本焼きの出刃包丁の刃こぼれ

昨晩、三枚に下ろしたクロダイの中骨の所を潮汁にするので、骨ごとぶつ切りにしました。かなり骨が硬かったので、叩き切ったのですが、先日買ったばかりの本焼き(鋼100%)の出刃包丁が見事に刃こぼれ…
出刃包丁としては当然の使い方なんですが、本焼きは出刃包丁にはあまり向いていないということですね…
次からはこういう時は合わせの出刃を使います。
なお、この本焼きの出刃は、荒砥から研ぎ直して、次回からは三枚下ろしとかだけに使います。

ヒラメの5枚下ろし

えーっと、これ釣ったんじゃないので勘違いしないでください。豊洲市場の通販で買ったものです。先日からヒラメの5枚下ろしに挑戦していて
、今回が2回目です。アジとかキスとかの小魚を捌くのは徳島時代に何百匹単位でやったので得意ですが、大きな魚は慣れていません。特にヒラメは、鱗の取り方が普通の魚の鱗の取り方とまったく違っていて大変です。普通の魚は鱗取りという専用の金具を使い、それで残った鱗は包丁を立ててガシガシこすって取ります。ヒラメの場合は柳刃で薄く皮を剥ぎ取っていく感じで鱗取りをします。それで真ん中の部分は比較的簡単に剥ぎ取れるのですが、背びれの近くのが包丁を斜めにしなければならず大変です。結局柳刃で全部取ることは諦めて、金属タワシでこすって取っています。それから、ワタですが、普通の魚は捨ててしまって終わりですが、ヒラメの場合は肝と浮き袋は食べるので、つぶすと苦い汁が出る胆嚢をつぶさないようにして、それだけ外して水洗いする必要があります。それから、背骨の上から包丁を入れて、5枚(表で左右2枚+裏で左右2枚+中落ち)に下ろす訳ですが、どうしても真ん中の所に肉が残ってしまいます。もしかすると、最初から胴体部を左右に2つに完全に切ってしまった方が下ろしやすいと思うのですが邪道なんでしょうか。
一応全部裁きましたが、本職のお手並みとは雲泥の差のレベルの低さです。ヒラメは高いのでそうしょっちゅうも買えませんが、その内またやってみます。裁いた身は刺身と、後は片栗粉をはたいてお吸い物にします。

アトマエコノミーによる砥石の面直し

砥石の面直しには、ツボ万のアトマエコノミーという、アルミのベースに、ダイヤモンド電着砥石を貼り付けたものを使っています。面直し用の砥石ももちろん持っていますが、それ自体が使っている内に変形して平面が出なくなるので、大まかに修正するまではそちらを使いますが、最終的な平面出しはアトマエコノミーが一番便利です。これはベースが厚いアルミの板なんで、平面性が大きく狂うことはありません。私は1回砥石を使ったら、必ずアトマエコノミーで面の修正をします。最終的に砥石の表面の平面度を確認するには、ストレートエッジというステンレス製の平面確認用定規を使います。(簡易的にはただのステンレス製の定規でも使えます。)
アトマエコノミーは元々は片面の製品ですが、私は替え刃も一緒に買って両面にしています。そして両方の面の荒さを変えていて、今回買ったのは中目と細目の組み合わせです。まず中目で平面出しして、それを細目でもう1回処理して仕上げます。

問題は価格で、かなり高くて「エコノミー」という名前はどこがそうなのか理解に苦しみます。ダイヤモンド電着砥石の部分がすり減ったら、替え刃を買って差し替えればエコノミーですよ、ということなのかもしれませんが、
アトマエコノミー 本体(中目) ¥5,899
アトマエコノミー 替刃(細目) ¥5,000
という値付けでは替え刃もほとんど本体と値段が変わりません。

それから、もう一つの些細な問題は、替え刃の裏に両面テープが付いているのですが、これがちゃんと全面を覆っているものと、今回買ったみたいに、部分的にしか覆っていないものがあることです。まあ替え刃自体も薄いアルミ板を使っているので、部分的な接着でいいのかもしれませんが、平面出しという目的では気持ちが悪いので、私はAmazonでわざわざ同じ両面テープ(日東 多用途両面接着テープ No.5015 50mm×20m 501550)を買って、全面的に両面テープを付けて接着しています。

皮むき包丁(両刃)の刃


これは土佐の皮むき包丁(両刃、合わせ)の刃の部分です。剃刀に比べると、ややノコギリ状の刃が残っています。また、「スーパートゲール」を使用しなくても、きちんと一定の角度で研げるようになったことが分かります。テカっているのは、錆び止めに塗っているベビーオイルです。

研ぎ水が酸性になる砥石を中和するには→重曹ではなく洗濯用ソーダ

Wikipediaの「日本刀研磨」の項は、ほとんど私が持っている永山光幹の「日本刀を研ぐ」を参照して書いてあり、あまり目新しい情報はありません。また、研ぎ水を弱アルカリ性にするため炭酸水素ナトリウム(重曹)を加えると最初書いて有りましたが、炭酸水素ナトリウム(重曹)ではなく炭酸ナトリウム(洗濯用ソーダ)の間違いです。(証拠として、日本で日本刀の研ぎ用の砥石その他のほぼ唯一の専門店といってよい並川平兵衛商店でも、販売しているのは精製ソーダ{炭酸ナトリウム}です。
それで家の研ぎ桶(キッチンシンクに丁度収まるサイズ)で一応実験してみました。熱帯魚の水槽用のpHメーターで測定しました。(一応pH7の校正用の水で校正しました。)
(1)炭酸水素ナトリウム(重曹)の場合
何も入れないで、水道水だけを貯めた状態:pH6.67
炭酸水素ナトリウムを計量スプーン大すり切り一杯を入れてかき混ぜた後:pH7.74
(2)炭酸ナトリウム(洗濯用ソーダ)の場合
何も入れないで、水道水だけを貯めた状態:pH6.57
炭酸ナトリウムを計量スプーン大すり切り一杯を入れてかき混ぜた後:pH10.38
ちなみに、炭酸ナトリウムはまだ水に溶けますので、pHを11ぐらいまで上げられます。それに対し炭酸水素ナトリウムは水にあまり溶けないので、これ以上増やしてもpHは大きくならないと思います。

結論:炭酸水素ナトリウム(重曹)では、気休め程度の弱アルカリ性にしかならず、一部の天然砥石によって研ぎ水が酸性になるのを防止するには炭酸ナトリウム(洗濯用ソーダ)を使った方が効果的。(ただ、炭酸ナトリウムは洗濯に使われるくらいで脱脂効果が強く、ゴム手袋などを使わないと手が荒れます。)

ちなみに、炭酸ナトリウムは洗濯用だけでなく、こんにゃくを作る時にも使われるため、並川平兵衛商店でなくてもAmazonその他で簡単に買えます。

なお、天然砥石でどのくらい酸性になるかは、以前手持ちの天然砥石をいくつかリトマス試験紙でテストしたことがあります。その中では「巣板」が2種類ありますが、どちらも青色のリトマス試験紙をピンク色に変えました。リトマス試験紙で正確なpHを測定することは出来ませんが、それなりの酸性になっているようです。(pHメーターは溶液がある程度の量ないと測定出来ないので、砥石の砥汁のpHをpHメーターで測定することはほぼ不可能です。)ちなみに、以前からこのコッパの巣板で鋼の刃を研ぐと、研いだ後すぐに刃が茶色く変色する(錆が発生している)ことに気がついていました。京都の砥取屋さんのページでも巣板の中にそのようなものがあることが記載されています。