今度は厚労省のおかしな通達

厚労省がこんな通達を出していいんでしょうか?
界面活性剤を含む洗剤が新型コロナウイルスの不活化には有効であっても、例えば親水型ウイルス等にはほとんど効果が無いと思いますが。大体、病院ならピューラックッスやミルトンなどの医療用次亜塩素酸ナトリウムを備え付けている筈で、それらを差し置いて洗剤を使う意味は無いと思います。この洗剤がコロナウイルスに有効は家庭向け情報だった筈です。私だったら、アルコールを切らして洗剤で拭いている病院があったとしたら即行くのを止めます。(そもそも政府がきちんと病院向けの消毒用エタノールの確保と供給に色々としくじりをやったのを棚に上げて、こんな馬鹿げた通達を出す神経が分りません。)
=============(以下引用)========================
第2.1版では、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が新型コロナウイルスに対して有効と報告した界面活性剤として、▽直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)▽アルキルグリコシド(0.1%以上)▽アルキルアミンオキシド(0.05%以上)▽塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)▽ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)-を取り上げ、「日常の環境整備でアルコール等の消毒薬が不足した状況においては、医療機関でも導入の参考になると思われる」としている。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/13d53c8a221e551aca1a6eeb812d1eecce5e0a58

キッチンハイター最強説

「次亜塩素酸水」についての本を読んで思ったんですが、実はアルコール以外の家庭での消毒剤ではキッチンハイターが最強ではないかと思うようになりました。ポイントはキッチンハイターには次亜塩素酸ナトリウム以外に界面活性剤が入っていることです。

(1)消毒しようとする対象に汚れがある場合は、次亜塩素酸の酸化による殺菌力がその汚れを分解するのに使われ、殺菌力が低下する。
(2)消毒しようとする対象物が油を含んでいる場合などで濡れ性が悪い場合、水をはじくので、次亜塩素酸ナトリウム中の次亜塩素酸が十分対象物に触れず殺菌力が低下する。

界面活性剤の添加は上記の(1)と(2)を同時に解決します。ただ、界面活性剤で汚れが分解したり、また表面張力が小さくなって濡れ性が向上し、対象物が十分濡れるまで、若干の時間が必要です。キッチンハイターで布巾等を消毒する際に3分ぐらい漬けっぱなしにしろ、と指示してあるのはそういうことなんでしょうね。なお、キッチンハイターの洗浄力は水3Lにキャップ1.2杯(30ml)くらいでも十分泡立ちますのでそれなりにあると思います。

ちなみに次亜塩素酸水ですが、次亜塩素酸がイオン(OCL-)ではなくそのもの(HCLO)の状態で多く含まれているので次亜塩素酸ナトリウム希釈液より殺菌効率は高い(次亜塩素酸塩のイオンは細菌の細胞膜への浸透性が弱いですが、次亜塩素酸塩そのものは強いということです)ですが、それを当てにして低い濃度のものを使った場合、同一の量で含まれている自由塩素原子の絶対量は当然少なくなります。なので汚れがある場合などは、貴重な塩素が汚れで不活化し、十分な殺菌効果を発揮出来ない可能性があります。

まあ注意点としては、もしかすると界面活性剤を入れることによるマイナス点もあるのかもしれませんがそこまでは調べ切れていません。また前に書いたように普通に店で売っているキッチンハイターが工場出荷時の濃度である6%を維持しているとは限りませんので、その点は気にしておく必要があります。要はあまり長く保管したものではなく、小さな容器のものを買って使い切るサイクルを上げた方がいいということです。また品物の回転の悪い店のものは買わない方が無難です。

