本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が本木克弥8段、白番が六浦雄太7段の対戦です。六浦7段は何とシードで2回戦からの出場で、理由は賞金ランキング上位ということです。最近の充実ぶりが窺えます。布石は最近の碁には珍しくお互いに模様を張り合うような碁になりました。焦点になったのは右辺で、ここの攻防は見応えがありました。結局黒が上手くしのいで活きて、更に上下の黒が連絡したので、ここだけ見ると黒が上手くやりました。しかし白は右下隅で様子見をしていた1子を、右辺が厚くなったのを利用して動き出しました。ここで黒が逆襲して白を切断して行ったのが少し打ち過ぎだったように思います。結局黒の右下隅からの大石に眼が無くなり、白に下辺を荒らされ、かつ左辺の模様にも入りにくくなりました。しかし黒も目一杯に打って、白の中央の大石との攻め合いに持ち込みました。しかし白の方がはるかに手が長く、結局黒は左辺に絡めて左上隅に入り込みここでヨセコウですが、何とか劫に持ち込みました。白は1手の余裕を使って左辺を備え、黒がダメを詰めて本劫になりました。しかし劫材は白が多く、劫自体は黒が勝ちましたが、代償で右辺の黒を取り、これで白の中押し勝ちとなりました。
投稿者「kanrisha」のアーカイブ
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ヴェーバーの「中世合名・合資会社成立史」の日本語訳の第44回目を公開
ヴェーバーの「中世合名・合資会社成立史」の日本語訳の第44回目を公開しました。ここでも合名会社における「連帯責任」を法的にどう取り扱って来たかという議論が延々と続きます。
後8ページで、取り敢えずの終了予定日は9月6~8日です。
我ながら良くここまでたどり着いたなあと思います。
「巨人の惑星」の第2話の”Weird World”
“巨人の惑星”の第2話の”Weird World”を観ました。何か第2話で既に飽きてしまった感が。これまでアレンの3作品はそれぞれ設定は違いますが、毎回バラエティーに富んだ話が展開されましたが、この巨人の惑星は毎回舞台は同じで、話も結局地球人が巨人の住居に忍び込んで、捕まりかけながら何かするというだけで、今回は一行よりも先にこの星に不時着していた船長と会い、巨人達が持っていってしまったその船長の宇宙船を取り戻して地球に帰ろうとします。しかし、その船長が途中で自分の部下の命を犠牲にしたことを思い出して、ヘタレになって動けなくなったけど、最後に子供が巨大グモ(この星では普通のクモ)に襲われていたのを助けて自分は命を落とすという、まあ非常にありがちな話でした。
ヴェーバーの日本語訳のタイトル変更「中世合名会社史」→「中世合名・合資会社成立史」
ヴェーバーの”Zur Geschichte der Handelsgesellschaften im Mittelalter”の邦訳のタイトルを「中世合名会社史」から「中世合名・合資会社成立史」に変更しました。詳しい理由はこちらをご覧ください。
菊地清麿の「評伝 古関裕而」
菊地清麿の「評伝 古関裕而」を読了。自伝とムック本を除いて、古関裕而に関する本はこれが5冊目です。これまで読んできた本で最大の不満点であった「古関裕而の音楽そのものへの分析がほとんどない」という点に関しては、この本はかなりの情報量を持っています。筆者は元々明治大学で古賀政男以来の伝統を持つマンドリンクラブにいた人のようで、昭和流行歌謡史が専門のようです。それはいいのですが、そういう長所を言う前にこの本の校正レベルの低さに辟易しました。ほとんど数ページに一箇所ぐらいの割合で校正ミスを発見します。また、とても信じられないような内容を書いている箇所も多数あり、例えば古関が奥さんの金子さんのために作曲したオペラ3作について「どの作品をとっても豊かな音楽性に溢れ、出演者の力量を十分に活かした作品だった」(P.233)と書いていますが、この人はそういうことを一体どうやって確認したのでしょうか。と言うのもこの3作のオペラについては録音テープがあったらしいのですが、アメリカに送られて行方不明と聞いており、これまでレコードもCDも出ておらず、おそらく放送もされていません。また1960年生まれということなので実演を聴いたということもあり得ません。