トワイライト・ゾーンの”The Monsters Are Due on Maple Street”を観ました。アメリカのある町のメイプル・ストリートの何てことはない夏の夕方、突然空からの光に包まれます。人々はそれが何か分りませんでしたが、おそらく隕石だろうということで家に戻ります。しかしそのすぐ後、全ての家で停電になり、電話も通じなくなります。また隣町まで車で行って様子を確かめようとしましたが、車のエンジンはかかりません。人々が通りに出てあれこれ話している時に、ある子供はこれは宇宙人がやって来て、我々の中に人間の格好をして潜り込んでいると言い出します。その内、ある男が車のエンジンをかけようとしてやはりかからなかったのが、何故か男が車を降りてしばらくしてから自動的にエンジンがかかります。人々はその男が宇宙人なんではないかと問い詰め始めます。男は夢遊病の発作で明け方外に出て空を眺めていることがありましたが、その行動が疑われます。次第に人々はお互いを疑い始め、最初に宇宙人の話をした少年を疑ったり、ついには歩いてきた知り合いを宇宙人と思って撃ち殺してしまいます。そして今度はその撃ち殺した男の家の電気が急に点き、人々はお前が宇宙人でさっき人を殺したのは自分の正体をばらされたくなかったからだろう、と問い詰めます。こんな感じでついに暴動が起き、人々はお互いに殺し合います。これを近くで観察していたのが、先ほどの光の正体であったUFOに乗っていたエイリアンで、「地球人を滅ぼすのに武器は必要無い」と言って円盤に乗って去って行きます…
なんか人々の一人一人を世界の国の一つ一つにすると、現実の世界を反映しているような話でした。やはりトワイライト・ゾーンの脚本はいいですね。
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ジョー90の”Arctic Adventure”
ジョー90の”Arctic Adventure”を観ました。世界連邦の爆撃機が北極上空でエンジンが故障し、パイロット2名は脱出しましたが、機体は氷山にぶつかって炎上します。そのすぐ近くにはある国(おそらくソ連のイメージ)の潜水艦基地がありました。問題は積んでいた4発の核爆弾が3発は回収されたものの、1発が海に沈んで流されて行方不明になります。それが潜水艦基地側に見つかると外交問題になるため、ジョー90に回収命令が出されます。現在70歳の老海洋学者の脳波パターンをビッグラットで記録してジョー90に移して作戦開始です。ジョーは何とか4発目核爆弾を海底で発見しましたが、その時は相手の潜水艦基地に近付き過ぎて、敵の潜水艦がジョーの乗るミニ潜水艦を撃破にやって来ます。ジョーは爆弾回収に手間取りながらもギリギリでミニ潜水艦を発進させ、途中海底の洞窟に隠れて敵の潜水艦をやり過ごし、何とか無事に帰還します。まあジョー90での典型的なパターンのお話で、意外性は無かったです。
トワイライト・ゾーンの”Mirror Image”
トワイライト・ゾーンの”Mirror Image”を観ました。ミリセント・バーンズという25歳の女性がバスを待合室で待っています。バスがなかなか来ないので係員にいつ来るか聞いたら「そう何回も聞きに来るな」と言われます。しかし彼女が聞いたのはそれが初めてでした。しかもチェックインされている荷物が彼女のバックと瓜二つでした。それを係員に言ったら「それはさっきあんたが預けたものだろう」と言われました。そんな筈は無いと自分の荷物を確かめたらそれは消えていました。怖くなったミリセントはトイレに行きますが、そこに居た女性に数分前に来たばかりなのにどうしたのか聞かれます。慌ててドアを開けたからトイレの鏡にはさっき自分が座っていたベンチに、もう一人の彼女が座っていました。ベンチに戻った彼女の横に、もう一人男性客がやって来ます。彼女の様子がおかしいので問い質し、事情を聞いてそれは幻覚でしょう、と説明します。しかしバスが来て乗り込もうとした彼女は既にバスの中に自分が居るのを発見して逃げ出します。結局男は友人に車で来てもらうと言い、実際は警察に電話します。ミリセントはパトカーで連れていかれます。しかし残った男がちょっと目を離した隙に自分の鞄が無くなります。それはある男が持って逃げていましたが、その男は男にそっくりで…という話です。いわゆるドッペルゲンガーものかと思いましたが、女性はこれはパラレルワールドにもう一人の私が来て、入れ替わろうとしていると説明しています。ちょっともう一ひねりが欲しかったです。
