本日のNHK杯戦の囲碁は今日から3回戦で、黒番が姜ミ侯3段、白番が鈴木伸二7段の対戦です。黒が終始右辺から下辺の大模様で打ちましたが、それに対し白は上辺及び左上隅でかなり積極的かつ欲張った打ち方をしました。これに対し黒はすぐ仕掛けていっても色々手になりそうでしたが、大模様を優先し、手を付けませんでした。左辺でも白は黒を攻めながら結局渡って地を確保し、黒は中央で厚みを築きました。その後、白は右下隅に下辺からかかり、挟まれた後付けてその後三々に入りました。黒は右辺を大事にしました。その後白は黒模様に突入し、中央の黒に覗きを打ちました。黒が右上隅で受けた後、更に右辺で黒の急所に打ちました。普通は黒はカケツギで受ける形ですが、そうすると右下隅からはねて、黒が押さえると切って、右辺を手にしようとした手でした。黒は固く継ぎましたが、そこで付けていって、白はサバキの筋に入りました。白は下辺にもからめながら中央ではっきりと活き、これで白が優勢になりました。その後黒は上辺で活きに行きましたが眼二つの活きであり、結果として左上隅から左辺70目レベルの大きな地としてまとまり、白の勝勢となりました。結局白の中押し勝ちでした。
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正本の相出刃と内曇
砥石だけをプロ並みのものにして、肝心の包丁がステンレスと合わせではちょっとアンバランスなので、一本だけ、本霞の正本の相出刃(出刃と柳刃を一本で兼ねる魚屋さん用の包丁)を購入しました。裏押しをするために、わざわざ#1000の砥石を新しく買って準備していましたが、届いてみたら最初から裏押しされていました…さすがに正本の包丁で素人が手を出せるレベルではないレベルで研いでありました。
そうは言っても気を取り直して、これも取り寄せた内曇の砥石を使って仕上げ砥ぎだけをやってみました。内曇は日本刀の研ぎの仕上げで使われる天然砥石で、日本刀独特の刃文を出すには不可欠の砥石です。本当は内曇で研いだ後、さらに鳴滝という砥石の粉で磨くんですが、鳴滝jのコッパは取り寄せ中です。でもご覧の通り、素人の研ぎでも何と確かに刃文がはっきりと識別出来るようになりました。ただ、まだ傷が沢山残っている感じですので、鳴滝が届き次第磨いてみたいと思います。
「アメリカ上陸作戦」”The Russians are coming, the Russians are coming”
1966年のアメリカ映画「アメリカ上陸作戦」”The Russians are coming, the Russians are coming”を観ました。Eigoxの先生(両親がロシア人)のお勧め。
以下ネタバレありありなので、これから観ようと思う人(多分ほとんどいないと思いますが)は読まないように。
何かとてもゆるい映画で、ソ連の潜水艦が艦長がアメリカを一目見てみたいと気まぐれを起こしたため、アメリカ領土のグロースター島という小さな島(架空の島)の近くの砂地に乗り上げて座礁してしまいます。8人の乗組員が潜水艦を引っ張るためのボートを求めて島に上陸しますが、この話が尾ひれがついて伝わり、「島の空港をソ連のパラシュート部隊が制圧した」という感じで島中に伝わり、人口200人ちょっとの島は大パニックになります。
色々あって結局ロシア人乗組員はボートを1台手に入れ、それで潜水艦を動くようにします。しかし港にやってきた潜水艦に対し、島の警察署長はある意味見栄を張って潜水艦の艦長を逮捕すると言います。それに対し艦長は島に砲撃を加えると言います。まさにその対立が頂点に達した時に、塔の上から様子を眺めていた男の子が見晴台から滑り落ち、屋根の端でかろうじてぶら下がって止まりますが、危険な状態になります。これを見ていたアメリカ人とロシア人は協力して男の子を救い、急に友好的なムードに変わります。しかし、ある退役軍人の老人が無線機を使ってアメリカ空軍に連絡したと叫びます。それに対しアメリカ人達は小舟で潜水艦をエスコートすることを思いつき、潜水艦は無事脱出します。
途中でソ連の潜水艦の乗組員と、アメリカ人娘のラブロマンスもあります。
といったまあ他愛ないお話でしたが、現実にもこんな感じですべて平和に事が解決すればいいのにね、と思う内容の映画でした。
一生物の仕上げ天然砥石購入
両刃包丁の研ぎのための角度固定治具3種の比較
