NHK杯戦囲碁 富士田明彦8段 対 鶴山淳志8段(2025年11月23日放送分)


本日のNHK杯戦囲碁は、黒番が富士田明彦8段、白番が鶴山淳志8段の対戦です。この碁は終始戦っており、特に下辺での激しい折衝が中央から左辺にかけて延びて行き、黒が攻められていた中で、左下に覗きを打ってそれに白が反発しという展開で、結局左下隅は黒地になりましたが、その代わりに下辺から中央に延びた黒石がかなり危なくなりました。しかし白の攻め方が若干まずい所があり、黒は取られていて左上隅の石を利用して上手くしのぎました。しかし白も中央が厚くかなりの地が見込めそうで、黒の右辺がどのくらいまとまるかが勝負でしたが、白が右下隅に付けて黒に受けさせた後、右辺上方に利かして打った打ち方が巧妙で、右上隅の黒は手を抜くと眼が無くなるのでやむを得ず受けになり、それから右下隅のさっき付けた石を動き出したのが巧妙でした。これで白が右辺を上手く割り、白の優勢になりました。その後右辺で劫が発生しましたが、勝敗には関係なく、結局白の3目半勝ちになりました。