アウター・リミッツの”The Chameleon”を観ました。あるエイリアンのUFOが地球に着陸し、一人のガードマンを殺害します。軍隊はすぐに攻撃しようとしますが、調査の結果UFOが核エンジンか核爆弾を中に持っていることが分り、攻撃は中止になります。CIAはこれまで何度も困難な任務を成功させてきたメイスというある意味自分を持たないで任務に徹する男を、エイリアンの血から採取したDNAを使ってエイリアンの姿そのままに変異させ、UFOの中に送り込みます。メイスはすぐに地球人が化けたものだということがばれ、フォースフィールドに捕まえられてしまいます。メイスはしかし、エイリアンのDNAから彼らの知識の一部も体得し、エイリアンの宇宙船の状況やその他について披露し、エイリアンは結局メイスを仲間と認め、彼らの星に一緒に来るように誘います。しかしCIAのボスからの合図で自分の使命を思い出したメイスはエイリアンの一人をエイリアンの武器で殺害します。そしてもう一人残ったエイリアンを追い詰めながら、結局エイリアンが平和な種族であり、むしろ地球人が残虐であることを悟り、CIAのエージェントとしてこれまでカメレオンのように生きてきたのを止め、今度こそ本当にエイリアンの星に自ら行くことを望みます。メイスの気持ちを理解した軍隊のトップとCIAは、UFOを攻撃せずにそのまま離陸させ見送ります。
まあ結局恐ろしいエイリアンっていうのはもしかすると地球人の残虐さの単なる反映かと、反省させるようなお話でした。
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トワイライト・ゾーンの”The Obsolete Man”
トワイライト・ゾーンの”The Obsolete Man”を観ました。これでシリーズ2は終わりです。
ナチスドイツやスターリン支配下のソ連以上の全体主義の国の話で、そこでは宗教は完全に否定されて、本は焼かれ、体制に逆らったものは”obsolete”(古くなった、廃止された)と宣告され、死刑にされていました。あたかも今一人の男が”obsolete”宣告を受けております。その男は職業を問われると図書館員と答え、尋問側の失笑を買います。何故なら書物も図書館ももう存在しないからです。また男は神を信じるといい、これも失笑されます。男は処刑の方法と時間を選ぶことが出来、また処刑に立ち会う人を指定することが出来ます。男は次の日の深夜に自分の部屋で、を選択し、なおかつ自分の処刑がTVで中継されることを希望し了承されます。男が希望した立会人は彼に”obsoleteを宣告した指導者の一人でした。処刑の20分前くらいにその指導者は彼の部屋にやって来ます。彼は自分が選択したのは爆弾による爆破だと言います。それを聞いた指導者の一人は部屋から出て行こうとしましたが、男が鍵をかけてしまったため、指導者の一人は部屋に閉じ込められます。そしてこのままでは男と一緒に深夜に爆死することになります。男は静かに座って、秘かに隠していた聖書を取り出して読み始めます。爆破数分前になって指導者の一人はついに「助けてくれ、神が私を救うようにしてくれ」と叫びます。それを聞いて男は鍵を取り出してドアを開け、指導者の一人は間一髪で命が助かりますが、男は爆死します。しかしその指導者の一人の臆病な振る舞いは全国民に中継されていたため、結局今度はその指導者の一人が”obsolete”の宣告を受けることになり、傍聴していた人々が言い訳をする彼を捕まえます…
というなかなか良く出来たお話でした。ただ男の行為は指導者の一人に対する復讐にはなっても、その国の体制を変えることにはならないであろうことがちょっとひっかかりますが。
ウルトラQの「カネゴンの繭」
ウルトラQの「カネゴンの繭」を観ました。私はウルトラQの放映時5歳で、確かにウルトラQはリアルタイムで観ていると思いますが、ほとんど忘れています。そんな中このカネゴンだけは印象が強烈で良く覚えていて、放送当時から子供達にもっとも人気がある怪物の一つではなかったかと思います。
意外だったのはカネゴンになってしまう前の金男がガキ大将的キャラクターだったことで、金に汚いのとガキ大将はあんまり合わないような気もします。そして金男がカネゴンになってしまった後の子分達は意外とドライで、カネゴンをサーカスに売り飛ばしてしまおうとします。
後は面白かったのは、実にアジア的なシャーマンみたいな女性祈祷師が出てくることで、「ヒゲオヤジが逆さになるとカネゴンは金男に戻る」というお告げをします。そして本当にブルドーザーで子供達を追い回していたヒゲオヤジ(ちなみにその助手の男は二瓶正也が演じていました)が、ブルドーザー毎ひっくり返ると、カネゴンの尻尾から火花が吹き出してカネゴンは空に舞い上がり、やがてパラシュートで金男が元の姿で降ってきます。
そして最後も秀逸で、やっとカネゴンから人間に戻って安心した金男が家に戻ってみると、カネゴンが銀行のお金を食べている時に、参考人として呼ばれた両親がそのお金の一部をネコババし、そのため二人もカネゴンになってしまったというものです。
