スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”The Icarus Factor”を観ました。何と言うか、しょうもないファミリードラマでした。ライカーが昇進のオファーを受け、彼はアライズの船長になって遠い外宇宙の探査の任務を与えられました。そのブリーフィングにやって来た民間人は何と彼の父親でした。しかし二人はライカーの母親の死を巡って何かの対立があり、とほとんど美味しんぼの山岡士郎と海原雄山です。しかもご都合主義で父親は女医のプラスキとかつて愛し合っていたという設定です。それで最後は二人はアンボジツというおかしな日本風(?)の武術で戦います。見た感じだとアンボではなくタンポ槍での戦いのようでした。それで結局父親はずっとライカーに勝っていたけど、実はルール違反で勝っていたことが分って、それで何でかしらないけど二人は和解し、そしてまた理由不明でライカーは昇進を断ります。それに取って付けたように、ウォーフがクリンゴンの一種の成人になる通過儀礼のようなものをクラッシャーがホロデッキで用意してあげるというのがくっつきます。どちらかというとこちらの方がマシでした。
月別アーカイブ: 2024年2月
NHK杯戦囲碁 志田達哉8段 対 藤沢里奈女流本因坊(2024年2月18日放送分)
本日のNHK杯戦の囲碁は準々決勝最後の対局で、黒番が志田達哉8段、白番が藤沢里奈女流本因坊の対戦です。この二人はどちらもヨセが得意で半目勝負を勝ちきってというパターンが多いので、この碁もそうなると予想しましたが、始ってみると志田8段が随所で積極的な打ち回しを見せ、中盤からはかなりの戦いの碁になりました。いくつかポイントはあって、まずは右辺の白に黒が利かしにいって、通常は黒先手と思いきや白が手を抜いて他に先行しました。ただ白はここである意味借金を抱えているようなもので、実際に黒が後で切りを敢行し、これが利かしにもなり、また後で働きました。黒はそこも頼りにして中央で白がケイマで煽っている所を切って行きました。この結果上辺の白はいじめられ眼2つで活きなければならなくなり、ここで黒がポイントを上げました。その後、黒が左辺の模様を拡げた所に白が進出して行きましたが、これに対して圧力をかけて中央が黒が厚くなり、先ほど中央で切られて中央で孤立している白が危なくなりました。ここで黒の先ほどの右辺の切りが効いて来て、中央の白は黒の包囲網の中でもがくことになりました。しかし白も逆に右辺の黒を切って行って攻め合いを目指しました。しかし白の手が2手ぐらい短く、また黒は左辺の黒模様に進出した白も取り込む手を打ちました。結局白は中で活きるのも攻め合いも上手く行かず全部取られてしまい、白の投了となりました。女性棋士初のベスト4進出はなりませんでした。
ウルトラマンAの「鳩を返せ!」
ウルトラマンAの「鳩を返せ!」を観ました。TACが無人観測機(今風ならドローン)を開発していて、北斗がそれに鳩の帰巣本能を利用したらと提案し、ある少年の愛鳩である小次郎で実験することになりました。しかし実験中に小次郎はヤプール人に拉致られ超獣に改造されます。ヤプール人が鳩という弱そうな生物を選んだ理由は、帰巣本能でTAC基地に行くだろうということですが、そこに巣があった訳じゃないんだけど…
という経緯の超獣ブラックピジョンは、しかしこれまで最強というぐらいの強さで、エースの光線技も一度受け止めてからそれをエースに投げ返す、ということで、山中隊員から「エースも今度は終わりだ」とまで言われてしまいます。そんなエースのピンチを救ったのが飼い主の少年で鳩笛で大空を舞え、と命令されてその通りにしようと後ろを向いた所をエースに倒されます。しかし、北斗が余計なアイデアを出さなければ鳩は死ぬことはなかった筈で後味の悪い回でした。
引っ越し半年
塩野七生の「ギリシア人の物語 [3] 都市国家ギリシアの終焉」
