NHK杯戦囲碁 溝上知親9段 対 村川大介8段

jpeg000-36本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が溝上知親9段、白番が村川大介8段の対戦。黒は上辺に模様を作り、白が消しに行き、黒はそれを受けずに右辺をさらに拡げました。このタイミングで白は下辺の黒の眼を取って黒を攻めたてました。黒は中央に進出しましたが、ここで白が左辺の黒石に付けたのが、いわゆるもたれ攻めです。この攻めで白は地を稼ぐことが出来ました。ここまでは白がうまく打っていましたが、その後上辺の黒を攻めたのがちょっとまずく、黒はこの上辺を捨てて中央を大きく囲いました。その後更に黒は上辺右側の石も捨て、その代わり中央に80目近い巨大な模様が出来ました。しかし白の確定地も大きく、勝負は右辺と下辺の白の生死になりました。黒はどちらかを取れれば勝ちでした。その折衝では、両方が劫になる可能性がありましたが、溝上9段は劫材が足らないと見て、結局下辺の白の尻尾を取っただけに終わり、白は両方をしのぎました。これで白がわずかに優勢で、結局白の3目半勝ちでした。振り替わりに次ぐ振り替わりで、プロらしい見ごたえのある碁でした。