Laravelの認証:6で変更

今会社でPHP/Laravelであるシステムを作ろうとしています。
使用しているLaravelのバージョンは5.8ですが、ユーザー認証のやり方が、最新版の6(2019年9月3日公開)では変わっています。具体的には”php artisan make:auth”がエラーになります。
$ composer require laravel/ui
でパッケージをインストールし、
$ php artisan ui vue –auth
とやれば、認証システムがインストールされるようです。

Udemyの「PHP7/Laravel」初級コースを受講してみました。

IT関係のオンライン講座がたくさんあるUdemyってどうなんだろうと思い、「はじめてのPHP7 X Laravel入門」というのを受けてみました。全体のボリュームは動画(といってもほとんどPCの画面ですが)で6時間程度、料金は1,600円とリーズナブルです。(ただこの価格はキャンペーン価格だったようで、今チェックしたら10,000円以上になっていました。Udemyの講座は価格がしょっちゅう変わるようです。)動画の時間は6時間ですが、実際に自分で動かしながら見る場合には、色んなもの(php, Laravel, jQuery, composer, sqlite3など)をインストールする必要があり、それぞれそれなりに時間がかかります。お盆休み中から始めて少しずつやって、2週間ちょっとかかりました。また全体が6時間といっても、Macの例とWindowsの例の両方が説明されているので、重複がかなりあり、正味は4時間半ぐらいではないかと思います。また、MacとWindowsで設定する内容はファイルパスの書き方とかを除けばほぼ同じ筈ですが、何故かデータベースの名前が違っていたりするのがあって、戸惑いました。(単なる講師のミスです。)また余計なものの説明が多く、たとえばjQueryの説明で、HP上で写真のスライドショーを実行させる、という例が出てきますが、phpとLaravelを使いたい人は要するにデータベースの操作ページを作りたい人が多い筈であり、こんなのはほとんど無関係と思います。実際にLaravelが登場するのはようやく半分を過ぎたあたりからです。
また、この講座で習得できるLaravelはあくまでも概要でしかなく、例えばページの外観を設定するbladeファイルというのがありますが、実際にそれを書く訳ではなく、既に出来ているファイルをダウンロードして、適当なフォルダーに配置するだけです。また、その中味の説明も概要だけです。
それからこの手の講座の宿命かもしれませんが、教材が作られたのは2016年で使っているLaravelのバージョンは5.2.31、2019年9月現在の最新バージョンは6です。一緒にやってみる場合はバージョンの同じのをわざわざ入れないと、あのファイルが無いとか、あのフォルダーがない、コマンドでエラーになる、などが発生します。特に一番時間をかけて教えてくれるroutes.phpというルーティング設定のファイルは現在のバージョンにはありません。(5.3から変りました。詳しくはここを参照。)
同じような例で、最後の補足講義の所で、scaffoldを入れて、データベースの登録・修正・削除画面を簡単に作る、というのがあるのですが、l5scaffoldという講義の中で使われているものは既に開発中止で、最新版に合わせてメンテもされておらず、(1)インストール時 (2)php artisan 実行時 (3)実際のデータベーススキーマ作成時、の全てでエラーが出ます。私は(1)と(2)はWebで調べて何とかクリアしましたが、(3)になって馬鹿馬鹿しいので諦めました。ちなみにLaravelの書籍を2冊持っていますが、l5scaffoldについてはまったく記載がありません。
という感じで、まあ値段安いからあまり文句を言うべきものではないのでしょうが、「Laravelを習得した!」というような修了感はまったくないです。

白井喬二の「江戸から倫敦へ」(連載三回分)

白井喬二の「江戸から倫敦へ」の連載三回分を読了。大日本雄弁会講談社の「現代」の昭和6年(1931年)二月号・三月号と昭和7年(1932年)一月号です。(ちなみに亡父が生まれたのが1932年の1月26日です。)
読んでみてびっくり、白井喬二の猶太禍捕物帳の第二弾です!
第一弾というのは、「傀儡大難脈」で、何故かユダヤ人が日本の色々な伝統芸能の家の秘伝書を盗んでいくのを、名与力の千面小三郎が暴いていくという話でした。この話を収めた「至仏峠夜話」という本の後書きで、白井自身が「猶太禍捕物帳」を更に書いていく予定があるようなことを述べていました。しかし私はそれで終わったのだと思っていたら、恐るべし、白井喬二、ちゃんと書いていました!
しかも、ユダヤ人が伝統芸能の家の秘伝書を盗んでいくという設定はそのままこの「江戸から倫敦へ」でも使われています。それどころか更に陰謀はこれを入れて全部で10あり、他は日本語を乱れさせる、教育を頽廃させる、機械により人間の職を奪う、風紀を紊乱する、女性の良い所を無くす、武術を貶めて文弱にする、国土をならす、重職にある武士の暗殺、という実に恐るべきものです。しかしいくらなんでも、江戸時代の日本に対して何故ユダヤ人がそんな陰謀を企むのかその辺りはまったく書いていないように思います。
ともかく一話読んだだけでも、荒唐無稽の極地で、ユダヤ人差別はいただけませんが、ストーリーとしては実にわくわくさせる展開でした。この頃の「現代」は日本の古本屋さんサイトで後2冊見つけて取り寄せ中ですが、全部(18回)読んでみたいものです。