ジョー90の”Most Special Astronaut”
ジョー90の”Most Special Astronaut”を観ました。ある宇宙ステーションへ物資を補給に行くためのロケットが打ち上げに失敗して途中でコースを逸れて地上に向かい、爆破されます。パイロットは奇跡的に助かりましたが、意識不明の重体です。再度物資を届けるロケットが必要ですが、それを動かせるベテランの宇宙飛行士がいませんでした。そこでWINは瀕死の宇宙飛行士の脳波パターンをビッグラットに記録し、それをジョーに移します。ジョーは新たに用意したロケットに乗り込み、宇宙ステーションに向かいます。打ち上げは成功し無事に宇宙ステーションに接近出来ましたが、中の2人は酸素不足で倒れてしまっており、ドッキングに必要な内部からの誘導が出来ません。地球側では諦めて戻るように言いますが、ジョーはなんとか宇宙船を操って必要物資の入ったコンテナを宇宙ステーションにドッキングさせることに成功します。しかしドッキングの際に、大気圏再突入に必要なコースを決める誘導装置を壊してしまいます。最後の手段はジョー90自身がマニュアル操作で再突入の操作をするしかありません。最初は間違った角度で突入しようとしますが、再突入寸前で角度を修正し、無事に地表に戻ります。
このドラマが英国で放送されたのは1968年の10月で翌年の7月にはアポロ11号の月面着陸ですから、ロケットの打ち上げシーンとかはかなりリアルでした。また当時の少年にとっては宇宙飛行士というのは夢の職業で、そういう期待に応えるような内容でした。
トワイライト・ゾーンの”Elegy”
トワイライト・ゾーンの”Elegy”を観ました。西暦2185年、3人の宇宙飛行士を乗せた宇宙船が隕石の衝突によって場所を見失って宇宙を彷徨い、燃料が無くなったためある小惑星に着陸します。その星の大気は酸素20%で地球と同じで、重力も地球とまったく同じでした。それどころかその風景はまったく地球と一緒で、しかも19世紀の終わり頃のアメリカそのままでした。そこには人もいましたが、奇妙なことに全員固まってしまっていてまったく身動きしませんでした。彼らは3人で手分けしてあたりを探索しますが、どこに行っても凍り付いた人がいただけでした。彼らはこれは時間がゆっくり進んでいるのではとも思いましたが、時計を見たらそこには針がありませんでした。その内ようやく一人の動く老人が登場し、ウィックワイアと名乗ります。3人は奇妙な老人にここはどこかと問い質すと、墓場の中だと答えます。その説明によると金持ちだけの専用の墓場で、そこでは生前の夢が叶えられその幸福な瞬間のまま永遠に過ごすことが出来るというものでした。本物の死体は一つだけで後はセットでした。3人は何故そんなものが地球から6億マイルも離れた小惑星にあるのか問い質しましたが、老人は地球上には永遠に平和な場所は無い、と答えます。実際に1985年に核戦争が起きてその後約200年間は科学が停滞しています。(墓場が作られたのが1973年。)老人は3人に彼らのもっとも行きたい場所はと聞き、3人とも地球に戻る途上の宇宙船の中と答えます。それから老人は3人にワインを勧め「永遠の幸福に」と乾杯します。そのワインには「永遠化薬」が入っており、3人は倒れます。老人は3人をロケットの中に設置し、まさしく3人は地球に戻ろうとする宇宙船の中で永遠にそのままで過ごすことになります。老人はそこの管理用に作られたロボットで、今回の役目を終えた後、また眠りに就き、次に誰かがやって来るのを待ちます。
という内容でなかなかアイロニカルで楽しめる内容でした。なお、宇宙船の中は「禁断の惑星」で使われたものの流用のようです。
