LPレコードは外周部に針を落とすと自動的に針が内周部へ移動し音楽が始まりますが、SPの場合は、後期のものはLPと同じようになっていますが、多くは外周部と音楽が録音されている溝の部分はつながっておりません。従ってLPと同じように外周部に針を落とすと、いつまで経っても音楽が始まらないどころか、遠心力で針がレコードから落ちてしまいます。かといって直接音楽が録音されている溝に針を落とすと、頭出しに失敗して曲の途中から再生が始まってしまうことが起きます。
昔の人はではどうしていたのかというと、コロンブスの卵で、針を外周部に落とした後、手でカートリッジを円の中心方向に軽く押してやると、針が音楽が録音されている溝にうまく移動します。LPでこれをやると下手をするとレコードに傷が付きますが、蓄音機の鉄針での100g超の針圧に耐えるように作ってあるSPレコードはこの位ではびくともしません。「今日からはじめる蓄音機生活」(梅田英喜)という本に書いてありました。
投稿者「kanrisha」のアーカイブ
古関裕而の「長崎の兄妹」
古関裕而のCD化されていない作品をSPレコードを中心にヤフオクで集めようとしています。これはSPではなくドーナツ盤(EP)ですが、「長崎の兄妹」です。タイトルからして「長崎の鐘」関連だろうと思っていましたが、まさしく永井博士の2人のお子さんのことを歌ったもので、間奏で「長崎の鐘」の「♪慰め励まし長崎の、ああ長崎の鐘が鳴る」のメロディーが引用されます。しかし映画の時に作られたものではなく、1959年に出たものです。作詞は古関と同郷で幼馴染みの野村俊夫(「湯の町エレジー」「東京だよおっかさん」)です。歌っているのは若山彰です。若山は「喜びも悲しみも幾歳月」(♪俺ら岬の灯台守は~)で1957年に大ヒットを飛ばした人です。何故この曲が映画が封切られて9年後になって発売されたのかその経緯は調べられていません。もしかすると映画製作の10周年とかの機会に作られたのかと思います。
NHK杯戦囲碁 小池芳弘6段 対 鈴木伸二7段
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が小池芳弘6段、白番が鈴木伸二7段の対戦です。試合前の挨拶ではお互いにあまり戦わない碁を目指すようなことを言っていましたが、実際はかなり激しい戦いの碁になりました。特に白が上辺から右上隅の小目の黒にかかって一間に低く挟まれたのを放置して右下隅に今度は一間に高くかかってから、お互いの石がもつれました。黒はこの右下隅からの白の一団を上手く地を稼ぎながら攻め、白は中央に厚みらしきものを作りましたが、結局眼がないため、厚みとして十分働かず、むしろ最後まで祟りました。白は右下隅からの石と上辺で右上隅にかかった石をドッキングしましたが、黒は全体を攻め立てました。しかし白も先手を取って上辺で両方の黒を挟むことになる一石二鳥の手を打て、戦いはさらにもつれました。このハサミによって分断された黒の弱石2つと、白の上辺の弱石と、右下隅からの石という4つの石の絡んだ戦いになりました。この戦いの中で、黒が右下隅から延びる石に付けて来たのに対し、白は中央を押さえて黒の進出を止める手が時間が足らずに読み切れず、結果的に中央で黒に突き抜かれては形勢は黒に傾きました。しかし白もその後、上辺から伸びる黒を攻めながら下辺になだれ込み、左下隅の黒3子を取る戦果を挙げましたが、ここで黒がほとんど活きと思われていた右下隅からの白石の眼を取る手を打ちました。結果的にこの白は一眼しかなく、右上隅で後一眼が出来るかが勝負でしたが、結局劫になりました。劫争いの結果、白は右上隅で劫を解消しましたが、今度は左辺の黒を動き出され、結局左辺の白半分を取り込むという大きな戦果を挙げました。白も左上隅で得をしたものの、トータルでは損が大きく、以降白のチャンスはありませんでした。結果的に黒の6目半勝ちに終りました。
スター・トレックの第2シーズンの”Wolf in the Fold”
