「帰ってきたウルトラマン」の「星空に愛をこめて」

「帰ってきたウルトラマン」の「星空に愛をこめて」を観ました。「富士に立つ影」「大魔神」と来て、この回は「ロミオとジュリエット」です。軍人の息子でいつも郷と対立して上から目線の岸田隊員が、たまたま助けた女性に恋をして結婚まで考えます。しかしその女性がよりによって、岸田隊員が長年かけて開発してきた高性能レーダーを破壊する使命を持って、怪獣グラナダスと一緒に地球にやって来たケンタウルス星人でした。その女性は地球が好きになってしまい、自分の星を裏切ります。そして結局ウルトラマンが倒せなかったグラナドスを自らの体内の爆弾で一緒に自爆して倒します。いつも思うんですが、「帰ってきたウルトラマン」の中では、常に宇宙人/地球人という二項対立です。ですが本当は地球は宇宙の片隅の小さな星に過ぎないのであり、地球人以外は宇宙人という考え方はおかしいのですが、この頃の日本の特撮はそういう宇宙観(?)からまだ抜けられていません。16世紀のイタリアの異端者ジョルダノ・ブルーノは、そんな中世の時代において、宇宙には太陽のような星が無数にある、という主張をしていたのですが、それと比べて何と遅れているのかと思います。

トワイライト・ゾーンの”Death Ship”

トワイライト・ゾーンの”Death Ship”を観ました。キャプテンのポール、部下のテッドとマイクの3人の宇宙飛行士は空飛ぶ円盤形の宇宙船である惑星を調査していました。マイクが地上で何か光るものを見つけたため、円盤は地上に着陸します。3人がそこで見たのは、彼らの円盤と同形の円盤がクラッシュしていたもので、中を探ると、何と3人の死体がありました。ポールはこれは何かのはずみに未来に来てしまったのだと解釈します。その内テッドは故郷に帰った夢を見ますが、そこでは既に死んだ筈の人がいて、彼の家には奥さんはおらず、そのベッドには喪服が置かれ、政府からテッドが死んだという通知の電報がありました。マイクもやはり故郷に帰った夢を見て、そこで交通事故で死んだ奥さんと娘と会います。ポールは結局それらは全てこの星のエイリアンが幻影を見せているだと解釈します。それで彼らは一度この星を後にしようとしますが、そこで何の事故も起きなかったため、ポールは再度この星に着陸を主張し、断行します。ポールの理屈だとクラッシュした円盤は消えている筈でしたが、それはやはりありました。結局彼ら3人は着陸に失敗して死んでいるのに、それに気付かず同じ時間のループを繰り返しているだけでした。
うーん、何だかありがちの話でした。まあさまよえるオランダ人の宇宙版です。

「帰ってきたウルトラマン」の「魔神 月に咆える」

「帰ってきたウルトラマン」の「魔神 月に咆える」を観ました。脚本は前回と同じ石堂淑郎です。そして前回は「富士に立つ影」でしたが、今回は明らかに大魔神シリーズのパロディーみたいな話です。伊吹隊長が隊員に勧められて休暇を取り、奥さんの実家である諏訪湖?の畔に行きます。そこで御神渡りを見に行った奥さんと娘がグロテス星人に捕まって人質になり、という話です。それで暴れるのが諏訪神社?のご神体で、要するに大魔神です。この伊吹隊長の奥さんを演じているのが、レインボーマンで主人公タケシのお母さんを演じていた人で、レインボーマンではそのお母さんとタケシの妹のシーンが良くありましたが、伊吹隊長の子は娘なんで、ほとんどレインボーマンかと思われるようなシーンが続きます。
最後はウルトラマンがグロテス星人の方をブレスレットでやっつけると魔神も消える、というものです。うーん、イマイチ。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Child”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Child”を観ました。このエピソードがシーズン2の第1話です。しかし何と言うか成功したとは言い難いエピソードで、ある深刻な毒性の強いウィルスのワクチン開発のため、そのウィルスをエンタープライズ号で運ぶという話と、エンタープライズ号に突然光みたいなものが侵入し、それがトロイの身体の中に入ってトロイが妊娠する、という話が同時並行で進行し、最後にそれが唐突に関連付けられます。トロイの妊娠は処女懐胎(?)みたいですが、トロイはライカーといい仲なので処女かどうかは怪しいですが…それでトロイの子はわずか1日で生まれ、次の日にはもう10歳くらいの少年に成長します。それで最後に何故かこの子供がエンタープライズ号にいるお陰で、エンタープライズ号が運んでいるウィルスの一部が異常に増殖し始め、このままでは保護カプセルを破壊して外に出てエンタープライズ号のクルーが全員感染して死ぬ、という危機に陥ります。それでトロイの子が自分が原因だと言い、あっさり死んでしまう、という話です。
シーズンが変わったので少しは期待しましたが、やはり脚本がダメダメですね。なお、エンタープライズ号の医師がクラッシャーから同じく女医のプラスキーに変わりました。

