NGOによるクラウドファンディング(台湾地震義援金)

Facebookでとある知人がクラファンでの台湾地震義援金を呼びかけていました。そのクラファンの発起人はピースウィンズ・ジャパンといういわゆるNGOです。ここの会計報告を見てみました。
ものすごく疑問が湧きました。
(1)HPで紹介されているスタッフは15名なのに、年間の給料と賃金を合わせ7億8千万円!先日仕事である会社のある事業部門の年間の人件費調べたのですが、そこは約32名で2億4千万円ぐらいでした。
(2)B/L見ると、現金の預金が日本と海外を合わせ18億円!こんなにお金を持っているんだったら、クラファンなどやる前にすぐ使えばいいと思います。(ちなみに現在集まっている金額は5千200万円程度。ここの預金の3%にもなりません。)
(3)年間に受け取っている各種助成金が実に42億円!これは要するに支援という美名に隠れたビジネスでは。要するにクラファンで台湾地震義援金でこれだけ集めて活動しました、って報告書を作って各種助成金を分捕る訳です。
台湾地震の犠牲者を本当に助けたいなら、こんな怪しいNGOに払うのではなく、日本赤十字社等のきちんと素性の分っている団体を通すことをお勧めします。

吉川祐介の「限界分譲地」

吉川祐介の「限界分譲地」を読みました。タイトルは「限界集落」からの派生語で、主としてバブル時代などに不便な場所に作られた分譲地が投機目的で売られ、それがその後バブル崩壊などで価格が暴落して誰も住まなくなって荒れ果てた分譲地のことです。またスキーブームの全盛期に作られた越後湯沢のリゾートマンションなどの現状についてのリポートもあります。この本を読んでみたのは、私も今は半分くらい「限界集落」に近い所に中古住宅を買って住んでいるからです。もっとも私の所は近所にゴルフ場がいくつもあり、相模湖のキャンプ場などもあって、まったく人が来ない過疎地域ではありません。しかし車が無いとほとんど生活出来ないという点は同じです。個人的には、アメリカに住んでいると思えばいいというのが私の考えですが、年取って免許を返納しなければならなくなったらどうしよう、とは考えます。限界分譲地で思い出すのは、バブル時代に会社の同期の親父さんが買ったという千葉の東金の近くの分譲住宅に同期の10人くらいで行ってバーベキューをしたことです。この本読んで、ああ、あれがそうなのね、と思い当たりました。まあ東金の近くはそこまで過疎ではありませんが、都心に通勤可能というのがかなりの誇張だという点は同じかと。後、中学生の時、福岡県宗像市の日の里団地という所に住んでいました。ここは業者が投機目的のために開発したものではなく、れっきとした住宅公団が福岡市と北九州市の中間にあるベッドタウンとして開発した、その当時西日本で最大の住宅団地でしたが、ともかく引っ越し当初は不便以外の何物でもありませんでした。駅まで歩いて30分くらいかかるのにバスすらありませんでした。今はこの団地、住んでいるのは高齢者だけで、かつてあった大型ショッピングセンターも閉店になり、という現状のようです。それも思い出しました。まあ不動産投資でだまされないようにするためには読んでおくといい本だと思います。

NHK杯戦囲碁 高尾紳路9段 対 平田智也8段(2024年4月7日放送分)


第72回NHK杯テレビ囲碁トーナメントが始りました。初戦は黒番が高尾紳路9段、白番が平田智也8段の対戦です。序盤右辺の黒模様を荒らしに行った白が途中で手を抜いて下辺の黒に仕掛けていき、その結果右辺の黒地がほぼ確定し、この辺は黒のペースでした。しかし下辺の戦いが劫になり、その結果左下隅方面の黒が切離されました。黒は中央の白に襲いかかる手があったのに守りの手を打ち、また左下隅を活きに行きました。その結果無事に左下隅が活きていれば黒も良かったのですが、攻め取りとはいえ取られてしまい、これで白地が増え、白が優勢になりました。その後左上隅方面の争いで白が2子当たりになっているを逃げず、右下隅からの白の活きを確かめたのが冷静で、これで白が優勢がほぼ確定しました。結局黒が投了して、白の中押し勝ちとなりました。

