アウター・リミッツの”Corpus Earthling”

アウター・リミッツの”Corpus Earthling”を観ました。ある岩石の研究室にて、外観は石そのものの地球外からやって来たエイリアン同士について、博士のポール・キャメロンはオーブンの小爆発の事故で頭に怪我をして金属片が頭に入り込んだ結果、その会話を聞ける能力を得てエイリアンの地球征服計画を耳にしてしまいます。同僚のテンプル博士と女性の助手でポールの妻のローリーにそのことを話しても、頭を打って幻聴を聞いたのだろうと理解してもらえません。しかしエイリアンはポールを「リスナー」と呼び、自分達の計画の邪魔者と見なしその心を操って窓から飛び降り自殺させようとしますが、間一髪でポールはローリーとテンプル博士に止められます。家に戻ったポールとローリーは、ポールの精神が正常に戻るように、やっていなかったハネムーンにメキシコに行くことを突然決めます。二人はメキシコの田舎のコッテージに落ち着きますが、テンプル博士がエイリアンに乗り移られて、二人を追って来ます。ポールが車で買い出しに行っている間にテンプル博士がコッテージにやって来て、ローリーもエイリアンに乗り移られます。ローリーの顔は老婆のようになり、驚いたポールは逃げ出して街のホテルに泊まりますが、そこにコッテージの管理人がやって来て、ローリーはこの地方に多い風土病にかかっており、治療しないと死ぬと言ったので、ポールはコッテージに戻り、ローリーの手当をします。しかしそこに再びテンプル博士がやって来て、ポールを殺そうとしますが、ポールは争って何とか博士を倒します。しかし今度はローリーがピストルを持って彼を撃とうとします。ポールは何とかピストルを奪い、やむを得ず彼女を急所を外して撃ちます。エイリアンは彼女の体から出てきましたが、ポールはコッテージに火を点けて彼らを焼き払います。(元々が石なんだから、火には強そうな気がしますが…)元に戻ったローリーを車に載せて病院に連れて行く、というエピソードです。
エイリアンがちょっと岩明均の寄生獣を思い起こさせました。しかし、元々エイリアンがどうやって地球にやって来たかも語られていませんし、仲間が来るというのもどこからなのか分らず、ちょっと説明不足な内容のように思います。また冒頭でローリーが老婆になるシーンが出てきますが、エイリアンに乗り移られても別に老婆になる必要性はないのでは、と思います。

トワイライト・ゾーンの”The Trouble with Templeton”

トワイライト・ゾーンの”The Trouble with Templeton”を観ました。ブース・テンプルトンは、ハリウッドで30年以上も活躍している男優です。庭では彼の2番目の若い妻が今日も新しい男を連れ込んでプールサイドでじゃれ合っています。彼は18歳の時に結婚し、その7年後に死んだ最初の妻ローラと、彼の若い時代を懐かしんでいます。テンプルトンはある劇のリハーサル初日に遅れて到着します。劇のディレクターはスポンサーの意向で若いやり手の男に変わっていますが、その男はテンプルトンの遅刻を激しくなじります。いたたまれなくなったテンプルトンは出ていきますが、外では多くの観客が彼を待ち受け拍手していました。テンプルトンが壁に貼られたポスターを見ると、それは彼が主演のドラマのもので、1927年となっていました。テンプルトンは30年前に戻っていました。ある男がローラが彼をあるスピークイージー(禁酒法時代の闇バー)で待っていると言い、テンプルトンはそこでローラと、また親友であったバーニーもそこにいました。喜んだテンプルトンでしたが、ローラは彼が知っているような女性ではなく、スピークイージーのジャズに合わせて踊り狂う蓮っ葉な女性でした。テンプルトンはバーニーとローラーに必死になって未来から来たことを説明しようとしましたが、まるで理解してもらえません。そしてローラを静かな場所に連れて行こうとしたテンプルトンに、ローラは「ここはあんたのいる場所ではない、元の場所に帰ったら」と言われ、ショックを受け店を出ます。その時にローラが手に持っていたパンフレットを持ってきていました。元の劇場に戻ると、時代も元に戻っていました。そこでテンプルトンは手にしていたパンフレットに気付くと、それは台本でした。その中には先ほどバーニーやローラーがしゃべった言葉がそっくりそのまま書かれていました。テンプルトンはローラの態度が芝居で、おそらくは彼が過去に戻りたがっているのを諫めるために芝居をしたのだ、ということが分り、もう一度今の世界でやっていくことを決意し、若いディレクターに謝りながらも毅然とした態度で接し、若いディレクターは態度を変えてテンプルトンを敬うような調子に変わります。第1シーズンでやはり大女優が年老いて自分の若い頃の映画ばかりを観て、ついにはその映画の世界に入ってしまう、というのがありましたが、それと好対照のエピソードでした。

