刀剣研ぎ日記その2

刀剣研ぎ日記その2。錆取りクリームで全体の黒錆を薄くしましたが、やはりそれだけでは完全に取り切れません。今日はそれで刃の峰の所を集中して研ぎました。ここは直線的ですので研ぎやすいですし、万一失敗してもまた削ればいい、ぐらいで割と気楽です。それで大村砥-備水砥-改正砥-中名倉砥-細名倉砥-内曇砥-鳴滝砥と一通り試しました。刀じゃなくて砥石の方を動かして研ぎました。その結果、磨き剤によるピカピカは取れて渋い光になりましたが、黒錆の跡は意外としつこくて、なかなか全部は取り切れていないです。結構荒砥で削らないと駄目かもしれません。
ちなみに写っている鞘は、Amazonで摸擬刀を買って、そこから取ったものです。これ以外にヤフオクで鍔と柄のセットを落札して到着待ちです。目釘もネットで取り寄せ中。私は目釘というのは金属かと思っていましたが、よく目の詰んだ竹を使うんですね。知りませんでした。

刀剣研ぎ日記その1

刀剣研ぎ日記。昨日は、取り敢えず内曇の刃艶や面直し用の名倉を使って錆を少しずつ落としていました。でも結構大変なのでもっと効率的な錆落としはないかと思い、日本刀としては邪道ですが、ブルーマジック メタルポリッシュクリームという研磨剤の入っていない金属磨き、錆落としを使ってみました。その結果、黒錆の黒色は簡単に取れてピカピカになりました。あまり光らせると日本刀らしくありませんが、これは後で内曇で研ぎ直して、さらに拭いで酸化鉄で磨くんで、元に戻ると思います。

本物の日本刀(脇差し)を入手

包丁を日本刀風に研いでいる内に、やはり本物の日本刀を研いでみたいと思うようになりました。少なくとも砥石に関しては必要なものはすべて揃っています。色々調べ、店で普通に買うと、脇差しレベルでも50万円以上し、ちょっと手が出ません。また完成品を研ぎ直すのは、私の未熟な研ぎでダメにしてしまう可能性大であり、その意味でも普通に刀剣店で売っているものは候補外です。しかし、ヤフオクで検索したら、結構欠点のある日本刀がかなりの安い価格で出されていることが分かりました。それで、今回柄も鞘もない剥き出しの脇差しで、かなり錆が広がっているものを、3万5千円くらいで落札しました。それが今日届きましたが、宅配便(日本郵便)の品名は「工芸品」、こんなので簡単に送れてしまうことにびっくりします。
で、作法にのっとり(本阿彌家のDVDで学習)、白手袋を付けかつ唾が飛ばないようにマスクして、一礼してから拝見しました。
錆はかなり全体に広がっていますが、赤錆ではなく黒錆であり、かつそれほど深くは錆びていない感じなので、この程度であれば仕上げ研ぎ工程のみで綺麗になると思います。刃はそれなりに付いていて、ちょっと再度しまう時に切っ先で指を刺してしまいました。刃こぼれはほとんど見受けられません。この日本刀は長州住藤原清重のもので、幕末に鍛えられたものです。清重は山口県須佐の人で、現在の萩市の一部です。私は赤ん坊の頃萩に住んでいたので(当時亡父が萩高の先生をやっていました)、何か不思議な縁を感じます。
ともかく長さも台所の流しで研ぐ私には適度で(現在砥石の高さを上げる砥台を、並川平兵衛商店から取り寄せ中)、かつ荒砥から研ぎ直す必要もなく、よくもこんな好条件の日本刀が短期間に入手出来たものだと、ちょっと不思議に思います。
急がずに時間をかけて綺麗にしていこうと思います。
ちなみに必要な手続きは、元の登録証の発行者(各都道府県)に対し、名義変更の連絡を20日以内にするだけです。実は思っているよりもかなり簡単に日本刀は購入出来るのでした。

現時点の砥石コレクション

現時点での砥石コレクション。天然砥石荒砥、天然砥石中砥、天然砥石仕上げ砥、人造砥石荒砥、人造砥石中砥、人造砥石仕上げ砥の順です。まだここに移っていなくて、数点到着待ちのがあります。練習して腕が上がったら、本当に研ぎ屋でも目指そうかと思います。

ヤフオクで入手した「伊予砥」ではない「伊豫砥」

ヤフオクで、「伊豫砥」と称して出品している天然砥石がありましたので、落としてみました。6000円弱くらいの落札価格です。目的は、日本刀研ぎとして、備水(びんすい)の替わりに使えないかということです。というか、話は逆で昔は伊予砥が使われていて、今はそれが採れなくなったから備水を使っていると聞いています。(手持ちの備水の品質に、今一つ満足していません。)
何故採掘されていない伊予砥が今売られているのか、出品者に聞いてみました。その話によると、伊予砥そのものの採掘は昭和40年代~50年代で絶えてしまったのを、現在復活させようとしている人がいて、採掘は行われているとのことです。文献(百科事典類)を見ると、「伊予砥」は柔らかめで白色の砥石とありますが、今回入手したのは黄色の虎目です。
出品者に色々質問をしたら、落札したの以外にコッパも4種類ほど付けてくれました。その中に白色のものがあり、これは触ってみても目が細かく、ちょっと名倉っぽく、これが日本刀に使われたというのなら、理解できなくもありません。しかし、メインの黄色い縞入りの砥石ですが、触った感じはかなりざらついていて、実際に研いでみるとかなり強く砂によるジャリジャリ感を感じ、砥汁を触ってみてもその中にかなりの砂を含んでいます。正直な所、研いだ感じは悪く、これが日本刀に使えるものとはとても思えません。砂を含んでいなければ、ベースの部分はそれなりに細かい泥を吐くので使えるのでしょうが、この砂が後の研ぎ工程で悪さをする可能性もあり、私は正直な所、包丁であれ日本刀であれ、この砥石を使い続ける気にはなれませんでした。「伊予砥」といっても、確かに白色だけではなく、コッパを見れば分かるように様々な色のがあるというのは、京都の天然砥石でもそうですから別に不思議はありませんが、「伊予砥」であれば何でも日本刀研ぎに使える、というのは間違いだと思います。なお、ヤフオクで売られている「伊豫砥」で白色のものは私は発見出来ませんでした。