アウター・リミッツの”Bellero Shield”

アウター・リミッツの”Bellero Shield”を観ました。Wikipediaによると「マクベス」をベースにした話とありましたが、私はそれよりも、アダムとイブでイブが禁断の木の実を食べるという原罪を犯す、というのとの類似を感じていました。いずれにせよ、女性の方が邪悪であるという偏見を感じた話でした。
リチャード・ベレロは科学者で、強力なレーザー光線発射装置を完成させ、それを空に向けて照射する実験をしていました。彼の父のシニア・リチャードは大会社の社長ですが、自分の息子を失敗作とみなし、会社は別の人間に継がせるようとしていました。リチャードの妻のジュディスはそれを残念に思い、何とか父親の会社の財産を自分の夫のものにしようとしていました。
ある日、レーザーの軌跡を伝わって白色のエイリアンがリチャードの研究室にやって来ました。彼は通常の宇宙の上に広がっている世界から来た(つまり天使みたいな存在)と言い、彼らの世界自体がレーザー光線で満たされていると言い、どうやって地球人がそれを作ることが出来たのかに興味を持っていました。そのエイリアンはシールド装置を持っており、最初に驚いたジュディスが彼をレーザーガンで撃った時にそれを使って自分を守りました。ジュディスはこのシールドの技術があれば自分の夫が世界的な科学者になり名声と権力を得ることが出来ると考え、帰ろうとしたエイリアンを騙してシールドを解除させ、銃で撃ってエイリアンを殺し、シールドのコントロール装置を奪い取ります。そしてこの装置をシニア・リチャードの会社で作れば大きな成功になり、リチャードが会社を継ぐことが出来ると考え、父親を呼んでデモを行います。デモは成功して銃でもレーザーでもそのシールドを破壊することが出来ませんでした。しかしデモの後、コントロール装置は動かなくなり、ジュディスはシールドの中に閉じ込められてしまいます。そのままにすれば酸欠でジュディスは死んでしまいます。召使いが地下室に置いたエイリアンの死体を確認すると彼はまだ生きていて、自分ならジュディスを救えると言います。エイリアンはジュディスの側に行き、シールドに彼の血でスリットを開け、そこからコントロール装置を取り、それを自分の血管につないでコントロール装置を復活させ、シールドを解除します。しかしそこで力尽きてエイリアンは消滅します。シールドは解除されましたが、ジュディスは罪の意識でおかしくなり、まだシールドは解除されていないと言い張ります。そして彼女の手の平には聖痕のような傷が残り、そこからエイリアンの白い血が流れ続けていました…
ちなみに、リチャードを演じていたのはマーティン・ランドーで、TV版の「スパイ大作戦」のローラン・ハンド役で有名な人です。独特の風貌をしていて、スター・トレックのミスター・スポックは最初彼にどうかと打診があったんだそうです。

ウルトラQの「ペギラが来た!」

ウルトラQの「ペギラが来た!」を観ました。これはペギラ自体がなかなか怖くて、口から-130℃の冷凍光線を吐き、それに当たると反重力現象が起きて2Tもある雪上車が空中に舞い上がります。今回は万城目淳が3年前に亡くなった野村隊員の死因調査のため南極越冬隊の船に同乗しているという設定で、桜井浩子さんが演ずる江戸川由利子の登場は無く、代わりに野村隊員の恋人だった女医として田村奈巳さんの演じる久原羊子隊員が登場します。今回のペギラの倒し方は、結局倒すことは出来ず追い払っただけですが、南極に生える苔の成分であるペギミンH(相変わらずテンションの下がるネーミングです)を詰めたロケットをペギラに当てて追い払います。野村隊員と同行していた南極犬の三郎がこの苔を食べて生き延びていて、それを嫌いなペギラにもやられなかったという設定です。南極隊員の中にやたらと教条主義的科学者がいて、久原隊員と万城目がペギミンHならペギラを倒せると言ったら「君はそれでも科学者か」みたいな難癖を付けます。
なお、ペギラは人気があったのか、第14話で再登場し、今度は東京を襲います。