アウター・リミッツの”The Human Factor”

アウター・リミッツの”The Human Factor”を観ました。場所はグリーンランドの北方にあるおそらくアメリカのレーダー+核ミサイル基地で、約200名の男性と若干の女性が任務のためそこに住んでいました。そこの医者であるハミルトン博士はその女性助手であるケラーマンと、お互いの脳を接続して共有する装置の実験をしていました。その実験は上手く行きましたが、ケラーマンが博士を愛していたのに、博士は愛という感情を重視していない、という結果になりました。基地には核兵器のエンジニアであるロジャー・ブラザースがいましたが、彼は屋外の作業で部下がクレバスの中に落ちたのを助けずに見殺しにしていました。その罪の意識から、その部下が蘇って彼を襲うという幻覚を見るようになっていました。この幻覚から逃げるため、基地の核兵器を爆破させ、クレバスごと破壊しまた基地全体も吹っ飛ばし、自分も死のうとしていました。そんな状態の彼がハミルトン博士の所に診断のため連れてこられます。博士は例の装置を使って、ブラザースの心を読み取ろうとしますが、その最中に地震が起きて装置が切れますが、その瞬間に二人の心が入れ替わってしまいます。ブラザースの姿の博士は自分が博士であることを何とか証明しようとしますが、結局ベッドに縛り付けられて鎮静剤を打たれて気を失います。今は博士の姿のブラザースは、基地の司令官に核兵器の起爆装置を見せるように要求します。一方ケラーマンは、研究室に残された博士のメモから二人が入れ替わった可能性を察知し、ブラザースの姿の博士に会いに行き、博士が二人しか知らないことを話したので、入れ替わりを確信します。ケラーマンは鍵を盗んで博士を解放します。核兵器起爆に失敗し一度研究室に戻って来たブラザースと博士が対決し、ブラザースは自分の姿の博士を撃ちます。しかしギリギリの瞬間で二人の心は再度入れ替わり、元の姿に戻ったブラザースは息を引き取ります。
博士はケラーマンに何故自分だと分ったか聞きましたが、ケラーマンは私が愛していたのは博士の心だと答え、博士も今こそケラーを愛するようになります。
しかし氷と雪に1年中閉ざされた核兵器基地で働いていたら、心が病む兵士が出てきてもまったくおかしくないな、と現実的な恐怖が湧いてくる話でした。
ちなみに博士を演じた俳優は、タイムトンネルの第一話の上院議員を演じていたゲイリー・メリルです。

トワイライト・ゾーンの”The Lateness of the Hour”

トワイライト・ゾーンの”The Lateness of the Hour”を観ました。ある洋館の中で、両親と娘が一人、そしてメイドが一人いて、母親の肩を揉んでいます。娘のジャナは父親が築いたある意味「完璧な」屋敷とその召使い達にウンザリしています。そして家にあるアルバムを調べ、自分の小さい頃の写真が一枚も無いことを発見します。実はその家の召使い達5人ほどは、すべて父親が作ったロボットでした。ジャナは普通の人間の暮しがしたいと駄々をこねて、ロボット達を壊さないと出ていくと言います。最初は拒否していた父親ですが、ジャナが本当に荷物をまとめているのを見て、ロボット達をお払い箱にします。しかし彼ら・彼女らは「私達に何か落ち度がありましたか?」と聞くほど、高度に人間的なロボットでした。ジャナはロボット達がいなくなったことを喜びますが、やがて自分も父親が作ったロボットではないかと言い始めます。その証拠に手を階段の手すりに打ち付けても痛みを感じませんでした。そうです、その通りでジャナも子供のいない夫婦として父親が精巧に作ったロボットでした。ジャナはそれが分ってパニックを起こします。次のシーンで、誰かが母親の肩を揉んでいます。それはメイドに作り替えられたジャナでした…
というエピソードです。ジャナもロボットなんだろうなというのは、10分くらい見てすぐ分りました。

アウター・リミッツの”O.B.I.T.”

