ジョー90の”Operation McClaine”

ジョー90の”Operation McClaine”を観ました。今回は世界的な作家の脳に腫瘍が出来てそれを手術で取り除かないと彼は死んでしまうのですが、その手術を出来る脳外科の医者が世界でただ一人と言うことで、その医者は飛行機でその病院に向かいます。しかし嵐によって飛行機は墜落し、その医者は死にはしなないものの重傷でとても手術を出来る体ではありませんでした。ジョーの父親はビッグラットでその医者の知識と技術を他の医者に移すことを提案しますが、WIN(諜報機関)のマネージャーは、ビッグラットの秘密が他人に漏れるのを警戒して許可しません。それで今回は何とジョーの父親がビッグラットで医者の知識を得て、その父親が手術するのかと思いきや、やはりジョーもビッグラットで知識と技術を移転され、結局ジョーが手術し成功します。まあ人殺しの話ではなく、ビッグラットを人助けに使う話なので後味はいいです。なお、日本語Wikipediaによると、ジョーは養子で実の親子では無いという設定のようです。実の親なら子供をあんな危険な任務に就ける筈が無い、という配慮ではないかと思います。

トワイライト・ゾーンの”And When the Sky Was Opened”

トワイライト・ゾーンの”And When the Sky Was Opened”を観ました。X-20という新しく開発されたジェット機のテスト飛行で事故が起き、飛行機はある砂漠に不時着しますが、3人のパイロットは一人が傷を負った程度で無事帰還し、X-20の機体も回収されます。生き残ったパイロットの内、クレッグ・フォーブスとエド・ハリントンはバーに飲みに行きますが、ハリントンは突然自分が消えてしまうという予感に襲われます。彼は店の公衆電話で実家の両親に電話しますが、母親は私には息子はいないといい、代わった父親も同じことを言います。ショックを受けたエドをなぐさめていたフォーブスですが、突然エドが消えたことに気がつきます。そして手に持っていた事故からの3人の帰還を報じた新聞の写真から、エドが消えていることに気がつきます。フォーブスはバーのマスターに勘定を払おうとしてエドの分もと言いますが、マスターはあなたはずっとお一人でしたよ、と言います。次の日まだ入院中のもう一人のパイロットであるウィリアム・ガートの病室にフォーブスは行きますが、ガートも飛行機は2人乗りでエドなんて人は知らないと言います。そうやって押し問答している時にフォーブスは自分の姿が鏡に写っていないことに気がつき、叫びながら廊下に出て行きます。その後を追いかけたガートでしたが、廊下には誰もおらず、やって来た看護婦に聞いてもフォーブスなんて人間は知らないと言います。さらには事故を報じた新聞の写真がガート一人だけになっていました。そしてやがてガートも病室から消えてしまい、看護師はそこはずっと空室だったと言います。そしてついにはX-20そのものも消えてしまし、まるで誰かが自分の犯した間違いを修正しようとして現実を変えてしまった、そんな感じの話でした。自分だけが知っていて他の人は誰も知らない、という状況は結構ホラーで緊迫感があるお話でした。

ジョー90の”Splashdown”

ジョー90の”Splashdown”を観ました。二人の科学者がある飛行機の中で誘拐され、脱出ポッドに乗せられて飛行機から離れ、その後潜水艦に回収されます。残された飛行機がパイロットが気絶させられて敢え無く海面にクラッシュし爆発します。この事件を探るため、ジョーの父親が科学者としておとりになり、同形の飛行機に乗ってアテネに向かいます。ジョーも同行します。ジョーはビッグラットで米軍のベテランテスト飛行士の知識と能力を与えられています。やはりジョーの父親は途中で拉致され脱出ポッドで飛行機を離れます。パイロット二人は気絶しており、誰も操縦出来ないのでこのままでは前の飛行機と同じ運命でした。そこでジョーが眼鏡を装着して操縦席に入り、見事飛行機をクラッシュから救っただけでなく、誘拐された父親を潜水艦に運ぶボートを正面衝突すると見せかけてコースを変えさせて時間を稼ぎ、その間に軍隊の駆逐艦が駆けつけ、潜水艦を撃破し、犯罪者を逮捕した、という話です。
うーん、第一話と同じパイロットものですし、話が地味過ぎです。私的には今一つ。