ジョー90の”Double Agent”
ジョー90の”Double Agent”を観ました。WINのエージェントが3人連続して殺され、アタッシェケース(暗号コード入り)を盗まれるという事件が発生します。アタッシェケースは正規の鍵で開けないと爆発するようになっているので、WINの秘密は漏れませんでしたが、WINのシェーン・ウェストンはWINの中にダブルエージェントがいることを疑います。WINには18年も勤務したハリー・スローンがいましたが、状況的に彼がスパイの疑いがあります。WINが中東の支部に重要な使命を入れたコードを伝えるのに、ハリー・スローン自身が行くことを志願しますが、しかしシェーンはハリーの脳波を記録してそれをジョー90に移し、ジョーを使者として行かせます。しかしハリーの脳波を移されたジョー90は奇妙な行動を開始し、中東ではなくパリに行き、そこからまたコペンハーゲンに向かいます。そこで敵のエージェントと落ち合い、スーツケースをエアカーでやって来たハリー・スローンに海上で渡すことになります。それが判明して、WINはジョー90殺害の命令を出します。スーツケースをハリーに渡した後、敵のエージェントとジョーでどちらが先にエアカーに乗り込むかの争いになり、ジョーは眼鏡を落としてしまいます。しかしそれでハリーの脳波の支配が解け、ジョーは敵のエージェントと撃ち合いになります。(眼鏡が無いジョー90は単なる9歳の子供で、射撃の腕は無いと思いますが…)結局サムやマクリーン教授が駆けつけジョーは無事救助されますが、暗号コード入りのアタッシェケースは奪われたままです。しかしシェーンはリモートの爆破装置を作動させアタッシェケースを爆発させます。(であるなら別にジョー90射殺命令は不要だったはずですが。)
ということでかなり本格的なスパイものですが、そういう危険な任務に子供を使うという一種の児童虐待ドラマになってしまっています。
トワイライト・ゾーンの”The Purple Testament”
トワイライト・ゾーンの”The Purple Testament”を観ました。舞台は1945年のフィリピン(おそらくルソン島?)で、米軍と日本軍が激しい戦いを繰り広げていました。(ご承知の通り、1944年10月のレイテ沖海戦で連合艦隊はほぼ潰滅状態になりましたが、陸軍はその後も終戦まで米軍と戦い続けています。)中尉のウィリアム・フィッツジェラルド(フィッツ)は、ある時から急に、ある兵士の顔が一瞬何かの光に包まれるのを見るようになりますが、その顔が光った兵士はことごとく死んでしまいます。フィッツは戦時病床に自分の部隊の負傷した部下を見舞いますが、その部下の顔も光り、その一分後には死んでしまいました。そしてフィッツに対し単なる偶然だと説得していた上官の顔も光り、翌日の戦いで死んでしまいます。軍医よりフィッツに対し一度本部に戻って休養を取るように命令が下ります。出発の時、自分の顔を鏡で見たフィッツは自分の顔が光るのを見ます。そして乗り込んだトラックの運転手の顔も光って見えました。出発した2人ですが、残った部隊はその10分後ぐらいに大きな爆音を聞きます…
という話です。「人が死ぬのが分かる」という話は、百田尚樹の「フォルトゥナの瞳」もそうでしたが、案外ヒントはこのドラマかも。大平洋戦争中のフィリピンでの戦いというと、例の「出て来いミニッツ、マッカーサー」の歌(古関裕而作曲)を思い出しますが、実際はかなりの長期に渡って戦いが繰り広げられたんだということを今日調べて初めて知りました。
ジョー90の”King for A Day”
ジョー90の”King for A Day”を観ました。ある中東の王国で、王位を狙う者が現在の国王をトンネルの中で鏡を使ったトリックで事故で殺します。そしてその後継者である王子(イギリスに留学中)を誘拐します。そのために、ジョーがビッグラットで王子の知識を身につけ、王子に扮してその王国に向かいます。ビッグラットで得た知識のお陰でうまく誤魔化すことが出来ましたが、王位を狙うシャザールはジョー一行の食事に薬を入れ、全員が寝こんだ所をジョーを誘拐します。その間にWINは囚われていた本物の王子を救い出し、戴冠式に向かいます。シャザールはジョーを誘拐している間に本物の王子が到着して戴冠式が始まります。ジョーの指輪に仕込まれていたホーミングデバイスで、シャザールの隠れ家は突き止められ、間一髪でジョーは助かります。シャザールは逃げ出しましたが、例のミラーによるトリックのあるトンネルの中で対向車線のトラックをミラーによるトリックだと思い込み、正面衝突して死にます。
