バックロードホーンその後

バックロードホーン、その後既に色々やっています。すべてトライ&エラー。デノンのオーディオチェックCDでテストしたら、50Hzレベルはほとんど出ていなかったので、サブウーファーを戻して、30~60Hzをカバーするようにしました。やはりバックロードホーンにはサブウーファーが必要なようです。それから、ホーンの利きが強すぎるのと、また全体的な箱鳴り感を抑えるため、ホーンの出口にサーモウールの吸音材を置きました。その他、箱鳴りを抑えるためと容積を縮めるためもあって、ホーンの下部とキャビネット上部にウェイトを設置。

フォステクスの20cmフルレンジFEシリーズの諸元


Fostex の20cmフルレンジのFEシリーズ、沢山あってスペックが分りにくいので表にしました。ついでに各項目の意味も調べました。一部、今公開されている説明書には出ていない項目があって、WayBackMachineのサイトで昔の資料を見て埋めました。

p.s. FE203Σ-REだけ定格入力が9Wと低いのが気になったので、フォステクスに問い合わせました。元のFE203Σがこの定格だったのに合わせただけで、実際には他のシリーズと同等レベルだそうです。

20cmバックロードホーンを設置(FE206NV2)

20cmバックロードホーンを設置。ユニットは本命のFE203ΣーREが届くまでつなぎのFE206NV2です。音はいかにもバックロードホーンで、ちょっと箱鳴りを強く感じます。このユニットにこのサイズの大きさの箱はちょっと大きすぎで、箱をドライブしきれてない感じでそれはまあ予想していました。低音はまあ50Hzくらいまででしょうか。サブウーファーは取り敢えず要らなさそうです。このエンクロージャーは元々円バッフルのFE208-Sol用なんで、穴が8つ空いていて、それを塞ぐのにエポキシのパテを使い、その跡がちょっと汚いですが、本命ユニットが来た段階で壁紙を貼ります。

バックロードホーン再トライ

ヤフオクで落札した20cm用のバックロードホーンのエンクロージャーが到着。1本で35Kgもあります。でも高さは今使っている16cmブックシェルフ型バックロードホーン+スタンドの高さとほぼ同じです。スピーカーユニット(FE206NV2、FE203Σ-RE)の到着待ちです。上に乗っている真鍮の金具は、スーパーツィーターT900Aを載せる台です。これまえバックロードホーンはハセヒロのキットで2台作っていますが、いずれもブックシェルフ型であり、低音が不十分です。今回、フロア型できちんとそれなりのホーン長を持っているものを試して、低音がどこまで出せるかを確認したいと思います。そういう意味でユニットも2種試してみます。

グリュミオーのヴィヴァルディ「四季」

グリュミオーのヴィヴァルディ「四季」の輸入盤LP(右)を入手。これは学生時代の1980年頃に別冊FM Fanの長岡鉄男の「外盤ジャーナル」で録音優秀として紹介されたのを、石丸電気の輸入盤LP売り場で入手。結構好きなLPだったのですが、お金が無いときに残念ながら売ってしまいました。その後CDの時代になって、しかしこの演奏はCDにはなかなかなりませんでした。というのも四季なんてのは次から次に新譜が出るからです。ようやくCDになったのは1998年でタワーレコードの企画ものだったかと思います。それで入手して悪くは無いんですが、音の鮮烈さではLPの方が優ったように思いました。それでまたアナログLPを集め出した時にヤフオクで国内盤LPを入手。これも悪くはないけど、少し違うという感じがして、結局今回またヤフオクで高かったけど輸入盤LPを入手。改めて聴いてみると、まあそれほど国内盤と録音で差は無く、ちょっと記憶の中で美化されていた感じでした。しかし演奏自体はとても好きで、グリュミオーというと普通は柔らかい音という感じですが、この演奏は尖った鋭角的な音を出しており、全体を通じて緊張感を維持したとても良い演奏と思います。

コンセント(電源プラグ)の向きと音質

オーディオ機器で、コンセントのつなぐ向きを変えると音が変わる(正しい方に変えると良くなる)という話があります。一部のカルトマニアだけが言っている訳ではなく、添付の画像はテクニクスのSL-1200シリーズのレコードプレーヤーの取説の一部です。
この話は、純粋なオカルトではなく、家庭用AC100Vのコンセントに極性があって(片方はアースされている)、電源プラグの方向を逆にすることで、機器のグラウンド電位が微妙に変化することは事実で、それはテスターがあれば自分でも確かめられます。問題はグラウンド電位が非常に微妙なレベルで変化することを人の耳が聞き分けられるかで、私はほとんどの人は聞き分けられないと思います。私自身、若い頃はテスターで測定して極性を合わせようとしたことがありますが、そうやっても音質の有意差はほとんど感じられなかったので、ある時からこだわるのは止めました。また極性による電位差はオーディオ機器のある場所が1Fならまだ出やすいですが、2F、3Fと大地からの距離が大きくなるにつれ、電位差は小さくなり、音質差もそれにつれて無くなります。結論としては、コンセントの向きはどうでもいいと私は考えます。

