ウェスタン・エレクトリックの300B、100時間経過


    ウェスタン・エレクトリックの300Bを聴き始めて約2週間、100時間くらいが経過し、エージングという意味では十分ではないにせよそれなりのレベルになったと思います。今日特性を再測定したら、Gm(相互コンダクタンス)で出荷時より3.3%しか減少しておらず、やはりほぼ新品に近い状態だったのは間違いないです。多少左右がアンバランスになってきていますが、これはクラシック音楽のオーケストラだと向かって右の方がW数としては多いからではないかと思います。
    途中でアンプの出力トランスをルンダール製に変えたので、初期状態との比較をしても仕方が無いですが、音質の傾向としては以下のようになります。
    (1)独特のふわーっとした音場の中に柔らかく音像が現れる感じで、誇張して言うならば夜霧の中に車のヘッドライトが霞む、そんな感じです。
    (2)(1)の音はどのような音源を聴いても、耳当たりが良い音に変えてくれます。機器とかソースの差を拡大して見せつける、というのとは正反対です。
    (3)PSVANEのWE300Bに比べると、こちらの方が高音にある種の華やかさがあります。低音も良く引き締まって延びています。
    (4)女性ボーカルの艶、色気みたいなものは初期状態に比べればかなり改善されましたが、まだちょっと不足気味です。
    トータルでは、手持ちの300Bの中ではやはり一番品位とかまとまりという意味では一日の長がある、という感じです。