私なりのアベノマスク評価

私なりのようやく届いたアベノマスクの評価。
洗ったらどの位縮むか。初期サイズは2枚とも96x136mmくらい。これを、
(1)アタックでの手洗い 1分程度(軽くもみ洗い)
(2)キッチンハイター(0.06%くらいの濃度)での消毒 3分程度
で洗浄-消毒して、厚労省作成の動画の通り、キッチンペーパーで水を吸い取って、ドライヤーでほぼ(後述)乾燥させて、再度サイズを測ると、94~95x126mmになりました。面積比で91%くらいです。
ちなみに縦方向の縮みは少なく、これは理由は簡単で、縦方向には2箇所縫ってあるからです。ということなら横も縫えば、少なくとも縮みは最小限に出来た筈です。ミシンで2箇所縫うのにそんなに工数が増えるとは思えません。要するに短期間に極めて大量のものを作るため、仕様を妥協した結果がこうなっているんだと思います。ミシンで横を縫わなかったことによる欠陥はもう1つあって、要するに16枚も重ねてあるガーゼの端が固定されていないので、今回のように1回手洗いしただけでも、かなりほつれが出ています。おそらく5回も洗えばかなりボロボロな感じになるでしょうね。
それより実際に洗ってみて最大の問題を発見しました。このマスク洗うと乾かすのが大変です!厚労省作成の動画通りキッチンペーパーを使いましたが、それで水が吸い取られるのは表面のガーゼだけです。中のガーゼは濡れたまま。また脱水機も乾燥機も使えないとなると、単に普通に部屋干ししただけだと、梅雨時のように湿度が高い時には、下手したら一晩干しても乾かないと思います。今回はドライヤーをターボモードにして乾かしましたが、15分かけても完全には乾きませんでした。このマスクを2枚を夫婦2人で使うとした場合、毎日洗って乾かしていると、毎朝乾いていないマスクを付けてということになりかねません。厚労省作成の動画はこの辺りをまったく説明していません。実際に現物で洗っていないのではないかと思います。
この実験が終わったらこれは捨てようかと思っていましたが、ガーゼがかなり多層になっているので、出血した時の血止めには使えるかと思い、完全に乾いたら取り敢えず保存しておきます。

ちなみにアベノマスクが届いた同じ日、ファミマでまたユニチャームのマスクを10枚買うことが出来ました。

なんちゃってN95マスクRev.3

自家製なんちゃってN95マスクは、ゴム部が太いと眼鏡を掛ける時邪魔なのと、またあまりにゴムの力が強いと、一日中付けていられないので、また細いゴムに変更し、また口金の径を少し大きくしました。前のに比べると密着性はやや落ちますが、その代り一日中付けていられますし、また食事の時とかに外すのも簡単です。しかし、私が15分くらいで作れるこのN95マスクもどき、この固定部だけどっかのメーカーが製品化しないですかね。形状記憶合金で一回顔の形に合わせておけば、後で熱湯に漬ければ元に戻るとかなっているといいと思います。

マスクの棚卸し


昨日有給休暇でしたが、手持ちのマスクの棚卸しをしました。
日本製
ユニチャーム 超快適 43枚
超立体  9枚
興和 三次元マスク  10枚
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日本メーカー製マスク 62枚

中国製
メーカーA       49枚
メーカーB       49枚
メーカーC       22枚
メーカーD       20枚
メーカーE       41枚
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中国製マスク     181枚

ウレタンマスク    11枚

自家製マスク用材料  70枚分

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総合計        324枚

中国製マスクの評価
(1)不織布は白のものも青のものもとにかく日本メーカー製に比べると薄く感じ、どの程度フィルター効果があるのか不明。2枚使って丁度いいくらいかも。BFE、VFE99%、ネルソン研究所で試験とか称しているのもいくつかありますが、本当に試験したかは怪しいと思った方が良い(どこにも証拠は無い)と思います。
(2)ゴム紐の品質は総じて良くなく、ゴムが弱すぎたり、ゴム紐が取れたり、ゴム紐の取り付け位置が左右でずれたりしている。
(3)一部メーカーので塩素臭。おそらく出荷前に消毒しているのでしょうが、塩素の残留に不安が残ります。
(4)ノーズフィットはどれも入っていますが、サイドに対してはほとんど配慮されておらず、フィット感は日本メーカー製に比べると落ちます。(街で人が付けている中国製と思われるマスクも観察していますが、かなりの確率でサイドに大きく隙間が出来ています。)

