NHK杯戦囲碁 羽根直樹9段 対 酒井佑規4段(2023年10月15日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が羽根直樹9段、白番が酒井佑規4段の対戦です。右下隅でツケヒキ定石で黒が一間飛びではなくケイマしていた所を白がツケコシの味を見て利かしに行き、その後のやりとりの中で白がハサミツケという手を放ち、黒が反発して渡らずに下辺に打込み、その辺りから結構面倒な戦いになりました。結局上辺方面が黒で白4子くらいが取り残され、逆に下辺方面は白で黒3子が取り残されました。黒が右辺の白に活きを催促して利かしに行ったドサクサに紛れて、白は上辺方面の石の逃げ出しを図りました。それは成功しましたが、黒は左上隅の白と上辺の黒の分断に成功しました。その後黒は更に下辺の3子を動き出し、ここはまた難解な攻め合いになりましたが、紙一重で白が黒を取りました。しかし白も黒2子を抜くことが出来、左辺から左上隅方面でどのくらい黒地を付けられるかが勝負になりました。結局白はここでも最強に頑張り、2手寄せ劫残りではありましたが、ほぼ活きて優勢になりました。黒は結局劫材が続かず投了となりました。酒井4段はこれで3回戦進出で次は芝野虎丸名人です。今大会のダークホース的存在になりつつあります。