アウター・リミッツの”O.B.I.T.”を観ました。アメリカのある研究所で、何やら係員が怪しげな装置を操作しています。その装置では、研究所内の全ての人員が今何をしているか、何をしゃべっているかをモニター可能で、その係員はある研究者の反政府的発言を録音していました。突然その装置のディスプレイに怪物のようなものが映り、気がつけばその怪物は係員の後ろに回って、係員を絞め殺してしまいます。その研究所は今回の殺人事件以外にも自殺や争い等々の問題が多くあったため、その調査にオーヴィルという上院議員がやって来ます。彼は研究所の人員を尋問して、その怪しげな装置に気が付き、国防相関係者がマル秘と言い張るのを撥ね除け、それがO.B.I.T.と呼ばれる装置で、研究所内の監視に使われていたことを知ります。オーヴィルは所長が不在なのに気が付き、居場所を問い質しますが、その男は一種の精神障害的に扱われ隔離されていました。オーヴィルはその隔離場所を突き止め、所長にインタビューしますが、所長はある怪物、つまり最初に出てきた怪物を自身も目撃していたのですが、誰にも信じてもらえず、ここに隔離されていました。オーヴィルは所長を研究所に戻し、全員を集めて尋問を続けます。所長はO.B.I.T.を使って自分の妻を監視しており、最初はほんの少しだけのつもりがどんどん常習になって、ついにはその浮気現場を見てしまいます。尋問を続けていって、ついにローマックスという研究員が本体を現わし、O.B.I.T.のモニターにはあの怪物が映っていました。その怪物はエイリアンで地球征服のため、地球人同士に不和を与えるためにO.B.I.T.をばらまいていた、というオチでした。
うーん、ウルトラセブンにも似たような話がいくつかありましたが、セブンの場合はそのエイリアンをセブンが最終的に倒すのでカタルシスがありますが、このアウター・リミッツでは何だか後味の悪さが残ってすっきりしません。よくこんなに娯楽性が乏しいドラマが長続きしたな、と逆に感心します。

トワイライト・ゾーンの”Nick of Time”

トワイライト・ゾーンの”Nick of Time”を観ました。主演男優は何とカーク船長のウィリアム・シャトナーです!
ドン(ウィリアム・シャトナー)とパットは新婚旅行中でオハイオからニューヨークに行こうとしていた所車が故障し、レッカー車で修理工場に運ばれます。あいにく交換部品が取り寄せで、修理に4時間かかると言われ、二人は時間つぶしに町のダイナーに入ります。そこのテーブルに、ワンコインを入れてYesかNoの質問をすると運命を答えてくれるというマシンがあり、ドンは暇つぶしにやってみますが、それがぴたりの答えを出すので驚き「私の昇進はOKになったか?」と聞くと「あなたの望みの結果になりました」と出ました。そこで会社に電話して上司の秘書の女性に聞くと、間違いなくドンはオフィスのマネージャーへの昇格が決まっていました。そこでドンは続けてマシンに質問を発すると、マシンは何か良くないことが起きるので、15時まではここにいた方がいいと答えます。しかしパットが出ようというので二人は2時40分頃店を出ます。しかし道路を横断しようとして二人はトラックに轢かれかかりますが、その時間がぴったり15時でした。これですっかりマシンを信用したドンは、パットの反対を押し切ってまたダイナーに戻ります。ドンはマシンに次々コインを入れ、自分の未来の全てをマシンから聴きだそうとします。「自動車の修理はすぐ済むか」と聞いたら「もう修理は終っている」という答えでそれとほぼ同時に修理工場から部品が見つかり修理は終った、という連絡が来ます。的中率100%のマシンに対し、ドンは自分がどこに住むのか聴こうとして、地名を挙げて質問していきますが、全てNoでした。そんなドンに対しパットは運命はマシンに聴くものではなく、自分で決めて切り開くものだ諭し、ようやくドンもl目が覚め、二人はニューヨークに向けて出発します。二人が店を出たすぐ後、眼が血走ったような男女が現われ、マシンにコインを次々に投入して答えを聞いていきます。しかし何か良くない答えばかりのようで、二人は絶望に打ちひしがれます。
ということで、ウィリアム・シャトナーのちょっと若い日々の姿を見れたのは良かったですが、話はもう少しひねって欲しかったです。例えばオペラの「スペードの女王」のように、マシンの言う通りにして成功するけど、最後に裏切られるとかです。

