スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Code of Honor”を観ました。何と言うか、これまで観たスター・トレックのお話の中での最悪のお話の一つです。(ワースト1は、オリジナルシーズンの最終話の、女性艦長への偏見に満ちた描写があったものですが、それに続くワースト2でしょう。)1987年という時代にまだこんな脚本が書かれていたとは驚きです。エンタープライズ号がある星で猖獗を極めている疫病のワクチンを求めて、リゴンIIという星の住民と交渉するのですが、その住民の姿が、肌が浅黒く頭にターバンを巻いて、といわゆるシェークスピア作品に出てくるムーア人(アラブ・アフリカのイスラム教徒)のイメージそのままです。その住民達は最初は礼儀正しくピカード船長らと接していましたが、去り際に向こうのトップのルタンがヤール中尉を無理矢理強奪して行きます。そしてルタンがその星で、ヤール中尉を自分の第一位の妻(この順位付けもイスラム教徒への偏見を感じます)にしたいと言い、元々の第一の妻とヤール中尉が決闘することになります。毒針付きのグラブを付けて二人は戦いましたが、ヤールが勝って元正妻は倒れます。ヤールは彼女をエンタープライズ号に転送させて、蘇生させます。元正妻は結局ルタンを見限り、ハゴンというNo.2だった男を自分の夫に選び、その土地と財宝を与えます。ヤール中尉はルタンの妻になるのを拒否したため、結局ルタンは全てを失ったけど、礼儀にはかなっていて名誉は保てた、という話です。全体でこれこそオリエンタリズムそのものの偏見に満ちた描写で、別にリゴンIIという星の住民をムーア人みたいに描く必要性はまったく無かったと思います。
投稿者: kanrisha
NHK杯戦囲碁 西健伸5段 対 林漢傑8段
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が西健伸5段、白番が林漢傑8段の対戦です。この碁での戦いは白が黒の勢力圏である下辺に打ち込み、黒が上からボウシしてから始まりました。下辺は元々スソアキだったので黒は白を右下隅に渡らせて打つかと思いましたが、この碁での西5段は積極的で、白を分断しました。白が中央に逃げて行くと黒の左下隅からの棒石も危なくなりますが、黒が白の飛んでいる石に付けて行って白を分断したのが良く、白1子を取ってこの棒石は完全に活きました。しかし白も下辺と中央の黒を分断し、かなり複雑な戦いになりました。この戦いの中で黒は劫で再度白を中央で分断しました。この劫は白は勝つしかない劫でしたが、黒からの何手目かの劫立てが小さく、白が劫を解消して一安心しました。この辺りで黒は中央左下の白のいわゆる「犬の顔」の真ん中に置いたり、一間トビに割り込んで白のタネ石を取って下辺と左辺をつなげておく手が大きかったのですが、何故か黒は打たず白に繋がられてしまいました。白はその後左側の黒へ寄り付きながら左上隅を大きくまとめたので、勝勢になりました。なお、左上隅はもしかすると三々に付ける手があったかもしれませんが、黒が別の場所に付けて結局持ち込みになってしまいました。この結果白の勝ちがほぼ確定し、黒の投了となりました。
トワイライト・ゾーンの”A Quality of Mercy”
トワイライト・ゾーンの”A Quality of Mercy”を観ました。時は1945年8月6日、日本人ならすぐに何の日か分る日です。場所はフィリピンのミンダナオ島でした。あるアメリカの歩兵部隊が、洞窟に閉じ籠もった20人くらいの日本人部隊を見張っていました。ベテラン軍曹のカウサラーノは、中の日本兵が傷ついてほとんど戦う力がもう残っていないことを知っており、その洞窟を放置したまま先へ進もうとします。そこに新任少尉のカテルがやって来て、日本兵の皆殺しのための攻撃を命じます。カテルはまだ戦場の経験が浅く、ともかく敵は皆殺し、という考え方しかありません。しかしカテルが双眼鏡を落した瞬間、彼はタイムワープし、1942年5月4日のコレヒドールに移動し、何と日本兵ヤムリ(おそらく家森、八森、ヤモリの間違い、あるいは山森)になってしまっています。その日は日本軍によるアメリカ軍のコレヒドール要塞への総攻撃の日でした。ここでは逆にアメリカ兵が20名程度洞窟の中に傷ついた状態で潜んでいました。ヤムリは上官に、アメリカ兵は傷ついているので、攻撃しないで先へ進むべき、と意見しますが、上官はアメリカ軍は皆殺しだ、それが戦争だ、と聞き入れません。総攻撃の開始の瞬間、ヤムリはまたカテルに戻り、時間も1945年8月になります。そこでは後方部隊から、広島に落した新型爆弾の威力で日本はもうすぐ降伏するだろうから、これ以上攻撃を続ける必要は無い、という指令が来ます…
大平洋戦争の話はこれで2話目ですが、前回もフィリピンの話でした。たまたまなのか、脚本家達に実際にフィリピンで戦った者がいたのかは不明です。ただ8月6日の段階で、日本が降伏するだろうはまだ希望的観測のように思います。
仁科神明宮
青木湖
ライチョウ
以前野鳥の写真に凝っていて、結局100種類くらい(日本で見ることが出来るのは約200種)は撮影したと思います。しかしライチョウだけは、登山をやっている知り合いから「撮ったことないだろう」と馬鹿にされたのが悔しかったのですが、ようやく撮影出来ました。もちろん重たい望遠レンズとカメラをかついて登山をするなんていう趣味はないので、飼育しているものです。大町市の山岳博物館の付属施設の自然園です。地味な方がメスです。ちなみに予想よりもサイズはかなり大きく、卵は鶏の卵より少し小さいくらいです。先祖は北米の七面鳥に近いそうで、それならサイズが大きいのは理解出来ます。高山地帯など寒いところに住むようになってサイズが小さくなったんでしょう。
黒部ダム(2)
黒部ダム
故橋本昌二9段の直筆署名入り本(「松和・雄蔵」)
NHK杯戦囲碁 村川大介9段 対 鶴山淳志8段(2023年4月30日放送分)
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が村川大介9段、白番が鶴山淳志8段の対戦です。この二人は先期も当たり、その時は鶴山8段が勝っています。布石は黒が向かい小目から二間高ジマリで、また右下隅と左下隅で黒が三々に入ったので、左辺が白模様となりました。そこに入っていった黒を白が攻める展開になりました。それに関連して、白が左上隅の黒の根拠を奪って攻め、黒が単純に活きる手を打たず外の白を切って行きました。白は上辺の黒に切りを入れ、白2子の犠牲で中央の黒6子を取りました。その後左辺の黒への白の攻めとなり、その攻防が下辺に及び、黒は裂かれ形を承知で下辺に出て行き、その結果左下隅で劫になりました。しかし劫は黒が勝ち、左辺から中央の黒のしのぎが焦点になりました。しかし黒は先ほど下辺に突き出した壁を頼りに、中央の白を切って行き、逆に左辺下方の白への逆襲を敢行しました。ここから先は左辺下方の白と下辺右方の黒との攻め合いになり、形勢はまったく不明になりました。しかし右下隅の白を黒が取りに行ったのがミスもあって失敗し、下辺右方の黒は取られてしまいました。それでも黒は右上隅の地を大きくまとめて追い上げました。しかしその後中央の黒の眼が無くなり、また左辺の攻め合いになりましたが、白は下辺の6子を捨て、その結果下辺右方の黒が復活しまし、さらに左下隅の白が黒を取っていた所もセキになりましたが、その代償で中央の黒が攻め取りとはいえ取られて、差は縮まりませんでした。結局白の8目半勝ちでした。