両刃の包丁を研ぐ時の角度固定治具3種をテスト。
ここまでやるのは私くらいかと。左が「富士カトラリー 包丁研ぎ用補助具 TOGRIP F-443 ブラック」。真ん中が「清水製作所 庖丁とぎ角度固定ホルダー スーパートゲール」。そして一番右が「貝印 KAI 研ぎ上手 NewCookTool DH5268」。
どれも基本的に使い方と目的は同じですが、一番右の貝印のだけは「買ってはいけない」です。何故かというと、
(1)目茶苦茶ステンレスが固くて、包丁にはめ込むのに非常に力を要します。下手すると手をすべらせて大けがする可能性があります。
(2)包丁にはっきりした横線の傷が入ります。(他の二つも多少傷は入りますが、貝印ほどではないです。)
(3)他の2つが包丁に接する所にセラミックを使っているのに、これはそういう工夫が一切なく、使って数回でステンレスがすり切れてしまいます。
値段は一個¥238と3つの中で一番安いですが、ともかく(1)の理由で大変危険なので、買ってはいけません。
真ん中の清水製作所の「スーパートゲール」ですが、私が最初に買ったのがこれで今も使っています。はっきりいって研ぎに慣れたので、今はこれが無くても大体角度を一定にして研げますが、やっぱりこれを使って研いで、エッジの線がびしっと直線に決まっているのを見るのは気持ちがいいです。
高さが低いペティナイフみたいなものの場合は、はめ込みを浅くして角度を調節しています。貝印の欠陥品に比べると、はめ込むのも簡単ですし、セラミックを使っているんで耐久性もあります。価格は¥605ですが、貝印のが何回も使えないのを考えれば高くないです。
一番左の富士カトラリーのは、スーパートゲールとほとんど一緒ですが、包丁のはめ込み口が二つあって、包丁の高さによってどちらかを選べるというのが工夫です。しかし、長さがスーパートゲールよりやや短く、研いでいる時の安定性に欠けるように思います。価格も¥1,296とスーパートゲールの倍します。
結論として、「スーパートゲール」をお勧めします。実際これが一番売れているようですし。間違っても貝印のを買わないように。
本当は後1種テストする予定だったのですが、注文していつまでも来ないので配送業者を見たら「China Post」で中国製ぽいので除外しました。
「原子力潜水艦シービュー号」の”Escape from Venice”
「原子力潜水艦シービュー号」の”Escape from Venice”を観ました。舞台がヴェネツィアでこの間行ったばかりなので懐かしかったです。しかも50年以上も前の筈なのに、ヴェネツィアはあまり変わっていないようです。クレーン艦長がヴェネツィアで「某国」の秘密兵器についてのデータの鍵を握っている女性と会いますが、そのデータを解く鍵がある「メロディ」というのがちょっと変わっています。その女性はそのメロディをクレーン艦長に伝えた所でゴンドラの漕ぎ手にナイフで刺されて死んでしまいます。そしてクレーン艦長がその犯人にされてしまいます。クレーン艦長は運河を泳いで逃げますが、腕を撃たれてしまいます。ヴェネツィアは橋を一本封鎖されたら陸路で逃げるのは不可能で、ネルソン提督はフライングサブでクレーン艦長救出に駆けつけます。クレーン艦長はヴェネツィア中を逃げますが、なかなかネルソン提督と合流できず、やむを得ずアメリカ人女性観光客に頼み込んで自分の場所をネルソン提督に伝えてもらいますが。その女性観光客が敵方に捕まって自白剤を打たれて、といった展開です。しかしフライングサブが登場するようになってからシービュー号は何かオマケになってしまったような気がします。
原子力潜水艦シービュー号の”The Cyborg”
原子力潜水艦シービュー号の”The Cyborg”を観ました。中々正統な(?)マッドサイエンティストもの。スイスのある科学者がサイボーグ(と言っていますが実際はヒューマノイド型ロボット)を開発しています。その研究所を見学していたネルソン提督をその科学者は拘束し、ネルソン提督の脳の全ての知識をサイボーグに移し、さらには外見もそっくりなネルソン提督2号を作り上げます。そしてその2号をシービュー号に、その学者が作った新しいコンピューターと一緒に送り込みます。そのコンピューターにより、シービュー号の外部との連絡はすべて遮断され、スイスのその学者の基地との偽の通信と置き換えられます。