トワイライト・ゾーンの”Mr. Bevis”

トワイライト・ゾーンの”Mr. Bevis”を観ました。ビーバスは30歳くらいの若者で、ちょっと変わっていて船の模型や動物のぬいぐるみ、チター音楽、フットボール、子供達と若い女性、そう言ったものが好きでした。今日も蝶ネクタイをして会社に向かいますが、よせばいいのに階段の手すりをすべり台にして転げ落ちてしまいます。彼の車は1924年製のリッケンバッカーというクラシックなおんぼろで、子供達に押してもらわないとエンジンがかかりません。会社の彼の机には様々なぬいぐるみや風変わりな置き時計、そういったもので一杯です。その会社のオーナーはそんな彼の仕事振りに不満でついにビーバスは首を言い渡されます。おまけに駐車していた彼のリッケンバッカーがアクシデントで動き出して横転して壊れてしまいます。何とかアパートに戻ったら、今度は家賃滞納で追い出されてしまいます。自棄になってバーで酒を飲んでいた彼の前に、鏡の中にだけ写る不思議な男が現われます。その男は彼の守護神だと言い、彼の先祖が大昔に誰かを助けたことの恩返しとして、代々その時代の子孫の一人を助けて来たと言います。守護神が最悪だった今日の一日をやり直させると言います。その通りになり、彼は蝶ネクタイではなくちゃんとしたスーツを着てアパートを出ようとすると大家からいつも家賃を前払いしてくれて有り難う、と言われます。車はリッケンバッカーから最新型のコンバーティブルのスポーツカーに変わっていて、それに乗って守護神と会社に向かいます。会社ではオーナーが、ビーヴァスの仕事が素晴らしいので、週給を10ドルアップする、と言います。しかし以前あった彼の机の上のガラクタは全て無くなっていました。ビーヴァスは週給10ドルアップよりも、元の暮らしがいいと言います。それで結局また首になります。彼はまたバーで飲んでいましたが、そこを出ようとすると彼の車が消火栓の前に駐車されているとして警官がチェックします。しかし守護神の助けはまだ続いていて、消火栓は警官のバイクの前に移動します。まあ人間にとって真の幸せとは何か、必ずしも物質的な満足だけではない、というお話でした。

ジョー90の”Child of the Sun God”

ジョー90の”Child of the Sun God”を観ました。世界の重要な政治家4人が何者かにより毒の吹き矢を射られ意識を失います。解毒剤が欲しければ、スイス銀行にお金を振り込め、というものでした。アステカ文明の専門家の教授によると、それはアステカの人達が使う毒矢で、解毒剤がある筈と言います。そこでジョー90がその教授の脳波パターンをもらって南米に飛びます。そこではアステカの悪い神に化けた何物かが原住民を操っていました。ジョー90はパラシュートで降下して、自分が太陽の神の子で空から来たと思わせます。しかし原住民に捕まえられ、真実を言っているかどうかの証のために、山の中の神殿に閉じ込められます。これまで出てこれた者はいません。ジョーは何とか脱出出来る水路を見つけそこから外に出ようとしますが、折から豪雨が降り出し水路の水かさが上がり、ジョー90は途中で気絶します。しかし何とか気絶から醒めて、原住民達の前に現われます。今度こそ原住民はジョー90を太陽の神の子だと崇めます。不利になった悪の神に化けた男は神殿の中に逃げ込みますが、そこには無線装置があり、そこから出る声で原住民達を騙していました。その中でジョー90と撃ち合いをした男は誤って足をすべらせ滑落して死んでしまいます。
うーん、今放映したら、現地民蔑視で問題になりそうな感じの内容でした。

トワイライト・ゾーンの”A Passage for Trumpet”

