家のお手入れとリノベ

家のささやかなお手入れとリノベ。
まずはワックスがけ。これまでフローリングの家に住んでもワックスかけたことなかったですが試してみました。子供の時の記憶ではワックスかけるとつるつる滑るというイメージがありましたが、最近のワックスは良く出来ていてまったく滑らないどころか、むしろ塗る前より滑らなくなった感じです。先週の日曜日1回目で今日が2回目。艶が出てきれいになりました。
もう一つは流し台のゴミ取りフィルターと蓋がどちらもプラスチックで、フィルターがすぐ詰まって排水が悪くなり、そうするとプラスチックの蓋が浮かぶという2重の意味で不快なので、どちらも金属製に変えました。こちらの方が掃除も簡単で満足。

NHK杯戦囲碁 芝野虎丸名人 対 河野臨9段(2024年2月4日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が芝野虎丸名人、白番が河野臨9段の対戦です。この碁の焦点は右下隅から下辺の戦いで、黒が下辺で白にカケを打ったのを白が出切っていきました。そこで両者最強の手を打ち続けましたが、どうも白が捨てる石と守るべき石の選択を間違えた感じで、黒が下辺の白2子を取ったのが大きく、黒が全体に安定し、白が一方的な被告になった感じで、ここで黒に形勢が傾きました。その碁白は劣勢ながら左辺に仕掛けていきましたが、その途中で白が左辺真ん中辺りで黒1子を当たりにした所で、何と黒が継がずに左下隅を押さえていったのが強手かつ好手でした。この手の結果、白は中央の6子か左下隅の4子のどちらかが見合いで取られることになり、結局白は6子を捨て、黒はここに15目くらいの地を作り地合ではっきりリードしました。その後も、黒は中央で切りを入れ白8子を取り込んで更に地を増やしました。これで盤面15目以上の黒のリードとなり、その後右辺の折衝の結果、取られていた白8子が逃げ出せたのですが、今度は左辺から延びる白の大石が絞りを2つ打たれて眼がなく死んでしまう、ということでここで白の投了となりました。芝野名人の完勝譜で、初のNHK杯ベスト4進出となりました。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Royale”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Royale”を観ました。クリンゴンの宇宙船よりセータ3という人が住めない惑星の軌道を漂う地球の宇宙船の残骸を発見したという連絡が入り、エンタープライズ号が調査に向かいます。その残骸には”NASA”のマークと星条旗がついており、21世紀の中頃に打ち上げられたものでした。しかしその時代にここまで来れる技術はまだありませんでした。その内エンタープライズ号は人の住めない星の上に奇妙なビルのようなものを見つけ、そこにライカーとデータ、ウォーフが転送されます。そこの静かな空間の中に何故か回転ドアがあり、3人は中に入ります。そこは何と20世紀のラスベガスのカジノで「ホテル・ロイヤル」という名前でした。その中では3人はエンタープライズ号と通信出来ず、また元の回転ドアから出ていこうとしても元に戻ってしまい、中に閉じ込められてしまいました。その内データがホテルの中に本物の人間のDNAを見つけ、調査に行くと、それは21世紀のNASAの宇宙飛行士の死体でした。彼の日記を見て、その宇宙飛行士のロケットは何かのエイリアンにより汚染され、そのエイリアンが贖罪のため全員をその星に連れて行ったけど一人だけしか生き残らず、彼がたまたま持っていた二流の大衆小説の「ホテル・ロイヤル」の世界をそのまま再現した中に入れられました。彼はそこで38年後に死んでいました。3人はホテルボーイを銃で撃ち殺した男が回転ドアから出ていったのを目撃し、小説の通りに行動すれば外に出られることを思いつきます。そこで3人は小説中の3人の外国人投資家になり、データがサイコロを振って目を当てるギャンブルで、いかさまサイコロでホテル側に有利な目が出るようになっていたのを修正し、7を出し続けて勝ち続けます。ついに彼らはホテル側を破産させ、「気前の良い外国人投資家」を演じて、その半分でホテルを買収、残りを他の客等に上げてしまいます。それで最後は小説の通りホテルから出て行くことに成功します。
大体エンタープライズ号の中に似たような装置があるのだから、最初から仕掛けは分った筈で、ちょっとその辺りのひねりがイマイチです。ちなみにピカール船長が「フェルマーの最終定理」を解こうとして出来ない様子が描かれていますが、1995年に完全な証明がされていますので、このエピソードはその前のものです。

