スタートレックのファーストシーズンの”Court Martial”

スタートレックのファーストシーズンの”Court Martial”を観ました。非常に良く出来たストーリーでした。カークがエンタープライズ号が磁気嵐に襲われた時に、調査に出していたポッドをまだイエローアラートだったのに見捨てて、乗っていたフィリーを見殺しにした容疑で軍事法廷にかけられます。カークは間違いなくレッドアラートになってからやむを得ずポッドを見捨てたと主張しますが、カークとフィリーはほぼ同格のキャリアだったのに、ある時フィリーがしでかしたミスをカークが報告したことによりフィリーは出世の道から外れ、そのことでずっとカークを恨んでいました。そのためカークがフィリーをこの機会に逆に始末したという容疑です。カークは自分の指示に問題が無いことを確信していましたが、コンピューターのログより再現された動画では、カークの指はまだイエローアラートの時にポッドを見捨てるというボタンを押していました。軍事法廷ではカークを告発する側の弁護士が、何とカークの昔の恋人です。しかしその弁護士はコグリーという別の弁護士をカークに紹介してくれます。決定的な証拠によりほぼカークの有罪が決まる寸前に、スポックが誰かがコンピューターのプログラムをいじって別の画像を作らせたのではないかという点に思い当たり法廷にやって来ましたが、時間切れで却下されそうになりました。そこでコグリーが熱弁を振るい、機械では無く人間の権利を最大限に尊重すべきだと言い、そしてそのプログラムをいじれる人間がカークとスポックとフィリーだけだと聞き、フィリーはまだ死んでいないでエンタープライズ号のどこかに隠れているのではないかという仮説を出します。その仮説の検証のため、最低限の人間がエンタープライズ号に乗り込み、船内のマイクで人間の心音を拾います。関係者の心音を一つ一つ消していっても、まだ心音が残っており、誰かがエンタープライズ号に潜んでいることが分ります。カークがその場所に向かい、フィリーを発見します。フィリーはカークを陥れて復讐するだけでなく、エンタープライズ号のエンジンを破壊する仕掛けを施していました。フィリーとの格闘になり、エンタープライズ号にはフィリーの娘も乗っているといってフィリーを動揺させてフィリーからフェーザーを奪い、何とかエンジンの破壊工作も阻止出来ました。
最後の女性弁護士とのシーンがなかなか粋でした。

「巨人の惑星」の”Deadly Lodestone”

「巨人の惑星」の”Deadly Lodestone”を観ました。ちょっと前の回から、地球人達を追い回しているコービッドという調査官がいますが、地球にあって巨人の星にはない金属(イネラメタルとかいうの)を探知する装置を作り、それによって地球人達を追い詰めます。それに気付いたキャプテン達はその金属で作られている物をすべて捨てた積もりでしたが、何故か夜中に食料調達に出かけたら、コービッドの探知機に引っ掛かってしまいます。よく考えたら、ダンが以前骨折した右足の骨の固定にその金属で出来たピンを使っていることを思い出します。ダンは取り敢えず森の中の流砂がある所に潜んで巨人達が追ってこれないようにしますが、そこには毒蜘蛛がいました。それでキャプテンは以前バーリーが盲腸になった時に手術を助けてくれた医者に再度頼んで、ダンの足からピンを取り出そうとします。しかしその医者は地球人達に協力したということで今は刑務所の中です。しかし何とか連絡を取り、その医者と一緒に働いていた看護師に協力を求めるように言われます。キャプテン達は看護師に連絡を取り、会いますが、しかしその看護師は一部始終をコービッドに連絡しており、コービッドは手術で動けない時に地球人達を捕まえようとします。しかし、看護師は実は医者と同じく良心を持っており、電話はすべて盗聴されているので、わざとコービッドに協力している振りをしていましたが、うまくコービッドを騙して病院の中でダンを手術し、ピンを取り出すことに成功します。医者がヒポクラテスの誓いなら、看護師もナイチンゲールの誓いというのがあるのですが、そういう話でした。

スタートレックのファーストシーズンの”Tomorrow Is Yesterday”