宇宙家族ロビンソンの”One of Our Dogs Is Missing”

宇宙家族ロビンソンの”One of Our Dogs Is Missing”を観ました。出ました!恐怖のWilliam Welch脚本です。なのでとことんナンセンスな事件が続きます。まずは何故かロビンソン一家のいる星で地球の子犬が見つかります。初期の宇宙実験に使われたのが生き延びたという設定ですが、南極物語かよ!タローとジローは生きていました、みたいな設定です。(ソ連が人工衛星にライカ犬を乗せて打ち上げたのは有名ですが、そのライカ犬は打ち上げ直後に部屋の中が高熱になりすぐ死んでしまったとされています。)それよりさらに意味不明なのは、ナマハゲか日本の鬼みたいなエイリアンで、結局何がしたかったのかがさっぱり不明で、レーザーで数回撃たれても平気で生きていて、結局隕石が作ったクレーターの砂の中に消えて行きます。ドクター・スミスのナンセンス振りもWelch脚本だと拍車がかかり、何故かジュピター2号のレーザーガン全てを分解して元に戻せなくなってしまいます。また、子犬をエイリアンのスパイだと言い張り、子犬を探して撃ち殺す捜索隊を結成したりします。モーリーンはそういう状況に自分ではどうにも出来なくて、ロビンソン博士に無線で連絡しますが、博士が重要なミッション中ということで自分達の危険を言い出せず、でもロビンソン博士がモーリンの声の調子がおかしいのに気がついてすぐに引き返すという、1960年代らしい男女の役割のステレオタイプな描写が見られます。

ベトナム語の入門書入手

技能実習生について調べていて、一番被害に遭っているのはベトナム人でした。ベトナムは国を挙げて労働者の「輸出」を推進していて、その過程での中間業者への規制が機能していないこと、そして社会主義の国なのに労働者の地位が低く、基本的な労働者の権利といった教育を国民に対してほとんどしていない、またフィリピンなどがもっと昔から労働者送り出しの経験を持っていて、それなりに国の支援機構があるのに対し、ベトナムがドイモイ後国を開いてから歴史が浅く、労働者の海外送り出しについて国の支援がほとんどありません。
そういう訳で、何かの役に立つかもしれないと思って、これをポチってみました。これまで手を出したアジアの言語は、かなり勉強した韓国語を除くと、広東語少し、マレー語(インドネシア語)少し、タイ語ほんの少し(以前在籍したソフトウェア会社でIPAのプロジェクトで、多言語対応インプットメソッドというので応募し、対応言語が日本語・中国語・タイ語だったので、ちょっとだけ文字を中心に勉強したもの)ぐらいです。
ベトナム語は基本的に独立語(膠着語や屈折語ではないという意味での)ですが、中国語の影響を強く受けていて、中国語は4声ですが、ベトナム語は6声あるようで、なかなか敷居は高そうです。ただ文字はアクセント記号付きアルファベットなのでそこは入りやすいです。

巣内尚子の「奴隷労働 ベトナム技能実習生の実態」

巣内尚子の「奴隷労働 ベトナム技能実習生の実態」を読了。著者は社会学修士でフランス→インドネシア→フィリピン→ベトナム→日本と移り住んだ経験を持つフリージャーナリストです。元はYahoo! ニュースに2016年から寄稿したものがベースになっています。ともかく実際のベトナム人技能実習生の話が多数紹介されていてとても参考になります。技能実習生の搾取で、縫製業者が多いのは、要するに中国の安い縫製業者に価格的に対抗出来ない、ほとんどつぶれかけている日本の縫製業者(多いのは岐阜県、徳島県、佐賀県)が技能実習生の以前から最低賃金違反、残業代未払いなどを続けていて日本人従業員が雇えないような状況になっていて、そこで技能実習生を使っているということです。一方の技能実習生側では特に手に職がなく建設業のような肉体の力を要求する仕事も出来ない女性の場合、縫製業者ぐらいしか働く所がないという事情があります。しかし男性の側でも、建設会社に雇われたとしても、この本の中に福島県で、それと教えてもらわないで実は除染作業をやらされていたというひどい例が出てきます。他にも、最低賃金違反、残業代未払い、給料未払い、休日が月1回も無い場合がある、セクハラ、パワハラ、相場と内容から見て不当に高い家賃の天引き、パスポート取り上げ、外出禁止、誰が見ても奴隷制度そのもの、人身売買です。しかもそうした待遇に耐えられなくて、逃げ出した場合からは入国管理局から不法就労者として追われ、見つかれば強制帰国となります。そうなると祖国を離れる時に負った100万円(日本人の感覚なら1000万円)を超える借金を返すことが出来なくなり、担保に入れた農地が取り上げられてしまいます。
またひどいのが監理団体で、技能実習生から相談があっても何もしないどころか、ひどいケースでは技能実習生の雇用主が監理団体を兼ねていたりする場合もあります。またほとんどの監理団体が農協や漁協、同業者組合の類いで、技能実習制度のために出来た団体では元々ありません。
救いは、少しずつではありますが、日本国内で技能実習生を支援しようとする人が増えていること。しかし、本当の意味での問題の解決は技能実習制度そのものを無くすことです。