電蓄によるSPレコードの音

日本ラジオ博物館で見せて(聴かせて)もらった電蓄です。
元々個人の方が組み立てたもの。昭和29年頃のようです。蓄音機部、ラジオ部、スピーカー、アンプ部、筐体が別々に売られていて、アンプ部は自分で組み立てる人も多かったようです。この電蓄のアンプ部が館長が新しく真空管のプッシュプルアンプを作ってつないだものだそうです。
でこれで聴いたSPレコードの音がなかなか良かったです。スピーカーは16cmのフルレンジで、高域は8KHzくらしか出ませんが、それが逆にSP特有の針音を目立たなくして良かったです。今最新のHiFi機器につないでSPを聴くとかなり貧弱に聞こえますが、当時の人はもっといい音で聴いていたということですね。
なお、カートリッジは電磁式ですが、針は機械式の蓄音機の鉄針をそのまま使っていました。針圧は10gくらいとのことです。(機械式蓄音機の針圧は100gくらいです。また私が使っているSP用カートリッジの針圧は5gです。)

日本ラジオ博物館再訪

結局今日は松本に行って日本ラジオ博物館を再度訪ね、岡部館長に濃い話を2時間以上も伺い有益でした。(ちなみに前回の時とは場所が変わっています。)そして今回は岡部さんがアキュフェーズにお勤めとのことでそちらの話も色々とお聞きしました。アキュフェーズは真空管アンプをやらないんですか、と聞いたら、創業社長の春日二郎氏(元トリオ社長)がとにかく新しいことが好きで過去のことを振り返るのが嫌いだったということです。それで日本で最初のトランジスターのオーディオアンプをトリオが出したのですが、その時にこれからは半導体で行くということで、社内にあった真空管の在庫を全て処分させたそうです。逆にD級アンプ(デジタルアンプ)はやらないんですか、と聞いたら、既にAVアンプで実績があるそうです。しかしD級アンプで本当にいい音を出そうとすると非常に大がかりになるので今はやっていないとのことでした。

P.S.トリオが最初のトランジスターだけによるアンプTW-30を発売したのは1962年です。この時点で真空管を捨てて全て半導体で行く決断をしたというのはすごいと思います。

奥飛騨平湯温泉

奥飛騨温泉の平湯に来ています。本当は昨年のゴールデンウィークに来る筈がパンデミックで中止になり、やっと実現したもの。ちなみに昨日が2回目のワクチン接種から2週間目でした。予想通り高速は空いていましたが、宿はほどほど混んでいます。しかし宿の露天風呂は最高でした。この時期にこれだけの宿が予約出来るのはパンデミックのおかげでもあります。ちなみに行きも帰りも車を一人で運転しますので、感染の危険性は非常に低いです。

アン・バンクロフトの映画「卒業」

アン・バンクロフトの映画「卒業」を今さらながらに初めて観ました。観た理由ですが、サイモン&ガーファンクルの名曲「ミセス・ロビンソン」がどうもずっと思っていた歌詞の内容とは違うんではないかということを確かめたかったためです。まずミセス・ロビンソンは、この映画の主人公ベン(ダスティン・ホフマン)を誘惑し不倫を重ねる身持ちの悪い女性です。歌詞の内容はミセス・ロビンソンを褒め称えるようで、実は皮肉っているのが真相のようです。ただ、映画版の同曲はシングルカットされたのとアレンジが違い、歌い方にも皮肉る調子があり、また歌詞も少し違うようです。どうもシングルカットされる時に一般に受ける内容に変えたのではないかと思います。それから「サウンド・オブ・サイレンス」については「え、ここで使うの?」という感じで違和感がありました。逆に「スカボローフェア」については実にピッタリのシーンで登場します。何故かというと「スカボローフェア」は元々イギリスのバラードで、妖精の男性に結婚を迫る若い女性に対し、妖精が絶対に不可能なことを出来たら結婚すると言い、若い女性が負けず「じゃあこれをまずそちらが出来たら私もそれをやる」と不可能なことを要求し返す、という内容に基づいているからです。(「スカボローフェア」では、「針と糸を使わず縫い目が無いシャツを作ってくれ」「潮の満ち引きする間の砂地に家を建ててくれ」といったことが要求されます。)
また面白いのは、音楽でサイモン&ガーファンクル以外にデイブ・グルーシンが参加していることです。私はデイヴ・グルーシンは中本マリの「アフロディーテの祈り」で知りました。
映画の内容は非常に有名なのでコメントは省略します。

シャルランのLP

中野英男さんの「音楽 オーディオ 人々」という本の中に、トリオが日本で販売していたシャルランレーベルの話が出てきます。それを読んで「あれ、シャルランって持ってなかったっけ」と思いました。しかしその時は確かめていませんでした。今回、5月から3ヵ月かけて例のクリーニングマシンで手持ちのLPレコード約1,000枚を洗いました。それで棚卸しも出来て、シャルランのLP3枚を確かに所有していたことが確認出来ました。ORTF四重奏団のフォーレの室内楽です。現在このLP3枚はCD2枚組で復刻されています。今何十年かぶりに聴いていますが、うーん、高音質という感じはあまりしないですね。非常に自然な録音ということは確かですが、テープのヒスノイズが若干目立ちますし、また強音では音が少し歪んでいるように思います。私としては仏ハルモニアムンディやエラートの方が好みです。