スタートレックのファーストシーズンの”Tomorrow Is Yesterday”を観ました。エンタープライズ号が惑星の重力によってワープの時にパチンコのように弾かれて時空を超えてしまい、何と1969年のアポロ11号打ち上げ直前の地球に来てしまいます。エンタープライズ号は懐かしのF-104戦闘機(自衛隊も使っていたスターファイター)に追跡され(ワープエンジンは故障してインパルスエンジンだけで飛行中)、核弾頭のミサイルを撃たれる危険性を考えトラクタービームを使いましたが、F-104はその力に耐えられず大破し、カークはやむを得ずパイロットをエンタープライズ号に転送します。未来の技術を知ってしまったパイロットを元の地球に戻すと歴史が変ってしまう可能性があるとのことで、カークはパイロットを戻さない決断をします。しかしパイロットからエンタープライズ号の写真と通信を基地に送ったことを知らされ、カークとスールーがそれを廃棄するために転送で基地に移動します。そこでカークが捕まったりしたり色々あって、結局太陽に向かってエンタープライズ号が近付き、それから全加速で太陽の重力を振り切る時の反動を使って再度未来に戻ろうとします。その途中で一度過去に戻り、パイロットともう一人間違って転送してしまった基地の警備員を、エンタープライズ号とパイロットが遭遇する前の時間に転送します。過去に戻ったからパイロットはエンタープライズ号とは遭っておらず従ってエンタープライズ号の記憶はない、という理屈ですが、かなり嘘くさいです。スタートレックでのタイムワープものは他にもあります。

「巨人の惑星」の”Genius At Work”

「巨人の惑星」の”Genius At Work”を観ました。バリーとフィッチューが森の中である少年が農夫に追いかけられているを目撃し、農夫に対して声を出したりして、少年が捕まらないようにしました。助けられた少年は、自分は天才であり、14歳くらいだけど既に大学2年で生物学と化学を学んでいるといいます。そしてタンパク質を巨大化する実験に成功し、その薬をバリーとフィッチューに差し出します。それを犬のチッパーが間違って食べてしまい、薬は効果覿面で、チッパーは巨人の惑星の普通のサイズの犬になります。それを見たフィッチューは、自分もその薬を飲んで普通の巨人のサイズになります。しかし、道路で人にぶつかって人と言い争いをしている内に警官に捕まってしまい、しかも野球場である少年からスター選手のサイン入りボールを盗んだという冤罪を着せられ、牢屋に入れられてしまいます。キャプテンが天才少年の所に行って、まずはフィッチューやチッパーを元のサイズに戻す薬の開発を依頼し、それから自分も薬を飲んで巨大化し、弁護士に化けてフィッチューを助け出そうとします。しかし、嘘がばれてキャプテンもフィッチューと同じく牢屋に入れられます。結局、少年が元のサイズに戻す薬を作ることに成功し、フィッチューとキャプテンは元のサイズに戻って牢屋の排水溝から逃げ出します。そしてサイン入りボールを盗んだ真の犯人である農夫の家に忍び込んで証拠のボールを盗もうとします。天才少年が警察に電話した結果、警察がやってきて真犯人である農夫は捕まるという話です。ちょっと手塚治虫のビッグXに似ていますが、地球人サイズから巨人サイズに拡大したり、逆に縮小するシーンはまったくありませんでした。

スタートレックのファーストシーズンの”Arena”