トワイライト・ゾーンの”Judgment Night”

トワイライト・ゾーンの”Judgment Night”を観ました。リバプール発ニューヨーク行きのS.S. Queen号と来て、タイタニックの亜流の話かと思ったら違いました。時は1942年の第2次世界大戦中です。その船に中年の男が乗っています。その男は自分の名前がカール・ランサーでドイツのフランクフルト生まれということだけは記憶していますが、何故自分がこの船に乗っているかが分かっていません。しかし何故か彼はこの船が深夜の1:15にドイツのUボートに攻撃されると予言します。彼がパスポートの提示を求められて自分の荷物を探ると、帽子が出てきて、その裏には「ドイツ海軍、Uボート艦長、カール・ランサー」という名前がありました。彼の予言通りに1:15にUボートが船の前に浮上し、何の警告も無く砲撃を始め、あっというまに船は沈んでしまいます。ランサーはその前に海に飛び込みます。そこで彼の記憶は飛び、Uボートの中に艦長として座っています。彼の部下がランサーが予告もせずに船を沈めて多くの人を殺したことを非難し、きっと罰を受けるだろうと言います。その罰が、ランサーが沈没前の船に送り込まれて死の恐怖を味わうのを永遠に繰り返さなければならない、というさまよえるオランダ人的な話でした。まあ現実的にドイツのUボートがアメリカ近くまで出張っていたことは無いと思いますが、1950年代の終わりではまだ戦争の記憶というのは強く残っていた頃だと思います。

ジョー90の”Hi-Jacked”

ジョー90の”Hi-Jacked”を観ました。今回のお話は欧州での銃の密貿易の元締めを探っていたエージェントが殺され、その死の間際にそのエージェントの記憶と能力をビッグラットでジョー90に移します。そして子供で背が低く体重も軽いというのを生かして、ジョー90が銃器輸送のトラックの荷物の中の木箱の一つに潜んで敵のアジトを探りに行きます。死んだエージェントの情報通り、そのトラックは途中でハイジャックされ、ジョー90が敵のアジトに荷物ごと潜入します。しかしジョー90は敵に捕まり眼鏡も落としてしまいます。敵の首領はジョー90が子供なのを見て部下に家に帰すように命じ、途中で始末するように指令します。ジョー90は間一髪で抜け出し、首領を追い詰めますが、銃器の爆発の中で気を失ってしまいます。駆けつけたエージェント組織のリーダーと父親によってジョー90は救い出されます。
まあこのシリーズはビッグラットというSF的小道具はありますが、要は9歳の子供によるスパイ活劇ですね。ビッグラットは知識は移せるのでしょうが、射撃の腕みたいな肉体の鍛錬が必要なものまで移せるという設定はちょっと不自然です。また今回も子供が人殺しをしようとするを見るのは嫌なものです。

NHK杯戦囲碁 瀬戸大樹8段 対 富士田明彦7段(2022年5月22日放送)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が瀬戸大樹8段、白番が富士田明彦7段の対戦でした。両者戦いよりも形勢判断を重視した棋風ということで、地味な寄せ合いになるかと思いきや、中盤から激しい戦いの連続になりました。まずは右下隅で白が仕掛け、黒は右辺と右下隅が分断され、隅は単独で活きなければならず、白が先手で右辺の黒を割った形になり、白がポイントを挙げました。その後下辺の白と中央の2つの黒と白、下辺左から延びる黒とのもつれた戦いになりました。その後中央の2つの黒は白3子を取ってつながり、下辺の白は単独で活きました。次に下辺左から延びる黒は下辺の白への利きを使って活きようとしましたが、白があらかじめ黒が眼を持とうとした場所に置いていったので、黒は一眼しかなくなりました。そこで黒は左下隅に潜り込んでそこで眼を持とうとしましたが、劫になり、白が黒の左辺の劫立てを無視して劫を継ぎました。この結果黒は下辺に一眼もなくなり、劫立てに打った左辺で二眼を作ろうとしましたが上手く行かず、黒は全部取られてしまいました。後は黒が逆襲して白の包囲網の一部を取ってしまえるかですが、これも白に正確に応じられ上手く行かず、黒の投了となりました。