NHK杯戦囲碁 一力遼碁聖・天元 対 佐田篤史7段


本日の(深夜2:15より放送)NHK杯戦囲碁は、黒番が一力遼碁聖・天元、白番が佐田篤史7段の対戦でした。この碁での最初の焦点は左下隅で、白の星に黒が三々に入ってからの大変化でした。黒が2本這って白がケイマしたのに黒が付けて白が押さえて、という変化で隅の黒と白の両方に眼が無く、結局黒の先手セキという別れになりました。これは既に定石化された手順とのことで二人とも時間を使わないで打ち進めました。しかし、あらかじめ調べていないでこれをすらすら打てる人はアマチュアにはまずいないと思います。いきなりの三々入りが元々昔はなかったので、この定石(?)も当然ありません。昔はプロはこのような大型定石は盤面のかなりの部分が形が決まってしまうので嫌って避ける人が多かったのですが、まあ時代の変化ですね。この別れは既にAIで互角とされているものであるため、当然AIによる形勢判定も五分でした。ちなみに一力碁聖・天元は最初の頃はダイレクト三々は打ちませんでした。しかしその後かなり研究したようで今はダイレクト三々の本まで出しています。
次の局面で焦点になったのは、黒が右下隅から下辺にかけて潜航艇のように低く打ち込んでからで、黒はただ中央に逃げていくだけの手を打たず、ここで治まるような打ち方をしました。この部分が一段落して次に黒は上辺の白の間が開いている中に打ち込んでいきました。白が当然包囲してきたのに黒は最強の手を打ち続け、最終的に活き形を得ました。しかし黒は後手で活きに行かず、右側の白を切って行きました。この積極策が劫を奏し、白は分断された左側を活きに行かなければならなくなり、結局上辺で黒が覗いたのに白は継ぐと全体を攻められてもたないため、妥協した手を打ち、黒は後手で活きるのではなく、白の種石を取ってつながる、という大きな戦果を挙げました。ここでAIの判定も黒の勝率が80%以上になり、白は打ち続けたものの、地合の差が大きく、黒の中押し勝ちになりました。

TOEIC Speaking Test 新形式第1回目を受験

TOEIC Speakingテスト、多分12回目。最近低迷しており、何回やっても過去の最高点(170点をこれまで3回取っています)を超えられないので、もう止めようと思っていました。しかし、今回から問題形式が変わり、一番苦手だった「電話で解決策を提案する」問題が無くなったのでもう一度人柱を兼ねて受けてみる気持ちになりました。その問題が無くなった代わりに、Part2の写真描写問題が1問から2問に増えています。ただ、これまで一つの写真に45秒だったのが一枚辺り30秒に短縮されています。
全体としては易しくなったように思います。ただ、これまでの試験と統計上の整合性を取るため、出来たと思ってもそれがより高い点につながるとは限りません。

以下それぞれのパートの感想です。

1. 朗読
これまで普通のスピードで読んで12秒くらい時間が余っていましたが、今回2問とも15秒余りました。ということは文が短くなっているのだと思います。それから、a, b, and c の構文で最初の2つは語尾を上げ、最後で下げるというのが良く出ますが、今回は2問ともそうでした。これは今回が初めてです。

2. 写真描写
2枚とも比較的説明しやすい写真でしたが、45秒から30秒に減った影響は予想以上に大きく、言うことを絞らないと中途半端で時間切れになります。2枚ともちょっとバランス的には失敗しました。

3. 市場調査、アンケート回答
仕事の日にどこでランチを取るかという問題。一番解答時間が長い3問目は「お客さんが来るのでこの辺りでランチでお勧めの店を教えて欲しい。」というもの。この場合、間違っても「今はパンデミックで外で食べるのはお勧め出来ないのでデリバリーサービスを使ったらどうか」などと複雑なことを言おうとしない方がいいです。複雑なことを言おうとして文法ミスをするより、簡単でも間違えないでしゃべる方が得点につながります。これはライティングの方も同じです。内容は架空なので適当に作ればいいです。これもまあ簡単でした。

4. 資料を見ながら解答する。
これが拍子抜けするくらい簡単でした。ある人が○○の本社からXXの営業所に出張する旅程表の話。鉄道で往復するだけの簡単な旅程。1問目が行きの列車スケジュール、3問目が帰りの列車スケジュールでほぼ同じで拍子抜けしました。通常は3問目は「午後のセッションを全て説明してください。」のような長い説明を求められますが、今回は帰りの列車の時刻表の詳細を言うだけでした。

