ヤフオクで、「伊豫砥」と称して出品している天然砥石がありましたので、落としてみました。6000円弱くらいの落札価格です。目的は、日本刀研ぎとして、備水(びんすい)の替わりに使えないかということです。というか、話は逆で昔は伊予砥が使われていて、今はそれが採れなくなったから備水を使っていると聞いています。(手持ちの備水の品質に、今一つ満足していません。)
何故採掘されていない伊予砥が今売られているのか、出品者に聞いてみました。その話によると、伊予砥そのものの採掘は昭和40年代~50年代で絶えてしまったのを、現在復活させようとしている人がいて、採掘は行われているとのことです。文献(百科事典類)を見ると、「伊予砥」は柔らかめで白色の砥石とありますが、今回入手したのは黄色の虎目です。
出品者に色々質問をしたら、落札したの以外にコッパも4種類ほど付けてくれました。その中に白色のものがあり、これは触ってみても目が細かく、ちょっと名倉っぽく、これが日本刀に使われたというのなら、理解できなくもありません。しかし、メインの黄色い縞入りの砥石ですが、触った感じはかなりざらついていて、実際に研いでみるとかなり強く砂によるジャリジャリ感を感じ、砥汁を触ってみてもその中にかなりの砂を含んでいます。正直な所、研いだ感じは悪く、これが日本刀に使えるものとはとても思えません。砂を含んでいなければ、ベースの部分はそれなりに細かい泥を吐くので使えるのでしょうが、この砂が後の研ぎ工程で悪さをする可能性もあり、私は正直な所、包丁であれ日本刀であれ、この砥石を使い続ける気にはなれませんでした。「伊予砥」といっても、確かに白色だけではなく、コッパを見れば分かるように様々な色のがあるというのは、京都の天然砥石でもそうですから別に不思議はありませんが、「伊予砥」であれば何でも日本刀研ぎに使える、というのは間違いだと思います。なお、ヤフオクで売られている「伊豫砥」で白色のものは私は発見出来ませんでした。
月別アーカイブ: 2018年12月
How do you feel about working conditions in Japan?
The following is my essay that I wrote as an assignment for an English school AEON:
Topic: How do you feel about working conditions in Japan?
Style: Formal
(Please note that I am entitled to work as a consultant for Labor and Social Security issues since I passed the examination of Sharoshi in 2010. Labor problems are a part of my specialty.)
On December 25, 2015, on Christmas day, Matsuri Takahashi, a 24-year-old lady working at Dentsu, one of the biggest advertising agencies in Japan, committed suicide because of too much time spent working at the company. Such death is called “Karoshi” (overwork death) in Japan. Very surprisingly, this is the second time Dentsu forced one of their employees to commit suicide. The first incident happened in August 1991, and a 24-year-old (the same age as Ms. Takahashi, very coincidentally) man committed suicide because of too much working time (it reached more than 300 hours monthly). The word “Karoshi” was coined because of this former incident and it was the first case that Supreme court acknowledged the responsibility of the company for the management of long working hours expected of its employees. Dentsu eventually paid 168 Million Yen ($1.5 Million) to the bereaved family. That high amount of money, however, was not enough for the company to change the working “culture” in it and it repeated the unhappy incident again 24 years after the first one.
We can see some characteristics in these incidents of Dentsu company:
(1) Working so long is quite normal in the company. There are few people in the company who see the situation abnormal and try to change it.
(2) New hires tend to become victims of this forced long working hours.
(3) It is difficult to see that the company tried to evaluate its employees by their productivity.
Dentsu is just the tip of the big iceberg, and there are tens of thousands of companies who are akin to Dentsu. While many workers are spending so many hours in their offices, the labor productivity in Japan is quite low, alleged to be around two thirds compared to the ones in Germany or in France. It is the lowest among G7 countries.
It took more than 100 years for workers in Europe to win “an 8-hour workday” since Robert Owen first insisted it in 1817. It is crucial for most office workers in Japan to keep good work life balance and to strive for a better ability utilizing free time in order to survive in the era of AI and robots.
