下成佐登子の1stアルバムの「秋の一日」をゲット。下成佐登子って、多分今の50歳以下の人は名前もその曲もまったく聞いたことないと思います。それ以上の人も「コッキーポップ」を当時(1970年代後半)聞いてない限り知らないでしょう。しかし歌の上手さという意味ではポプコン出身の女性歌手の中でトップクラス、日本の全ての女性シンガーの中でもベスト10に入るんじゃないでしょうか。アルバムタイトルになっている「秋の一日」が秀逸で、このアルバムはシングルとは別バージョンのアコギのアルペジオ伴奏によるシンプルなアレンジですが、下成佐登子の声をより際立たせます。
私が何でコッキーポップを聴いていたかというと、鹿児島の進学校に高校から入り最初の1年は寮でした。その寮は12時消灯でマスター電源を切られるので、寝るしかありませんでした。しかし直前までハードに勉強して後いきなり眠るのは大変でした。そんな時MBC(南日本放送)で24時~24時半という絶妙のタイミングで放送していたのがコッキーポップでした。(ちなみにキー局のニッポン放送では24時半からだったみたいです。)電池式のラジオでイヤホンで聴いていました。当時(今も?)、鹿児島ではラジオの民放はMBCだけで、NHK-FMはその時間は放送はありませんでした。民放のFMも当時は無し。また1976年~1980年というタイミングも、ポプコンのいわば全盛期であり、そういう意味でも色々懐かしいです。このポプコン出身のシンガーソングライター、特に女性のシンガーソングライター(中島みゆき、八神純子、柴田まゆみ、谷山浩子、明日香、等々)は今の人より音楽的にも歌詞的にもずっとレベルが高いと思います。この下成佐登子さんもそんな一人ですが、大衆的な人気という意味では苦戦し、結局スタジオミュージシャンに転身したみたいです。