新居にてようやく段ボール箱開梱もほぼ終って、これまで本はかなり適当に空いている本棚に詰めていただけなのを、本棚を更に1台追加して、まずマックス・ヴェーバー関係を集めてみました。残念ながら1台では足らず、翻訳の時の資料とかは溢れてしまいました。これだけ集めたのは、今集めておかないともう簡単には買えなくなるという予感があったからです。例えば「経済と社会」の日本語訳を出していた創文社は解散してしまいました。なのでヴェーバー本人の書いたものは大体読みましたが、研究書や入門書の類いはきちんと読んでないのが沢山あります。
月別アーカイブ: 2023年9月
「帰ってきたウルトラマン」の「ウルトラマン 夕陽に死す」
「帰ってきたウルトラマン」の「ウルトラマン 夕陽に死す」を観ました。出た!新マンの最大のトラウマ回です。郷隊員の恋人であるアキと、坂田兄がナックル星人に殺されます。しかも二人の殺され方まで描写して、よく子供番組でこんなひどい脚本が書けたなと思って脚本家を調べたら、上原正三でした。セブンの時にもガッツ星人が怪獣を使ってセブンの能力を分析して倒す、というのがありましたが、このエピソードは本当にひどいです。またブラックキングとナックル星人に挟み撃ちにあって苦戦し、太陽エネルギーを欲するけど、夕日では光が弱すぎて、というのもリアルタイムで観ていた時にはせつなく感じたことを覚えています。まあこの回があったから次の回のカタルシスが大きい、ということはありますが、今観てもそれにしても…です。
教養としてのデータサイエンス
最近、データサイエンティストの養成が急務!とかいった論をよく見るので、データサイエンスに関する入門書を読んでみました。しかし悪い意味で予想が当たり、流行のIT用語を浅く広く紹介し、それに若干の統計学の初歩を付け加えただけの本でした。例えば実験計画法は注で2行の説明だけ。マハラノビス距離についてはまったく出て来ません。私には先日のDatabricksのセミナーでの大企業でのビッグデータとの格闘の例の方がはるかに参考になりました。
また、こんなの読むくらいだったら昔の数理統計学の本を読んだ方がよっぽどマシだとも思いました。写真は元々亡父(元高専の数学教師)の本で、私が情報処理技術者試験の一種を受ける時に、待ち行列などの参考書として持ち出したものです。1950年代後半から1960年代にかけての本です。
スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Conspiracy”
スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Conspiracy”を観ました。ピカード艦長は、ある夜突然USSホレーショの艦長のウォーカー・キール艦長より、秘密回線での連絡をもらいます。ウォーカーはピカードの旧友です。ウォーカーは面と向かって話したいことがあるということで、ある廃れた鉱山のある惑星を指定します。そこにピカードが行くと、ウォーカー以外に2人の別の艦長が待っていました。ウォーカーによると、連邦の幹部達の間から、ここ数ヶ月おかしな命令が発せられており、何かの陰謀が進行しているから気を付けるように、ということでした。その会見の後、元の目的の星に向かう途中で、USSホレーショが何者かによって完璧に破壊されているのを発見します。ピカードはこの陰謀を暴くため、地球に戻ることを決意します。地球では3人の司令官からピカードとライカーがディナーに招待されます。その内の一人のクイン提督はエンタープライズにやって来ますが、突然ライカーをものすごい力で襲います。別人のようなクインはラフォージュとウォーフまで倒しかけますが、クラッシャー医師がフェーザーで気絶させます。クラッシャーがクイン提督の身体を調べると、頭の後ろに何かの昆虫のようなものが入り込んでクインを操っていました。一方地球ではディナーが始ろうとしていましたが、そのメインディッシュはボールに山盛りの毛虫でした。つまり他の2人も何かの昆虫に既に操られていました。遅れてディナーに参加したライカーは、自身も昆虫に操られている振りをしながら、フェイザーで他の2人を倒します。ピカードとライカーは、逃げる昆虫を追って、クインの部下のラミック(前のエピソードでエンタープライズ号の犯罪を捜査に来た人)の部屋にたどり着きます。そこではラミックが巨大な虫を食べていました。二人はフェイザーでラミックを撃ち、中から映画のエイリアンのエイリアンそっくりのが出てきます。このエイリアンが昆虫エイリアンを操っていました。ピカードとライカーが何とかフェイザーでこのエイリアンを倒して目出度し、という話です。