NHK杯戦囲碁 中野泰宏9段 対 張栩名人
本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が中野泰宏9段、白番が張栩名人の対局です。布石では黒が実利、白が厚みという、二人の棋風とはちょっと違う展開になりました。左上隅を巡る折衝で、黒が妥協して打ったので白は黒2子を一応取った形になりました。しかし周りの状況次第でこの半分取られた黒を動き出して白を切断するのが黒の狙いでした。その後、白は上辺から中央に延びる黒に覗きを打ちました。黒は素直に継がず反発しましたが、白から上辺へのケイマを打たれ、上辺の一部をもぎ取る手と中央の切断を見合いにされました。その結果上辺の黒は単体では一眼しかなく、黒はもがいて先ほどの半取られの2子の所に利かしを打ちました。この結果黒は活きましたが、2子が完全に取られ、白が非常に厚くなりました。更に白は中央の孤立した黒を攻めて中央に大きな地模様を作りました。更に左下隅の黒に利かしていきましたが、結局黒は勝負手で左下隅を捨て、その替わりに中央の白の一部を取り込もうとしました。しかし白は中央も頑張って黒に何も与えず、ここで黒の投了となりました。
ブラッドリー・クーパーの「アリー/スター誕生」
「アリー/スター誕生」を観ました。Eigoxの先生が勧めてくれたので観てみました。タイトル通りの単純なサクセスストーリーかと思ったら、きわめてシリアスな物語でした。要するに、「酒とバラの日々」とか「失われた週末」です。ジミーというミュージシャンがアリーという女性の作詞・作曲の能力と歌唱力を見出し、自分のコンサートに彼女を引っ張り出して、彼女が有名プロデューサーに見出されるきっかけを作ります。しかし彼はステージの前にジンをあおらないと演奏出来ないアルコール依存で、おまけにドラッグ中毒でした。(まあ、アートペッパーです。)彼女が成功する一方で彼の依存は強まっていき、二人は結婚しますが、アリーがグラミー賞の新人賞を受賞したそのステージで、彼は極度に酔っぱらっていて失態を演じ、ついに施設に入れられます。その後は書きませんが、私は高校時代からの親友を、アルコール依存で亡くしていますので、とてもお気楽には観られませんでした。レディーガガについては、私は全くファンではありませんが、その歌唱力と曲作りの才能は素晴らしいと思います。でも、あの変なセクシー路線が好きになれません。あまり美人タイプではない女性歌手はアメリカではどうしてもああいう形で売り出されてしまうんだろうなと思います。
「原子力潜水艦シービュー号」の”The Silent Saboteurs”
「原子力潜水艦シービュー号」の”The Silent Saboteurs”を観ました。この回でうれしかったのはジョージ・タケイが出ていたことです。そうです「宇宙大作戦」でスールー(カトー)を演じていた人です。「宇宙大作戦」(スター・トレックのオリジナル・シーズン)は1966年からなんで、このシービュー号の方が早いと思います。お話はアメリカの金星探査船が地球に帰還する時に謎のエネルギーを受けて制御不能になり爆発するという事故を起こします。これがまた「某国」の陰謀だということで、クレーン艦長以下3名がミニサブでアマゾン川流域に向かいます。そこで落ち合う筈なのが何故か中国人で、その偽物役がジョージ・タケイです。ジョージ・タケイ以外にもう一人中国人女性が現れ、そちらも落ち合う筈の人間の名前を名乗ります。それで結局どちらが本物なのかということでストーリーを引っ張ります。最後は敵の怪エネルギー発信基地を爆破して、もう1機の金星探査船は無事に地球に帰還するという話です。
正本の相出刃、研ぎ直し
正本の相出刃、日本刀研ぎのプロセスは一応一通りやったんですが、その結果としてすっかり刃先が丸くなって(多分刃艶・地艶の工程で刃先も削ってしまったんだと思います)、観賞用としてはともかく実用としては大いに問題あるので、全部研ぎ直しました。今回はわざとすべて人造砥石で、ナニワのセラミック700番、キングハイパー1000番、ナニワの化学砥石4000番に、キングのS1の8000番という4種です。結果、ぴかぴかの光沢あり包丁になりました。内曇が名前の通り、刃の光を曇らせ、人造砥石はその反対で光沢系になるということが分かりました。まあ切れ味はまったく問題なく戻りましたが、私の研ぎの課題はもっと仕上がりの見た目を良くすることですね。
土佐の皮むき包丁
毎日、一番良く使っている土佐の皮むき包丁(両刃)。当然一番良く研いでいる包丁でもあって(刃渡りが短い{75mm}ので、研ぐ時場所を変えながら研ぐ必要がなく楽です)、使ってまだ1ヵ月ぐらいにもかかわらず、かなり減っています。左がオリジナル、右が現在の状態。この包丁、実が固くて、そのため皮も固い富有柿を剥くのには最適です。他の包丁を使う気がしません。
日本刀風包丁の仕上げ