マスクの性能としては、自家製特製マスク(帯電処理をしてある厚めの不織布使用)が一番良く、それにN95マスクもどきの固定針金を付けるとほぼベストですが、これからの季節にはちょっと暑い。なので当面はオフィス勤務の時など長時間の場合は日本メーカー製マスク+N95風固定針金で行きます。ちょっとコンビニに行くくらいなら中国製を使い、使ったらすぐ捨てます。そのために数多く買っています。

経産省による発表は常に眉唾と思った方がいいです。(3)

経産省外郭団体の「コロナ消毒は洗剤でOK」発表について更に一言。現在配布中の「布マスクの洗い方」の動画では、洗剤と漂白剤を両方使うようにと指示しています。洗剤でコロナの消毒OKなら、漂白剤(ハイターなど)を使う必要はない、ということになります。ちなみにこの動画は経産省のチャンネルで公開されています。

このような矛盾した国民を混乱させるような情報提供を緊急時に行うべきでないことは言うまでもありません。

 

ポビドンヨードのハンドウオッシュその後

2020年3月26日から使い始めた、ニイタカのポピドンハンドウオッシュ、5月30日時点の残量はこんな感じです。私は割と神経質なので1日に最低3回はこれで手を洗いますが、それでもこんな感じで、500mlで一人で3ヵ月くらい持つことになります。一時期品薄になっていたようですが、今は普通に買え、Amazonで一本2,000円くらいです。そうすると月当たり700円くらいということになり、これで安心が買えるのなら安いと思います。緊急的なもので今後永久に使い続けるものでもないでしょうし。アルコールによる手指の消毒は、手にヒビとかワレが出来やすい私にはとても痛いのであまりやりませんが、ポビドンヨードなら痛みはほとんどありません。ポビドンヨードのハンドウオッシュはこれと、イソジンハンドウオッシュがあります。イソジンハンドウオッシュは会社で使っていますが、液体で周囲に飛び散りやすいのが欠点です。このニイタカのは泡状になっており、飛び散りにくいので、こちらの方が使いやすいです。ポビドンヨードのハンドウオッシュは色んな人に勧めたり、プレゼントしたりしています。

経産省による発表は常に眉唾と思った方がいいです。(2)

経産省による洗剤の評価の発表に対しさらに一言。台所洗剤とか洗濯用洗剤を評価する前に、まずは手洗い用のハンドソープの有効性を評価すべきと思います。何故なら政府はアルコールが無くてもハンドソープを含む石鹸で手を洗えばOKとずっと言っている訳ですが、それはきちんと評価した結果ではなく、単にコロナウイルスが脂肪で出来ているエンヴェロープに包まれており、石鹸に含まれる界面活性剤がそれを分解するので、結果的にコロナウイルスを消毒出来る、ということを根拠にしているからです。例えば一番売れているハンドソープはライオンの「キレイキレイ」だと思いますが、このソープは「薬用」とされ、あちこちで売り切れになっていました。しかしその「薬用」の根拠となっている殺菌成分は、イソプロピルメチルフェノール(IPM)です。(キレイキレイだけでなく一般的に薬用と称しているソープはこれを使っています。)しかし、https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/01/s0117-9d35.html
の厚労省による評価結果では、IPMは「本剤は、使用濃度においてグラム陽性菌、グラム陰性菌、結核菌には有効であるが、芽胞(炭疽菌、破傷風菌等)及び大部分のウイルスに対する効果は期待できない。」となっており、コロナウイルス消毒のため、わざわざこれを選ぶ意味はありません。(一般に消毒が必要なのは大腸菌とか黄色ブドウ球菌とかの細菌が80%でウイルスを消毒する意味は少ないので、キレイキレイに意味が無い訳ではもちろんありません。)
もし経産省が界面活性剤の中でもコロナウイルスに対して効果が少ないものがあるということを検証したいのであれば、それはまずは何よりも手洗い用のハンドソープについて行われるべきです。それをしないで家庭用洗剤の評価をしているのは本末転倒です。そもそも次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)の製品が品不足になっている訳でもなく、安価にどこでも買うことが出来ます。それであれば殺菌効果で劣る洗剤をなんでわざわざ別に使うことを推奨する必要があるのか、まさしく優先順位を間違えたナンセンスな政策です。