アウター・リミッツの”The Man Who Was Never Born”

アウター・リミッツの”The Man Who Was Never Born”を観ました。これは6番目のエピソードですが、これまでので一番良かった「SF悲恋もの」でした。
ある宇宙飛行士が宇宙を航行中に、時空を超えるトンネルのようなものの中にロケットごと吸い込まれます。地球に帰還してみると、そこはまったく違った荒涼とした風景になっていました。そこには顔が腫れて怪物のようになった人類がわずかに棲息していました。飛行士は1963年から2148年の未来に移動していました。その怪物のような人、アンドロの説明によると、ベルトラム・カボット・ジュニアという生物学者が、宇宙のウィルスを操作して新種のウィルスを作り出し、それが人々の生殖能力を奪い、また姿を醜く変えて、風景すらも荒涼としたものに変えてしまったと言います。最後の人類として死ぬのを待つだけ、と言ったアンドロに対し、宇宙飛行士は元の時代に戻って、そういう未来が起きないように変えるべきだと言い、アンドロを連れて再度元の時代に戻ろうとします。首尾良く元の時空トンネルみたいなものに入れましたが、宇宙飛行士は何かの理由で消えてしまいます。アンドロは一人で昔の地球に来ました。そこでカボットを殺害しようと計画します。しかし、時代は早すぎ、まだカボットは生れていませんでした。そのため、将来カボットの母親となるノエルがジュニアの父であるカボット・シニア-と結婚するのを阻止しようとします。「卒業」ばりに結婚式に乱入したアンドロは、カボット・シニアを銃で撃とうとして失敗し、それまで催眠術で本当の姿をごまかしていたのが、多くの人に正体を見られてしまいます。しかしノエルは何故かそんなアンドロを愛してしまい、結婚式を抜けてアンドロを追います。ノエルはアンドロに彼の世界に連れて行ってと頼みます。追っ手を振り切って二人はロケットで未来にもどろうとしますが、ノエルがカボット・シニアと結婚しなかったことによって未来が変わってしまい、その結果アンドロ自体が生れてこないことになります。(これがタイトルの意味で、カボット・ジュニアとアンドロの両方をかけていて秀逸です。)結局宇宙船の中でアンドロは消滅してしまい、残されたノエルが泣き叫ぶ所で終わりになります。通常未来の地球が滅んでいるとしたら、核戦争が通常パターンですが、新ウィルスによって人類が滅亡しかけるという設定が珍しいですが、COVID-19を経験したばかりの私達にはなかなか笑えない話でした。

トワイライト・ゾーンの”Eye of the Beholder”

トワイライト・ゾーンの”Eye of the Beholder”を観ました。タイトルはある英語のことわざを知っていればすぐにピンと来ます。そのことわざは、”Beauty is in the eye of the beholder”(美はそれを見る人の眼の中にあり→蓼食う虫も好き好き)です。
ある病院で、顔を包帯でグルグル巻きにされたジャネット・タイラーという若い女性がベッドに寝ています。彼女は非常に醜い顔をしていて、子供とすれ違うと驚いた子供が必ず振り返る、という人です。今回11回目の整形手術を受けたものですが、包帯を取った結果、医者は「何の変化も無かった!」と叫びます。そして悲しみのため半狂乱で逃げ出したジャネットですが、その顔は実に美人です。それと対称的にその病院の看護師も医師も、すべて豚鼻で口はひん曲がっていました。(写真参照)そうです、この世界ではこういう顔が普通で、ジャネットのような顔が異常でした。医者は彼女の最後の選択肢は、彼女のような顔の人間が集まっているコミュニティに行ってそこで暮すことだと言い、そこからの迎えの男性を紹介します。そちらもいわゆる二枚目でした。彼はジャネットに”Beauty is in the eye of the beholder”ということをよく考えるようアドバイスします、という話でした。
まあタイトルである程度お話は推測出来ました。医師や看護師の顔がもうちょっと捻りが欲しいというか、もっとエイリアン風に毒々しくしても良かったのではないかと思います。このエピソードの顔は醜いというよりコミカルです。

アウター・リミッツの”The Sixth Finger”