日本刀風包丁の仕上げにちょっと前からチャレンジしています。包丁を内曇砥と鳴滝砥で研いだ後、それぞれを薄くスライスし、小さくした地艶、刃艶というので刃の所を磨きます。そして今日「拭い」の液(「古色」という古刀風の味わいを出すもの)と磨き棒が届いたので、仕上げを施してみました。拭いの液を刃面に適当に垂らし、それを綿で若干圧力をかけながら拭って、液を地にしみこませるようにします。それが終わったら、新しい真綿で全体を拭い、液の膜がうっすら残るぐらいにします。その後、内曇の地艶を小さくして、それで刃の部分の液を取り去って、刃を光らせます。最後に磨き棒で刃の部分をこすっていって光沢が強くなるようにします。
この包丁は鋼100%ではなく合わせ(本霞)なので、刃文みたいに見えるのは実際には本当の意味の刃文ではなく、鋼と軟鉄の境界線ですが、一応それらしくはなったかな、と思います。「拭い」については最初着色に近いものかと想像していましたが、実際にはやってみたらかすかに色を滲ませる、ぐらいのものでした。
鋼100%の包丁はあまり高くないのを見つけて注文しています。届いたら、また日本刀風仕上げをやってみたいと思います。
「原子力潜水艦シービュー号」の”The Peacemaker”
「原子力潜水艦シービュー号」の”The Peacemaker”を観ました。今回うれしかったのは「タイムトンネル」のカーク所長の俳優が登場したことです。(写真)お話はシリアスで、アメリカはプロトン爆弾の開発に成功し、牛乳箱大の爆弾が水爆の数十倍の威力を持ち、もし机の大きさぐらいのを作れば地球が丸ごと吹っ飛ぶという威力です。しかし、その開発チームにいた研究者が10年前に中国に亡命し、中国でもプロトン爆弾を作っていました。その研究者の意図は、パワーバランスを維持することで世界を平和に保つことでしたが、爆弾が完成するとその研究者は殺されかけます。かろうじて生き延びた研究者はアメリカにコンタクトし、シービュー号が救助に来ることを要請します。その意図は中国が海底にセットしたプロトン爆弾を解体することでした。ネルソン提督とその研究者はそのプロトン爆弾をシービュー号の船内に収納することに成功します。研究者は爆弾を解体しますが、実はそれは彼以外誰にも解体が出来ないようにし、逆に彼だけがその爆弾を爆発させるスイッチを持つことが目的でした。スイッチを握った研究者は、ヨーロッパで行われていた軍縮会議と通信し、全世界の国が武装解除しないとこの爆弾を爆発させると脅します。結局、ネルソン提督はその研究者にボタンを押させ、爆弾が起動する前にそれを何とか無力化するという賭けに出、爆弾からプロトンの容器を取り外し、残った部分をシービュー号の脱出ハッチから放出し、何とか世界の破滅を食い止める、という話です。プロトン爆弾というのは単にSFの世界の話(SFでは反陽子爆弾ですね)ですが、1960年代というのは本当に世界の破滅の危機が日常的に感じられる時代で、その意味でこのドラマのリアリティーがあるのだと思います。
「原子力潜水艦シービュー号」の”Leviathan”
「原子力潜水艦シービュー号」の”Leviathan”を観ました。題名のリヴァイアサンはホッブズの本の題名に使われたので有名ですが、元の意味は旧約聖書に出てくる海に住む巨大な怪物です。その題名通り、今回は巨大海洋生物のオンパレードで、巨大シュモクザメ、巨大タコ、巨大イカ、巨大クラゲ、巨大マンタ等々、これまで出てきたのが再度登場している感じです。極めつけは巨大海洋人間!この怪物は海底の研究室で海の裂け目から地球のマントルエネルギーを取り出そうとしていた研究者のなれの果てです。その研究者海底火山の爆発と共に生じた裂け目からエネルギーが噴出していると、自分の研究の成功を確信し、パートナーの女性研究者をネルソン提督の元に送ってシービュー号による支援を求めます。しかしその女性研究者はシービュー号に乗り込むと、キッチンの塩の缶の中に幻覚剤を混ぜます。このためシービュー号の乗員全員が様々な海洋巨大生物を目撃しますが、何故かそれはレーダーには反応せずまた衝突もせずだったり、逆にレーダーには反応するのに肉眼では確認できない、という事態に振り回されます。実はこの海洋巨大生物は海底研究室の周りでは実在しており、この女性研究者は巨大生物に慣れさせるために幻覚剤を使ったと後で告白します。ネルソンと女性研究者はフライング・サブで研究所に駆けつけますが、そこで見たのは通常の人間の3倍以上の高さになった研究者でした。ネルソン提督はシービュー号に連絡しようとしますが、研究者は椅子をネルソン提督と無線機目がけて投げつけます。ネルソンが気絶している間に研究者はさらに巨大になり、外に出ていきます。(何故呼吸が出来るかの説明はありません。)そしてシービュー号を捕らえて破壊しようとします。巨大研究者がシービュー号を足で海底に押しつけ、大きな岩を振り上げシービュー号目がけて投げつけようとしますが、間一髪でクレーン艦長が電撃を命じ男が倒れて岩は研究所を破壊し、研究者は海底の割れ目に消えて行きます。ちょっとゴジラみたいな話です。しかしこれは撮影するの大変だったと思います。