スター・トレックの第2シーズンの”Wolf in the Fold”(「羊の群れの中の狼」の意)を観ました。カーク船長ら一行はアルゲリウス2という星で一時的な休暇を取っています。この星の人は平和的で快楽主義者です。スコットはダンサーの女性と束の間のデートをすることをカークに許可されますが、すぐにその後女性の悲鳴が鳴り響き、その女性がナイフで何度も刺された死体となり、側に血だらけのナイフを持ったスコットが立っていました。スコットは頭を強く打っていて、自分が何をやったかまるで覚えていませんでした。ライジェル4から捜査官としてやって来ているヘンギストがスコットを取り調べますが、最終的な判断はその星の司法の責任者であるジャリスが行います。ジャリスの妻はある種の霊的能力を持っていて、何が起きたかを再現することが出来ます。その妻が準備している間にカークはエンタープライズ号から心理分析装置を持った女性スタッフを転送装置で呼び寄せ、スコットの過去の行動を確認しようとします。しかしそこでもまたその女性スタッフがナイフで殺され、側にはナイフを持ったスコットが立っていました。そしてジャリスの妻による調査が始まりますが、「レジャック、ベラティス、ケラス」という名前と、恐怖を食べて活きている生物のようなものの存在を叫んだ後、またも刺されて死に、スコットがナイフを持っていました。カークはスコットをエンタープライズ号に戻してそこで嘘発見装置とコンピュータを使って調査することを主張し認められ一行はエンタープライズ号に移動します。スコットが嘘を言っていないことは証明されました。しかし、殺されたダンサーの恋人でいつもダンサーと争っていた男性も、無実であることが分かりました。そこでスポックが「レジャック」という名前をコンピューターに調べさせると、何といわゆる切り裂きジャックの別名であると言います。「ベラティス」と「ケラス」もその後起きた女性大量殺人の犯人とされている名前でした。そしてすべての女性殺人が地球とライジェル4の間で起きていることが分かります。殺しに使われたナイフをコンピューターが分析すると、それはライジェル4で作られたものでした。そうです、ヘンギストこそが殺人鬼でした。性格が平和的なアルゲリウス2は、悪霊にとっては羊の群れで、捜査官という立場は隠れ蓑として最適でした。ヘンギストは事実が暴かれると暴れ出しますが、カークが一発殴っただけで死んでしまいます。その後、エンタープライズ号のコンピューターはその殺人鬼の悪霊みたいなのに支配されてしまいます。カークはその悪霊が人間の恐怖心を食べていることを理解し、全スタッフに恐れないように言い、かつトランキライザーを全員に注射します。(スポックとカーク以外)カークはコンピューターに非常に時間がかかる計算をさせ、その間に悪霊が使えないようにすることを思いつき、スポックはコンピューターにπの値を計算させます。(ご承知の通り、計算は無限に続きます。)その結果悪霊は再びヘンギストに乗り移りますが、カークはヘンギストを気絶させ、転送装置で宇宙空間の転送装置で送れるもっとも遠い所まで悪霊を転送しました。これで一件落着ですが、トランキライザーの最大量を注射されたクルー達は、皆ラリってしまっているのが笑えました。
白いLPレコード
LPレコードのお引っ越し
今のリスニングルームというか寝室にアナログレコードを聴くことが出来る体制が完成したので、それに合わせ荷物置き部屋に置いていたLPレコード約1,000枚のお引っ越しをしました。オーディオユニオン特製の上下の棚で合わせて約200枚のLPが収録可能なボックスを5つ使っています。CDは今現在4,000枚くらいでLPはその1/4ですが、LPは本当に嵩張りますし、また重くて収納が大変です。SPレコードと違って床に落としても割れたりしないことは利点ですが。これからこの1,000枚のLPを全部リーンメイトNEOでクリーニングする積もりです。現在までに完了したのが170枚くらいです。後大体3ヵ月はかかりそうです。ちなみに1,000枚の内、140枚くらいがジャズで後はクラシックです。クラシックの方は以前渋谷のレコファンでまとめて買い込んで、実はまだ聴いていないのもあります。
「君の名は」第2部におけるアイヌ女性の描写について
今日のオンラインの英会話で、「君の名は」(新海監督のアニメではなく、ラジオドラマ+映画の)の第2部でアイヌの女性が典型的な(少数民族への)偏見を持って描写されているというのをテーマにして話しました。北原三枝が演じるアイヌのユミという娘は、ヒロインの真知子と正反対で、情熱的で大胆で行動的でという感じで描かれています。つまりはビゼー(メリメ)のカルメンと同じです。
しかし、最近「まつろはぬもの」というアイヌと日本人の混血で語学の天才であったことから松岡洋右の密偵となって戦地を飛び回ったシクルシイという人の自伝を読んでいたら、彼の祖父が彼の出生(大正7年4月29日→昭和天皇と同じ日生まれ)を役場に届けにいった時の話が出てきます。そこに役場の人間のセリフとして「あんたの娘は誰とでも寝るんだな」というのが出てきます。それを聞いた彼の祖父は激怒していますが、しかし実際に3人の男性と関係し5人の子供を産んでいたようです。この女性が特異な存在なのか、アイヌの女性の一般傾向として性道徳的に緩いのかは判定が難しいですが、実際に日本人とアイヌの混血がかなり顕著に認められるという事実も考えると、このユミというキャラクターは、必ずしも脚本を書いた菊田一夫の偏見だけからではなく、少なくともユミのような性格のアイヌの娘がいてもおかしくはない、という了解があったような気がしてきました。(この「君の名は」第二部のアイヌ文化の描写については、実際のアイヌの人がチェックしていた、という話も聞いています。)一歩間違うとそれこそ思い込みによる偏見になりますので注意が必要なことを自戒しています。