塩野七生の「ギリシア人の物語 [3] 都市国家ギリシアの終焉」を読了。この巻は正直な所、読むのが辛い、悲しい展開でした。アテネは長期に渡ったペロポネソス戦争を結局ペルシアの資金を使ったスパルタによって敗れ、常時200隻のガレー船を誇った最強の海軍はわずか20隻のみを許され、エーゲ海一帯への制海力に支えられた経済的な優位も、そして都市中心部と外港を結ぶ外壁もほぼ破壊され、完全に凋落します。しかし、勝ったスパルタの方もアテネに代わってギリシア全土に覇を唱え都市国家群を支配するということが出来ず、その内台頭してきたテーベに伝統の重装歩兵の軍が打ち破られてしまいます。しかしそのテーベも弱小ポリスであり優れた指導者二人が死ぬとあっという間に衰え、そこに台頭してきたマケドニアのフィリッポスに敗れ、かつては後進地域として馬鹿にされてきたマケドニアが今やギリシアの盟主となります。という流れですが、いわゆる有名なソクラテスへの死刑判決がこの時期だったのは理解していませんでした。要するにアテネの凋落への不満に対するスケープゴートが必要だったのだろうな、と思いました。かつてドイツの第2次世界大戦の敗北がヒトラーによって引き起こされたのは、マックス・ヴェーバーがワイマール共和国の成立時に人民による選挙の大統領制を主張したからだ、というきわめておかしな批判がモムゼンという人によって行われましたが、スケープゴート探しという意味で同じだな、と思いました。(念のため、ヴェーバーは1920年に死んでいますので、ナチスの台頭とは何の関係もありません。)
次の巻はいよいよアレキサンダー大王の登場です。塩野七生の最後の著作になります。
トワイライト・ゾーンの”Passage on the Lady Anne”
トワイライト・ゾーンの”Passage on the Lady Anne”を観ました。成功している金融家のアランとアイリーンは結婚して6年になりますが、アランは1日28時間仕事をしているとアイリーンに言われるくらいで、二人の愛は冷えてしまっています。アイリーンはそれを何とかしようとアランのロンドンへの旅に行っていない新婚旅行の代わりに付いて行くと言い張り、それも船で、しかも一番遅い老朽船のレディー・アンを選びます。二人は乗り込もうとする時に男性二人組にこの船はある意味貸切りだから降りてくれ、と言われ、降りれば1万ドルを進呈するとまで言いますが、二人は断ります。船の中でも二人の関係は良くならず、アランはロンドンに着いたら離婚しようと言います。二人が気付いたのは、この船は船員も乗客も二人以外は皆高齢者だということです。他の乗客に聞いた所、皆リピーターでかつてこの船で新婚旅行に出かけ、この船が男女の愛を深める効果を持っているといい、そのためこの船の最後の航海に参加したと説明されました。二人が甲板で話していた時に突然アイリーンが行方不明になります。アランは必死に探しましたがどこにも見つかりません。他の顧客は、甲板から海に簡単に落ちたりしないから落ち着け、という感じであまり深刻に捉えてくれません。失望のアランが部屋に戻ると、そこにはアイリーンが他の客にもらったナイトドレスを着てベッドの中にいました。(先ほど探した時はいませんでした。)アランはこの事件でアイリーンが自分にとって一番大切な女性だということをやっと理解し、二人の仲は戻ります。ここでもレディー・アン号の奇跡が起きた訳です。しかし二人はパーティーの最中船長から、ボートを用意したからここで降りてくれ、と二人に言います。アランは理由をしつこく聞きますが、それを説明している時間は無いということで、ピストルを突きつけられてボートに乗ります。船長は二人の位置は別の船に連絡済みだから問題無いと言い、二人は船を離れます。二人は無事救助されましたが、レディー・アン号はそのまま行方不明になっていました。
というなかなか良い話ですが、最後のオチが「レディー・アン号はトワイライト・ゾーンに行ったのです」はこの番組の超基本パターンとは言え、イマイチでした。全員死の世界に旅立ったとか(それは乗客の会話で暗示されていました)、タイタニックのように沈むとか、あるいは保険金詐欺のための偽装事故など(最初に二人が乗る時に1万ドル、というのは明らかに犯罪のニオイがしました)、色々なオチがあり得たと思います。
