今日の落語は古今亭志ん朝の「三軒長屋、羽織の遊び」。
志ん朝の噺のテンポの良さは本当にいいですね。また、「三軒長屋」、「羽織の遊び」共に登場人物が多い噺ですが、志ん朝は登場人物が一斉に返事をしたりするシーンでの声の使い分けが見事で、本当にたくさんいる感じが良く出ています。
「三軒長屋」は落ちが予測できましたが、なかなかよく出来た噺だと思います。
「羽織の遊び」は、若旦那に吉原に連れていってもらう条件が、羽織を着ていくこと、で皆が無理矢理羽織を調達するそれぞれのやり方が面白い噺です。
「Rakugo」カテゴリーアーカイブ
古今亭志ん生の「猫の皿、藁人形、権兵衛狸」
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林家正蔵の「中村仲蔵、普段の袴、ぞろぞろ」
古今亭志ん朝の「水屋の富、五人廻し」
柳家小三治の「野ざらし」
桂三木助の「へっつい幽霊、崇徳院」
本日の落語は、三代目桂三木助の「へっつい幽霊、崇徳院」。
「へっつい幽霊」は博打で300両あてた男が、そのお金を皆にせびられるので、盗られないようにへっつい(かまど)の土に塗り込めたが、その晩河豚に当たって死んでしまう。そのへっついを買ったお客の所には、必ずその男の幽霊が出るので、皆そのへっついを返してしまう。そうしていると、遊び人の熊さんが、幽霊なんか気にしないと言ってそのへっついを引き取り、自分の家に持って帰ろうとすると、拍子でぶつけた時にへっついの一部が割れて、中から300両のお金が出てきて…というお噺です。
「崇徳院」は、ある時、上野の清水の観音堂で、若旦那と器量よしのお店の娘が出会い、娘は崇徳院の「瀬にはやみ岩にせかるる滝川の」をいう短冊を託す。若旦那とその娘はどちらも恋煩いで寝込んでしまい、それぞれの親が人を使って相手を探して…とうお噺です。
三代目桂三木助は「芝浜」が有名ですが、今回初めて聴きました。なかなかいい味を出していると思います。
三遊亭圓生の「真景累ヶ淵~お久殺し」
今日のお噺、三遊亭圓生の「真景累ヶ淵~お久殺し」。
豊志賀が死んで、新吉は弔いを済ませ、21日間は怖いのでお墓参りをして殊勝に過ごす。ところがそのお墓参りに、お久もやってきて、あの寿司屋で連れて逃げてくれるという約束はどうなったのかと問いただす。そこで焼けぼっくいに火が付いて、新吉はお久と駆け落ちすることを約束し、二人でお久の叔父さんが下総の羽生村にいるということなので、そこを目指す。道中二人は夫婦になったが、後一歩で羽生村に着くという時、昔、累(かさね)という女が鎌で殺されたという累ヶ淵という場所にたどり着いた所、雨が降り出し、お久が濡れた草に足を滑らせて、川原を転げ落ちてしまう。お久は草の中に放置してあった鎌で膝の下をざっくりと切って歩けなくなってしまう。新吉は、お久を介抱するが、お久は新吉が不実な男だとなじり、そのうち自分を捨てて逃げてしまうだろう、と言い出す。いつの間にかお久の顔が豊志賀と同じく顔の半分が腫れ上がったひどい顔になっている。びっくりした新吉は、思わず鎌を取ってお久に切りつけ、お久を殺してしまう。殺してしまうとその顔は普通のお久の顔に戻っている。新吉は逃げようとするが、やくざ者の土手の重蔵という男が一部始終を見ていて、新吉に組み付いてくる。しばらくもみあった二人だったが、そのうち雷が鳴り出し、重蔵は雷が大の苦手だったので思わず手を離す。やっと逃げ出した新吉は、灯りがついた家が見えたのでそこに飛び込む。しばらくすると、そこの家の主人が戻って来たが、それは重蔵の家だった。新吉は旅の者のふりをして一夜の宿を頼むが、重蔵と新吉は結局兄弟分の契りを交わす。重蔵は実は新吉だと気がついていて、お久殺しを正直に話すように強要する。仕方なく新吉は豊志賀との因縁とお久とのこれまでの話をする。結局、新吉は重蔵の家に住むことになる。とこういう噺です。「真景累ヶ淵」はまだ続きますが、取り敢えずここまでで止めておくことにします。
三遊亭圓生の「真景累ヶ淵~豊志賀の死」
今日のお噺は、三遊亭圓生(六代目)の「真景累ヶ淵~豊志賀の死」。先日聴いた志ん朝のと聴き比べになります。志ん朝も普通の落とし噺であれば、決して圓生に劣るものではないと思いますが、怪談噺に限ってはやはり圓生の年季が上回ると思います。
この前の噺の「深見新五郎」では、皆川宗悦の娘のお園は、深見新左衛門の息子新五郎を徹底して嫌い抜きますが、この「豊志賀の死」では、同じく宗悦の娘(お園の姉)の豊志賀は、深見新左衛門の次男である新吉をこともあろうに39歳にもなっての初めての男として好きになるのがちょっと不思議です。豊志賀が病気になって、新吉とお久のことについて焼き餅を焼いて、くどくど繰り言を述べるのは、新吉でなくても聴いていて嫌になります。聴いていてまったく楽しい噺ではないです。後半豊志賀の幽霊が出るところはさすがに怖いですが、全体的に何度も聴きたい噺ではないですね。
三遊亭圓生の「真景累ヶ淵~深見新五郎」
落語ではなくて怪談噺、今日も三遊亭圓生の「真景累ヶ淵~深見新五郎」です。新五郎は新左衛門の子供ですが、親父に愛想を尽かして家を飛び出していました。そのうち心細くなり家に戻ってみたら、屋敷はすっかり荒れ果てていて、親父は乱心を起こして討ち取られ、お家も廃絶となったことを知ります。墓の前で腹を切ろうとしていた所を、丁度通りがかった質屋の下総屋の主人に止められ、訳を聞かれて話し、新五郎は下総屋で働くことになります。新五郎は如才なく働き、人当たりもいいのですっかり気に入られます。その内に、新五郎は下総屋の女中でお園というのがすっかり好きになります。ところが、お園の方はいくら言いよられても、新五郎のことが虫が好かず側に寄られるのも嫌。それもその筈、お園は新左衛門に殺された宗悦の娘でした。そうこうしている内にお園は病気になりましたが、新五郎は一生懸命看病します。その甲斐あってお園は回復しましたが、新五郎は看病したことを恩に着せてお園に迫ります。ですがお園はそれでも相手にしません。その後、蔵の塗り替え工事がありましたが、工事で人が出入りする隙を狙って新五郎はお園に再度言いより、とうとうお園を積んであった藁の上に押し倒します。ところが藁の中には藁を切る押し切りという包丁が入れてあって、お園はその包丁に身を切られて命を落とします。新五郎はこうなっては、とドサクサに紛れ、店から100両という金を盗んで逐電する…といった噺です。