トワイライト・ゾーンの”The Fever”を観ました。フランクリンとフローラのギブソン夫妻はラスベガスのホテルに2泊3日で招待されます。それはフローラの広告コピーが優勝した賞でした。フローラはスロットマシンをちょっとやってみようとしましたが、フランクリンはギャンブルが大嫌いで強く止めます。それでもコイン一枚だけやってみましたが、それは外れます。部屋に帰ろうとしたフランクリンでしたが、そこに酔っ払いがやってきて、彼に無理矢理一ドルを渡し、スロットマシンをやらせます。するとそれは小アタリとなり、フランクリンは10ドルを稼ぎます。それでも部屋に帰ったフランクリンでしたが、真夜中にそのコインが彼を呼ぶのを聞き、それが2倍にも3倍にもなった幻覚を見ます。それで深夜に彼はカジノに出かけ、先ほどのスロットマシンに儲けたコインを投入します。それは5枚コインを使うと4枚返ってくるという調子で、次々にコインを投入したフランクリンは止められなくなり、小切手を切ってコインを買い、次々にそれをスロットマシンに投入します。それを5時間以上続けて朝になり、とうとう最後の1枚のコインになります。それを入れてレバーを引こうとしましたが、マシンは故障してしまいレバーが引けません。フランクリンは興奮して俺の1ドルを返せとマシンに怒鳴り、とうとうマシンを叩いて倒してしまいます。フローラとカジノの職員によって部屋に戻されたフランクリンですが、しかしベッドでまた彼を呼ぶ声が聞こえます。ドアを開けるとなんと先ほどのスロットマシンが彼を求めて動いてやって来ていました。恐怖に駆られたフランクリンは逃げようと後ずさりし、それでホテルの窓から下に落ちて死んでしまいます。その側にさっきのスロットマシンがやって来て、彼の最後の1ドルを返して去って行きます…
という今回もかなりホラー調のストーリーでした。まあでもこの手のギャンブルで、ビギナーズラックで最初大当たりしてはまる、というのは一つのパターンですよね。私も会社の出張で展示会に出るためにラスベガスのホテルに泊まったことがありますが、ともかく空港に降りた瞬間に空港の中にまでギャンブルマシンが溢れていたのにはあきれた思い出があります。
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ジョー90の”Relative Danger”
ジョー90の”Relative Danger”を観ました。今回は、ある鉱山の採掘用の坑道で、そこは昔銀山でしたが銀が掘り尽くされた後放置されていたのが、今度はその地下にウランがあるかも、という所で3人の調査員が坑道に入り、ダイナマイトを使った所で坑道が崩れ3人が閉じ込められる、という話です。何だかサンダーバード的な話ですが、サンダーバーならジェットモグラが活躍するシーンですが、ジョー90はあくまでジョー一人の救助なんで地味です。しかし最初はジョーがスパイとなって人殺しを厭わないという話が多かったですが、さすがに批判が多かったのか、人助けの話が増えて来たように思います。今回の話がちょっと特異なのは、閉じ込められた内の一人がWINのサムの実の父親で、サムが公私混同になるので、ジョーを使わずに自分で何とかしようとする所です。まあでも結局ジョーが地下に潜っていって3人を助けます。
ちょっと気がついたのはこのジョー90は1968年に放送されていますが、その頃の流行りで「サイケ」感が溢れています。バリー・グレイの主題メロディーも、またビッグラット自体が、変なテープがうねうね、光がピカピカでとてもサイケです。ビッグラットってそういう意味では知識伝達マシンというより、洗脳マシンにしか見えませんが。(笑)
トワイライト・ゾーンの”The Hitch-Hiker”