トワイライト・ゾーンの”Mr. Dingle, the Strong”

トワイライト・ゾーンの”Mr. Dingle, the Strong”を観ました。ディングルは電気掃除機のセールスマンで、あるバーの常連でした。そこでは野球やボクシングの試合での賭けをやっている胴元の男と、そのギャンブルにいつも賭けてはお金を損している男がいました。損している男は常に試合がインチキだったと主張し、賭けを無効にしようとします。その証人としていつもディングルに「あれはアウトじゃなくファールだったろう?」のような質問をし、ディングルがそれを否定するとディングルを殴ります。そこに地球人には見えないエイリアン(火星人)がやって来て、ディングルを丁度いい実験台として認定し、彼に通常の地球人の300倍の怪力を与えます。ディングルはたちまち現代のヘラクレスとして人気者になり、TVでいつものバーにてその怪力を実演します。またいつも殴られている相手の男を指一本で持ち上げて回転させて下に落します。エイリアンはディングルが怪力を結局見世物にしか使わないのに失望して、彼からその怪力を奪います。TV出演中に力を失ってディングルは、すぐに今までのもインチキだったとされてしまいます。するとそこにエイリアンの別の部隊(水星人)がやって来て、やはりディングルを面白い実験台と見なし、今度はディングルの地球人の平均の500倍の知性を与えます。しかしディングルがやったのは、賭けになっている野球の試合で、バッターがホームランを打つことを物理学的に予知し、見事それを当てます。しかしおそらくこの新しい力もすぐに取上げられるであろう、というナレーションで終ります。
エイリアンの格好がなかなかユーモラスで良かったです。

アウター・リミッツの”The Invisibles”

アウター・リミッツの”The Invisibles”を観ました。
正直言って話が入り組んでいて、私の英語力では何が起きているのかが掴めませんでした。WIkipediaで荒筋読んでやっと理解しました。インビジブルという秘密結社みたいなのがあって、彼らがどうやって捕まえたか知りませんが、亀くらいの大きさのエイリアンを飼っていて、そのエイリアンは人間に取り付くと精神を支配するので、それを使って政府の要人などをその組織のコントロール化に置こうとしていました。3人の宿無しみたいな男たちがその組織でそこのエージェントとなる訓練を受けます。3人はまずエイリアンに感染しないように予防注射を打ってから、エイリアンに接触してテストされました。その過程で一人がワクチンが効かず死にます。残ったスペインとプラネッタですが、スペインは実は組織を探りに来たスパイでした。結局スペインはあるアメリカ軍の高官をエイリアンに乗り移させるために派遣されますが、実はその高官は既に感染していて、結局はスペインをワクチンの効き目が切れた頃感染させようとしており、更にはプラネットもそのミッションに参加していた、というかなり途中でツイストが入って良く分りませんでした。結局プラネッタはスペインが自分を裏切ったと思い、エイリアンをけしかけて逃亡しようとしますが、駆けつけたスペインの仲間に撃たれ、という終わり方でした。何となく漫画の「寄生獣」を思い出させるような話ではありました。スペイン役の俳優は別の映画で何回か見たことがあります。パピヨンとかタワーリング・インフェルノに出ていたようです。

ウルトラQの「マンモスフラワー」

ウルトラQの「マンモスフラワー」を観ました。まあ巨大な花が東京の中心に出てくる話というのは知っていて、結構地味かと思ったら、意外と良かったです。さすが円谷でマンモスフラワーの成長でビルが崩壊していく特撮は非常に良かったです。
今回の巨大生物の倒し方は、植物学者の源田博士が開発した二酸化炭素を固定する装置で、マンモスフラワーを窒息させ、同時に根を火炎放射器で焼き払うというもの。ちょっと初代ゴジラのオキシジェンデストロイヤーみたいな倒し方でした。ちなみに東京駅前の風景が出てきて、今とは隔世の感があります。

