ウルトラQの「1/8計画」

ウルトラQの逆輸入版ブルーレイを買いました。最近、トワイライト・ゾーンとかアウターリミッツを観始めたので、それに影響を受けたウルトラQを再確認したかったためです。取り敢えず「1/8計画」を観ました。子供の時に観たように思いますが、さすがに覚えていません。なんというか由利子が小さくなって電話をかけるシーンにデジャヴ感がありますが、これはアーウィンアレンの「巨人の惑星」で何度も観た風景です。しかし向こうは確か巨人の40分の1くらいの大きさだった筈であり、1/8では合わないですが。(ちなみにウルトラQの方が先です。)後半の淳と一平が1/8になった町に侵入する画面は、要するに特撮用の町のセットをそのまま使っているだけで、円谷プロの特撮としては非常に簡単だったと思います。

NHK杯戦囲碁 余正麒8段 対 山下敬吾9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が余正麒8段、白番が山下敬吾9段の対戦です。対局前のインタビューで山下9段は「独創的な布石のネタも特に白番のは尽きて来たので、黒番が当たりたい」と言っていましたが、結果は白番でした。しかし2隅で大目外し(星にケイマにかかるそのケイマの位置)と今回も見せてくれました。その白の変則的な位置に、黒がすぐ星の位置にかかったため、右下隅が空き隅のまま競い合いが始まるという不思議な碁になりました。その競い合いで余8段は山下9段のお株を奪うような強気で攻撃的な手を打ち、左辺で戦いになりました。そこで劫になり、黒が白を包囲する手を劫立てに打ちましたが、白は劫を解消しました。黒は当然白を包囲しましたが、白がすぐ切っていきました。白はその切った石から黒の下辺をいじめようとしましたが、結果的には誤算があり、黒は白の4子を取りながら右下隅につながり、下辺がいい地になりました。白は黒2子を抜いて中央が厚くなりましたが、このワカレは明らかに黒良し、でした。そこで白は第2の攻めで左辺から延びる白を狙っていき、その過程で上辺左を抉りましたが、黒もつながって厚くなり不満はありませんでした。波乱が起きたのは、白が右下隅の三々に入った後で、黒は下辺側から抑えていればなんの問題もなかったのを、右辺側から抑えて頑張りました。しかしこれは打ち過ぎで、黒のダメ詰まりを利用して、下辺で取られていた白4子が復活し、劫になりました。黒が左辺の白の活きを脅かす手を劫立てにしたのを白が受けずに劫を解消しました。これによって黒地だった下辺が逆に白地になり、形勢が逆転しました。後は左辺をどう処理するかで、眼の無い石同士でセキになれば白の勝ちでした。しかし駄目詰めの過程で白に疑問手があり、結局黒の取り番の劫になりました。白はどこにもこの大きさの劫立てが無く、仕方なく下辺の黒7子をアタリにしましたが、黒は当然受けず左辺の白20子くらいを打ち抜いて、派手な振り替わりになりました。(写真)白からすると泣けるのは、残された白の左下隅がまだ活きていないことで、白が一手入れれば活きで、黒から打てばセキまたは万年コウということになりました。結局黒は劫材を消してから劫を決行したため、この白は全部取られてしまいました。AIの判定では途中で白が手を入れれば白の勝ちだと言っていましたが、実戦心理としてもし手を入れて半目負けだと切なく、山下9段が抵抗したのは理解出来ます。余8段はこれで準決勝進出です。去年も決勝に進出しています。

ワクチン3回目

本日、川崎市の大規模接種会場で3回目のワクチン(モデルナ)を受けて来ました。13:40頃接種を受けて、16時頃証明書アプリを起動して3回目を含む証明書が取れるか試してみたら出来ました。川崎市素早いです。今回、川崎市の対応は迅速で良かったです。
副反応は今のところ熱も無くまったく問題ありません。

真空管アンプー完成イメージ

真空管アンプの製作、ケースが届いたので取り敢えず上部に付ける部品を並べてみてそれらしくなりました。上部真ん中の電源トランスは上下逆で角穴を開けてこの半円の部分をシャーシの中に入れます。
ところでケースって底板は付いていないんですね。Amazonで丁度のサイズのアルミ板が無いんでちょっとあせりましたが、Webで探して指定のサイズに切って一枚から売ってくれる店を見つけて何とかなりました。

キャプテン・スカーレットの”Codename Europa”