スタートレックのファーストシーズンの”Arena”を観ました。これは以前YouTubeで観た記憶があります。何故かというとこのエピソードはフレドリック・ブラウンの「闘技場」という短篇を使っているからです。(英語版Wikipediaの説明だと、偶然似た話になったため、後からブラウンの了解をもらってクレジットを出したとなっています。)ブラウンの「闘技場」は、長期間戦争を続けている2つの種族が、ある超越的な力を持つ第3の種族によって、それぞれの代表者一名を選び出して、ドーム状の「闘技場」の中で戦わせ、勝った方がその戦争の勝利者になるという話でした。このスタートレックのエピソードでもまさにその通りに、ゴーンという恐竜型のエイリアンとエンタープライズ号の戦いに、メトロンという第3のエイリアンが干渉し、カークと敵のキャプテンはある彗星の上の「闘技場」で戦うことになります。しかし力と頑強さでは明らかに人類よりゴーンの方が上であり、カークに残された勝つチャンスは、その彗星の上にあるもので何かの武器を組み立てるだけでした。まあご都合主義的に硝石、硫黄、石炭が手に入り、また巨大なダイヤモンドの粒もころがっていて、カークはダイヤモンドの粒を弾にした原始的な大砲を作り、ゴーンを倒します。しかしカークはゴーンにトドメを刺すことせず、相手から見れば地球の基地が相手の領域を侵害していたということに気がつきます。カークの慈悲の心はメトロンに評価され、カークは無事にエンタープライズ号に戻ります。

「巨人の惑星」の”Sabotage”

「巨人の惑星」の”Sabotage”を観ました。この回で何と言っても嬉しかったのは、タイムトンネルのダグ役のロバート・コルバートがゲスト俳優で出て来たことです。そのコルバートがやっているのが、きわめて怪しげな警官で、地球人を捕まえてその科学力を得るために、地球人が鉄道の橋を爆破するというでっち上げの破壊工作を起こし(まるで昔の関東軍みたいです(^_^;))、それを使って地球人達が破壊活動を行っている証拠とし、国民を焚きつけて地球人達を捕まえさせようとします。そしてその悪徳警官の陰謀に対抗するために、キャプテン達は、巨人用の電話のダイヤルを回して上院議員に電話をかけ、その陰謀を暴こうとします。しかし、悪徳警官はそれを逆用して上院議員が鉄道の橋爆破を事前に知っていたとして脅迫します。最後は結局、非常にご都合主義でその悪徳警官の事務所の机の中にテープレコーダーがあり、キャプテンが実際に橋の爆破を行った人間を挑発して本当のことをしゃべらせ、それを録音して上院議員に渡して悪が暴かれるというオチです。ロバート・コルバートはタイムトンネルでもナチスの将官になったりしていましたが、悪役をやらせた方が上手いです。

スタートレックのファーストシーズンの”The Squire of Gothos”

スタートレックのファーストシーズンの”The Squire of Gothos”を観ました。エンタープライズ号が宇宙の砂漠ともいうべき何もない星系を航行していた時、突然惑星が姿を現します。その時、エンタープライズ号を操縦していたスールーが突然消え、それを確かめようと近付いたカークも消えてしまいます。スポック達は、生物の生存にはまったく適していないその星をスキャンして、一箇所だけ生物が生存出来そうなエリアを発見し、そこにドクターマッコイを含む4人を転送して、カークとスールーを探させます。一行が転送されたのは欧州のナポレオン時代の屋敷の中でした。カークとスールーはそこに連れ込まれていました。そこにいたのはナポレオン時代の騎士の格好をしたトレレーンと名乗る正体不明の男でした。スポックが一行の居場所を突き止め、一度は全員をエンタープライズ号にも転送して戻します。しかしトレレーンがエンタープライズ号の中に現れ、クルー一行を元の惑星の屋敷の中に連れて行きます。カーク達は、その男が操る不思議な力が何かの機械によって行われると思い、その男をわざと怒らせて決闘に持ち込みます。カークは渡されたピストルで男ではなく、鏡を撃ちそれを破壊します。そうすると屋敷が消え、カーク達は無事転送でエンタープライズ号に戻ることが出来ました。しかし、エンタープライズ号が全速でその惑星から離れようとすると、何とその惑星自体がエンタープライズ号を追ってきます。結局カークが単身でまたトレレーンの屋敷に戻りましたが、そこは法廷でカークは死刑を宣告され絞首刑にされそうになります。しかし、カークは別のゲームをもちかけ、トレレーンが森の中を逃げるカークを追うといことになります。カークは何とかトレレーンの刀を折りますが、簡単にそれは再生されてしまいます。あわやという所で空から2つの声が聞え、それはトレレーンの両親でした。その星は彼らがある意味トレレーンのおもちゃとして与えたものでしたが、あまりに悪戯が過ぎるということで、トレレーンは連れ戻され、カークは無事エンタープライズ号に戻って出発します。うーん、ちょっと説明不足でイマイチのお話でした。