ウルトラマンAの「ほたるヶ原の鬼女」
ウルトラマンAの「ほたるヶ原の鬼女」を観ました。夏の怪奇シリーズ第3弾ですが、今回はタイアップは無しです。というか「~ヶ原の鬼女」でとても日本的な夏の怪談です。おまけに超獣はホタルの超獣のホタルンガで、説明聞くととても弱そうなんですが、Aはかなり危なくなり、TACが開発した新兵器V7ミサイルの手助けでようやく超獣を倒します。次のエピソードの超獣は鳩の超獣みたいでこれも弱そうです。何でヤプール人は弱そうな生物ばかりをベースにするんですかね。鳥だったら猛禽類、昆虫だったらクワガタとかにすればいいのにと思います。
スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Time Squared”
スター・トレック・ザ・ネクスト・ジェネレーションの”Time Squared”を観ました。このエピソードは2人のピカードが出て来るというのが唯一の楽しめるポイント。エンタープライズ号がシャトルが彷徨っているのを回収すると、それは何とエンタープライズ号自身のシャトルで、番号が既にあるシャトルと全く同じでした。それから中を検めると、何とそこには意識を失ったピーカドが…ということで、もう一人のピカードはログを確認して6時間先の未来から来たことが判明します。しかもそのログでは何かのエネルギー体に遭遇したエンタープライズ号が完全に破壊され、何故か船長のピカードだけがシャトルに乗って逃げ出して無事だったということになっていました。結局本来の(?)エンタープライズ号も6時間後にやはりそのエネルギー体に遭遇します。意識を取り戻したもう一人のピカードは、シャトルで外に出ようとします。その理由は彼がエネルギー体がエンタープライズ号を生物の一種と認識し、その頭脳がピカードであると判定し、そのためピカードが外に出ればエネルギー体はそちらを攻撃するだろうという読みでした。しかしそれは上手く行かなかったことを本来の(?)ピカードは知っているので、フェイザーのスタンモードで撃って未来のピカードの行動を阻止し、そのエネルギー体から逃げるのではなく中に突っ込むという命令を出します。それで結果オーライなのですが、何か偶々という感じで何故その選択の場合エネルギー体が攻撃してこなかったかの説明は一切ありません。まあオリジナルシリーズの「二人のカーク」とちょっと似ています。
NHK杯戦囲碁 井山裕太二冠 対 山下敬吾9段(2024年2月11日放送分)
本日のNHK杯戦の囲碁は、準々決勝第3戦で、黒番が井山裕太二冠、白番が山下敬吾9段の対戦です。この二人は主に棋聖戦で何度も戦っていますが、年齢差もあって井山二冠が勝ち数は大きくリードしています。白の山下9段は新手を見せてくれるので有名ですが、今回も黒の小目に5線からケイマにかかるという手を見せてくれました。しかしここから碁はまったく前例が無い戦いに突入し、特に黒がダメが詰まるのを承知で無理矢理切りに行ったのが強手で、ここから黒のペースになり、特に白は下辺3子を上手く捨てる手が無く、下辺を這って活きに行ったのが辛かったと思います。その後黒が中央の断点を守っていれば十分だったのを、最強の手で中央の白を攻めたのを、白が切りを決行して、白にもチャンスが生まれました。しかし黒はその後も最強手を連発し、白も果敢に戦いましたがなかなかチャンスが無く、左辺で黒が捨てるかと思った3子を活きに行き、地合でも頑張りました。その後中央の白を攻めながら上辺に地を作り、これでほぼ勝勢になりました。その後白が右上隅三々に入りましたが、黒に二段バネされ、辺で1子取ってもその後に活きるのが窮屈で変化しましたが、結局右上隅は黒が取り切り、盤面で10目以上の黒のリードは変わらず、結局白の投了となりました。井山二冠、次は準決勝で一力遼棋聖との対戦です。