キャプテン・スカーレットの”Codename Europa”を観ました。今回はキャプテン・ブラックがあるエレクトロニクスの専門家をライフルで狙撃して殺し、例によってミステロンズのロボットにします。そしてそのエレクトロニクスの専門家が狙うのは、「欧州のトライビューナル」が何とか、と言ったので何のことだか分かりませんでしたが、Triumviratで「欧州の三頭政治家」でした。そして今回のエージェントは、007ばりに秘密兵器を駆使してスペクトラムの防衛網を突破します。まずある基地の側で、テープレコーダーとアンプ付き拡声器をセットし、機銃を撃つ音を流します。それで基地の注意をそちらに惹き付け、さらにはタンクの音を流します。基地側は大慌てでその隙にエージェントは、電流の流れている鉄条網を、電流を他に流しながら切断し、基地に潜入し、通気口から爆弾を投げ込みます。しかし、プロのスパイと違ってそこが詰めが甘く、通気口はスペクトラムがわざと設けた偽のもので、基地の1Fから上が爆破されても、狙われた政治家は地下にいたので無事でした。しかし一人目のターゲットを仕留めたと思ったエージェントは二人目の政治家を狙います。SPVが追跡して来ましたが、SPVのレーダーを攪乱して視界を無くし、撃破します。次に夜中に別の基地を攻撃し、ラジコンの飛行機で攪乱電波を流し、基地の通信を使えないようにします。それから基地の電源を切断して真っ暗にしてから、ノクトビジョン(赤外線暗視装置)を付けて基地に潜入します。ここまでは良かったのですが、キャプテン・スカーレットが部屋の入り口に仕掛けた超単純なワイヤに引っ掛かって倒れ、スカーレットに撃ち殺されます。という訳で頭がいいんだか悪いんだか良く分からないミステロンズのエージェントのお話でした。

PCL86全段差動プッシュプルアンプのスクラッチ製作に挑戦


これまで真空管アンプのキットを6台組立て、いずれも成功しています。(1台だけ販売店に手直ししてもらいましたが)
それで前からやろうと思っていた、シャーシの加工から始まるスクラッチでの真空管アンプの作成についに踏みきり、部品を集めている最中です。アンプの回路はPCL86の全段差動プッシュプルアンプというものです。既にキットでPCL86の超三結アンプを組立てていますので、今度は同じ真空管で全段差動プッシュプルを作って比べるのが目的です。もちろん回路設計なんて出来ませんから、Webにあったものそのままですが、レイアウトや配線の引き回しなどは自分で考えます。またアルミの1.5mm厚の板のケースを使いますが、余裕を十分持った大きめの箱にしています。(330x220x50)PCL86は三極管と五極管が一緒になった複合管なんで他の真空管は必要無く(整流はショットキーバリアダイオードでやります)、ご覧のようにスペース的には十分ゆとりがあります。
材料代は概算で10万円程度、その内真空管など3万円分は既に持っているものが使えたので、結局出費は7万円ほどです。(工具代は除く。)アルミ板の加工が問題ですが、既にかなり前にボール盤を買っており、またボッシュの電動ドリルやホールソーも揃えています。まあ完成はいつになるか分かりませんが気長にやろうと思います。
なお、レイアウトで普通前面にある電源スイッチが天板にあるのは上杉研究所のアンプの真似です。(上杉のアンプの電源スイッチは私の会社のS-1Aというトグルです。)

KT150を試す


KT-120の試聴結果がとても良かったので、更に同じTSUNG-SOLから出ているKT-150を試してみました。KT-120より高さが増し、高さではほとんど一般的300Bと同じです。ご覧になってお分かりのように、ラグビーボールのような独特のガラス形状をしています。これはマイクロフォン歪を減らすのに効果があるんだそうで、確かに特定の周波数で共振することが少なくなるような気がします。高さが増えたということは、プレートとカソードの電極の表面積が増え、その分より高い電流を余裕をもって流せるということかと思います。後構造として面白いのがゲッター用リングが上部と左右の3箇所に付いています。やはり管の中の容積が増えた分、ゲッター部の面積も増やす必要があったのでしょうか。
まだ聴き始めたばかりですが、低域に関してはKT120よりも更に制動が良くなっていい感じです。外見だけ見ると大味なのでは、と思われる方もいるでしょうが、どうしてなかなか繊細な中高音で気に入りました。ただアンプには負担をかけますね。前に書いたように電源トランスの電気容量的には、片Chしか使っていないので問題ありませんが、KT120でテラークの1812年の例の大砲のCDをかけたら、大砲の発射の箇所で保護回路が働きました。KT88ならクリップして終わりなんですが、KT120やKT150では余裕で大電流を流せるので、アンプがついて行けないんでしょうね。
本来、KT120もKT150もプッシュプルにして、KT88より高い、例えば100W+100Wという出力を実現するのは主目的で開発されたんでしょうが、こうやってシングルアンプで楽しむ分にも十分メリットがあると思います。
真空管のオーディオというと、とかく昔の球を使った骨董趣味みたいになりがちなのですが、こういう風にまったく新しい出力管が開発されるというのはとてもいいと思います。

The Twilight Zoneの”Where is Everybody”