「巨人の惑星」の”Home Sweet Home”
「巨人の惑星」の”Home Sweet Home”を観ました。またもやウェルチ脚本でしたが、前回のよりはマシでした。思うにウェルチが使われるのは、この「巨人の惑星」があまりにSFとは関係のないような話が多いため、少しでもSF色を出すために使われたのかと思います。但し、ウェルチのはSFというよりほとんどただのデタラメ話ですが。
バリーが森の中でスペースポッドを見つけます。おそらく以前登場した未来の地球から来たタイムトラベラーが残したもののようです。フィッチューはダンを連れてきて中をチェックさせ、電源部のダイオードを交換すれば動くだろうと診断させ(確かタイムトラベラーは30世紀ぐらいから来ていたと思いますが、その時代でもダイオード!)、ダンはスピンドリフト号から部品を取ってきてポッドを修理します。一方で森のレンジャーがバリー達を目撃して他のレンジャーと二人で地球人を捕まえようとし、バリーが捕まってしまいます。フィッチューとキャプテンが中に居たポッドもレンジャーに捕まりそうになったのでキャプテンはポッドを発進させます。ポッドは自動運転でたちまち宇宙空間に出ます。そこでキャプテン達は、スピンドリフト号が巨人の惑星に来るときに目撃した緑色の雲の中に入ります。そしてそこから出たら、目の前には地球がありました。これも自動運転でポッドは無事に北米のどこかに着陸します。場所的にはニューイングランドのようでしたが、どこか様子が変でした。そこは1900年のアメリカでした。人々はキャプテン達を悪魔だとして捕まえて牢に入れます。二人は牢番をごまかして逃げだし、ポッドに戻ります。キーを保安官に取られていたので発進させることは出来ませんでしたが、スピンドリフト号のマーク(未来の英語で書かれたポッドの操作マニュアルを持っています)と通信し(なんで1900年と現代で通信出来るのかの説明はまったく無し)、あるボタンを操作すると人々がフリーズします。キャプテン達はキーを取り戻しに外に出ます。フィッチューは泥棒の性が出て、銀行に入って金庫を開け金を盗みます。マークからフリーズさせた後15分以内に発進しないと2人が消滅してしまうと聞き、キャプテンはフィッチューを探し、なんとかポッドに引っ張っていって発進します。再度自動運転で元の場所に戻りました。そこにはバリー、ヴァレリー、ダンが巨人のレンジャー達に捕まっていましたが、キャプテンは再度フリーズボタンを押し、3人を救出します。
ヤフオクでジャズのLP45枚を落札
NHK杯戦囲碁 藤沢里奈女流本因坊 対 佐田篤史7段
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が藤沢里菜女流本因坊、白番が佐田篤史7段の対戦でした。序盤、白が右下隅の二間高ジマリの構えに左側の2線からかかったのに、黒は手抜き、白が二間高ジマリの黒の右側の石の左に付けて行きました。これは最初に見た時は驚きましたが、今は普通の手になりつつあります。ここの折衝の結果、白は下辺を盛り上げ、右辺の石は軽く見ました。黒は白の右辺の石の全体を攻めようとしました。この時、右上隅が掛かりっぱなしだったのを隅に付けて行って様子を見ました。ここを含みにして右辺で黒の左に付けて行ってサバキを図りましたが、黒が反発して戦いになりました。ここで白が右辺と右下隅の黒の連絡を断つぞと打ったのが、AIの評価では良くなかったのですが、黒もお付き合いして押さえたので形勢は動きませんでした。しかし白はここの利きと上方の2子を捨てることで上手く脱出してました。この辺りは互角の別れでしたが、黒が上辺の白を攻めに行った時にちょっとうっかりし、固い右辺の黒の構えに先手で利かされ手を入れることになり、白が上辺の黒を逆に攻める展開となっては、形勢は白に傾きました。また黒が時間つなぎとして右下隅の黒をつなぎましたが、白が受けずに下辺を拡げたのが機敏でした。最後に左上隅で非勢の黒が頑張ったため劫になりましたが、形勢には大きな影響は無く、白の中押し勝ちとなりました。