トワイライト・ゾーンの”The Mind and the Matter”

トワイライト・ゾーンの”The Mind and the Matter”を観ました。アーチボルト・ビーチクラフト氏は20世紀の住人ですが、どこに行っても溢れている人にうんざりしていました。満員電車、エレベーター、そして彼のオフィス。ある日彼は彼にコーヒーをこぼした給仕の少年からその少年の友人が書いたという本、「心と物質」という本を贈られます。それには精神を集中させれば何でも思い通りになる、とあり、ビーチクラフトはすぐにそれを最後まで読み、それを部屋代の催促にやってきた大家を消すことで試してみて成功します。次の日、駅で全ての人間がいなくなるように願い、彼は一人だけになり、彼以外空っぽの電車で会社に行きます。会社に着いた彼はしばらくは一人を楽しんでいましたが、すぐに退屈しだします。それで地震を起してみたり雷雨を起してみたりしましたが、それは面白くありませんでした。次の日彼は、全ての人間が彼のような人間だったらいいと願って世界をそう変えます。しかしそれは彼のような非社交的な人間がぶつぶつグチを言いながら暮しているので、まったくいいものではありませんでした。結局彼は世界を元のように戻します。
うーん、話の進行はほとんど予想出来たという意味で今一つでした。

ウルトラQの「ガラモンの逆襲」

ウルトラQの「ガラモンの逆襲」を(続けて)観ました。このエピソードでは平田昭彦が電波研究所長として初登場します。平田昭彦は東大法学部卒でこの手の「博士」が得意で、初代ゴジラの芹沢博士(ゴジラを倒した化学物質を発明)、ウルトラマンの岩本博士などを演じています。またレインボーマンでミスターKを演じたのも忘れられません。ちなみにウルトラマンの岩本博士は、ウルトラマンでさえ倒されたゼットンを一撃で倒す兵器を開発しています。このエピソードでは前回の電子頭脳がエイリアンによって盗み出され、それと前後してガラダマが多数降ってきてガラモンが一匹(一台)ではなく多数登場して東京を破壊します。またガラモンを作ったエイリアンがセミ人間として最後に正体を現わします。ちょっと造形がバルタン星人に似ています。このエピソードでも、ガラモンの電子頭脳が何故一個しかないのか、量産して地球に送り込めばいいじゃない、また宇宙船で来ているならその中に電子頭脳を置いておけば、と突っ込みたくなります。

ウルトラQの「ガラダマ」

ウルトラQの「ガラダマ」を観ました。続篇の「ガラモンの逆襲」を合わせ、ウルトラQの中では少ない本格的地球侵略もの。但し、色々と矛盾は多く、何故電子頭脳とガラモンを分けて送り込まないといけないのかとか、電子頭脳から電波が遮断されたらガラモンは動かなくなるだけの筈なのに死んでしまうのは何故か、と色々突っ込めます。但し造形としては円谷プロの怪獣(今回はロボットですが)の中では出色の出来で、人気が出たのは良く理解出来ます。ちなみにウルトラマンでは同形ではるかに小さいのがピグモンで復活しますが、こちらはロボットでは無く普通の怪獣でややこしいです。またガラモンは白黒(まあ白黒放送だったからですが)、ピグモンはカラー(全体にオレンジっぽい)と違います。
ちなみに東京大人倶楽部のウルトラQ特集では、M1号=朝潮関、説に続いてガラモン=甲斐よしひろ(甲斐バンドのリーダー)説を挙げていました。こっちはなるほど、という感じです。

アウター・リミッツの”Fun and Games”