トワイライト・ゾーンの”A Passage for Trumpet”を観ました。ジョウイー・クラウンは腕のいいトランペット吹きでしたが、アル中のため信用を失っています。元の店のマスターにもう一度雇ってくれるよう頼みますが断られます。自棄になった彼はトランペットを質屋に売り、その金で酒を飲みます。その後走ってきたトラックに向かって飛び出しはねられて気絶します。しばらくして彼は目を覚まします。しかし辺りの誰一人として彼を認識しません。元働いていた店に行って見ても同じでしたが、そこで彼は誰かがトランペットを吹いているのを聞きます。その男はジョウイーを認識してくれました。その男によると、この世界ではむしろジョウイーだけが生きており、他は死んでいるようなものだと言います。そして彼にこのまま死んでいくのか生き直したいのかを尋ねます。ジョウイーはもう一度生きたい、と言います。それを確認したらその男は去って行きました。去り際に名前を聞いたらゲイブ、正式にはガブリエルと答えました。(キリスト教では天使ガブリエルは終末の日にトランペットを吹いて死者を蘇らせるとされています。)次の瞬間、ジョウイーは車にひかれた状態に戻りましたが、幸いにどこも怪我していませんでした。ジョウイーをはねた運転手が警察と保険会社には内緒で、ということでジョウイーに金を渡しました。そのお金でジョウイーはまたトランペットを買い戻します。屋上でトランペットを吹いていたら、ナンというそこに洗濯物を干していた若い女性が「とても素敵な音楽ですね」と声を掛けて来て、ジョウイーは田舎から出てきた彼女にニューヨークを案内することを約束します。
というお話で、トワイライト・ゾーンというより教会のお説教に出てきそうな話でした。日本人にはガブリエルがトランペットを吹くというのはあまりなじみがないと思います。

ジョー90の”Test Flight”

ジョー90の”Test Flight”を観ました。ある超高速旅客機の開発で何度か原因不明のトラブルが続きます。対策のため、開発チームで特殊なコンピューターを入れて、事故の原因が設計の問題なのか、それとも破壊工作かを突き止めようとします。そして今回の実験も失敗し、旅客機は離陸を止めたものの、エンジンが停止されずに開発棟のビルに乗り上げます。多くの職員は脱出カプセルで脱出しましたが、スレードというエンジニアが取り残されます。WINはジョー90にこのプロジェクトの責任者のブラッド・ジョンソン博士の脳波を移し、スレードの救出と、何が原因だったのかのコンピューターデータを取りに、開発棟に潜入します。そこではスレードが待ち構えていて、ジョー90がコンピューターデータの場所を突き止めるのを待っていて、銃でジョー90を脅します。しかしそこで旅客機がまた滑り初めて瓦礫が落ちて来て、スレードが頭を打って気絶します。ジョー90はスレードを抱えて脱出ポッドで危機一髪で脱出する、という話です。
うーん、何というかあまり捻りがなくて平凡なエピソードでした。唯一旅客機の発射シーンがちょっとサンダーバード2号みたいだったのが面白かったぐらいです。

トワイライト・ゾーンの”The Chaser”

トワイライト・ゾーンの”The Chaser”を観ました。
ある店の電話ボックスで、後ろに4人くらい待っているにも係わらず、若い男、ロジャー・シャックルフォースがリラという女性に何度も電話しようとします。しかしようやく電話に出た彼女は、ロジャーが今から行ってもいいか、というのをつれなく断り電話を切ります。なおも電話をかけ直そうとしていたロジャーに対し、緊急の電話をかけようとしている紳士がある名刺を差し出し、悩みがあるならここへ行って見ろ、と言います。半信半疑でその名刺の住所に行って見ると、そこには膨大な本を入れた本棚だらけの部屋で、一人の教授然の男がいました。その男はglove cleanerを買わないか、$1,000で、と言います。ロジャーは自分が欲しいのは、ある女性が自分を好きになってくれる薬だと言いますが、男はその薬なら1ドルでいい、といい小瓶を渡します。ロジャーはリラの家に行き、シャンパンの中に薬を入れてリラに飲まします。そうすると3分も経たない内にリラはロジャーにぞっこんになりました。それで万事目出度しかと思いきや、リラはロジャーに四六時中つきまとうことになり、ロジャーは次第に辟易して来ます。それでまた教授然の男を訪ね、この状況を改善する薬はないかと聞きます。男はそれこそがglove cleanerで1,000ドルだと言います。やむを得ずロジャーは有り金をはたいてそれを買います。男はこの薬は1回分しか無く、一度やり損なったら次は無い、と注意します。家に戻ってロジャーは早速リサにまたシャンパンに混ぜたglove cleanerを飲ませようとします。しかしじゃれついて来たリサにロジャーはグラスを落として薬を全部こぼしてしまいます。その後ろでは教授然の男(おそらく悪魔)が、「最初のドリンクを飲んだ者はすぐに次の飲み物(チェイサー)が欲しくなる」とうそぶいて姿をくらまします。