間違ったDIPスイッチの使い方

Web見てたら、ifiのフォノイコライザーでこういうの見つけました。何とDIPスイッチでAC回路かつアナログ回路を制御しています。完全に間違ったDIPスイッチの使い方です。DIPスイッチは要は1か0かの判定に使うためのスイッチで、安定した接触抵抗は期待出来ませんし、また耐久回数も一般のスイッチより低めです。おそらく昔のマッキントッシュのC5というプリアンプが10個のスライドスイッチで2の10乗のイコライザーカーブを設定するようにしていたののある意味真似でしょうが、DIPではなく普通のスライドスイッチを複数使うか、あるいはロータリースイッチにすべきです。

1Fレコード再生環境のグレードアップ

1F(居間)のレコード再生環境をグレードアップし、2FのシステムとでフォノイコライザーとMC昇圧トランスを入れ替えました。
フォノイコライザーはPhasemationのEA-300、昇圧トランスはオーディオテクニカのAT3000Tです。2Fの方がメインシステムなのですが、最近2Fでレコードを聴くことはあまりないので、1Fの方をアナログ再生のメイン環境にしました。
音は、フォノイコライザーが半導体式のせいか、若干CD寄りの音になりました。トランスの音はAT2000Tも悪くないと思いますが、より深みが出たように思います。

オーディオテクニカのAT33PTG/II

棚卸しで久し振りに聴いてみたAT-33ML/OCCが非常に良かったのですが、このカートリッジはもう1000時間近く使ったものなので、長くは使えません。それで現役のオーディオテクニカのカートリッジでこのAT-33ML/OCCの仕様に一番近いAT33PTG/IIを結局ポチりました。この2つの違いはカンチレバーの材質で、ML/OCCがベリリウム、PTG/IIがボロンになっています。ベリリウムの方が比重は小さく振動系の軽量化にはいいんですが、ベリリウムは毒性があるため使えなくなったということのようです。まったくオーディオ投資は、これが最後!と思ったのが4~5回あります。いつまで続く泥沼…
音質はAT-33ML/OCCの方が使い込んでいただけあって何とも言えないまろやかさが出ていましたが、それに比べるとAT33PTG/IIはまだちょっと硬いです。まあエージングが進むと良くなるでしょう。なおAmazonでの価格は¥61,939で、かつての価格の1.5倍くらいになりますが、仕様を考えると現行の他製品に比べてCPは高いです。要するに前も書きましたが、オーディオテクニカも他社も1990年頃ぐらいまででMCカートリッジの技術は完成していて、後はバリエーションを付けてるだけかと。長岡鉄男はこのPTG/IIの一つ前のPTGについて、ほとんどのソースでビクターのMC-L1000(長岡鉄男が当時レファレンスで使っていたカートリッジ)に遜色ない、と評価しています。(1997年のFM Fanのダイナミック大賞です。)

別冊FM fanの1982年春号(長岡鉄男のカートリッジテスト)入手

ヤフオクで、別冊FM fanの1982年春号を入手。同誌上での長岡鉄男のカートリッジのフルテストは、これまで1976年春号、1978年春号、1980年春号と持っていましたが、もう1回あったのを見落としていたもの。この4号で全部で122種類のカートリッジがテストされており、それぞれに2ページの解説が付いており、カートリッジに関してこれ以上の資料は無いと思います。またこの1976年~1982年というのが、アナログの最後の全盛時代であり、カートリッジの基本的な技術はほぼこの時期に出尽くしていると思います。今の馬鹿高いMCカートリッジは、技術的にはこの時代のものを真似しているだけで、新しい技術というのはほとんど無いと思います。例えばオーディオテクニカは最上位機種でカンチレバーにコイルを直付けしていますが、これはサテン、ナガオカ、ビクターがこの時期既にやっていたことのバリエーションに過ぎません。また針先で結構上位機種でシバタ針を使っていますが、これは1970年代初頭に開発されたものです。長岡鉄男について、色々悪く言う人もいますが、これだけ徹底してテストした人というのもあまりいなかったと思います。なお、この1982年頃からCDプレーヤーが普及していってレコードを聴く人は激減していたので、おそらくこれ以降にカートリッジのまとまったテストは無いと思います。