トワイライト・ゾーンの”The Odyssey of Flight 33″

トワイライト・ゾーンの”The Odyssey of Flight 33″を観ました。ロンドンからニューヨークに向かっていたボーイング707は、途中何故か急に加速しだします。それは信じられない速度になり、やがて雷が落ちたような衝撃が飛行機を包みます。機長は音の壁を越えたのではと推定します。飛行機が加速しだしてからは、何故かどこの空港とも無線連絡が取れなくなります。機長らは目視で何とか着陸しようとしますが、彼らが見たのは地形は確かにニューヨークでしたが、都市も人もなく、恐竜が大地の上を歩き回っていました。機長はそこで再度上昇して加速し、さっきと同じやり方で元の時代に戻ろうとします。無線が通じるようになり、元の時代に戻れたかと思いきや、ラガーディア空港の無線の相手は、ジェット機もレーダーも何のことか分らないと言います。機長は風景を見て、そこが1939年であることを悟ります。そこでまた上昇して…ということで「さまよえるオランダ人」の現代版ですが、船と違うのはジェット機なので燃料が尽きてしまうだろうということです。恐竜が出てきたり、タイムトラベルをしたりと、ちょっとアーウィン・アレンのドラマぽかったです。

アウター・リミッツの”ZZZZZ”

アウター・リミッツの”ZZZZZ”を観ました。タイトルは普通は「グーグーグー」ですが、この場合はハチの羽音だと思います。物語の冒頭で一匹の女王蜂が人間の女性に姿を変えます。その女性は蜂の言語を研究しているベンに近付き、その助手に応募します。ベンはレジーナというその女性を採用し、彼女に蜂の言葉を翻訳する装置を見せます。レジーナはベンの妻のフランチェスカから怪しまれますが、そのまま居続けます。ある日彼女はベンがいない時に蜂の言葉の翻訳機を操作し、蜂達と交信します。それによると彼女が人間に化けて人間の男と交わることにより、彼らが新しい種に進化して人間の世界を征服しようとしていたのでした。ある夜にレジーナが花の蜜を吸っているのをフランチェスカが目撃します。次の日レジーナは体調を崩して倒れますが、その身体を診察した医者は彼女は人間ではないミュータントだと言います。結局レジーナはベンが出ていったと思わせた彼女自身を探して外に出ている間に、自分の配下の蜂達にフランチェスカを襲わせ殺します。そしてベンに迫りますが、ベンは人間の愛はそういうものではないと言い争い、その中でレジーナは2回の窓から落ちて、また元の蜂に戻る、という話です。レジーナ役の女優の怪しさがとてもいいですし、身体も女王蜂が人間になったのにふさわしくグラマラスでした。なお、ドローン(drone)の元々の意味は女王蜂の相手をする雄蜂のことなんですね。知りませんでした。ともかく怖いお話でしたが、映像的には良かったです。

アウター・リミッツの”Don’t Open Till Doomsday”

アウター・リミッツの”Don’t Open Till Doomsday”を観ました。ホラーですが、ワケワカでした。あるカップルの結婚式で、奇妙な贈り物が届けられ、その箱には「世界の終わりの日まで開けるな」とありました。しかし花婿はそれを開け、中から出てきたレンズ付きの箱について、そのレンズを覗いていたら中には一つ目のオオサンショウウオのような怪物がおり、彼は中に吸い込まれてしまいます。そしてその35年後、その時に取り残された花嫁のミセス・クライはそのまま一人でその屋敷に住んでいて、半分精神がおかしくなりながら、誰かカップルを誘い込んで箱に吸い込ませることで、失われたフィアンセを取り戻せると思っていました。そこに駆け落ちして来たカップルが彼女の屋敷を借りようとしてやって来ます。男の方が外に荷物を取りに行っている間に女性は箱に吸い込まれてしまいます。結局男は女性が逃げて家に帰ったと思い、その屋敷を離れます。戻って来ない娘を探しに父親が今度はその屋敷にやって来ます。彼も吸い込まれてしまいます。その箱の中には行方不明になったミセス・クライのフィアンセもいました。その怪物は反宇宙からこの宇宙を完全に消滅させるためにやって来たのですが、他の8人の仲間からはぐれてしまいます。その怪物が仲間を探すのを手伝ったら解放すると言います。父親は嘘をついて娘と共に外に出て、そこにやってきた駆け落ちの男が娘を外に連れ出します。しかし父親はまた箱に吸い込ませれます。結局自分の目的が達成されないと分った怪物は、自分を屋敷と共に消滅させます。
という話ですが、不条理過ぎてかなりイマイチですし、ミセス・カイトも年老いたベティさんみたいな感じで気持ち悪くて、ちょっと何だか、というお話でした。