トワイライト・ゾーンの”The Hitch-Hiker”を観ました。ナン・アダムスは27歳の女性で休暇を取ってニューヨークからロサンゼルスまで車で行こうとします。途中でタイヤがパンクし、それを修理してもらっている時に、おかしなヒッチハイカー、黒い服と帽子をかぶった冴えない中年男を目撃します。彼女は当然無視しましたが、数マイル離れたガソリンスタンドまで行った後もまたそのヒッチハイカーを目撃します。今度も無視しましたが、そのヒッチハイカーは彼女の車に先回りするように彼女の行く先々で現われます。耐えられなくなったナンはハイウェイを降りて回り道をしようとしますが、そこでガス欠になってしまいます。そこで知り合った若い水兵でサンディエゴまで行くのを乗せて、何とかヒッチハイカーの姿から逃れようとします。しかしまたも現われたヒッチハイカーに思わず事故を起しそうになり、若い水兵は去っていってしまいます。たまらなくなった彼女は誰か知っている人に話を聴いてもらいたいと、自分の実家に電話します。しかし見知らぬ人が電話に出て、彼女の母親は神経がやられて入院しているということです。その理由は6日前に彼女の娘(=ナン)が自動車事故を起して死んでしまったからだ、と言います。呆然として車に戻った彼女にまたもヒッチハイカーが現われ、彼女の車に乗り込み「私の行く場所に行ってくれますね」と言います…
という、何だか笑うセールスマンを思い出すホラーな話でした。しかし、普通車でニューヨークからロスまで若い女性が一人で行こうとするか、という疑問は残りました。Wikipediaによると元はラジオドラマで主人公は男性だったようです。
ジョー90の”The Unorthodox Shepherd”
ジョー90の”The Unorthodox Shepherd”を観ました。最初の放送日が1968年12月22日だったので、クリスマスものになっています。WINはある村の「呪われた教会」を調べにジョーとマクリーン教授を派遣します。実はそこの神父が使った紙幣が偽札でした。ジョーが世界銀行の頭取の知識をビッグラットで得て、偽札を鑑定した結果は、それは本物の紙幣用の金属版で刷られたものでしたが、その版は7年前にニューヨークで破棄された筈のものでした。実は偽札を作る一味が7年前にあるギャングが死んだのに死体を棺に入れて故郷のイギリスに送るのに、その中に金属版を隠して輸送していました。偽札の印刷は教会のある墓の下の地下室で行われており、村人が近付かないように誰もいないのに鐘やオルガンが鳴る仕掛けがしてありました。WINのサムの調べに神父は偽札の一行を匿っていることを告白しますが、教会の下働きの男を人質に取られているためそうするしか無かったと言います。今度はマクリーン教授やジョー達が教会に仕掛けを作って、亡くなったギャングの霊を装って逆に偽札の印刷団の一人を脅します。そして最後はジョーが天使の格好をし、パーソナルジェットを使って空を飛び、もう一人の偽札の印刷団を脅かして捕まえます。パーソナルジェットの操作方法は例によってビッグラットで知識を得たものでした。という訳で今一つのエピソードでしたが、ただ一つ面白かったのは、尋問を誤魔化すため耳が遠い振りをしていた神父が、WINのサムが銃で彼を脅そうとしたのを、安全装置を解除する音だけで銃の種類を当て、なおかつそのタイプの銃を持っているのはMI6かインターポールかWINだけだが、お前はその内のどこに所属するのか、と逆尋問するシーンです。
トワイライト・ゾーンの”I Shot an Arrow into the Air”
トワイライト・ゾーンの”I Shot an Arrow into the Air”を観ました。アメリカから人類初の8人が乗った有人宇宙ロケットが打ち上げられました。打ち上げは成功でしたが、その後太陽光のフレアか何かで通信に障害が起き、それが回復していた時にはロケットは行く先不明になっていました。その8人はある小惑星らしきものの上に不時着しており、8人の内4人は死に、残る4人の内の一人も死にかけていました。無事な3人の内、コーリーは死にかけた者に水を与えるのは無駄だと言って、上官に逆らいます。その星はひどい暑さですが、一行に残された水は数ガロンだけでした。奇妙なことに太陽は地球から見るのと同じ大きさで、ということは小惑星は地球と同じ軌道中にあることになります。重傷の一人は結局息を引き取り、上官のダンリンはピアソンとコーリーにその星の調査に向かわせます。しかし数時間してコーリーだけが帰って来ました。コーリーはピアソンと別の道を行ったと言い張りましたが、ダンリンはコーリーがピアソンを殺したのでは無いかと疑い、コーリーがピアソンと別れたという場所まで案内させます。そこには怪我をしたピアソンがいました。ピアソンは死ぬときにメッセージを残そうとしましたが、それが何を意味するか分かりませんでした。しかしダンリンがピアソンを介抱していた間にコーリーはダンリンの銃を奪い、ダンリンを殺してしまいます。その後、コーリーは必死に山を登り、水や食物を探しましたが、ようやくたどり着いた頂上で彼が見たのは何と電信柱でした。看板にはネバダ砂漠の中のリーノまで何マイルという看板がありました。ピアソンのメッセージはこの電信柱でした。何の事は無い、一行の乗ったロケットは地球を脱出すらしておらず、元のアメリカのネバダ砂漠の中に不時着しただけでした…