ジョー90の”Mission X-41″

ジョー90の”Mission X-41″を観ました。先日は敵国のモデルが日本でしたが、今回は明らかに中国。そこではコンクリートでも鉄でも分解してしまう細菌のX-41と、それの作用を失わせる抗体の開発に成功し、それを使った世界支配を目論みます。一方西側(本来WINは世界的な組織の筈ですが)もX-41の培養自体には成功していますが、抗体が出来ていないので、それを使うことが出来ません。しかも悪いことにそれを開発していた博士が過労なのかX-41にどこかやられたのか倒れてしまいます。そこでジョー90の出番で例によって博士の脳波パターンと、WINのベテラン諜報部員の脳波を移して、抗体の製造方法を盗みに敵の基地に出かけます。金属缶に入ってパラシュート降下して基地の近くに降り、わざと捕まります。向こうはこんな子供がエージェントの筈はなくて囮だと思って、ジョーを基地内の牢屋に入れただけで、もう一人のエージェント探しに集中します。ジョー90は何無く鍵を壊して研究室に潜入して、抗体の設計方法を盗みます。その後、見つかりそうになったジョー90ですが、以前からこの基地を見張っていたエージェントが基地の燃料タンクを爆破し、その騒ぎの間にジョー90はそこにあった敵の最新鋭戦闘機で脱出する、という話です。
まあ中国が敵国なのは原子力潜水艦シービュー号でも良くありました。まあソ連、キューバ、中国がこの当時の西側のTVの3大敵国ですね。

トワイライト・ゾーンの”A Stop at Willoughby”

トワイライト・ゾーンの”A Stop at Willoughby”を観ました。
ガート・ウィリアムズは38歳である広告代理店の重役です。しかし、その日ガートは大口のクライアントを競合に取られてしまい、社長から”push, push”と罵られます。それでつい「黙れ、デブ」と言ってしまいます。疲れ切った彼は家に戻る列車の中でついウトウトしましたが、目を覚ますと車掌が「次はウィルビー」と言います。そんな駅は無い筈と思って外を見ると、11月で雪が降っていた筈が、太陽の降り注ぐのどかな田舎で、馬車や自転車が行き来しています。車掌によれば今は1888年の7月だと言います。彼は興味を引かれましたが、そこで目が覚めます。家では奥さんからこんな男なら結婚するんじゃなかったと罵られ、なんとか首にはならなかった会社では仕事に追われます。列車の中で再度居眠りして、またウィルビーの駅に着きます。今度はそこで降りようとしましたが、彼が降りる前に列車が発車してしまい、車掌を呼んだ所で目が覚めます。最後に会社で仕事の途中で抜け出し、奥さんにも見放されて、再度居眠りしてウィルビー駅で、今度こそ彼は駅に降り立ち、釣り帰りの子供達に話しかけます。こここそが彼が求めていた生活のある場所でした。
次のシーンで車掌が雪の上のガートの死体を見つめています。それによるとガートが突然走行中の列車から飛び降りて、即死だったということです。ガートは葬儀社の車で搬送されますが、その葬儀社の名前がウィルビーでした…
という悲しいお話でした。ロッド・サーリングはこの話がシーズン1の中で一番好きだったんだそうです。おそらく彼も仕事に追われる生活に疲れていたのかなと思います。彼は50歳で心臓を悪くして亡くなっています。彼もウィルビーに行ったのかもしれません。

ジョー90の”Breakout”(脱走)

ジョー90の”Breakout”(脱走)を観ました。マクレーン教授とジョーは雪山に休暇に来ており、ジョーは例によってボブスレーの世界チャンピオンの脳波パターンを得ていて、スノーモービルを快速で飛ばしていますが、失敗して転倒してしまいます。一方そこには刑務所があり、二人の囚人が、その国の首相がある会議に来るのをチャンスとして、その首相のお祖父さんである将軍の銅像と昔の本物の大砲が置いてあるモニュメントを利用して、脱獄して首相を人質にしようとします。それは首相が乗った汽車が鉄橋にさしかかった時に、大砲で鉄橋を撃って列車を橋の途中で孤立させてしまうことで、それは成功します。犯人が要求した身代金をジョーがスノーモービルで犯人の所へ運びます。子供が来たと思って油断した犯人達はジョーのWINのアタッシェケースの中身を銃も通信機もオモチャだと思います。そこで撃ち合いになり、ジョーは一人を倒しましたが、もう一人に銃を打ち落とされます。犯人が要求したジェットヘリが来て、ジョーを含む3人はジェットヘリで逃げますが、操縦していた一人が怪我をしたもう一人を介抱している間にジョーが操縦席に移り、ヘリを上下左右にゆさぶりながら操縦して、もう一人の犯人も頭を打って気絶してしまいます。戻って来たジョーに、マクレーン教授は何でジョーがヘリの操縦が出来たのかいぶかりますが、ボブスレーの世界チャンピオンの説明を良く読んでみたらヘリの免許も持っていることが書いてありました、というしょうもないオチでした。
しかしこのジョー90で一番多いパターンはジョーが何かを運転するというものですね。