「帰ってきたウルトラマン」の「富士に立つ怪獣」

「帰ってきたウルトラマン」の「富士に立つ怪獣」を観ました。今回は何と言ってもこのタイトルがいいです!どう考えても「富士に立つ影」のもじりです。しかも、富士山兆に出た怪獣パラゴンの姿が実は蜃気楼で実体は別の所にいるという、この怪獣=影なのでまさしく「富士に立つ影」な訳です。脚本を書いているのは石堂淑郎で、1932年生まれです。私が白井喬二の「富士に立つ影」を知ったのは、同じく1932年生まれの小林信彦が書いた「小説世界のロビンソン」によってですから、同年生まれの石堂が「富士に立つ影」を知っていると仮定しても間違いではないでしょう。しかし伊吹隊長が目視だと光を曲げられてしまうから、レーダーで探査して攻撃しようと言うのに、郷隊員が「電波も曲げられるのではないでしょうか」ととても真っ当な指摘をするのに、岸田隊員が例によって「MATの科学力を疑うのか!」と意味不明なことを言います。そしてこの岸田隊員が間違っているレーダーを信じてあろうことか他のMAT隊員や村人を攻撃してしまう、という前代未聞のミスを犯します。で最後はウルトラマンがブレスレットで光りを振動させ(またも何でもありのブレスレット)、蜃気楼を消して怪獣の実体を出して破ります。そして伊吹隊長のセリフが「やっぱりウルトラマンは強いなあ」で、今回はMATが点数を大幅に下げた回でした。

「帰ってきたウルトラマン」の「バルタン星人Jrの復讐」

「帰ってきたウルトラマン」の「バルタン星人Jrの復讐」を観ました。風邪で寝込んでいる次郎は、亡き兄から「流星に気を付けろ」という言葉を聞きます。それに従ってベランダに出ると本当に巨大な流星が落ちて来て、建設中のビルにぶつかり、そこに巨大なバルタン星人の姿が映し出されます。次郎は郷にそのことを伝えますが、郷は死んだ者が話す訳はない、バルタン星人も死んだ、とまったく相手にしません。止む無く次郎は友達で建築に興味を持っているススムに電話し、ビルを調べに行ってもらいます。ススムはそこで飼い犬がビルの壁の中に吸い込まれ、またバルタン星人の声も聞きます。それで次郎に電話して電話に出た郷にこのことを伝えようとしますが、またも郷はそういう話は明日、と電話を切ってしまいます。
ススムは次の日またビルに行き、建築中のビルが図面とは違っていることを指摘し、避難を呼びかけますが、工事人は聞く耳を持ちません。結局次郎もまたビルの中に入り、それを追いかけて郷や他のMAT隊員がビルに入った所で、バルタン星人が姿を現わし、ビルはビルガモという、キングジョーの出来損ないみたいなロボット怪獣に変わります。次郎、ススム、MAT隊員はビルガモの中に閉じ込められますが、郷が窓から脱出します。その後郷はウルトラマンになりますが、中に人がいるため攻撃出来ません。ここでまた活躍したのがススムでレンガの壁はバルタン星人が作ったものではなく地球の素材だから破壊出来る筈と言い、実際に成功します。ウルトラマンはようやくビルガモの攻撃を開始して、最後はブレスレットでバラバラにして爆破、そこでバルタン星人Jrが出現しますが、捨て台詞を残して宇宙に去ろうとするバルタン星人Jrの後ろからウルトラマンがスペシウム光線を撃って爆破します。相変わらずスペシウム光線には弱いバルタン星人でした。
しかしバルタン星人は最初に登場した時に、宇宙船ごとウルトラマンにより爆破されて全滅した筈ですが、人気があるとこうやって何度も復活します。

トワイライト・ゾーンの”Mute”

