「帰ってきたウルトラマン」の「怪獣使いと少年」

「帰ってきたウルトラマン」の「怪獣使いと少年」を観ました。このエピソードはこの新マンの話の中で一番の問題作です。何がかというと、親に捨てられ北海道江差から(少年はアイヌでは?とうのが暗示されています)東京に出てきた少年を、町の人がよってたかって宇宙人だろうと決めつけいじめる、という陰湿な話だからです。少年は地球に何かの調査にやって来たエイリアンによって、怪獣ムルチが引き起こした暴風雨の中で死にかけていたのを助けられ、実の親子のようになります。そしてエイリアンが地中に隠した宇宙船を掘り出してその母星であるメイツ星に一緒に行こうとしています。子供達が少年をいじめるだけではなく、町の人まで少年にパンを売るのを拒んだり、あげくの果ては集団で少年を連れに来て暴行しようとします。そしてそれを止めようとして出てきたメイツ星人を、警官はあろうことか撃ち殺してしまいます。その星人が念力で封印していた怪獣ムルチが同時に登場しますが、郷隊員は「怪獣をおびき出したのはあんた達だ」と言って戦おうとしません。そこに何故か雲水の格好をした伊吹隊長がやって来て、「町が大変なことになっている」と郷を諭します。それでやっとウルトラマンになって怪獣を倒します。
その怪獣が魚怪獣ムルチという名ですが、これは雷魚の韓国名のカムルチーから取ったのではないでしょうか。またメイツ星人の人間としての姓が「金山」も在日の人を思いださせる姓です。脚本を書いた沖縄出身の上原正三はおそらく関東大震災の時の朝鮮人殺害とかも意識しながらこの話を書いたのかと思います。

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