5.意見を述べる
自分で話す内容を組み立ててしゃべるのが1問減ってかなり心理的に楽になりました。しかも今回は一番パターン化しやすい agree/disagree 問題でした。(大学であることを学生の必須科目にすることに賛成か反対か)ちょっと2つ目の理由で言いよどみがありましたが、一応予定していたことはギリギリ全部言えました。

Speaking と Writing テストはL&Rテストに比べて受験者が1/100であるためか、これまでずっと同じ形式が続いていて、変わったのは準備時間の長さくらいでしたが、今回の変更は歓迎します。まあ高得点が取れたという自信はないですが。(これまでの経験だと自分で予測するある範囲の得点の、最低点が実際の得点だと思って間違いないです。)まあこのテストについては英語会話力のベンチマーキングとしての有効性については大いに疑問がありますが、それはまた別の機会に書きます。

おかしな「日本は素晴らしい」報道について

今回のオリンピックで、外国人の記者やスタッフが「日本の○○に感動した」っていう報道、ほとんどある2,3の限られたサイトが流しているように思います。
例えば日本のコンビニが夜中の2時にでも開いていて感動した、とかがありますが、それはコンビニの多くが家族経営で、フランチャイズ契約のためやりたくないのに24時間対応している、といった実態を無視した馬鹿げた「日本素晴らしい!」記事だとかしか思えません。祭が終れば、後には3兆円の借金が残る訳ですが、そのツケは当然後の世代にそのまま送られます。1976年のカナダのモントリオールオリンピックも大赤字でその借金を返済するのに30年かかっていますが、日本の経済、これから30年間保つのかな?

スター・トレックの第2シーズンの”A Private Little War”

スター・トレックの第2シーズンの”A Private Little War”を観ました。スター・トレックとは思えないような、偏見とおかしな理屈丸出しのストーリーでした。昔カークが訪問して現地人と友好関係を築いた星に、医薬品の原料採取の可能性を求めてカークとスポック、マッコイが降り立ちます。しかしまだ槍とか弓矢の時代だった筈の原住民が火縄銃を持っていて、スポックが撃たれて重体になります。そしてエンタープライズ号は近くにクリンゴンの宇宙船を発見します。結局クリンゴンが2つの部族の片方に火縄銃の技術を教えていたものでした。カークは、白いゴリラみたいなの(原子力潜水艦シービュー号にも出てきました。これはそのぬいぐるみを持っているスーツアクターが演じているのだと思います)に襲われて嚙まれ、その毒で死にかけます。しかしカークの昔の知り合いの奥さんが一種のシャーマンで、呪術でカークの命を救います。カーク達はクリンゴンが銃の技術をもう一つの部族に教えているのを突き止めます。そこでカークが行ったのは、何と「勢力の均衡」のため、もう一方の部族にも同じ銃の技術を教えることでした。マッコイは反対しますが、カークはこれが唯一の方法だと言います。(使用すれば双方が死ぬ核兵器での勢力の均衡はあるでしょうが、このレベルの武器での勢力の均衡というのはあり得ないと思います。)そしてカークの知り合いの奥さんがカークに呪術をかけて誘惑し、フェイザーを奪いますが、それで敵を攻撃しようとして失敗し殺されてしまいます。この女性の描写も未開人の女性は男を誘惑して、という「君の名は」第二部のアイヌの女性の描き方と同じような性格に描写されています。という具合に、これまでのスター・トレックの世界とはまったく逆の偏見に満ちたストーリーでした。(英語のWikipediaの説明によると、ソ連と米国が代理戦争をしたベトナム戦争を暗示しているとのことです。)

LUXMANの真空管プリアンプCL-38uを導入

メインのシステムのプリアンプについては、色々試行錯誤していて、真空管アンプで3種類(エレキット、サンバレー。中華アンプ)試しましたが、どれもそれぞれに問題があり、暫定的に半導体アンプであるアキュフェーズのE-600のプリ部を使っていました。(フォノイコライザーはオプションボードのAD-50)
超三結アンプの時はこの組み合わせは結構良かったのですが、今回パワーアンプをKT88全段差動プッシュプルアンプに変えましたが、この組み合わせだと、若干音が硬質になりました。(全段差動プッシュプルアンプが定位が良くて音が引き締まった感じになりますが、それがある意味真空管らしさを減じている部分があります。)それで最後のボーナスももらったので、マッキントッシュのC8、上杉研究所のU・BROS-2011Pと、LUXMANのCL-38uを検討しました。条件は、(1)フォノイコ付き(2)バランス入力有り(3)リモコン付き(4)適当な価格、で比較して結局(4)の要素が一番効いてLUXMANのCL-38uを購入しました。さすがにいいお値段だけあって、今までの真空管プリとは大違いでした。パーツ類も良質なものを使っているようです。また操作感もなかなかいいです。ただリモコンが音量とミュートだけなんで。、出来れば入力切替えも欲しかったです。全段差動プッシュプルアンプとの組み合わせでは、若干ですがE-600に比べて柔らかさが戻ったと思います。なおフォノイコはMMポジションのみで使い、別に昇圧トランスを使っています。