トワイライト・ゾーンの”Mute”を観ました。ドイツのある町で、6~7組ぐらいの夫婦が集まり、何やら打ち合わせています。それはこの人達の間でテレパシーの能力を身に付ける実験を、その子供達も含めて進めていくという契約についての話し合いでした。一部で、何も自分で判断出来ない子供にそういうことを強いて良いのかという疑問が出されましたが、結局全員合意します。その中の一組の夫婦が2歳の子供を連れてアメリカに渡ります。その子供が12歳になった時、大火事が起きて両親は死んでしまいます。しかしその子供は超能力でテレポーテーションして、火傷も負わずに助けられました。その女の子イルサは保安官の家に預けられます。その妻のコーラは以前娘が湖で溺死しており、イルサを可愛がります。しかしイルサは両親からテレパシーだけを使うように訓練されて来たため、話すことが出来ません。保安官は、イルサの両親がいつも手紙を受け取っていたドイツの3人へ手紙を書いて問い合わせますが、コーラがその手紙が郵便局員に渡る前に焼いてしまいます。イルサはその内学校にやられますが、そこで教師に喋るように強いられ辛い目に遭います。そのうち、イルサの両親から手紙が届かなくなったことを訝しんだドイツにいる一組の夫婦がイルサを訪ねてやって来ます。しかしコーラはイルサを渡すのを拒みます。結局イルサは次第にテレパシーの能力を失いますが、新しい母の愛を得ることが出来た、という話です。
しかし、通常の喋るのを捨ててテレパシーだけを身に付けても、相手もテレパシーで無い限りコミュニケーションは取れず、メリットは無いと思います。最初に集まった夫婦達が一体何を目指していたのかが不明です。

「帰ってきたウルトラマン」の「冬の怪奇シリーズ まぼろしの雪女」

「帰ってきたウルトラマン」の「冬の怪奇シリーズ まぼろしの雪女」を観ました。前回は雪男で今回は雪女という安直な設定の回です。雪山の山小屋で若いカップルが行方不明になるという事件が連続して起きます。でそれが宇宙人による陰謀で、その宇宙人が土星に住んでいるブラック星人です。って土星にいるなら土星人でしょ、と突っ込みたくなります。その目的は地球人の男女を連れ去って沢山子供を産ませて奴隷として使う、というものですが、そもそも地球人が土星に住めるの?という素朴な疑問が。
今回もウルトラマンは冷気にやられカチコチになって首も手も足もバラバラにされてしまいます。しかしブレスレットから出た光がウルトラマンを元の形に復活させます。こうなるとブレスレットは単なる武器ではなく、ウルトラマンの命そのもの、という感じがします。そして復活したウルトラマンは今度はブレスレットを冷気を防ぐ盾にし、なおかつその盾から逆に冷気が吹き出てスノーゴンを凍らせ倒します。「冬の怪奇シリーズ」もたった2作で終わりです。

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Neutral Zone”

スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Neutral Zone”を観ました。これが第1シーズンの26話目で最終話です。
それでこの回はほとんど関係の無い2つのプロットが混ざっていて、今一つです。一つは難破して宇宙を彷徨っていた輸送船の中から3人の冷凍された死体が発見され、それをエンタープライズ号で蘇生させると、20世紀で死の直後に冷凍されて、未来で復活するのを期待していた、そういう3人でした。
もう一つの話は、連邦とは50年間接触が無かったロミュランが、中立地帯で連邦の前哨基地を次々に攻撃しており、エンタープライズ号が調査に向かうという話です。重要性からするとこちらの方がはるかに高く、20世紀の地球人復活は無くてもいいと思いました。実はロミュラン側も前哨基地が次々に破壊されており、連邦の仕業だと思い込んでいました。エンタープライズ号とロミュランの宇宙船は、取り敢えずこの件に関しては協力して真の犯人を捜すということになります。明らかに連邦とロミュランを対立させ漁夫の利を得ようとしているものがいる、となりそれがシーズン2で解明されるんでしょう。
ともかく2つのプロットの混ぜ合わせでどちらも中途半端に感じました。

「帰ってきたウルトラマン」の「冬の怪奇シリーズ 20世紀の雪男」

「帰ってきたウルトラマン」の「冬の怪奇シリーズ 20世紀の雪男」を観ました。この回の初回の放送は12月でそれで「冬の怪奇シリーズ」です。
それで話は日本での雪男(何故か地元民は「イェティ」と呼んでいましたが、それはネパール語では?)の正体が宇宙人だったという身も蓋もないもの。大体、光の国から来たウルトラマンは寒さは苦手な筈で、ウルトラセブンでもポール星人による寒波攻撃に苦戦するというのがありました。それで新マンもバルダック星人の吐く冷気光線(?)にやられて凍り付きます。しかしマットアローが焼夷弾?を投下して火を点けたので気温が上がって復活、という進行です。最後は何でも有りのブレスレットで熱線のドームみたいなのを作ってそれでバルダック星人を包んでやっつけます。後は残った宇宙船だけでなくバルダック星まで無慈悲に新マンが破壊します。