータについては、「選集」は2つ持っていて、カール・リヒターの26枚組と、フリッツ・ヴェルナーの10枚組です。でも、バッハの教会カンタータはいつかは全部聴いてみたいと思っていました。HMVとAmazonを検索したら、定評ある鈴木雅明のが出てきますが、2万6千円くらいとちょっと決心のいる価格です。Amazonをもっと検索してみたら、ピーター・ヤン・リューシンク指揮ネーザーランド・バッハ・コレギウムの物が出てきて、これが50枚組で¥8,597、実に1枚170円くらいという掘り出し物でした。Amazonでのレビューも上々だったので、これをポチりました。この価格だとさすがに歌詞ブックは付いていませんが、それは別に書籍で持っているので私には不要です。少しずつ聴きたいと思います。バッハの教会カンタータは、実際に日曜毎に教会で歌われるために作曲されたもので、本当はそれぞれの日曜日のために作られたカンタータを一曲ずつ聴いていくとよりいいのですが、さすがにそこまで暇ではありません。

ザンドナイの「フランチェスカ・ダ・リミニ」

ザンドナイの「フランチェスカ・ダ・リミニ」をDVDで観ました。来年のゴールデンウィークのスカラ座の演目がこれなんで、ちょっと早いけど予習です。2016年3月に新国立劇場でヤナーチェクのイエヌーファを観て以来のオペラです。とはいえこの作品は前に既に観ています。今回のDVDはメトロポリタンでレヴァイン指揮で、ドミンゴとレナータ・スコットが主演という非常にオーソドックスなもの。男女の三角関係のもつれで最後は殺人が起きて終わるというこれ以上無いくらいイタリアオペラ的な作品。考えてみると、イタリアオペラと大衆小説には結構共通点がありますね。