アウター・リミッツの”Production and Decay of Strange Particles”
アウター・リミッツの”Production and Decay of Strange Particles”を観ました。深宇宙から地球に降り注ぐ、あらゆる物理法則を超えた素粒子を、ある原子力研究所では、重金属の中に取り込もうという実験をしていました。しかしその実験は暴走を始め、作業に携わっていた科学者達について、防護服の中の肉体を消し去り、何かのアークのような光に満たされたものがそれに取って代わります。そのものは次々に別の作業員を捕まえては仲間を増やして行きます。(おそらく異次元から来たエイリアン。)研究所全体の放射線レベルはどんどん上昇して行き、危機的状況になります。研究所の所長は逃げ出そうとしますが、その奥さんがきわめて気丈で旦那を励まし、若い女性は避難させて二人だけ残り、旦那に何とか解決法を見つけようとさせます。ついに反応を逆にするため、核分裂ではなく核融合プロセスを行えば元に戻る筈だと気付き、所長は奥さんに励まされながら何とか装置をセットします。しかしその逆反応は、大規模な核爆発を引き起こします。奥さんは倒れかけている所長を車に乗せて、近くのシェルターまで避難し、二人はそこで大爆発を目撃します。しかし所長はこの爆発によって時間が逆行する筈だと言い、その言葉通り爆発の被害は元に戻り、最終的には爆発が消えて、研究所だけが消滅します。素粒子とか反物質とか、これが放映された頃はまだ知られたばかりだった新しい素粒子物理学の用語が多数登場し、当時としてはなかなか気合いの入ったエピソードのように思います。ただ日本人はあまり見たくないシーンの連続ですが。
トワイライト・ゾーンの”Will the Real Martian Please Stand Up?”
トワイライト・ゾーンの”Will the Real Martian Please Stand Up?”を観ました。タイトルを日本語に訳すと「本物の火星人の方はお立ちいだけますか?」になります。ある雪に閉ざされた湖沼地帯にUFOらしきものが着陸したという通報があり、警察官2人が調査にやって来ます。UFOらしきものは沼の中に着陸した後、何かがそこから出てきて、沼の側にあるダイナーに向かっている足跡が残っていました。警官2人はダイナーの客を調べますが、それはあるバスの乗客でした。しかし奇妙なことに運転手が6人と確認した筈の乗客が7人いました。それでその中の一人がエイリアン(火星人)が化けたものだと、お互いが疑い始めます。しかし誰がエイリアンかは結局分らず、その途中で照明が点滅したり、ジュークボックスが勝手に鳴り出したりと奇妙なことが起きます。その内、雪で通行止めになって点検していた橋の作業が終ったので、バスの乗客はバスに戻って出発します。しかし、一人だけがダイナーに戻って来て、橋が直ったというのは嘘で、バスは墜落し、彼一人が助かったと言います。彼は4本腕があることが暴露され、自分が火星人でここを植民地にするため先遣隊としてやって来たといいます。そしてもうすぐ仲間が来る、とダイナーのマスターに言います。しかしダイナーのマスターは笑いながら、帽子を取って3つめの眼を見せ、彼は金星人で、一足お先にここを植民地化済みだと言い、火星人の後続部隊は全て撃退されたと笑います…
火星人探しは、何か普通のミステリーの犯人捜しのパロディーみたいで今一つですが、オチはなかなか秀逸でした。
ウルトラQの「東京氷河期」
ウルトラQの「東京氷河期」を観ました。結構怖い怪獣のペギラが南極から北極に移る(南極が温暖化したとしたら北極も同じ筈ですが)途中で日本によって東京が氷漬けになるお話。上野駅で出稼ぎに東京に来て以来音信不通となった父親を探しに来た治男と、由利子がたまたま知り合い、由利子は父親探しを記事にしようとします。そこに突然空港が急速な寒冷化で使用不能になり、結局ペギラの仕業であることが分ります。実は治男の父親は元は零戦の名パイロットでしたが、酒で身を持ち崩し、銀座で宝石強盗をやって、飛行機を奪うために星川航空にやって来ていました。たまたま由利子と一緒に星川航空に向かっていた治男がペギラにより車を使用不能にされ、星川航空まで何とかやって来て、日本アルプスにある研究所に保存してあるペギミンHを取ってくるよう父親に頼んで気絶します。ペギラによって視界がほとんど取れなくなり、そんな中セスナを飛ばせるのは治男の父親だけで、彼は研究所まで飛んで爆薬と混ぜられたペギミンHの缶を受け取り、ペギラに向かいます。ペギラの出す冷気でセスナは分解寸前になり、結局彼はペギラの頭に向けて特攻し、見事ペギラを倒すと同時に亡くなります。
零戦の名パイロット、特攻攻撃と、ウルトラQは1966年の放送ですが、その時代でもまだ戦争の影を帯びた話というのは作られていたという証拠のようなエピソードです。