定電流回路に必要なスタートアップ回路

何回か書いているように、今回の真空管アンプは、何もしないと(単に電源スイッチを入れただけだと)右チャンネルがフル音量になるまで約10分、左チャンネルは30分かかります。これの対策で今はスタート時に0.01mAの電流を意図的に付加しており、これの処置後はすぐにフル音量になります。
これの理由ですが、定電流回路というのは、最初にスタートアップ回路と言われるものである程度の電流を流してやらないと、定電流に行き着く前に平衡状態に入ってしまうことがあるようです。MOS-FETを用いて、温度に依存しない定電流回路というのが提案されています。ぺるけ氏は、定電流ダイオードが負の温度係数を持っていて、アンプの中が例えば50℃を超えた場合などは定電流の電流値が下がる問題点を指摘されていますが、その解決策は出されていません。その答えがこの「温度に依存しない定電流回路」なんだと思います。そしてこういう回路を組んだら、最初にスタートアップ回路で一定の電流を流す必要があるみたいです。これまでの全段差動プッシュプルアンプであまりそういう問題は指摘されていませんが、電力増幅部も含めて全ての定電流回路を定電流ダイオードだけで組んだのはおそらく私が最初であり、これまでの実装例ではおそらく突入電流のようなものがスタートアップ回路の代用となっていたのか、あるいは三端子レギュレータだとそういう現象が起きにくいとか、そういうことではないかと思います。

真空管アンプの電源スイッチの定格について

真空管アンプの電源スイッチの定格ですが、主としてギター用の真空管アンプの作り方を紹介しているページに以下のような記載がありました。

「スイッチにも定格電圧 と定格電流 というものがあり、これ以上かけてはいけない電圧値と、これ以上流してはいけない電流値というものが決まっている。この回路では100VのAC電圧がかかり、大雑把に考えてヒューズの最大電流ぐらいには耐えられるものを使いたいので、100V、2A以上のスイッチを使う。」

このスイッチの定格選定の方法は大いに問題があります。(大雑把過ぎです。)(更にスイッチでは「定格電圧」「定格電流」という言い方はせず、「電流容量」でAC125V10Aのように、使用する電源の種類と電圧、その時の(抵抗負荷での)最大容量としての電流値が通常記載されています。メーカーによってはもっと厳密な「AC-12 フォトカプラによって絶縁された抵抗負荷及び半導体負荷の制御」での容量のような記載をしている所もあります。)
スイッチの定格で考慮しなければならないのは、
(1)そのスイッチを使う回路での定常電流
(2)スイッチを開閉する際に発生する突入電流
(3)(2)の突入電流に関係する負荷の種類

の3つです。ヒューズの場合は原則的に(1)、(2)を考慮します。ヒューズが切れるのは電流が流れて発生するジュール熱(の短時間での累積値)が一定の限度を超した時にヒューズが溶けて回路が切れます。(2)の突入電流については、発生するジュール熱を積分した結果がヒューズの溶断限界を超えていなければ、そのヒューズは電源ON時に溶断しません。しかしスイッチの接点にとっては、積分したジュール熱よりもアークがどの程度の強さでどの位の時間流れるかが重要であり、ヒューズが切れないからスイッチもヒューズと同じ定格でOKということにはなりません。

(3)の負荷については、真空管アンプの場合は、スイッチは直接的には電源トランスにつながっており、間接的にその先の平滑回路である電解コンデンサーにつながっています。実はコンデンサーというのはONの瞬間に大量の電流を吸い込もうとしますので瞬間的に非常に大きな突入電流が流れ、スイッチにとってはもっとも過酷な負荷の一つです。またトランスも誘導負荷といって、単純な抵抗負荷に比べるとスイッチのダメージが大きくなります。(詳しくはここをどうぞ。これを書いた中の人は私です。)