塩野七生の「ギリシア人の物語 [1] 民主政のはじまり」

塩野七生の「ギリシア人の物語[1]民主政のはじまり」を読了。考えてみると塩野七生とも長い付き合いで、学生時代に「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」や「神の代理人」「海の都の物語」あたりから始って「コンスタンティノープルの陥落」とか「ロードス島騎士団」、そして「ローマ人の物語」と、私の世界史の知識の半分くらいはマックス・ヴェーバーと塩野七生で出来ていると言ってもいいかも。イヴァン・ジャブロンカの「歴史は現代文学である」じゃないですけど、無味乾燥な教科書的な歴史書を読むより、塩野七生の小説を読んだ方がはるかに身につくと思います。その理由は塩野七生がいくつになっても、歴史を作った英雄達にある意味惚れ込んで、その女性の眼で魅力を描いているからではないかと思います。この巻ではそれはテミストクレスですね。陸上で10倍、海上で3倍近いペルシア軍を、普段はバラバラなギリシアの都市国家連合が、結束して3度の戦いで見事に打ち破るのですが、その2回目のサラミスの海戦での中心人物がテミストクレスです。その目的のために手段を選ばずあらゆることをするやり方が、男の目から見ても魅力的です。晩年政敵に陥れられ陶片追放になり、さらには殺害されそうになった時、何とかつての敵のペルシアに渡ってそこで重用されたというのもすごいです。

ウルトラマンAの「黒い蟹の呪い」

ウルトラマンAの「黒い蟹の呪い」を観ました。「夏の怪奇シリーズ」と銘打っていますが、岡山の観光地のタイアップで、鷲羽山にあった遊園地が出て来ます。それでこの遊園地を舞台に、ウルトラマンAがカブトガニをベースにした超獣キングクラブと戦うんですが、途中でAが何故かいきなり四股を踏み、超獣と相撲を取り始めます。これが何故だか今の若い人が見ても意味が分らないでしょうが、この当時「鷲羽山(わしゅうやま)」というご当地力士がいて、最高は関脇止まりですが、北の湖を何度も倒して小兵ながら人気のあった技能派力士です。Aが相撲を取るのはそういうご当地サービスです。後は最後は亡くなった父親から貝を通じた通信で、北斗と南がウルトラマンAであることがある男の子にばらされてしまうんですが、いいのかな。

トワイライト・ゾーンの”The Incredible World of Horace Ford”

トワイライト・ゾーンの”The Incredible World of Horace Ford”を観ました。ホレース・フォードはある玩具メーカーの設計者でしたが、38歳になろうとする人間で未だにオモチャのピストルを振り回したり、設計用紙で紙飛行機を折ったりという性格でした。彼は会社の社長から彼の設計したオモチャのロボットの部品が多すぎてコストが高く儲からないので、再設計を命じられくさります。家に帰ったホレースは子供の時に遊んでいた通りを訪れます。驚いたことにその通りは彼が10歳だった時そのままでした。更に驚くべきことは、彼の10歳の時の友人達が年を取らずに10歳のままでそこで遊んでいたのを見たことです。彼はその後何回かその通りに行きますが、その度にまったく同じことが繰り返されます。彼は次第に戻る時間を遅くして行き、ある晩ついに子供達に話しかけます。彼らは10歳のホレースが誕生日のパーティーに自分達を呼んでくれなかったことについて不平を言っていました。ホレースはそれについて言い訳をしようとしたら、彼は突然10歳の時の姿に戻っていました。そして友人達は彼に殴りかかり、散々痛めつけます。実はこれが本当に起きたことでしたが、ホレースは過去を美化して真実を忘れていました。ようやく元の世界に戻ったホレースは追っかけてきた妻と一緒に家に帰ります。
うーん、私も1960年代のTVドラマばかり観ていますから、少し身につまされるような話ではありました。

