読売新聞社の「第一回/第二回 世界囲碁選手権富士通杯」を読了。この棋戦は1988年から2011年まで24回実施され、いわゆる国際棋戦としては最初のものです。この第1回/第2回は両方とも武宮正樹が優勝しました。武宮正樹は同時期にTVアジア選手権でも4年連続優勝し、「世界最強の男」と言われました。また、第1回も第2回も決勝戦は武宮正樹 対 林海峰でした。ちなみに小林光一名誉名人は、第1回では2回戦で武宮正樹に敗れ、第2回では韓国の曺薫鉉に2回戦で負けています。趙治勲名誉名人はどうかと言うと、第1回では1回戦で林海峰に負け、第2回では2回戦で中国の劉小光に負けています。お二人の名誉のために書いておくと、第4回では趙治勲名誉名人が、第10回では小林光一名誉名人がそれぞれ優勝しています。この棋戦の代々の優勝者を見ていくと、日本の棋士の凋落振りがわかります。第1回から第5回までは日本で活躍する棋士が優勝していますが、その後韓国と中国の争いになり、前述の小林光一名誉名人が第10回で優勝した(準優勝は王立誠)のを除くと、その後は第17回で依田紀基が準優勝しただけで、後は決勝まで進出できていません。
読売新聞社の「第一回/第二回 世界囲碁選手権富士通杯」
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