真空管アンプの板金加工、やり直し(2)

真空管アンプ用板金加工、やり直しの2回目、いよいよ最大の難関である電源トランス用の大きな角穴開けです。
結果は、ちょっと歪んだ四角形ではありますが、ご覧の通りそこそこ綺麗に開けることが出来ました。
今回、電動ノコを使おうかと思っていたのですが、試してみたら騒音がひどすぎてとても部屋の中でやるのは無理です。それで周辺部に沿ってまず2φの穴を開け、その後それを6.5φに拡げます。そして金切鋏で穴と穴をつないで、真ん中の部分を切り離します。そして残った周辺部のぎざぎざをハンディニブラーで少しずつ切りました。ニブラーのこつは1回に切る量を欲張らないで少しずつ切っていくのが良いようです。それで最後ヤスリがけして仕上がりです。
後は電源トランスx1、出力トランスx2、チョークコイルx1の取付け穴とそれぞれのケース用の穴を開ければ取り敢えず板金加工は一段落です。

真空管アンプの板金加工、やり直し(1)

真空管アンプの板金加工、結局ケースをもう1台取り寄せてやり直しており、ここまで進みました。ACインレット用の台形の角穴でまたも大きく開けすぎるという失敗をしました。今回はしかし板金の切れ端を取ってあるので、それを瞬間接着剤でパネル下から貼り付け、その上にパテを盛りました。板金にパテはいいのかと思いましたが、よく考えたら車のへこみ修理でパテは使いますよね。ちなみにAmazonで探してアルミホイール用のアルミ色のパテも入手しました。どのみち最後は塗装するからアルミ色にこだわる必要はありませんが。今回のリアパネルの穴はすべてボール盤を使いました。やはり精度という意味では電動ドリル+ドリル台よりは良いようです。

ボール盤も使ってみます。

電動ドリル+ドリル台を使い始めましたが、この際と思って丁度1年前に買って、そのまま押し入れルームに入れたままだったボール盤を引っ張り出して組立てました。ドリル台+電動ドリルとの比較だと、
メリット
(1)回転数を4種類に変えられる。(ベルトをかけかえる。)
(2)ふところ、高さとも当然ドリル台よりは大きい。(ドリル台で先ほどフロンパネルの穴開けしましたが、ドリル径が4mm以上だとドリルの軸が長くなるため使えませんでした。)
(3)高さ調整が電動ドリル+ドリル台より楽。
デメリット
(1)場所を取るし重い。
(2)回転方向が時計回りだけで逆転が出来ないのでタッピング加工が出来ない。(タッピングはねじを切った後、ドリルを逆転させて抜く必要があります。)
となります。まあ今回のアンプ作りに両方うまく使い分けて活用してみたいと思います。

ドリル台を導入

シャーシ加工の新兵器!
手持ち用のドリル(ボッシュの600Wドリル)が簡易ボール盤に変身するドリル台です。ネック(40φ)部がある電動ドリルなら使えます。最初、電動ドリルのトリガースイッチを操作するのに片手を取られるので、対象物の固定が難しくて足で押さえたりしていたのですが、電動ドリルをONにしたままにするというスイッチがあり、それを使いなおかつ10A定格のフットスイッチを入れて解決しました。

個人向け板金加工まとめ

一応今作ろうとしている真空管アンプのシャーシの穴開けは一段落しました。
しかしながら、初めてだったので色々と失敗があり汚くなってしまったので、これはまあ練習と考え、シャーシももう1台買ってもう一度きちんとやり直します。
一応、今回色々トライしてみた板金加工のやり方とそのツールについて簡単な資料にまとめたので、もし真空管アンプを一から作ろうとされている方がいらしたら、ご一読いただければ幸いです。

bankin-kako-tools.pdf

真空管アンプの板金加工(8)

真空管アンプの板金加工その8。真空管ソケットを取り付けて、PCL86を載せてみました。トランスとチョークコイルはまだ穴加工していませんが、ケースだけ載せてみました。シャーシは色を塗りますが、かなり完成イメージに近付いて来ました。トランスカバーもアルミのは後で黒く塗る予定です。

真空管アンプの板金加工(7)

真空管アンプの板金加工その7。今日はリアパネルをまとめてやりました。ここで初めてACインレット用に角穴にチャレンジ。手前に写っているハンディニブラーという工具を使いました。まあ爪切りの大きなものみたいな感じで、3x10mmくらいの長方形にパネルを噛み取ってくれます。このACインレットみたいなサイズが小さい角穴には便利です。でもトランス用の角穴みたいに大きなものは、これで開けると、多分握力が保たないでしょう。私はそちらは金鋸を使うつもりです。ちょっと失敗して角穴のサイズが大きすぎたのでまたもパテでごまかしました。
穴加工が終ったら、全体に紙やすりがけして、プライマーを吹き付け、その後塗料を吹き付けます。
まあここまで来ると誰が見てもアンプです。

真空管アンプの板金加工(6)

真空管アンプの板金加工その6。電源スイッチの取付け穴が汚くなったのがやはりずっと引っ掛かっていて、結局電源スイッチは上杉研究所式の上部ではなくて一般的なやり方の前面パネルに移しました。今度は12mmまでドリルで開けて、後はリーマーで少し拡げて、今回は上手く行きました。残った上部の穴はこれもリーマーで拡げて、放熱用の空気穴にすることにしました。
スイッチ横に表示灯のLEDも付けました。このLEDは定電流ダイオードを内蔵しているもので、6Vぐらいから30VDCまで電圧に関係なく、かつ制限抵抗無しで使えるので真空管アンプのようにヒーター用の電圧が6V、12V、14.5Vと色々あるのには考えなくていいので便利です。ただ欠点は自分で明るさのコントロールが出来ませんが。

ロシア製真空管の輸出停止

ロシアが逆制裁で200品目の輸出を停止し、その中に真空管も含まれています。

https://shop.ehx.com/item/12ax7eh/tubes-vacuum-electro-harmonix/

Electro-Harmonix、Sovtek、Tung-Sol、Mullard。Svetlana、Genalex Gold Lionといったブランドはすべてロシアのエレクトロ・ハーモニックス社で製造されており、今後は入手困難が予想されます。

私はこの事態を予想していたので、当面必要になりそうな真空管は買い増ししています。

真空管アンプの板金加工(5)

真空管アンプの板金加工その5。バイアス電圧調整のための、測定用端子(ここにテスターのプローブを突っ込む、チップ・ジャックという名前です)4箇所と、調整のための小型ポテンショメーター2つの穴を開けました。それぞれ6φと7φで、どちらも小さめの穴を開けてからリーマーでぐりぐりして調整しました。丸穴についてはかなり慣れてきました。トランス用の角穴は先に開けてしまうとシャーシの強度が低下して加工がしずらくなるので最後にやる予定です。