クリストファー・ノーランの「オッペンハイマー」

オッペンハイマーを観て来ました。最初はユダヤ系物理学者が協力して、何とかナチスが原爆を開発する前にアメリカが、ということで、オッペンハイマーがリーダーになってマンハッタン計画が進行します。しかし、その前にナチスは降伏し、そのターゲットが日本に切り替わり、後はご承知のように1945年7月に実験が成功し、8月に広島と長崎に投下されます。それで戦争が終わると今度はソ連との水爆開発競争になり、戦時中は協力していたユダヤ系学者の間で争いが始まり、オッペンハイマーが陰謀のターゲットになり、という話です。原爆の悲惨さが描かれていない、という日本からの批判もありますが、私はオッペンハイマーが尋問の中で広島と長崎の犠牲者の数を正確に述べていたのがむしろ印象に残りました。オッペンハイマーについては以前ジョン・アダムズという作曲家の「ドクター・アトミック」というオペラのブルーレイを観ています。なのでインド哲学や芸術に関心があって、というのは知っていましたが、そのオペラはトリニティー実験の前日を描いたものでした。なのでオッペンハイマーの戦前のキャリアや共産主義への関心は今回初めてはっきりしました。それから、この映画の後半部はほとんどディベートの実戦映画として観ていました。そういうのもあってこの映画は大量に観客を集めるタイプの映画ではないと思いますが、一般的アメリカの観客は国家を挙げた一大プロジェクトを成功に導いたヒーローの物語として観るんでしょうね。

自民党を離党する世耕氏について

世耕氏が離党勧告を受け離党届を出したとのことですが、私は「水の中に落ちた犬を叩け」は好きではないので、公平のために書いておきます。現在公取と中小企業庁が下請法違反で次々に大企業を摘発していますが、この動きは世耕氏が2016年に経産大臣時代に出した「世耕プラン」に基づいています。
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H29/h29/shoukibodeta/html/b1_1_0_4.html
私は個人的には昔から世耕氏は故安倍晋三元首相の腰巾着的な人と思って好きではありませんでしたが、この「世耕プラン」から始った動きは間違いなく世の中のためになっていると思いますし、ある意味日本経済再生のカギの一つだと思います。まあどれだけ本人がイニシアティブを取ったかについては定かではありませんが。

住宅用スイッチもプッシュイン端子

ちょっと訳有りで、Amazonでパナ(エレクトリック・ワーク社)の電灯用3連スイッチを取り寄せてみました。そうしたらネジ止めとか半田付けではなく、プッシュイン端子でした。これは差し込むだけでOKで外す時は別にドライバーを差す穴がありそこにマイナスドライバーの先端を入れて押してから電線を引っ張れば外れるということになっています。実はネジ止めというのは段々緩むので定期的に締め直す必要があります。半田付けは工程的に面倒なのと(半田付けの電源が必要)、また振動が多い所では半田にクラックが入ってしまいます。それで最近このプッシュイン端子が使われるようになっていますが、実は日本の制御盤・配電盤のメーカーというのは大半が50人以下の中小企業で従業員の平均年齢も50歳以上というのばかりで、未だにネジ止めへのこだわりが強くこのプッシュイン端子があまり普及していません。それに対して家庭配線用がプッシュイン端子になっていたのにはちょっと驚きました。なお欧州ではもうほとんどがプッシュイン端子で制御盤の組立もCADデータをそのままロボットに入力してロボットが全てやったりしています。日本はこの点は非常に遅れています。