このマッドサイエンティストの目的はシービュー号の核ミサイルを使って各大国の首脳を脅迫し、従わなければ核ミサイルで攻撃し、統一世界政府を作ってサイボーグに管理させることでした。各国はすぐにシービュー号の攻撃を命じ艦隊を発進させますが、シービュー号は北極海の氷の中に逃げて艦隊を振り切ります。そこで偽のネルソン提督が核ミサイル発射命令を出します。艦内には嘘のラジオ放送で、核戦争が起きてアメリカが攻撃された、というニュースが流れます。例のモナリザ盗難の時は核ミサイルがいとも簡単に発射できそうでしたが、今回は前にあったようにちゃんとフェールセーフシステムが働いて、4人がキーを操作しないと核ミサイルが発射できないようになっていましたが、マッドサイエンティストはそれもハッキングして無効にしてしまいます。偽ネルソン提督はアメリカが核攻撃を受けたので報復攻撃を行うと言いますが、実際のターゲットはワシントン、モスクワと北京でした。後数分で核ミサイル発射というタイミングで、ネルソン提督はGundiという女性(実はこれもサイボーグ)の手助けで何とか拘束を振りほどき、ネルソン提督2号のコントロール装置を使って偽ネルソンの手がテーブルを叩くようにし、クレーン艦長にそれでモールス信号を送り、核ミサイル発射の中止と偽ネルソン提督の殺害を命じます。シービュー号艦内で撃ち合いが始まりましたが、クレーン艦長等が勝ち、核ミサイル発射はぎりぎりでストップします。という話です。まあありがちな話ではありますが、それなりに緊迫感があって良かったと思います。
NHK杯戦囲碁 寺山玲5段 対 一力遼8段
本日のNHK杯戦の囲碁は黒番が寺山怜5段、白番が一力遼8段です。二人もNHK杯戦で準優勝しています。(一力8段は2回。)布石では白が右上隅でかかり一本を打った後、右下隅で三々に入りといった最近もはや当たり前となった進行です。黒は左下隅で両ガカリしていきましたが、白は右上隅でのかかり一本が効いて、黒一子をシチョウに取ることが出来ました。黒はそのシチョウ当たりをにらみながら、左上隅の白の小ゲイマに肩を突いていきました。その後黒は左辺に展開し、シチョウで黒一子を抜いた白への攻めを伺いました。その後白が左下隅の黒に切りをいれ様子を伺ったのに黒は反発し、結果として下辺と左辺の白が切断されました。しかしその過程で白は左辺黒への覗きを打ち、これに対し黒が継がなかったので、結局白は左辺を大きく地にしました。その替わり下辺の白は薄くなりましたが、左下隅への利きが2つあり、死ぬことはありませんでした。黒は下辺の白に効かしにいきましたが途中で手を抜いて中央でポン抜いて白に左辺で手を入れるように迫りました。ここで白が手を抜いて、下辺で黒に切りを入れたのが機敏で、左辺はアジは悪いですが何とか保っていました。そのによって地合は白が大きくリードしたため、黒は上辺の白(2カ所)を攻めながら中央をまとめるしかなくなりました。白はまず右上隅にかかった白の一団の活きを図り、ほぼOKになりました。その後更に上辺左の白も担ぎ出しました。黒がこの白の一団に迫っていった時、白の返し技が炸裂し、包囲している黒を分断し、上辺の黒を取り込みました。黒は白の尻尾をちぎりましたが、中央の黒地を完璧にまとめてもどうか、という差になりました。その後下辺で劫が発生しましたが、黒からみて一手ヨセコウであり、白は劫は譲って手堅く活きました。最後に黒が左辺でサガリを利かそうとしたのに白は中央の手で応え、結果として後で中央に飛び出す手が出来ました。黒はダメヅマリのためこの白を切り離しに行けず、ここで黒の投了となりました。
Japanese cuisine and kitchen knives
The following is my essay that I wrote as an assignment for an English school in Japan:
Topic: Japanese cuisine and kitchen knives
Style: Free writing
Washoku, traditional dietary cultures of the Japanese are now quite famous worldwide, and UNESCO added them to their list of the Intangible Cultural Heritage in 2013.
