大松博文監督と磯辺サタ選手

東洋の魔女の最年少選手(当時19歳)だった磯辺サタさんと大松博文監督の、まるで落語の人情噺のような心温まるエピソード。磯辺さんは2歳の時に、父親が南方戦線で戦死、そのすぐ後に母親が病死し、6人の兄弟がバラバラで親戚に引き取られ両親の愛を知らずに育ちます。中学生の時バレーの大会で活躍し、大松監督の目に止まって、中卒で日紡に入社。そしてその年の11月に思い詰めた顔をした磯辺選手が大松監督の所にやってきて、「先生、ここに日紡に入ってから貯めたお金が13万円ある。冬のボーナスとこれからの給料で18万円になる。このお金で夜学でもいいので高校に行けないだろうか。」と相談に来ました。その当時の日紡のバレー部の選手は全員高卒で、磯辺選手が肩身の狭い思いをしていたのを知っていた大松監督は、何とかこの子を高校に行かせてやろうと思い、当時バレーが強かった大阪の四天王寺高校のバレーの特待生の口を見つけて、磯辺選手を入学させました。住む所は最初は日紡の寮から、後に高校の寮が出来たので、18万円で十分3年間学ぶことが出来ました。高校ではバレー部で「磯辺時代」と言われる程の大活躍をし、卒業後、晴れて日紡に再入社。とはいえ当時の日紡バレー部は世界No.1のレベルで河西選手などのレギュラーとは大きな差がありました。それを磯辺選手は大松監督の厳しい指導に耐え、増尾選手というレギュラーのアタッカーが病気でバレー部を辞める時、「私の後はイソを鍛えて欲しい。」と大松監督に直訴し、ついに磯辺選手は最年少のレギュラーメンバーになりました。
そしてご存知の通り、東京オリンピックで見事金メダルを取ったチームのアタッカーとして大活躍します。
その磯辺選手の結婚式で、大松監督は何も言わずに新婦の父の席に座ったそうです。磯辺選手にとっては大松監督は本当に父親であり恩人でした。(磯辺サタさんは2016年12月18日に亡くなられています。合掌。)

NHK杯戦囲碁 河野臨9段 対 依田紀基9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が河野臨9段、白番が依田紀基9段の対戦です。この碁はあまり布石がなく、下辺でいきなりのっぴきならない戦いになりました。というのも下辺の白と黒の競い合いで、黒は左下隅をまずがっちり守り、中央はむしろ白に攻めさせました。その過程で白がケイマに煽って来たとき、解説の石田芳夫二十四世本因坊が、「まさか出切りは無いでしょう、黒も怖い筈」と言った直後、その出切りを敢行しました。下辺の黒と白は(1)活き活き(お互いに活き)(2)セキ(3)攻め合い、の3つの可能性がありました。河野9段は白の眼を取り、攻め合いに行きました。この辺り読み切って仕掛けたのではなく、おそらく行けるだろうという半分勘で打ったようですが、結果的に一手か二手黒が攻め合い勝ちで、出切りは成功しました。下辺で攻め取りとはいえ十数子を取られた白は、後は中央の黒を攻めそちらとの攻め合いに勝つか、あるいはそれを利用して上辺を大きくまとめるかでした。しかし河野9段は常に最強手を打ち続け、右上隅に策動してきた白には妥協せず隅を確保し、中央の黒も右辺に無事連絡し、上辺に残った黒も上手くしのいだため、ここで白の投了となりました。

ヴェーバーの「中世合名会社史」を日本語訳することのメリット

ヴェーバーの「中世合名会社史」を日本語訳するメリット。

(1)忘れかけていたドイツ語読解能力の取り戻し
(2)教科書を一通りやっただけのラテン語の実践的な読解練習
(3)イタリア語の復習
(4)古典ギリシアの復習(少しですが)
(5)言語によらない書籍読解力の維持・向上
(6)日本語ライティング力の維持・向上
(7)ヴェーバーの他の著作(「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」や「経済と社会」など)をより良く理解出来る。
(8)インターネット上での調査能力の維持・向上
(9)ボケ防止

という具合で、色々あります。ある意味私の外国語学習の総決算かなと思います。

「中世合名会社史」の日本語訳の第9回目を公開しました。

ヴェーバーの「中世合名会社史」の日本語訳第9回目を公開しました。
いよいよコムメンダの具体的な内容が説明されますが、それは今日の貿易商社の原点のような感じです。
年末で忙しい所に、車の修理などもあって時間がかかりました。

宇宙家族ロビンソンの”The Dream Monster”

宇宙家族ロビンソンの”The Dream Monster”を観ました。この回もなかなかの回で、マッドサイエンティストのセスマという男が登場し、ラディオンという人造人間を作っています。セスマはペニーに会って、ラディオンが美を鑑賞するといった人間的な部分に欠けているのに気づき、ロビンソン一家からそれぞれの人間的な美点を盗んでラディオンに与えようとします。例によってドクター・スミスがそれに協力しますが、ドンだけは特に美点がないということで放っておかれますが、他のロビンソン一家は、ロビンソン博士がリーダーシップ、モーリーンが愛情、ウィルが知的好奇心といった長所を盗まれてしまい、腑抜けのようになります。そのうちセスマは、ドクター・スミスとドンのように、悪の心や攻撃的な心も必要だと分かり、二人の欠点?もラディオンに移そうとしますが、二人がそれに気付いていたため失敗します。セスマに捕まっていた二人ですが、ドクター・スミスがうまくラディオンを騙して、元の星に戻り、最後はフライデーがラディオンの機能を停止させます。何かちょっとセスマというマッドサイエンティストの雰囲気が「禁断の惑星」のモービアスをちょっと思わせました。