アウター・リミッツの”A Feasibility Study”
アウター・リミッツの”A Feasibility Study”を観ました。ある太陽系のルミナスという星は、太陽に近く高温であるため、生物はいないと思われていましたが、実際はヒューマノイドが生息していました。しかし彼らは加齢と共に身体が岩のようになって動けなく業病に冒されており、彼らのために働いてくれる奴隷を欲していました。そのフィージビリティ・スタディとして、アメリカのある6街区がその星に転送されます。住民達は奇妙な霧や、電話が通じなくなったことなどで異変に気が付き、何人かがルミナス人と遭遇します。その内の一人はルミナス人の業病に感染します。ある医者がルミナス人の所に連れて行かれ、彼らの意図を説明されます。その医者はその街区の人々を教会に集め、彼らの恐ろしい運命を説明します。しかし残った地球の全ての人々が同じように奴隷にされるのを防止するため、彼らは既に感染している医者の妻に触れ、病気を共有しようとします。彼らの英雄的な行為で、フィージビリティ・スタディは失敗に終り、地球人奴隷化計画は失敗します。何というか、ルミナス人の業病がもしかするとかつてのらい病(レプラ)をイメージしているのではないかと感じました。らい病は空気感染しませんが、かつてはそう思われていた時代もあります。
アウター・リミッツの”The Special One”
アウター・リミッツの”The Special One”を観ました。ある人間に化けたエイリアンが、地球の子供達を洗脳して特殊な知識を与えて地球の気象をコントロールするマシンを操作出来るようにさせ、それを使って地球を侵略しようとしています。ロイ・ベンジャミンの息子のケニーもそのターゲットにされた少年で、ゼーノという私的教師が度々ケニーの所にやってきて、ケニーは壁をすり抜ける特殊な超能力を身に付け、ゼーノの期待を上回る進歩ぶりを見せていました、ロイは教育省に出かけて、教育省のプログラムで私的な講師を家庭に派遣することはないことを確認し、ある夜ゼーノとケニーがいる部屋に押し入ります。しかしロイはゼーノの超能力で窓から飛び降りて自殺するように強いられます。すんでの所で、ケニーが気象コントロールマシンを操作し、ゼーノが必要な大気中の成分を取り去ります。実はケニーは最初からエイリアンの企みに気が付いていて、洗脳された振りをして逆襲を狙っていました。エイリアンは結局侵略を諦めて帰っていくという、ケニーの英才ぶりが光るお話でした。
トワイライト・ゾーンの”The Mind and the Matter”
トワイライト・ゾーンの”The Mind and the Matter”を観ました。アーチボルト・ビーチクラフト氏は20世紀の住人ですが、どこに行っても溢れている人にうんざりしていました。満員電車、エレベーター、そして彼のオフィス。ある日彼は彼にコーヒーをこぼした給仕の少年からその少年の友人が書いたという本、「心と物質」という本を贈られます。それには精神を集中させれば何でも思い通りになる、とあり、ビーチクラフトはすぐにそれを最後まで読み、それを部屋代の催促にやってきた大家を消すことで試してみて成功します。次の日、駅で全ての人間がいなくなるように願い、彼は一人だけになり、彼以外空っぽの電車で会社に行きます。会社に着いた彼はしばらくは一人を楽しんでいましたが、すぐに退屈しだします。それで地震を起してみたり雷雨を起してみたりしましたが、それは面白くありませんでした。次の日彼は、全ての人間が彼のような人間だったらいいと願って世界をそう変えます。しかしそれは彼のような非社交的な人間がぶつぶつグチを言いながら暮しているので、まったくいいものではありませんでした。結局彼は世界を元のように戻します。
うーん、話の進行はほとんど予想出来たという意味で今一つでした。
ウルトラQの「ガラモンの逆襲」
ウルトラQの「ガラモンの逆襲」を(続けて)観ました。このエピソードでは平田昭彦が電波研究所長として初登場します。平田昭彦は東大法学部卒でこの手の「博士」が得意で、初代ゴジラの芹沢博士(ゴジラを倒した化学物質を発明)、ウルトラマンの岩本博士などを演じています。またレインボーマンでミスターKを演じたのも忘れられません。ちなみにウルトラマンの岩本博士は、ウルトラマンでさえ倒されたゼットンを一撃で倒す兵器を開発しています。このエピソードでは前回の電子頭脳がエイリアンによって盗み出され、それと前後してガラダマが多数降ってきてガラモンが一匹(一台)ではなく多数登場して東京を破壊します。またガラモンを作ったエイリアンがセミ人間として最後に正体を現わします。ちょっと造形がバルタン星人に似ています。このエピソードでも、ガラモンの電子頭脳が何故一個しかないのか、量産して地球に送り込めばいいじゃない、また宇宙船で来ているならその中に電子頭脳を置いておけば、と突っ込みたくなります。