ウルトラマンAの「死刑!ウルトラ5兄弟」と「銀河に散った5つの星」

ウルトラマンAの「死刑!ウルトラ5兄弟」と「銀河に散った5つの星」を続けて観ました。まだ全体の1/3くらいだと思いますが、視聴率の梃子入れなのか、ここでウルトラ5兄弟全員が登場します。しかし偽のウルトラサインで惑星ゴルゴダに呼び寄せられた5兄弟はあっさり低温攻撃で十字架に架けられてしまいます。しかし他の4人の残ったエネルギーを分けてもらったエースだけが地球に戻ります。しかしヤプール人に4兄弟を殺すと脅され、超獣バラバに敗れます。ここでTACに司令長官が出て来て、マイナス宇宙にいる惑星ゴルゴダを新しい超高速ミサイルで爆破することをTACに命じます。星児がウルトラ4兄弟の救出が先だと反対しますが、あっさり却下されます。そしてそのロケットのパイロットに星児が指名されます。そのロケットは2段式で、人間は途中でロケットを切離して戻ることになっていたのが、切換えが上手く行きません。長官はそのまま星児にロケットを誘導していく、つまりカミカゼ攻撃を命じます。しかし竜隊長が星児に戻るよう命じますが、星児はそのままロケットに戻ります。そこでご都合主義で地球にいる夕子と星児が何故かモニタースクリーン越しにウルトラタッチしてAに変身し、Aはすぐにミサイルを爆破します。しかしゴルゴダの星ではヤプール人によって、ゾフィー、ウルトラマン、セブン、新マンの必殺技を全て奪ったエースキラーが待ち構えていました。Aは当然苦戦しますが、ここでもご都合主義で4兄弟の全ての力を合わせた武器がAに与えられAはエースキラーを倒します。ゴルゴダの星は結局ヤプール人が爆破しますが、4兄弟とAは無事脱出し、Aは地球に戻って超獣バラバを今度は何とか倒します。というかなり盛り込みすぎの感じのある回でした。超獣バラバが放射能を含む雨に守られているのが時代を感じさせて、今の人が観ても何のことか分らないでしょう。当時は相次ぐ原水爆の実験で、大気中に放射性物質が残存に雨の中に含まれて降って来ると言われていました。帽子をかぶらないで雨にあたると禿げるとまことしやかに言われていました。それから新マンはこの話ではウルトラマン二世と呼ばれています。兄弟なのに二世は変でしょ。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Contagion”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Contagion”を観ました。エンタープライズ号の兄弟艦であるヤマト号(!)からSOSが入ります。ヤマトの艦長は沖田ではなくて、ピカードの友人ヴァーリーです。ヤマトはロミュランとの中立地帯に入り、敵からの攻撃で滅んだアイコニアンの星を調べていました。しかしヤマトは全てのメカニズムが異常を起し、最終的にはエンタープライズ号の目の前で爆発し全員が死亡してしまいます。そこにロミュラン艦が現れ、エンタープライズ号に即時立ち退きを要求します。しかしピカードはヤマト号の爆発の原因の調査が終るまで立ち退きを待ってもらいます。ピカードはヤマトのログを調べ、艦長のヴァーリーがアイコニアンの星に高度な技術を見つけ、それをロミュランより先に解明しようとしていたことを発見します。ピカード、データ、ウォーフの3人はアイコニアンの星に転送で降り立ちます。結局ヤマトはアイコニアンから発射されたプローブ惑星から送り込まれた一種のプログラムが、元々のヤマトのプログラムを全て書き換えた結果爆発したことが分ります。エンタープライズ号にも同様のプローブが向かいましたが、ラフォージュがそれに気付き、フェイザーで爆破します。しかしエンタープライズ号はヤマトのログを取り入れそれにアイコニアンのプログラムが入っていたため、ヤマトと同じようにメカがおかしくなりかけます。一方アイコニアンの星でそこの機械を調べていたデータは、やはりプログラムを送り込まれ、機能停止してしまいます。しかしウォーフとピカードはその基地に何かのゲートウェイ装置を見つけ、定期的にエンタープライズ号ともつながることを発見し、ピカードはウォーフにデータをかつがせエンタープライズ号に戻します。ピカード自身は残ってロミュランにその技術を渡さないため、基地を自爆させようとします。一方エンタープライズ号に戻ったデータは、感染したウィルプログラムで一度死んでしまいます。しかしその時データの自己修復プログラムが働き出し、感染した以降のデータを全て消去してリカバリープログラムを走らせることで元に戻ります。ラフォージュはエンタープライズ号の感染もそれで直せることに気づき、エンタープライズ号のシステムを一度シャットダウンし、感染部分を消去した上で再起動し、無事に元に戻ります。ピカードはゲートウェイから脱出して、何とロミュランの船に移ってしまいますが、捕らえられようとする所をギリギリで転送でエンタープライズ号に戻ります。エンタープライズ号は同じく感染していたロミュランの船にリカバリー方法を教え、両者は平和裏に別れます。
何と言うか、あまりにコンピューターよりのお話でした。折角「宇宙戦艦ヤマト」(!)が出て来たのに、すぐ爆発していなくなりました…

