「帰ってきたウルトラマン」の「星空に愛をこめて」を観ました。「富士に立つ影」「大魔神」と来て、この回は「ロミオとジュリエット」です。軍人の息子でいつも郷と対立して上から目線の岸田隊員が、たまたま助けた女性に恋をして結婚まで考えます。しかしその女性がよりによって、岸田隊員が長年かけて開発してきた高性能レーダーを破壊する使命を持って、怪獣グラナダスと一緒に地球にやって来たケンタウルス星人でした。その女性は地球が好きになってしまい、自分の星を裏切ります。そして結局ウルトラマンが倒せなかったグラナドスを自らの体内の爆弾で一緒に自爆して倒します。いつも思うんですが、「帰ってきたウルトラマン」の中では、常に宇宙人/地球人という二項対立です。ですが本当は地球は宇宙の片隅の小さな星に過ぎないのであり、地球人以外は宇宙人という考え方はおかしいのですが、この頃の日本の特撮はそういう宇宙観(?)からまだ抜けられていません。16世紀のイタリアの異端者ジョルダノ・ブルーノは、そんな中世の時代において、宇宙には太陽のような星が無数にある、という主張をしていたのですが、それと比べて何と遅れているのかと思います。
「帰ってきたウルトラマン」の「星空に愛をこめて」
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