「巨人の惑星」の”Terror-Go-Round”

「巨人の惑星」の”Terror-Go-Round”を観ました。今回もまた、メンバーの誰かが巨人に捕まって、それを残ったものが助けるというパターンのお話です。ただ、今回はキャプテン以外の全員が捕まってしまうというのと、捕まったのがサーカスの一団だという所がちょっと違います。それでサーカスの少年が、最初に地球人2人を捕まえたのはこの少年ですが、途中から気が変わって、地球人に味方しようとします。それで最終的にサーカスのトラックの荷台から逃げ出す手段が変っていて、サーカスの備品としてあった風船に都合良く置いてあったヘリウムガスを詰め、即席の気球を作って逃げ出すというのが今回の目玉です。ただ、ストーリーとしてはきわめて陳腐と言わざるを得ないものです。

スタートレックのファーストシーズンの”The Galileo Seven”

スタートレックのファーストシーズンの”The Galileo Seven”を観ました。
(1)今回からカークのヨウマン(秘書みたいなの)が別の女優に変りました。
(2)「巨人の惑星」に出ている唯一のアフリカ系アメリカ人の俳優(ドン・マーシャル)が出ていました。
エンタープライズ号がある星への救援医療物資を運んでいる時にムラサキ312というクエーサーを発見し、カークはガリレオというシャトルにスポック、マッコイ他を乗り込ませて探査に向かわせます。しかし途中でイオンの嵐に襲われ、ガリレオは惑星に不時着し、通信も出来なくなります。その星には巨大な類人猿みたいなのがいて、2人のクルーが犠牲になります。ガリレオの燃料は無くなっていましたが、エンジニアのスコットが、フェーザーのエネルギーを使うことを考えつきます。エンタープライズ号はガリレオの行方を必死に探していましたが、医療物資の運送のため出発せざるを得なくなります。ガリレオはフェーザーのエネルギーで飛び立ち何とか衛星軌道に乗りました。しかし1回周回する分しか保ちません。そんな中突然スポックがなけなしの燃料を噴射して、飛行浮雲のように航跡を目立たせます。それはスポックには珍しい半分自棄な行動でしたが、カークがわざとゆっくりとエンタープライズ号を発進させていたおかげで、ガリレオは発見され、5人の生存者は無事転送される、という話です。今回の話ではスポックが命令を下す立場だったのですが、そのロジカルな命令振りが他のクルーの感情的な反発を何度も招く、という話でした。

巨人の惑星の”Brainwash”

巨人の惑星の”Brainwash”を観ました。キャプテン達が警官に追われて逃げ込んだ下水管の奥に、何故か最新鋭のコンピューターと通信装置がありました。それは以前やはりこの星に遭難したエンジニア達が地球と通信しようとして作ったものでした。警官達はこの装置がどこかにあることを知っており、キャプテン達を捕まえてその場所を聞きだそうとします。それで結局キャプテンが捕まりますが、その時に使われたのが、変なマッドサイエンティストが作ったフォーム状の自白剤でした。しかしそのフォームを囚人で試したら、確かに何でも喋りましたが、5分ぐらいでその囚人は死んでしまいました。キャプテンはそのフォームをかけられますが、マークが助けに来て、「今、地下でこのビルを吹っ飛ばす爆弾を仕掛けている」という嘘を言わせることに成功します。警官達がそれをチェックしている間に二人は逃げ出します。しかし、森の中で今度はフィッチューが捕まってフォームをかけられ、コンピューターと通信装置の場所を喋って場所の案内までしてしまいます。マークはその通信装置を修理して、後少しで地球に救援を依頼出来る所でしたが、キャプテンは自爆装置を作動させます。最後はコンピューターと通信装置が爆発して警官とマッドサイエンティストが亡くなり、地球人達は助かるという話です。しかし、自白剤って普通ガスかあるいは注射液じゃないのという疑問がありますが、小人にかけるためわざわざフォームという想定にしたのかと思います。