NHK杯戦囲碁 本木克弥8段 対 一力遼棋聖(2024年1月28日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が本木克弥8段、白番が一力遼棋聖の対戦でした。右下隅が一段落して白が小さくですが活きた後、黒は左下隅の白の一間ジマリのヨコに付け、その後左上隅の白が締まっている所に掛かっていきました。その後先ほど左下隅で付けた石から飛び、白も下辺の黒に肩を付き、左辺が全面的に戦場になりました。結局左上隅の黒は切断され、活きにいくしかなくなりました。白がその黒に利かしに行った時、黒は一本鼻ヅケし、その後活きる手を打った後、逆襲気味に白を切断して行きました。黒は結局中央の白に対し左辺を渡らせましたので一応言い分が通ったような形になりました。その結果中央の白の種石2子が薄くなり取られそうになりましたが、白は三間飛びでつながるともつながらないともという感じで右辺に利かしに行きました。白は右辺の黒を固めさせて中央を厚くしたかと思いきや、一転して右上隅に手を付けて行きました。その後黒が反発して中央を重視して手を抜いたりしたので右上隅の白は活き、またその左側の黒も活きて活き活きになりました。後は中央の白がどうなるかということでしたが、黒の攻めに対し、白は3子を捨てて右辺下方とつながりました。それでも黒はまだ全体を狙っていましたが、中央にも一眼を作り、黒の攻めをかわしました。この結果は白の地が厚く、ヨセが打たれましたが結局黒の投了となりました。一力棋聖はこれで準々決勝進出です。

ロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」

ロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」を読了。引っ越しで手持ちの書籍の全てにすぐアクセス出来るようになったので、買っただけで未読だった本を読んでいこうとしているものの一つです。この文庫本は2017年に買いました。
日本ではこの作品のパワードスーツがガンダムのモビルスーツを産んだということで有名ですが、実際に表紙に描かれているパワードスーツ(これは最初の日本語訳である矢野徹訳の表紙にあったもの)はガンキャノンにそっくりです。しかし私見ではガンダムのモビルスーツは大き過ぎると思います。せいぜい普通の乗用車ぐらいの大きさにし、文字通り「スーツ」にふさわしいものにして欲しかったです。モビルスーツはそれまでの人が乗り込むロボット(マジンガーZ以来の)とどこが違うの、と感じます。
それでお話は、軟弱で取り立てて際立った能力がない主人公がひょんなことから軍隊を志願し、もっとも過酷な機動歩兵部隊に配属され、敵である昆虫型(蟻のイメージ)エイリアンと戦いながら成長していく、という昔ながらのビルドゥングスロマンであって、あまりSF的な感じはしませんでした。機動歩兵のベースは、古代ギリシアやローマの「重装歩兵」ではないかと思います。(丁度今塩野七生の「ギリシア人の物語」を読み始めた所です。)兵役を経験した者だけが投票権がある社会というのも、これまた古代ギリシアのアテネやスパルタを思わせます。
という訳でまあ面白かったですが、取り立てて「SFの傑作」だとは私は思いません。