アウター・リミッツの”The Sixth Finger”を観ました。初めてあまりホラー系ではなく、純粋なSFものとして楽しめた作品でした。あるウェールズの炭鉱町で、一人の教授が何かの実験を繰り返しています。彼は核爆弾の開発に携わったことを後悔し、今度は人類をよりましなものにする機械を作ろうとしています。それは生物の進化のスピードを加速する装置であり、既にチンパンジーでの実験は成功し、そのチンパンジーは人間並みの知性を得ていました。博士にパンを届けに来たキャシーは、ちょっと頭が弱いのですが、自分も賢くなりたいと言い、博士の実験台を志願します。しかし、彼女の血液はその実験に不適でした。キャシーは今度は恋人で、頭が良いにも関わらず炭鉱での肉体労働をやっていて不満を持っていたグリムを連れてきます。グリムは実験に志願します。実験は成功し、グリムの前頭部は張り出し、手には6本目の指が生えかけていました。グリムはまた人の心を読む力も身につけます。そして本を持ってくるように言い、超絶スピードで多数の本を読み出します。その中にバッハの平均律の楽譜を見つけると、博士のピアノでグリムはプロ級の腕でピアノを弾き始めます。もちろんそれまでグリムはピアノに触ったこともありません。一晩経つと、グリムは更に進化して、人類の100万年後の姿になったと言いますが、その姿はまるでエイリアンそのものでした。人々がグリムの姿を見て恐れおののくのに怒ったグリムは一度は町を破壊しようとしましたが、しかしその後も彼の進化は続き、ついに怒りの感情を超越した段階に達します。そしてキャシーに、肉体と霊魂の対立を超越した最後の段階に進化するのを手伝って欲しいと言い、再度進化機械の中に入ります。しかしキャシーはレバーを進化ではなく退化の方に倒し、グリムを元の姿に戻そうとします。その過程で戻すの行き過ぎて類人猿になったりしましたが、最後はついにグリムを元に戻すことに成功します。グリムは優しくキャシーに触れましたが、あまりに短時間に進化と退化を繰り返した副作用で、グリムは死んで行きます。
しかし、このエピソードが放映された1960年代では、核兵器開発が戦争を勝利に導いたという単純な技術賛美ではなく、一種の罪悪感が取上げられているという点で興味深かったです。なお、グリムを演じていたのは、0011ナポレオン・ソロでイリヤ・クリヤキンを演じていた、デヴィッド・マッカラムです。(おそれイリヤのクリヤキンという冗談が昔ありました。もちろん恐れ入谷の鬼子母神のもじりです。)

トワイライト・ゾーンの”The Howling Man”

トワイライト・ゾーンの”The Howling Man”を観ました。デイヴィッド・エリントンは若い頃、第1次大戦後の中部ヨーロッパを徒歩で旅していた時に嵐に遭い、道に迷い倒れそうになった時にある建物を見つけそのドアを叩きます。その中には10人(?)くらいの道士風の衣装を着て先が曲がった木の杖を持った男たちがいました。その一行の指導者のジェロームはエリントンにすぐ出ていくように言いますが、エリントンは過労と雨で身体が冷えたので倒れてしまいます。しばらくして意識が戻ったエリントンは、建物の中に牢があり、そこに男が一人捕らえられていることを発見します。男はジェローム達は狂人で、牢から出してくれるよう懇願しました。しかしそこにジェローム達がやって来て、エリントンはその男についての説明を受けます。ジェロームはその男は悪魔で、彼らが捕まえたからやっと戦争が終って平和になったのだと言います。しかしエリントンは信じたふりをしただけで、結局夜中にその男を助けて部屋から出します。エリントンはすぐにその男によって金縛り状態にされ、その男の顔が伝統的な悪魔の顔に変わっていくのを目撃します。ジェロームの言ったことは真実だったのです。エリントンは自分の過失で悪魔をまた解放してしまったことを悔い、その後の人生を悪魔を再度捕まえることに捧げます。そして既に中年になっていたエリントンがようやく再度悪魔を捕まえて閉じ込めることに成功します。しかし彼が外出している間に彼のお手伝いさんが悪魔をまた牢から出して…という話でした。
うーん、こういう話なら別に舞台は現代でも無くて良い訳で、トワイライト・ゾーンでやるべき話ではないように思います。やっぱりシーズン2はイマイチですね。