従ってスイッチの定格としては、この場合は大きければ大きいほど良い、ということになります。(スイッチの定格は抵抗負荷という、抵抗だけの回路を前提にした値が書いてあります。実際の回路で抵抗成分だけというものは存在しませんので、ある意味バーチャルな数字です。定格が6Aだから6Aの電流が流れる回路で使えるというのは間違いです。)(微小電流の回路で大きな定格のスイッチを使うのは問題がありますが、真空管アンプの電源スイッチではそれは考慮不要です。)
目安としては、最低でもヒューズの電流定格の3倍以上、余裕を見るならば5倍以上をお勧めします。私が今回作製したアンプはヒューズは2Aで、スイッチの定格は125VAC15Aで7.5倍

にしています。(左の写真が今回使ったNKKスイッチズのS-21Aというトグルスイッチです。2極のスイッチを使ったのは「両切り」にしたからです。なお丸ナットは六角ナットに変更しています。)
以前キットで作ったPCL86超三結アンプの時は、125VAC10Aのロッカースイッチを使いました。この時もヒューズは2Aだったので5倍です。)十分余裕がない定格の電源スイッチを使うと、最悪接点が溶着してスイッチが切れなくなったり、またメーカーが保証している電気的操作回数よりも少ない回数でスイッチが駄目になるということになります。(特に安いギターアンプとかだとスパークキラーなどの突入電流を緩和する部品も入っておらず、スイッチオンで「ボツッ!」といったノイズが入るのがあります。こういうのはそのままスイッチの接点にもかなりのダメージを与えています。)

P.S. 2022年7月20日 上記ページの作者に連絡して、不適切な記述は修正していただきました。

トワイライト・ゾーンの”Perchance to Dream”

トワイライト・ゾーンの”Perchance to Dream”を観ました。エドワード・ホールという35歳の男が主人公です。彼は35歳で心臓の調子が良くありませんでした。寝ると非常に恐ろしい悪夢を見るため、もう84時間も一種の興奮剤を飲み続け、起き続けていました。心理カウンセラーの所を訪れ話す所によると、男は夢の中で遊園地にいて、そこのお化け屋敷でマヤという魔女のような女性に会います。マヤは彼を誘惑し一緒にジェットコースターに乗ります。しかし途中でマヤは彼をジェットコースターから突き落とそうとしています。それを察知した所で目が覚め、今度寝ると続きの夢で殺されてしまうと信じこんでいました。結局心理カウンセラーも何も出来ないので彼は帰ろうとしますが、ドアを開けた所にいる受け付け係の女性がマヤでした。彼は診療室に戻り、そのまま窓にダッシュして数十メートル下に落ちて死にます。
しかし心理カウンセラーの見ていた所では、彼は診察にやってくると疲れているといってソファに横になってすぐ寝てしまい、そのまま心臓麻痺を起して死んでしまったということになっていました。
夢と現実の境が分からなくなるというのは、我々も時に経験することで、そういった現実性を利用したSFというよりホラー的な話でした。

ジョー90の”The Most Special Agent”

キャプテン・スカーレットに続く、ゲリー&シルビア・アンダーソンの次の作品、ジョー90を観始めました。まずは第一話、”The Most Special Agent”を観ました。この話はご存知でしょうが、ビッグ・ラットという人の知識や記憶を別の人に移すことが出来るマシンを使い、9歳の少年であるジョーがこのマシンを使って色々な知識を得てエージェントとして活躍するという話です。第一話では、ソ連のエース・パイロットの知識をジョーに移し、ソ連のミグ242という最強の戦闘機を、ジョーが奪って飛行させ、追ってきた他のミグ242の3機を撃墜し、ついでに地対空ミサイルを撃って来た基地を潰滅させます。当時まだ冷戦中とは言え、ここまで露骨にソ連を敵視していいのかと思ったら、この話はビッグ・ラットの開発者が、ビッグ・ラットとジョーを使えばこんなことも出来ます、という単なるたとえ話でした。しかしたとえ話とは言え、9歳の少年に実に簡単に人殺しをさせている(しかも戦争中ですらない)のには非常に違和感がありました。それから当時のソ連の軍事力は今のロシアとは比べものにならないくらい相対的に高かった(と少なくとも思われていた)のだなと思いました。