高田郁の「銀二貫」

高田郁の「銀二貫」を読了。これはローマからの帰りの飛行機の中で読みました。元はたまたまAmazonで見つけて、レビューの平均が4.7と非常に高かったので買ってみたもの。作者はTV化されている「みをつくし料理帖」の原作者です。
で、帰りの飛行機の中というのは体調が良くなかったのですが、そのせいかもしれませんが、私的にはあまり響く所がありませんでした。ストーリーの展開がきわめてありがちで、大衆小説を沢山読んでいる私には、どこかで読んだようなものばかりです。主人公が新しい寒天を生み出そうと努力して、結果的に練り羊羹というものが生まれる、というその辺は割りと面白いのですが、例えば同じように食べ物を扱った小説では、芝木好子の「湯葉」なんかの方がずっと上だと思います。Amazonのレビューは、私に言わせるとちょっと褒めすぎで、色々本をたくさん読んでいる人は4.7なんていう、そこまで高い評価はまずしないと思います。