ウルトラマンAの「全滅!ウルトラ5兄弟」と「奇跡!ウルトラの父」

ウルトラマンAの「全滅!ウルトラ5兄弟」と「奇跡!ウルトラの父」を続けて観ました。タイトル通りで、ヒッポリト星人の罠にはまって最初にAが金属像にされ、ウルトラシグナルを受けて救助に来たウルトラ4兄弟も、セブンが最後まで戦っていましたが、結局Aと同じで金属像にされます。その前にヒッポリト星人に「ウルトラマンAを渡せ」と言われ、人々はあっさりと裏切ってAを渡すようにTACに電話します。それどころか山中隊員までが同じことを言います。
そして次の話が、これもタイトル通りで、初登場の「ウルトラの父」が5兄弟を救助に駆けつけます。「父よあなたは強かった」で最初はヒッポリト星人を圧倒しますが、宇宙の長旅で疲れていました、であっさりと倒され、最後にエネルギーをAに渡して死んでしまいます。蘇ったAがヒッポリト星人を倒し、そして4兄弟も復活させますが、父は死んだままでした、というものです。しかしレインボーマンのダイバダッタのように、死んだ筈のウルトラの父はこの後も魂だけで登場するようです。
次回はついに夕子が月に帰るという話です。

スター・トレック・TNGの”Up the Long Ladder”

スター・トレック・TNGの”Up the Long Ladder”を観ました。ある星系からの原始的なSOSシグナルを受信したエンタープライズ号は救助に向かいます。そこは22世紀の第三次世界大戦の後、宇宙に新天地を求めて飛び立った人達が植民していました。しかし300年経った後、そのブリングロイディの植民星の人々は、ほとんど18世紀くらいの暮らしをしていて、そのトップはアイルランド出身でした。(いつも陽気で飲んだくれている、というステレオタイプなアイリッシュ描写です。)エンタープライズ号は全員を機内に転送しますが、彼らは家畜を持ち込み、またそこで煮炊きをしようと火を使って、コンピューターによる装置で雷撃の罰を受けたりします。
そうこうする内に、同じ宇宙船の別の植民星が見つかり、そこは着陸時の事故で男3人、女2人しか生き残らず、しかしそのメンバーは全員科学者だったため、クローン人間を作り出して何とか生活していました。しかしクローン人間は繰り返し複製すると劣化していくという欠点があり、新しいDNAを必要としていました。そこのリーダーはライカーとポラスキーのDNAをくれるよう頼みますが、断られたので、麻酔銃で二人を眠らせ二人の胃のDNAを抜き取ります。しかし結局ライカーとポラスキーがそれに気がついてクローンを破壊しました。ピカードはそこで、ブリングロイディの人々をこちらに合流させるという名案を思いつきます。科学の進んだ側はあまりに文明程度が違うので嫌がっていましたが、結局受け入れました、というお話です。しかし2つのコミュニティは元々一緒だったのでは、という素朴な疑問は残りました。まあなんというか緩い感じのエピソードでした。

ウルトラマンAの「ピラミットは超獣の巣だ!」

ウルトラマンAの「ピラミットは超獣の巣だ!」を観ました。ヒッポリト星人の登場かと思ったらまだ一話ありました。ちなみに「ピラミット」は誤記でしょうが、当時は緩かったんでしょうね。それでオリオン星人というのが登場し、何と昔は地球を植民星にしていたけど、大洪水が起きたのでピラミッドを作ってその中で人工冬眠していた、という「ムー」みたいな設定です。そしてミチルというオリオン星人のスパイが登場しますが、何故か北斗だけが彼女を悪者とは決めつけず、その気持ちにほだされて(?)最後はミチルが北斗を助けようとし、またAとスフィンクスの戦いの時にAがピンチに陥ると、笛を吹いてスフィンクスを操りAを助けます。しかしAの武器は多彩で、今回は日本刀みたいな剣でスフィンクスの首をはね、さらにはそれでも動く胴体をカラータイマー部からの光線で倒します。まあこういうのないといわゆる「怪獣プロレス」にしかならないので仕方がないんでしょうが。