トワイライト・ゾーンの”Nightmare as a Child”

トワイライト・ゾーンの”Nightmare as a Child”を観ました。ヘレン・フォーリーは小学校の先生をしていますが、ある日家に戻るとドアの前に不思議な女の子が座っているのを発見します。家の中に招き入れて話を聞くと、何故かその女の子はフォーリーのことを何でも知っていて、左腕に火傷の跡があることまで知っています。名前を聞くと、皆がマーキーと呼んでいる、と言います。その時誰かが訪ねてきて、マーキーは出ていきます。代わりに入って来たのは、フォーリーが先ほど交差点の信号待ちの車の運転席にいるのを見かけて、懐かしい顔だけど誰だか思い出せない、と思っていたその男でした。その男によると、17、8年前にフォーリーの母と一緒に仕事をしていて、懐かしかったので寄った、と言います。男はマーキーの名前をフォーリーから聞いて、それはフォーリーの子供の頃のあだ名だと言います。男は子供の頃のフォーリーの写真を取り出しますが、それは先ほどの女の子そのものでした。男が出ていった後、再びマーキーが入って来て、フォーリーにまだ思い出さないのか、と迫ります。実は17年前にフォリーの母親は家の中でどこかの男と口論になった末殺され、それを目撃していたフォーリーは一種のPTSDでその時の記憶を失っていました。マーキーが私は10歳の頃のあなた、フォーリーのお母さんが殺された時のフォーリー自身だと言います。そうしてようやく殺人のあった晩の記憶を取り戻したフォーリーは、マーキーが消え、そこに先ほどの男が立っているのを発見します。男はフォーリーが記憶を失ったおかげで犯人とばれずに済みましたが、フィーリーの記憶がいつか戻らないか、ずっと監視していたのでした。フォーリーの記憶が戻ったのを知った男はフォーリーを殺そうとしますが、階段でもみあっている内に男は階段から墜落し死んでしまいます。精神科医の鑑定で、フォーリーの話は本当だと認められ、ようやく忌まわしい過去から解放されます。その時、マーキーはもういなくなっていました。
というストーリーです。男が出てきた時に、こいつが母親を殺したんだろうな、ということはすぐ想像が付きました。何かどこかで似たような話を読んだ気がしますが、それはトワイライト・ゾーンの真似だったのかもしれません。

ジョー90の”Talkdown”

ジョー90の”Talkdown”(無線での着陸指示のこと)を観ました。あるF-113というマッハ4で飛ぶ新鋭戦闘機のテスト飛行中に、最高速度の達成は上手く行ったのですが、着陸態勢に入った時、突然パイロットが無線に返事をしなくなり、機体は完全なオーバースピードで滑走路に突っ込みます。司令塔からの脱出の指示がギリギリ間に合いパイロットは射出されて助かりますが、機体は滑走路に激突して爆発、パイロットは足を骨折し病院に入れられます。この機体はも1機残っていて、2日後にデモ飛行をある将軍に見せて量産の許可をもらう必要があります。WINに相談した結果、例によってジョー90がパイロットの脳波を移してF-113を操縦することになります。とここまではいつものパターンなんですが、違うのは元々のパイロットが病院で記憶を取り戻し、自分が着陸の態勢に入った時に失神したことを思い出します。それは彼が長期に渡り着陸に不安感を持っていて、それが積もり積もって身体が自衛反応として失神を選んだということでした。問題はその脳波パターンを移したジョー90も同じで、着陸の方法を忘れて着陸が出来なくなります。WINのサムとマクレーン教授は病院に行ってパイロットを銃で脅して基地まで連れて行き、そこで無線でジョー90に着陸の仕方を教えるように強制します。最初は思い出せなくて、脚を出す指示を忘れたため、ジョーは着陸寸前でまた高度を上げます。結局パイロットはなんとか手順を完全に思い出してジョー90は無事着陸出来た、という話です。
ただエキスパートの脳波パターンを移せば上手く行くのではない、という教訓的なお話でした。最後に将軍が「200機量産だ!F-113ではなくあの(マクレーン教授の)車だ!」と叫んで最後に小さく「ついでにF-113も50機」とつぶやくのが面白かったです。