有名な陰謀説で、アポロによる月面着陸は嘘で、あの月面のシーンはアリゾナかネバダの砂漠で撮影されたというのがありますが、それを思い出しました。
ジョー90の”Big Fish”
ジョー90の”Big Fish”を観ました。おそらくイギリスの原子力潜水艦が敵の商船らしきものを2発の魚雷で沈没させます。しかし海中に潜って次の魚雷を装填しようとした時に、魚雷のハッチが十分に閉まっていなかったため潜水艦は浸水し、二人の乗り組み員は脱出ポッドに入って逃れ、ヘリに無事救助されます。しかし潜水艦が座礁したのはキューバのような中南米の敵国であり、潜水艦が見つかると非常にまずい事態になるため、ジョー90に命令が下されます。ジョーはビッグラットでスキューバダイビングの名人の脳波パターンを与えられ、潜水の名人になります。その国に父親であるマクリーン教授と向かい、釣りであると称して船を借ります。昼間の潜水で潜水艦の位置を確かめたジョーは、夜中にもう一度船を出し、潜水艦の中に潜りこんで潜水艦を動かそうとします。エアーは20分しか保ちませんが、後3分と言うところでジョーはシャコ貝の殻に足をはさまれてしまいます。船にいた教授と現地人の船頭は、やってきたパトロール船に捕まります。しかしジョーはなんとかシャコ貝から逃れ、壊れていた魚雷の発射口から潜水艦の中に入り、潜水艦を無事その国の外の海に動かします。
まあ大したお話ではありませんが、今回使用した脳波パターンはあらかじめライブラリに記録してあったということで、この先おそらくどんなパターンが来ても大丈夫、ということかと思います。なおビッグラットとの通信は今回は眼鏡ではなく、潜水用マスクに仕込んであったという説明です。
トワイライト・ゾーンの”Third From The Sun”
トワイライト・ゾーンの”Third From The Sun”を観ました。1950年代のどこかのアメリカの軍の研究所のようで、水爆を研究していたり、生物兵器を研究したり、物騒なものばかりが基地の中から外に出てきます。その中の二人は「後48時間で」といった不穏な会話をしています。どうやらソ連(?)との最終戦争が今にも始まりそうな感じです。研究者の一人のスタルカは家に戻りますが、何か心配事を抱えているような様子なのを娘と妻に見とがめられます。スタルカは二人に、後一日やそこらでこの惑星は爆発して無くなってしまうため、今晩宇宙船で脱出すると告げます。夜になって同僚のライデンと、宇宙船が置いてある基地に向かいます。そこで合図をして出てきたのは二人の行動を疑っていたスターリングでした。しかし一行はスターリングを殴って気絶させ、ゲートを突破してUFOのような宇宙船に向かい、首尾良くその星を脱出することが出来ました。そして宇宙船の中でスタルカとライデンは移住先の星について話していますが、その星は恒星である太陽から3番目の星で「地球」と呼ばれている星だと言います!つまり、最終戦争寸前だったのはまったく別のエイリアンの星で、人間そっくりな彼らが移住先として選んだのが地球だ、というオチです。30分ドラマとしては見事な構成とひねりでした。
ジョー90の”International Concerto”
ジョー90の”International Concerto”を観ました。イーゴル・スラディックという世界的なピアニストがジョーの家に来てピアノを演奏しています。ジョーの父親はスラディックの脳波パターンを秘かにビッグラットに記録していました。本人に了解無く勝手にそういうことをやっていいのかと思います。スラディックは世界ツアーの真っ最中で様々な国でコンサートを行いましたが、ソ連でのコンサートでは終了後のパーティーでソ連の高官が彼らの秘密基地の移転について話しているのを万年筆型レコーダーに記録してWINに送っています。実はスラディックはWINのエージェントで、世界平和のために協力していました。しかし、スラディックのスパイ行為はソ連にばれ、彼は拘束されます。しかし元々予定されていたライブ放送だけは行われることになります。