宇宙家族ロビンソンの”The Wreck of the Robot”

宇宙家族ロビンソンの”The Wreck of the Robot”を観ました。この所ずっとひどい話が続いていて、観る気を無くしかけていましたが、久し振りに良質の話でした。黒ずくめのエイリアン3人がやってきて、ロボットを渡すように要求します。ロビンソン一家はドクター・スミスを除き当然断りましたが、エイリアンは夜中にジュピター2号にやってき、ロボットを連れ去ってしまいます。しかしエイリアン達はロボットをバラバラに分解して何かを調べると、そのバラバラの状態でロボットを返しました。ロビンソン博士とドン、そしてウィルが何とかロボットを元のように組み立てることが出来ました。しかし、その頃からジュピター2号の機械類がすべて、人間の操作に従わないで勝手な動きを始めます。実はこれこそがエイリアンの目的で、ロボットを分析して地球の機械の作られ方を調べ、そしてすべての機械を思うがままに動かすマシンを作り、それによって地球を征服することが真の目的でした。ロビンソン博士とドン、そしてウィルとロボットはそのマシンを壊しに行きますが、ロビンソン博士のレーザーガンも機械なので動かなくなってしまいます。エイリアンは「人間も機械もこのマシンを壊すことは出来ない」と言いますが、結局ロボットがそのマシンを破壊します。何故ならロボットはロビンソン博士と触れあうことで、人とマシンのどちらでもない存在になっていたから、という結末でした。この調子でしばらく行って欲しいものです。

台風19号による多摩川の水の下水への逆流


先日の台風19号の浸水被害、やっと車の修理が終わった所ですが、今住んでいる所で住民向けの説明会が今週金曜日にあるというチラシがポストに入っていました。その説明会に出られないので、資料が公開されていないか探したら、川崎市のHPにありました。それに入っていた地図が画像ですが、何と私の住んでいる所から100mぐらいの所で、90cmの浸水となっています。原因は多摩川に下水を流す樋があるのですが、そこに増水した多摩川の水が逆流し、マンホールからあふれたようです。本当に車の若干の被害で済んだのはラッキーで、もう少しで床上浸水でした。

宇宙家族ロビンソンの”A Visit to Hades”

宇宙家族ロビンソンの”A Visit to Hades”を観ました。これまだひどい話でした。ドクター・スミスが竪琴が置かれている鍵穴のような岩を見つけ、よせばいいのにその竪琴をはじいてみたら、スミスは異次元に飛ばされます。そこはまるで地獄で、そこには冥界の王ハデスのようなキャラクターがいて、スミスの過去を鏡に映してその悪行を暴きます。スミスは例によって取引を持ちかけると、ハデスのような男が竪琴を壊して欲しいといいます。それで元の世界に戻ったスミスですが、今度はハデスのような男の方からロビンソン一家に近づきます。男はジュディに目を付けます。男は結局ハデスではなく、ある星で革命に失敗し牢獄に入れられていただけでした。色々あって間違って男とジュディが牢獄に飛ばされます。そこで珍しくジュディが中心の話となるのですが、その演技がひどく、ただ子供のように「お家に帰りたい」と泣きわめくだけ、というものです。結局その子供のような心だけが竪琴を破壊出来ることが分かり、ジュディが竪琴を破壊して、男がようやく牢獄から解放される、という話でした。しかしシーズン2ってずっとこの調子で行くのでしょうか。そろそろ観るのが馬鹿馬鹿しくなってきました。

台風での冠水車の最終処理

台風で冠水した車の修理、被害の日から2ヵ月も経ってようやく完了。総額25万円くらいで自動車保険の車輌保険が適用されましたが、自己負担が5万円。それにこの保険適用で保険料が上がりそれが約15,000円。合計で6万5千円の実害です。まあこの位で済んで良かったというべきなのか。
実は一昨日ポストにチラシが入っていて、どうやら私の地区の下水の排水ポンプが1台故障していたみたいで冠水はそのせいみたいです。来週説明会がありますが、私は出席出来ないので真相は分かりませんが。

NHK杯戦囲碁 余正麒8段 対 許家元8段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が余正麒8段、白番が許家元8段という、二人とも台湾出身同士の戦いという珍しい対戦です。ただ二人の対戦成績は余8段から見て1勝7敗と許8段が大幅に勝ち越しています。この碁の焦点は左辺の白模様に対し、黒が白の一間ジマリの横に付けて行き、そこからの展開でした。黒が白を切って、白が伸びたら調子で中央に出ていこうとしたのを、白は手堅く出切りを防いで、伸びませんでした。黒も白が伸びなかったのですぐ抜かなかったのですが、後の展開から見ると抜いていた方が優ったかなと思います。結局、後で白に2線からはねられ、そこで一子抜いて、さらに白に伸び込まれて、この黒全体の眼が無くなりました。そこで黒は中央に飛んで行きましたが、白も追撃し、黒が2回一間に飛んでその後ケイマに煽ったのを、白は右上隅の黒に肩付きしたりして入念に準備した上で、ツケコシを決行しました。黒はこのツケコシで2つに分断され、左側はいじめられて先手で2箇所利かされました。さらに分断された右側の4子は結局白の中央の大きな地の中に飲み込まれてしまいました。また右上隅でも白2子が攻め取りの状態で残っていたのですが、黒は攻め取りで締め付けられるのを嫌い、包囲している白2子を取りに行きました。ここで白が自分のダメを詰めるのを厭わず当てを決め、その後切っていったのが決勝点で、取られていた白が劫になりました。この劫は黒が勝ちましたけど、代償で他で得をされ、差が開きました。結局白の中押し勝ちでした。