スター・トレックのオリジナル・シーズンを観終わったので、今日からThe Twilight Zoneです。このドラマはアウター・リミッツと並んで、1950年代終わりから1960年代でのSF系テレビドラマの代表作です。放映開始は1959年で、各話30分完結のアンソロジーになっています。今日のは”Where is Everybody”で、突然ある町の中に放り込まれ、教会の鐘が鳴ったり、喫茶店でポットが火にかけたままになっていたり、ジュークボックスが音楽を奏でているのにもかかわらず、誰一人として人間がいません。やっと車の中に女性を見かけたと思ったら、それはマネキン人形でした。電話ボックスの電話が鳴ったので出てみたら、ツーツーという音がしているだけでした。男は自分でコインを入れてオペレーターを呼び出そうとしますが、出てきたのは録音のオペレーターでした。という感じで男は次第に孤独に追い詰められて気が狂いそうになります――という所で軍人らしき人達が男の様子を注視していました。結局これは人が宇宙に出た時に、どのくらいまで孤独に耐えられるかという実験でした、というオチです。なんかこのパターン、他のドラマでも何回も観たような気がしますが、こちらがオリジナルなんでしょうか。

TU-8200Rのデュアルモノで、TSUNG-SOLのKT120を使う。

TU-8200Rのデュアルモノで、KT120というTSUNG-SOLから出ているKT88上位互換の出力管を試してみました。このKT120ともう一つKT150というのはヒーター電流がKT88が1.6Aなのに対し2Aになっているので、TU-8200Rで鳴らないことはないですが、電源トランスの電流定格をオーバーするので、長時間使うとトランスが最悪焼き切れます。しかし、このデュアルモノでは元々片チャンネルしか使わないので、KT88の普通の使い方で電流が100としたら、100÷2×1.25=0.625となり、全体の2/3弱の容量なのでまったく問題ない筈です。それで実際やってみましたが(余分なヒーター電流を抑えるため、使わない方のチャンネルの真空管は12AU7も含め外しました)、もちろん音は出て、また2時間ぐらい使っても特に電源トランスが熱くなったりもしていませんので、大丈夫と思います。
それで音ですが、元々このデュアルモノは電源に余裕があるので力強さが出る上に、さらに出力トランスをルンダールに変えてさらに低域が伸びています。それとこのKT120という、本来KT88よりも大出力を出すことを狙って作られた出力管の相乗効果で、真空管のシングルアンプとは思えないような、力強くかつダンピングの利いた音で、聴いていると楽しくなるような音になりました。シングルアンプでここまで出来るんだったら、私の環境ではプッシュプルアンプは必要ないと思いました。

TU-8200Rのデュアルモノで問題無いだろうという計算根拠の詳細は以下の通りです。
TU-8200Rのヒーター電源は回路図を見ると6V4Aで、これで左右の真空管計4本のヒーター電流をまかなっています。出力管として6L6GCを2本挿した時のトータルのヒーター電流は2.4Aです。(6L6GCが一本0.9A、12AU7が一本0.3Aです。)KT88が2本の場合は、3.8Aです。(KT88のヒーター電流は一本1.6Aです。)KT120を2本挿した時は、2.0 x 2 + 0.3 x 2 = 4.6Aとなり定格を15%もオーバーしています。それでデュアルモノで片側だけ使用した場合はKT120で合計2.3Aとなりまったく問題ありません。ただこれはあくまでトランスの定格の話であって、他の部品が場合によってはパンクする危険性が0ではないので、もし同じことを試すのであれば自己責任にてお願いします。

NHK杯戦囲碁 広瀬優一6段 対 河野臨9段


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が広瀬優一6段、白番が河野臨9段の対戦です。左辺で戦いが始まり、黒が左辺下方で地をまとめる代わりに白が黒3子を取りました。しかしその後黒がほぼ取られていた石を動き出しました。白も小さく3子を取ることが出来ましたが、黒に利かされるのを嫌って反発した結果、黒は取られていた3子が逆に白3子を取って復活し、白は中央で黒3子をポン抜くという派手な振り替わりになりました。この結果は互角でした。その後白は右上隅の黒に利かしに行き、上辺から右上隅の黒模様を値切りました。その後右辺に開いた白に黒はすぐ打ち込みましたが、一本利かしただけですぐ右下隅に潜水艦のような打ち込みを行いました。これは三々と下辺を見合いにする打ち方でした。その後、右辺で白と黒のどちらが強いかという戦いになりましたが、黒はおそらく右辺の白が活きていなくて劫にする手があると錯覚しており、結局白が先に活きて右辺の黒が一方的に攻められました。白はこの黒を攻めながら下辺を目一杯囲うという理想的展開になり、白の大きなリードとなりました。しかし左下隅のヨセで黒が下辺に滑って来たのに反発して劫にしたのが疑問で、黒が盛り返しました。更に左辺の白のヨセでも白は損をし、形勢は微細になりました。しかしわずかに届かず、白の1目半勝ちとなりました。