One of the most important factors that supports this sophisticated culture is wide variety and long tradition of Japanese kitchen knives. If you think of Japanese dishes, you might be reminded of sushi or sashimi. Both dishes use raw fish. Some people may think the latter one is quite easy to prepare since it is just a dish with cut raw fish pieces. Yes, it is just cutting fish, but what is important is how you cut it. If you cut raw fish with a normal kitchen knife, the cells of fish meat will surely be crushed, and you cannot get cut pieces of fish with sharp edges. It is alleged that bad way of cutting diminishes the taste of sashimi quite a lot. All Japanese skilled chefs use very thin and long special knives specially dedicated to sashimi. They cut fish meat utilizing the whole length of a knife and cut it by drawing the knife quickly because the edge degree will be minimized and it will enable better cutting.
In order to keep sharp edges, it is vital to sharpen them before you use them. In western countries, chefs use a grinding bar to sharpen knives. Japan has a long tradition of Japanese swords and sharpening skill has reached at the highest level in the whole world. Japanese blacksmiths and chefs use several different grinding stones to sharpen Japanese swords and kitchen knives. The stones are usually flat stones with sizes usually around 7 X 30 X 3 cm. They start to grind swords or knives by rather harsh stones, and gradually change to stones with finer surfaces. Most grinding stones now in Japan are made artificially, but some good chefs stick to natural stones. A good natural grinding stone costs sometimes more than $1,000. Some say that each good knife has an ideal grinding stone as a pair, and they do not spare money to find it.
Another interesting thing about Japanese knives is that many of them are single-edged while most western knives are double-edged. It is said that single-edged is better in cutting but is difficult to cut something straight. There are also big differences in the way we sharpen single-edged knives compared to sharpen double-edged ones by grinding stones. Good chefs in Japan usually sharpen their knives by themselves, but there are also many of those who leave it to some professionals.
「原子力潜水艦シービュー号」の”…and the five of us are left”
「原子力潜水艦シービュー号」の”…and the five of us are left”を観ました。出ました、アーウィン・アレンの変な日本軍人がまた登場!今回も名前はナカムラです。
1945年の7月に、アメリカの潜水艦のTetraが日本の駆逐艦の爆雷攻撃でダメージを受け、行方不明になります。(どうでもいいけど、終戦の1ヵ月前にアメリカ軍の潜水艦を攻撃できる駆逐艦が日本に残っている筈はありません。もしあったとしても燃料がありません。更には制空権が完全にアメリカ軍で、その駆逐艦はどうやってアメリカ軍の潜水艦までたどり着けたのか。)その潜水艦には、どういう訳から分かりませんが、日本軍の中尉が一人乗っています。多分捕虜になったんでしょうが。しかも例によって英語ペラペラです。
それで戦争終結の28年後の1973年(放送当時の設定)になって、このTetraの乗務員が書いたメッセージの入った瓶がハワイに流れ着き、5人の乗務員が生き残っていることが判明します。それでシービュー号がその瓶が海に投下されたであろう火山島を探索に出かけ、ネルソン提督と新人のスキャナー担当の男がフライング・サブで火山島を探索に出かけ、海底の洞窟を見つけます。その中でフライング・サブは強い海流に引き込まれ、座礁します。フライング・サブが流れ着いた洞窟の奥で、ネルソン提督と新人は5人の生存者を発見します。その中の一人がナカムラで、彼はずっと日本が戦争に勝ち、日本軍が自分を探しに来る筈だと思って生きており(1945年7月の段階でまだ日本の勝利があると本気で思っている日本軍人がいたらかなりお目出度いと思いますが)、ネルソン提督達を見て愕然とします。そして腹いせに(?)フライング・サブを沈めてしまいます。
さらに変な話は、スキャナー担当の若者が突然5人の中の一人が自分の父親であると言い出し、Tetraの事故でその父親は1人生き残った者の嘘の証言のために「臆病者」のレッテルを貼られてしまい、その若者と母親は大変苦労し、母親は死んでしまったと言って、自分の父親を殴ります。しかし若者はネルソン提督に「臆病者が28年もここで生存し続けることが出来ると思うか」と説得します。
結局、行方不明のフライング・サブを追いかけて来たシービュー号が洞窟の途中まで入り、そこからボートを出して、火山の噴火が始まるギリギリで皆を救出します。
スキャナー担当の若者は自分の父親と和解しますが、ナカムラは自分には帰る所が無い、と嘆き、ネルソンが日本にはこんな詩があるだろう、と聞いたこともないような詩を語り、ナカムラが後を続けますが、それは花が散っても次の春にはまた咲くという内容でした、という話です。しかし、横井さんや小野田さんが発見されたのは1970年代で、この話はそれを予言していると言えなくもないです。