ウルトラQの「宇宙からの贈り物」

ウルトラQの「宇宙からの贈り物」を観ました。この第3話から「一の谷博士」が登場します。演じているのが江川宇礼雄で、平田昭彦(ゴジラの芹沢博士、ウルトラマンの岩本博士、レインボーマンのMr. K)と並んでこういう怪しげなマッドサイエンティスト系にはピッタリの配役です。江川はドイツ人の父と日本人の母のハーフで、それでいじめらてぐれて学校を放校になり、谷崎潤一郎に養ってもらった時代もあります。その後映画監督を勤めた後、俳優に転じています。
お話は他愛なくて、火星に送った探査衛星が途中で事故を起していたのが、何故かそのカプセルが地球に送り返されて来ます。その中に金色のウズラの卵大のボールが入っていて、それは熱を加えられると「ナメゴン」が孵化して、という話です。ウルトラQの場合はウルトラマンもセブンも出て来ないので、人々が協力して何とかしますが、ナメゴンの場合は名前の通りナメクジ系なので海水に入ると溶けてしまう、という何とも気の抜ける終わり方です。

トワイライト・ゾーンの”Twenty Two”

トワイライト・ゾーンの”Twenty Two”を観ました。純粋なホラーです。精神科医としてドクター・スミス役で有名なジョナサン・ハリスが出ています。ここでもドクターを演じているのが興味深いです。
売れっ子のダンサー(ストリッパー)のリズは過労で入院しています。この所彼女は深夜になると6夜続けて同じ悪夢を見ています。それは深夜になると突然時計の針音が大きくなり、彼女が水を飲もうとグラスに手を伸ばしてそれを落して割り、誰かの足音が廊下から聞こえます。その足音を追って廊下に出ると、ある看護婦が丁度エレベーターで下に降りる所でした。彼女もエレベーターに乗ってB(地下室)に降りると、そこには「死体置き場(モルグ)」があり22号室という札がかかっていました。不気味な看護婦が顔を出して、リズに「もう一人分のスペースがありますよ」と言います。リズは悲鳴を上げて病室に戻る、とうものでした。医者はその悪夢は過労のせいだと言い、同じ夢が続くなら途中でパターンを変えるようなことをしてはどうかとアドバイスします。しばらくして医者はリズが何故死体置き場が22号室にあることを知っていたのか(患者はそのフロアは立ち入り禁止)のかと訝ります。リズはその夜同じ夢が始ったのを、グラスに手を伸ばす前に煙草を吸いますが、ライターを戻す際に結局グラスを落して割ってしまい、後はまた同じになります。何日かして、リズはそれでも回復して退院することになります。空港でマイアミ行きの直行便に乗ろうとします。空港の職員が告げた便名は「22便」でした。それに驚いたリズは手に持っていたグラスを落して割ってしまい、また悪夢の続きのようになります。それでも何とかタラップを上りましたが、そこにいたフライトアテンダントの顔はあの悪夢に出てくる死体置き場の看護師そのものでした。リズは悲鳴を上げて逃げ、結局そのフライトには乗りませんでした。空港職員に介抱されながらそのフライトの離陸を見ていたら、22便は突然爆発しておそらく乗っていた客は全員死にます…
というもので、「ヒッチハイク」と並んでトワイライト・ゾーンのホラーの中ではかなり怖いものです。