そこにビッグラットでスラディックのピアノの実力を身につけたジョーが録音現場に忍び込みます。演奏の途中で地下からやってきたWINのサムによりスラディックは連れ出され、マックレーン教授(ジョーの父親)が車で国境線に向かいます。ジョーはスラディックに変わって演奏を続けますが、それはスラディックそのままなので誰もジョーが演奏しているとは気付きませんでした。(スタジオはカーテンで中が見えないようにされていました。)国境線の検問で兵士がスラディックではないかと尋問しますが、マックレーンはラジオを付けて演奏を聴かせ、スラディックは現在ライブで演奏中だということでごまかして国境を突破します。
まあ毎回のことですが、知識や経験がビッグラットで他人に移せるというのはまあいいと思いますが、ピアノの演奏のような肉体的な訓練を必要とするものが簡単に移せてしまうというのは違和感が大きいです。9歳の少年だったら手の大きさも小さく、大人と同じように演奏するのは困難だと思います。
トワイライト・ゾーンの”The Four of Us Are Dying”
トワイライト・ゾーンの”The Four of Us Are Dying”を観ました。アーチ・ハマーはチンケな36歳の男で、これまでいくつもの職を転々として来ました。しかし彼には誰にも真似できない秘かな特技があり、それは自分の顔と体つきを他人にそっくりに自由に変えられるということです。まずは新聞で見た死んだ音楽家であるジョニー・フォスターの顔になり、ナイトクラブで彼の恋人だった女性に近付き、駆け落ちを約束します。次にギャングの親玉で殺されたヴァージル・ステリッヒの顔になり、その親玉を殺したギャングの所に行って金をせしめます。彼はしかしそのギャングの一味に追われますが、路地のどん詰まりで貼ってあったポスターのボクサーであるアンディー・マーシャクの顔になって難を逃れます。しかしそこで彼はある新聞スタンドの男に会いますが、彼はハマー(マーシャク)を自分の息子だと言い、マーシャクがその母親とある女性に対しひどいことをしたことをなじります。ハマーはその新聞スタンドの男をうっちゃってホテルに戻りますが、そこにある探偵がステリッヒの顔になった彼を捕まえに来ます。ホテルの回転ドアの中でハマーはまたマーシャクの顔になり、探偵を振り切りますが、そこにまた新聞スタンドの男が立ちはだかり、彼を銃で撃ちます。彼は死んでいく中で4つの顔に次々になりながら死に絶えた、という話です。
ところで、トワイライト・ゾーンではお話の最初と最後に、ロッド・サーリングという人が登場しますが、最初この人は俳優だと思っていたのですが、実際はこのトワイライト・ゾーンのシリーズを企画した脚本家のようで、彼が自分で書いた脚本も多く使われているようです。SF仕立てにしているのは、そうすると社会批判がやりやすいから、という理由のようです。
ジョー90の”Three’s a Crowd”
ジョー90の”Three’s a Crowd”を観ました。タイトルは「二人の道中は楽しいが三人だとそれが台無しになる」という意味です。ある国の秘密機関の女性が、古い民家の取材と称してジョーの養父の所にやって来ます。その女性はかなりの科学知識を披露してジョーの養父の論文まで批評したりしたため、ジョーの養父はすっかりその女性に夢中になってしまいます。ジョーは最初からその女性が頭が不自然に切れすぎると感じていました。ジョーの養父がその女性に入れあげていることは、諜報機関のWINでも問題になり、ジョーと諜報機関で協力してその女性の脳波パターンを読み取り、ビッグラットでそれをジョーの脳に移します。それによって彼女がビッグラットの秘密を盗みに来たことが判明します。ある夜、彼女はビッグラットの設計図を盗み出します。WINは彼女をすぐ逮捕しようとしますが、ジョーは養父が傷つくのを恐れて、彼女と対決し彼女の企みがすべてバレていることを示し、適当な嘘をついて養父と別れるように命じます。という訳で養父とその女性は別れることになり、その女性は立ち去る列車の中でWINに逮捕されます。
今回のはビッグラットの新しい使い方で面白かったですが、たまたまスパイだったから正当化されるのでしょうが、人の脳の中身を勝手に読んで利用する、というのはかなり危ない話だなとも思いました。また天才科学者も女性には弱い、というお話でもありました。さすがにベッドシーンまでは無かったですが。