経産省による発表は常に眉唾と思った方がいいです。

家庭でのコロナウイルス対策で、経産省がやっていることがきわめて場当たり的で、根本的に消毒用アルコールの流通量を改善する対策はやらない一方で、これまでは次亜塩素酸ナトリウム希釈液で拭け、とか言っておきながら、今度は洗剤を使えとか言っています。(次亜塩素酸ナトリウムの使用にあたっては色々と注意が必要ですが、最近の人はキッチンハイターとか使ったことがないらしく、新聞社も含めておかしな情報が一杯出ていました。)(ちなみに洗剤がSARSのコロナウイルスの殺菌に有効というのは2003年に既に発表されています。http://www.med.oita-u.ac.jp/infect…/…/SARS_report_00567.html)しかし、次亜塩素酸ナトリウムの希釈液は手袋をしないといけないし、水で再度拭かないと金属などは錆びてしまう危険性があります。(次亜塩素酸ナトリウム自体は時間が経てば分解して無害になるので、人体への影響は少ないですが高濃度の次亜塩素酸ナトリウムはステンレスにすら錆びを発生させます。)洗剤で拭くのは危険性は少ないでしょうが、拭いた後また水で拭かなければならないのは同じです。消毒用アルコールが好まれるのは10秒程度で殺菌が完了し手軽で、しかも広範囲の細菌・ウィルスに有効だからです。色々調べた所によると、アルコールの生産能力自体が不足している訳ではなく、もちろん需要が増えているのが一番の物不足の原因ですが、他に容器が不足していたりとか色々あり、経産省が改善出来る所は多いと思います。また本来消毒剤の効果などは厚労省の管轄の筈で、経産省の非専門の官僚が自分の所の外郭団体で何だか信頼性の少なそうな検証をやっています。次亜塩素酸水の効果が不明というような中間レポートが昨日出ていましたが、少なくとも3種類(強酸、酸性、弱酸性)の内の強酸タイプだけで(次亜塩素酸水で一番効果が高いとされているのは弱酸性タイプです)、しかもその製造に使用したのはあるメーカーの1種類の機械だけ。私は次亜塩素酸水の空中散布については賛成しかねますが、次亜塩素酸水がコロナウイルスに対して効果があるというのはまったく疑っていません。それを疑うんだったら次亜塩素酸ナトリウムだって効果が検証されていない、ということになってしまいます。
要するにこの経産省による発表は「マスクが手に入らなくて皆困っているから布マスクを配ったら不安がパーッと解消されますよ」という発想と次元が同じで「消毒用アルコールが手に入らないから家庭用洗剤でいけますよと言ったら不安がパーッと解消されますよ」ということでしかないと思います。こんな情報を元にして洗剤の種類を選んだりするのは時間の無駄と思います。

なんちゃってN95マスク

自家製なんちゃってN95マスク試作。こんなのをごく普通の中国製の不織布マスクに付けただけでも、それなりに息苦しくなるので効果は出ていると思います。今、N95マスクはほぼ医療機関向けだけに販売されていて、仮に個人で購買出来るとしても遠慮しておくべきと思います。でも、工夫次第で普通の不織布マスクのウイルス遮断効果を高めることは出来ると思ってやってみました。材料はすべてAmazonで簡単に入手可能ですし、製作時間も30分かかりません。