連邦の中に陰謀があって、という話はいいと思いますが、それが単に何かに操られていて、というのはちょっと幼稚過ぎるように思います。虫を食べようとしたりグロテスク趣味が勝ったエピソードでした。
生成AIとConceptBase
ジャストシステムが2000年~2005年頃に販売開始した製品にConceptBaseというのがありました。
一言で言えば、類似文書検索システムです。ある文書と良く似た内容の文書を社内の文書ライブラリーから探して来るとか、FAQシステムとして、何かの不具合の解決方法を書いた文書を探すとか、そういうためのものでした。
その基礎になっている技術は、マハラノビスの汎距離と言って、ある文書の中の名詞系の語彙だけを抜き出し、それらの語彙に対して一種の分類を行い、分類の種類を一つの座標軸にし、単語の出現回数によって多数のベクトルを持った多次元ベクトル空間を作り、その重心を取ります。類似文書とはつまりその重心同士の距離が短いということになります。
これって実は今話題の生成AIのEmbeddingと呼ばれる技術そのものです。ただConceptBaseの頃は名詞系の語彙だけで多次元ベクトル空間を作りましたけど、今はトークンと呼ばれていますけど、名詞系以外の形態素も含めて分類情報を与えているのだと思います。
ちなみにChatGPT4にマハラノビスの距離とEmbeddingが関係あるか聞いてみました。回答はやはりその通りでした。
Q: 生成AIのEmbeddingは、マハラノビス距離と関連がありますか?
A: ChatGPT
はい、マハラノビス距離と生成AIのembeddingには関連があります。マハラノビス距離は、特徴空間において、データの分布を考慮して2つの点またはデータセット間の距離を測定する方法を提供します。生成モデルのembeddingは、高次元データを低次元空間にマッピングし、データ間の関係を捉える役割を果たします。
具体的には、生成モデルが学習する過程で、データの内部構造やデータ間の関係を学習し、これらの情報を低次元のembedding空間にエンコードします。マハラノビス距離を利用することで、この低次元空間においてデータ点間の相対的な距離をより適切に計算し、クラスタリングや異常検知、類似度計算など多くのタスクを効果的に行える可能性があります。マハラノビス距離は、特にデータの分布が正規である場合や共分散行列が利用可能な状況で有用です。
ちなみにこのマハラノビス距離は、品質保証の分野でも、田口メソッドと組み合わせたマハラノビス・タグチ法として、機械などの運用中に起こりうる不具合の時期を予測する技術としても使われています。
セイカ食品の兵六餅
NHK杯戦囲碁 一力遼棋聖 対 孫喆7段(2023年9月24日放送分)
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が一力遼棋聖、白番が孫喆7段の対戦です。孫7段は、棋聖戦でSリーグに昇格を決めるなど、今年度の活躍が目立ちます。対する一力棋聖もついに本因坊戦で井山裕太3冠からタイトルを奪取し、実力一位の座を固めています。