アウター・リミッツの”Fun and Games”を見ました。これまたフレドリック・ブラウンの「闘技場」の亜流みたいな話(スター・トレックにもありました)でした。ただ闘技場と違うのは、闘技場では2つの星の代表者が1名ずつ選ばれて戦うのに対し、このエピソードでは男女のペアがチームになって戦うということです。その戦いはアンデラというエイリアンが自分達の楽しみのためにやっているものでした。負けた方の星は5年以内に滅ぼされます。地球側のチームは、元ボクサーのベンソンと、離婚歴のあるローラという女性です。敵側はカルコ星人で地球人より原始的で、ブーメランを武器としています。カルコ側は限定された食料を2倍にするために、男の方が女性の方を殺してしまいます。ローラはベンソンに同じようにするよう言いますが、ベンソンはそれを了承せず、ローラは結局半分の食料を持って逃げ出します。ベンソンとカルコ星人の男の方は、溶岩の川にかかる丸木橋の上で争いになりますが、結局ローラが放置されていたブーメランを投げてカルコ星人の男を倒します。
なお、脚本家はフレドリック・ブラウンの「闘技場」を読んでいなかったようで、そこからアイデアを得たのではないようです。

ウルトラQの「バルンガ」

ウルトラQの「バルンガ」を観ました。これまで観たウルトラQの怪物の中では、一見地味ですが一番大きな被害を与える不気味な生命体です。要はエネルギーを全て吸い取ってどんどん巨大化していきます。最後は宇宙空間で爆発させた核爆弾に惹かれて宇宙空間に出ていき、そこで太陽という格好のエサ?を発見して太陽に向かっていく、というオチです。宇宙戦艦ヤマトの漫画版に似たような生命体が出ていて、そちらもオチは太陽を食べようとして逆に吸収されてしまう、でした。もしかすると元ネタはこのバルンガかも。また、これまでレギュラー陣は色んな怪獣に襲われても怪我したり死んだりはなかったですが、このエピソードでは一平が落ちて来た車の破片を背中に受けて瀕死の重傷を負い、バルンガによって電気が吸い取られて病院が手術を行えず危機に陥るという、シリアスな展開が初めてありました。

トワイライト・ゾーンの”Shadow Play”

トワイライト・ゾーンの”Shadow Play”を観ました。アダム・グラントは殺人の罪で裁判所で電気椅子による死刑を宣告されます。その判決に対し「また俺を殺さないでくれ」と叫びます。彼はそれは現実ではなく、彼が見ている悪夢だと思っています。彼はそれを弁護士や他の死刑囚にも説明しますが、誰もそれを信じようとはしません。12時になって電気椅子に座らされまさに処刑されようとした瞬間、彼はまた判決の場にいます。しかし今度の裁判官は、先ほどの死刑囚の一人だった人に変わっています。彼はこうして毎晩同じパターンの夢を繰り返し見ている、という奇妙な話です。まあトワイライト・ゾーンらしい話ではありますが。中二病というか哲学で言う唯我論、フレドリック・ブラウンの「火星人ゴーホーム」と共通する主題のエピソードでした。

アウター・リミッツの”The Guests”

アウター・リミッツの”The Guests”を観ました。何というか、いわゆるゴシック・ロマン+SFです。ウェイド・ノートンという放浪の若者が、車を運転中に老人が森の中の道路で倒れているのを発見します。その老人を助けるため人手を借りようと森の中に入って行き、そこで古い洋館が丘の上に建っているを発見します。その中には奇妙な老夫婦、女優、若い女性がいました。しかし彼らは助けを求めるウェイドの要求を鼻で笑い、その老人の年齢だけを尋ねます。その家を出て行こうとしたウェイドですが、何故かどこも出口が無くなっており、さらに彼自身は奇妙な力で上の階へと引っ張られます。そこにはブヨブヨした軟体動物のようなエイリアンがいました。この洋館自体がそのエイリアンが作り出した幻影で、その中に人間を閉じ込めている理由は人間というものを完全に理解するためでした。そのエイリアンはウェイドの心の中に他の館の住人にはない何かを発見したため、彼を殺さず館に留めました。ウェイドは洋館の中の若い女性が彼が森の中で拾った懐中時計の中にあった写真と同じであることを発見します。そしてウェイドはその女性テスに一目惚れします。テスはウェイドに実は逃げる道はあるので、手遅れにならない内に出ていくように言います。しかしテスを愛したウェイドは彼女となら一緒に洋館にいても良いと言います。ウェイドを目覚めさせるため、テスは洋館の門から外に出ます。実はテスはもう90歳以上でしたが、洋館の中では時が止まっていたため若い姿だったのですが、外に出たとたん時に追いつかれたちまち老婆となりまた灰になって消えます。エイリアンはそんな二人を見て、「愛」と「自己犠牲」という人間の特性を理解し、ウェイドを解放します。その瞬間洋館は巨大な脳になり、そのまま中の住民と共に消滅します。
しかし、SF+ゴシックロマンというのはスタートレックにも宇宙家族ロビンソンにもそういうエピソードがありましたが、アングロサクソンのオカルト好きの一つの変形版という感じです。