まあちょっとお話が緩いかな、と思います。もっとジョーがビッグラットと通信する眼鏡を無くして危機に陥るとかがあってもいいかと思います。
トワイライト・ゾーンの”The Last Flight”
トワイライト・ゾーンの”The Last Flight”を観ました。第一次世界大戦中の1917年、フランスの上空を複葉機でパトロールしていたイギリス空軍のテリー・デッカーは完全に迷ってしまい、フランスにある空港に着陸します。彼がそこで見たのはしかしはるかに進歩した飛行機群でした。そこは1959年でした。すぐに基地の者に逮捕され、基地の責任者の尋問を受けます。彼はそこで今年が何年か聞かれ、1917年と答えます。基地の者は困惑しますが尋問を続けます。そしてデッカーはたまたまその日にアレクサンダー・マッケイというお偉いさんが基地に視察にやって来ることを聴きます。思わずその名前を聴き返したデッカーでした。何故ならその者は彼の同僚のパイロットだったのであり、ドイツの飛行機にやられて死んだ筈だったからです。しかし基地の者はマッケイは第二次世界大戦でドイツの爆撃機を撃墜しロンドンの市民何千人の命を救った英雄だと言います。デッカーはさらに尋問され、本当は彼はパイロットと言っても戦場では常に逃げ回っていただけだと言います。しかし彼はマッケイが生きていることを聞き、もしかするとこれはあの時の自分の卑怯な行為をやり直すために神が与えたチャンスではないかと思い、見張りを殴り倒して彼の飛行機にまた乗り込み、雲の中に消えていきます。基地ではマッケイが到着したので、テリー・デッカーのことを知っているかと聞きます。そうしたらデッカーは彼は自分の命の恩人で、ドイツ機に囲まれた時、一度は彼は逃げ出したと思っていたら、突然雲の中から現われてドイツ機を撃墜してくれたが、その直後彼も撃たれて死んだ、と言います。それを聴いて、基地の者はデッカーがやり直しに成功したことを悟ります。
まあタイムスリップものは良くありますが、どちらかというと現代の軍隊が過去に行くというのが多いと思いますが、逆のパターンはちょっと面白かったです。
ジョー90の”Business Holiday”
ジョー90の”Business Holiday”を観ました。マクリーン教授とジョー90は何年かぶりに休みを取ってどこかに出かけようとしており、WINのサムが持ってきた仕事を断ります。サムは諦めた振りをして、バカンスの場所にボローヴァを推薦し、ジョーに水泳の達人の脳波データをビッグラットで移すことを提案します。しかしサムはビッグラットで移すデータを指定する時、スイマーのではなく、軍用車輌の運転のエキスパートの脳波パターンをジョーに入れさせます。ボローヴァについた教授とジョーでしたが、何者かがジョーの水着を盗んだので泳ぐことが出来ません。しかもマクリーン教授が代わりの水着を買ってやろうとしたら、誰かに買い占められてしまっていました。結局サムの陰謀(?)で、このボローヴァのビーチに元世界軍の基地がありました。この国の新しい政府が世界軍が放棄した基地を入手して、本来は破壊しなければならないのを、自分達で利用しようとしていました。それを破壊するのがサムが元々持ってきた仕事でした。結局ジョーはその仕事を受け、爆薬を満載した特殊軍用車輌で相手の戦車やミサイルの攻撃をかわし、そのまま基地に突っ込んで自分は脱出します。基地は大爆発を起して破壊されます。最後にWINはマクリーン教授から休暇の費用の交通費・ホテル代全ての請求書を渡されて…というオチです。
やっと人助け路線に変わったのかと思いきやまたも後味の悪いミリタリー路線でした。