この碁では左上隅から競い合いが始りました。白がはさんだのに、ぶつかって受けたのが珍しい形でしたが、中央に頭を出した後、上辺に打って白を攻撃する態勢を見せ、ここから激しい競い合いになりました。黒が更に左辺でも厳しい打ち方を見せたので、ここでどちらかがつぶれてもおかしくないような戦いになりましたが、結局攻め合いで黒が6子を捨てて締め付ける形となりました。ここまではどちらかというと白の方が上手く打っていたと思います。次の焦点は右上隅方面で、黒が白の薄みに対し覗きのような手を打ったのに対し、白が反発したため、ここでも激しい戦いとなりました。しかし、ここは黒が上手く打ち回し、白地が付きそうだった所に地をもって治まり、なおかつ中央の石が左側に連絡出来ました。ここで一転して黒のリードに変わりました。黒はしかしヨセで左下隅方面で最善手を逃し、若干白に寄りつかれました。それでも黒は全体に厚く、順調に各所で地を増やして、最後は白の投了となりました。
カクテル用具
川崎時代の18年は段ボール箱に入れたままだった、バーテンダーグッズ一式。徳島に来る前の市が尾在住時代に、渋谷の道玄坂のレストラン用品屋で買ったもの。左のサントリーの「バーテンダーズマニュアル」読んで、バースプーンの回し方とかシェイクの仕方とか練習しました。同じく渋谷の洋酒専門店でミニボトルのリキュール類とジン、ウォッカ、ウィスキー類を多数買って、カクテルを50種類くらい(ドライマティーニ、マンハッタン、ジントニック、ジンリッキー、スクリュードライバー、バラライカ、モスコミュール、ピンクレディー、ホワイトレディー、ニコラシカ、ダイキリ、ミントジュレップ、ソルティドッグ、カルーアミルク、カンパリソーダ、カンパリオレンジ、マルガリータ、…)実際に作りました。当時常時持ち歩いていたHP200LXにカクテルのレシピのデータを入れていました。その後糖尿病になったので止めました。リキュール類ってほとんどが大量の砂糖が入っていて糖尿病には最悪なんです。
朝鮮飴ふたたび
Amazon Linux 2023でvsftpdで10.5MiB以上のサイズのファイルがアップロード出来ない。
会社でExmentを動かすため、アマゾンのAWSのEC2という仮想サーバーでAmazon Linux 2023のサーバーを構築しました。(構築しました、と言っても、すぐにターミナルソフトでログイン出来る形で提供されます。)
このサーバー上でvsftpdを動かしてFTPサーバーとしたのですが、何故かクライアントからアップロードした場合、サイズが10.5MiBを超えるファイルは転送が止まりエラーになります。ちなみに私の家のサーバー(AlmaLinux 9)につなぐと問題ありませんので、クライアントや会社のファイヤーウォールの問題ではありません。
色々調べてみたのですが、Amazon Linux 2023自体がまだ公開から半年くらいからのせいか、Web上には情報がありませんでした。
取り敢えず以下の代替案は見つけました。
1.クライアントとしてWinSCPを使う。
2.プロトコルをftpではなくscpにする。
3.https://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/latest.html?fbclid=IwAR0zkJ-x5x3ZS6xntB9q-vppMKDSGEcMJvpMGM8nDptqs1KtMDRNg2D9Rf より、puttygen.exeをダウンロードする。
4.puttygen.exe を使い、pemファイルからppkファイルを作成し、それをWinSCPの認証の所に設定。
3、4、が必要なのは、EC2のサーバーはログインの時にIDとPW以外にPEMファイルを使います。ところがWinSCPはPutty形式しか受け付けないので、3のツールでPEMからPPKファイルを作る必要があります。WinSCPはAmazonのS3もサポートしているので、持っておいて損は無いと思います。
なお、ファイル数が少なければ、TeraTerm(EC2にはベータ版が必要)でサーバーにつないだ後に、その窓上にファイルをドロップすればアップロード出来ます。この場合もプロトコルはSCPです。
ついでに、これまでCentOS他のLinuxを使っていて、Amazon Linux 2023を初めて使った人が最初にとまどうのは、firewalldが入っていないことです。別にdnfで入れればいいのですが、ポートの開け閉めは別にセキュリティーグループというのを設定してそこでやるのがAWSのec2のスタンダードなやり方になっています。