ウルトラQの「鳥を見た」

ウルトラQの「鳥を見た」を観ました。これもウルトラQの中のつまらないエピソードのワースト5に入るかも。普段は文鳥の格好をしていて、突然40mにまで巨大化する古代鳥ラルゲユウスの話。と言っても動物園から動物を逃がしたり、また閉じ込められていた警察署を巨大化して壊したりするだけで、何のために現代にやって来たのかも不明ですし、また去り方も唐突です。しかも造形はリトラの流用じゃないでしょうか。誉める所が無いです。

トワイライト・ゾーンの”Silence”

トワイライト・ゾーンの”Silence”を観ました。何とまたも弁護士訳でドクター・スミスのジョナサン・ハリス登場。あるクラブのメンバーであるテイラー大佐は、同じクラブのメンバーのテニソンの絶え間ないおしゃべりが大嫌いです。そこで彼に50万ドルの賭けを持ちかけます。それは彼が外から見えるガラス張りの部屋で一年間を過ごし、その間に一言もしゃべらなかったらその50万ドルを進呈するというものです。テイラー大佐は、テニソンが数ヶ月で我慢できなくてしゃべるだろうけど、その間だけでも彼が静かにしていれば儲けもの、と考えていました。しかし賭けに乗ったテニソンは数ヶ月どころか、半年、10ヵ月と無言の行を続けます。焦ったテイラー大佐は、彼の奥さんが若い男と歩いているのを見た、などの汚い手を使ってテニソンに喋らせようとしますが、それでもテニソンは喋りません。そしてついに1年が経ち、テニソンは賭けに勝ちます。賞金を受け取ろうとしたテニソンに対し、大佐は実は数年前に破産し、お金は無い、と言います。それに対しテニソンは筆談で何かを伝えようとします。人々は何故彼が喋らないのか訝りましたが、実はなまじのことでは賭けに勝てないと知っていた彼は、何と声帯につながる神経を切断していました…
何だか後味の悪い嫌な話でした。ジョナサン・ハリスを見られたのは良かったですが。

アウター・リミッツの”The Mutant”

アウター・リミッツの”The Mutant”を観ました。またも悪趣味なグロいキャラクターが登場します。宇宙探査の結果、地球に良く似た星が発見され、Annex 1(第1別館)と名付けられます。ただ一つの地球との違いは、その星は常に昼で夜が無いということです。さらに研究者の一人がその星の放射性物質を含んだ雨に打たれたため、その研究者はミュータントと化し、眼が飛出て、また彼が触るだけでその人間を殺すことが出来、また人の心を読むことが出来るようになりました。他の研究者はそのミュータントのファウラーの症状が感染することを恐れ、彼を残して地球に帰ろうとしますが、心を読まれてそれを察知され、ロケットは壊されます。そういった事態を訝しく思った地球側から心理学者マーシャルが一人派遣されます。偶然その心理学者はAnnex 1の科学者の一人ジュリーの元恋人でした。ジュリーともう一人の科学者は、マーシャルがファウラーに心を読まれないため、ファウラーのことを説明した後、催眠術をかけ、ファウラーがミュータントであるということを忘れさせます。しかし、結局催眠術を解くある言葉が偶然話されたため、マーシャルの催眠術は解けてしまいます。皆が自分を殺そうしていることを察知したファウラーはマーシャルとジュリーを洞窟の中に追い詰めます。しかしミュータントのファウラーは暗闇の中ではおかしくなり、洞窟の中でロウソクの灯を追い求めますが、結局その火も消してしまい、悲鳴を上げつつ死んでしまいます。しかしこのミュータントの造形、忍者ハットリ君の実写版(これもキモかったです)を思い起こさせます。