つまりは聴いても(観ても)いない音楽で適当なことを書く人なのだということです。また、古賀政男がコロンビアから首にされたと書いている所もありますが、実際はテイチクに好条件で引き抜かれたのであって、コロンビアは古賀を訴えています。首にした者を訴える筈がありません。という具合で、ともかく色んな情報があるのはいいのですが、かなりの部分が記憶にだけ頼って書き飛ばしている感じで、一つ一つ他の資料で確認しないととてもそのまま信じる気にはなりません。筆者は大学で講師として教えているそうですが、その割りには日本語も変な箇所が沢山あります。ともかく残念な本でした。
「巨人の惑星」の”The Crash”
アーウィン・アレンの1960年代の最後のTV作品である「巨人の惑星」の第1話”The Crash”を観ました。ロサンゼルスからロンドンへ宇宙空間を通って飛行するシャトルのスピンドリフト号が途中で磁気嵐に襲われ、目の前に出現した星に着陸したら、それは全てが地球のものより20倍以上巨大な「巨人の惑星」だっという話です。それでいきなり、アーウィン・アレンの得意技の「トカゲ恐竜」が登場したのは笑えました。ただこの世界では「恐竜」ではなくちょっと変な格好のトカゲに過ぎませんが。操縦士のスティーブと令嬢のヴァレリーが外を彷徨っている時に、見え見えの鼠捕りみたいな罠に捕まって巨人の科学者に連れ去られます。それを仲間が助けに来て、という話ですが、第1話を観た限りではわくわく感はあまりないですね。特撮もそんなに難しくなくて、セットを作るか光学合成で出来ますので、技術的に高度なものはありません。放送は1968年から70年にかけてですが、ドラマの中の設定は1983年になっていました。
NHK杯戦囲碁 鈴木伸二7段 対 洪爽義3段
本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が鈴木伸二7段、白番が洪爽義3段の対戦です。この対戦は目まぐるしい展開で、まずは右上隅で黒が白を攻めましたが、白が右辺で切りに回りその後うまく右辺を地にして稼ぐことが出来ました。その代償で黒は右中央の白と上辺左の白をからみにして攻めようとしました。しかし白は取られかけていた右上隅の白を連れ戻して逆襲し、攻め合いになりました。しかし、白が10の1にはねた手が好手で、これによって中央の戦いで黒が白を切ることが出来なくなり、黒の12子が取られて白の40目近い地が出来ました。しかしその後黒からの利かしに白が2回ぐらい手を抜いたため、取られていた黒石を復活させる可能性のある劫になりました。この劫は結局白が勝って取られた黒はそのままでしたが、その代償で黒は右辺に潜り込んで地を稼ぎながら活き、差を縮めました。更には右下隅の白を地を稼ぎながら攻め、また左辺下方の白3子の攻めに回り、勝敗の行方は分らなくなりました。この白のシノギで、白も最強の手を打ち、結局この白石だけでは眼はなく、他との絡みで何とかという展開になりました。しかしここで中央にからめて逆に中央右の黒一団を取ってしまう手があり、結局左下隅の白と中央右の黒の振り替わりになりました。この結果は黒が若干儲けてついに逆転かと思われました。しかし白は取られていた所でしかけてそこに手が残っていて、中央の黒が劫付きながらほぼ全滅ということになり、白の中押し勝ちに終わりました。ほとんど終わっていた碁を互角以上に挽回した鈴木7段もさすがですが、それ以上に洪3段の鋭い読みが光った一局でした。
ヴェーバーの「中世合名・合資会社成立史」の日本語訳の第43回目を公開
古関裕而の「船頭可愛や」の楽譜と実際の歌の違い
古関裕而の「船頭可愛や」ですが、楽譜を持っていますが、どうも元の楽譜(上)と、実際に歌われているのが、いわゆるビブラートを除いても明らかに楽譜とは違いサビの所(「ええええー せんどーかーわーいーーーや」の「いーーーや」の所)に(弱めの)三連符がもう一つ追加されているような歌い方が多いようです。(下の楽譜)ただ、聴き方によっては楽譜の改変というより歌い手のアレンジの範囲内という気もしないではないですが。いわゆる日本的なコブシという意味で。確かその辺りは歌手の裁量の範囲で、作曲家の方で楽譜に書くことはしないのですが、古賀政男だけコブシまできちんと楽譜にしていたと聞いたことがあります。