本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が上野梨紗女流棋聖、白番が安達利昌7段の対戦です。この碁ではまず右上隅で黒が白のカカリに一間で挟み、白が掛けて黒が出切ってということで、ここがまず小競り合いになりました。結局白が黒2子を切離して、後で黒がここを動き出せるかが焦点になりました。戦いは下辺に移り、黒も白もお互いに弱い石が2つずつというもつれた戦いになりました。結局白が黒を切離すのを含みに劫を仕掛けましたが、結局白は下辺を渡り、黒が劫を継ぐという穏やかな別れになりました。その後黒が先ほど切り離された2子を動き出し、ここが手になるかどうかのギリギリの勝負になりました。結局黒も白も最善を尽くして別れ、黒は白8子を取って生還するという大利を上げたようで、白も黒の左辺を一部破って左上隅の地を大きく増やしたため、この別れはややですが白に分があったようで、白優勢のままヨセに入りました。結局白が右下隅の劫を仕掛けずに譲って、それで白の半目勝ちでした。なかなか見応えのある見事な勝負だったと思います。
NHK杯戦囲碁 上野梨紗女流棋聖 対 安達利昌7段(2024年9月22日放送分)
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