アバド/LSOによるプロコフィエフのカンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」を久しぶりにLPで聴きました。学生の時LPで持っていましたが諸般の事情で売ってしまい、その後社会人になってからCDで買い直しましたが、今回ヤフオクでまたLPを落札したもの。
演奏も録音も素晴らしいです。特にB面1曲目の「氷上の戦い」はド迫力で、クラシック音楽における戦いの描写でこれ以上のものは無いと思います。元々はエイゼンシュテインの1938年の映画用の音楽を劇場用カンタータに変えたもの。指揮者のゲルギエフはこの「アレクサンドル・ネフスキー」の映画音楽を、最高の映画音楽と評しています。
録音はアナログ録音の傑作です。CDも悪くないですが、聴感上はダイナミックレンジも周波数レンジもLPが上回ります。部屋の中が戦いの場に変わります。
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オヤジというよりジジイの懐メロ(2)
レコードの内袋の向き
音楽メディアがレコードからCDに切り替わったのが1985年頃とすれば、既に36年も経っていることになります。最近アナログレコードがブームだそうですが、中古のLPを買うと良く内袋の開口部がジャケットの開口部と同じ方向になっているのを良く見かけます。こうしている人はおそらく内袋はジャケットの中に入れたままレコードだけを取り出すためにこうしているのでしょうが、その他何のメリットも無く、逆にデメリットがいくつかあります。
(1)レコードがある意味剥き出しに近く、ゴミが開口部から簡単に入ります。
(2)レコードの表面を指で触ってしまいやすくなります。指で盤面を触ると最悪そこにカビが生えたりする場合があります。そうではなくても手の脂でホコリをくっつけてしまうことになります。
(3)場合によってはジャケットからレコードが滑り落ちて、レコードを傷つけることになる可能性があります。
(1)のゴミ侵入対策という意味では、ジャケットの開口部と内袋の開口部を180°逆にするのが、効果としては最大です。しかしやってみれば分かりますが、中の内袋がくしゃくしゃにならないでこの向きに入れるのはかなり大変です。
ということでお勧めはジャケットの開口部と90°ずらして内袋の開口部を上向きにして入れることです。最初は入れにくいかもしれませんが、途中まで入れて、ジャケットの背をトンと叩いてやると慣性の法則で上手く入ります。
また時々内袋の角を45°に折って入れる人がいますが、これをやると最悪盤の表面に擦り傷を付けてしまう危険性があります。入れやすくするためにそうするのでしょうが、上述したように折らなくても綺麗に入れることが出来ます。
ロックの懐メロ
ヤフオクでピアノのLPを46枚入手
SPレコードの頭出し
LPレコードは外周部に針を落とすと自動的に針が内周部へ移動し音楽が始まりますが、SPの場合は、後期のものはLPと同じようになっていますが、多くは外周部と音楽が録音されている溝の部分はつながっておりません。従ってLPと同じように外周部に針を落とすと、いつまで経っても音楽が始まらないどころか、遠心力で針がレコードから落ちてしまいます。かといって直接音楽が録音されている溝に針を落とすと、頭出しに失敗して曲の途中から再生が始まってしまうことが起きます。
昔の人はではどうしていたのかというと、コロンブスの卵で、針を外周部に落とした後、手でカートリッジを円の中心方向に軽く押してやると、針が音楽が録音されている溝にうまく移動します。LPでこれをやると下手をするとレコードに傷が付きますが、蓄音機の鉄針での100g超の針圧に耐えるように作ってあるSPレコードはこの位ではびくともしません。「今日からはじめる蓄音機生活」(梅田英喜)という本に書いてありました。
古関裕而の「長崎の兄妹」
古関裕而のCD化されていない作品をSPレコードを中心にヤフオクで集めようとしています。これはSPではなくドーナツ盤(EP)ですが、「長崎の兄妹」です。タイトルからして「長崎の鐘」関連だろうと思っていましたが、まさしく永井博士の2人のお子さんのことを歌ったもので、間奏で「長崎の鐘」の「♪慰め励まし長崎の、ああ長崎の鐘が鳴る」のメロディーが引用されます。しかし映画の時に作られたものではなく、1959年に出たものです。作詞は古関と同郷で幼馴染みの野村俊夫(「湯の町エレジー」「東京だよおっかさん」)です。歌っているのは若山彰です。若山は「喜びも悲しみも幾歳月」(♪俺ら岬の灯台守は~)で1957年に大ヒットを飛ばした人です。何故この曲が映画が封切られて9年後になって発売されたのかその経緯は調べられていません。もしかすると映画製作の10周年とかの機会に作られたのかと思います。
白いLPレコード
LPレコードのお引っ越し
今のリスニングルームというか寝室にアナログレコードを聴くことが出来る体制が完成したので、それに合わせ荷物置き部屋に置いていたLPレコード約1,000枚のお引っ越しをしました。オーディオユニオン特製の上下の棚で合わせて約200枚のLPが収録可能なボックスを5つ使っています。CDは今現在4,000枚くらいでLPはその1/4ですが、LPは本当に嵩張りますし、また重くて収納が大変です。SPレコードと違って床に落としても割れたりしないことは利点ですが。これからこの1,000枚のLPを全部リーンメイトNEOでクリーニングする積もりです。現在までに完了したのが170枚くらいです。後大体3ヵ月はかかりそうです。ちなみに1,000枚の内、140枚くらいがジャズで後はクラシックです。クラシックの方は以前渋谷のレコファンでまとめて買い込んで、実はまだ聴いていないのもあります。