真空管アンプ-最後の難所

徹夜で真空管アンプ組立て。300KΩの抵抗が断線していて、代りは無いので、手持ちの抵抗を組み合わせて作成。
またこのアンプは元はヒーターを直流点灯だったのを交流に直したのですが、何と今日、このヒーター電流で5極管のバイアスをかけていることにようやく気がつきました。仕方がないので、A電源回路をまた付けました。但し10000μFの電解コンデンサーは4700μFに減らしました。元のアンプ、10000μFを3本も使っているんですが、盛大に突入電流が発生すると思います。4700μFを3本でも多すぎるような気がしますが、スパークキラー回路のコンデンサーを0.2μFから0.3μFに増やしました。
本当はヒーターをAC点灯のまま改造したいんですが、残念ながらまだそこまでの知識が無いです。

全段差動プッシュプルアンプに三端子レギュレータって?

ぺるけさんの全段差動プッシュプルアンプの最終段には、定電流回路として三端子レギュレータ(LM317Tなど)が使われていて、またそれを多くの人が真似しています。私はこれに疑問を持っているので、定電流ダイオードと三端子レギュレータで波形を比べてみました。定電流ダイオードの方がほとんどスイッチング電源のノイズだけできれいな直流の波形を出したのに対し、今作ろうとしているPCL86全段差動プッシュプルアンプの元になっている回路の指定通りに三端子レギュレータに抵抗とコンデンサーを付け、DC7.7Vぐらい印加した時の波形はごらんの通りでした。すぐ分かるようにリップル(電圧変動)が出ていますし、ノイズもかなり乗っています。確かに平均電圧は±0.05Vくらいでそれは安定していますが、私はアンプの増幅回路の中に三端子レギュレータを使いたいとは思いません。そもそも定電流ダイオードよりFETの方がいいとか書いている人もいますが、定電流ダイオードはFETそのもの(FETのゲートとソースを短絡させたもの)です。最近の照明用の超超高輝度のLED用などで、定電流ダイオードを並列にして使用することは普通に行われています。

キャプテン・スカーレットの”The Inquisition”

キャプテン・スカーレットの”The Inquisition”を観ました。これが全32話の最後のエピソードです。しかし、最終回らしさはまったくなく、これからミステロンズとの戦いがどうなるのかの説明も何もまったく無く、唐突な終わりです。
キャプテン・スカーレットとキャブテン・ブルーがレストランで食事をしていて、ブルーが食後のコーヒーを頼んでそれを飲んだ後、気を失ってどこかに連れ去られます。今回のミステロンズの予告はスペクトラムのメンバーの一人がスペクトラムを裏切るというものでした。ブルーが拉致されているのに、その予告をブルーがSPVの中で聞いているという明らかに矛盾しているシーンがあり、この予告を聞く場面が毎回使い回しであることを示しています。ブルーが目を覚ますとそこはクラウドベースの中で、前には知らないものが居り、スペクトラムの調査官であると言います。その男によるとブルーは3ヵ月間行方不明であったため、今ここにいるブルーが本物かどうか不明なので審問すると言います。ブルーは過去の3つのエピソード(ロンドンに核爆弾を仕掛ける事件、月面のミステロンズ基地を破壊する話、スコットランドの古城での事件、の詳細を話します。しかし審問官はそれだけでは証明にならないので、スペクトラムの暗号コードを言うように求めます。ブルーはそこでおかしいと思い、逃げ出そうとしますが、そこにレストランでのウェイターが再登場し、左手に銃を右手に自白剤の注射器を持っていました。(しかし自白剤を使うなら最初からそうすればいいはずですが。)ブルーは窓を割って外に逃げたらそこはホワイトベースではありませんでした。キャプテン・スカーレットが助けに来ていて、ホワイトベースのセットがあった小屋をSPVの大砲で攻撃して破壊した、という話でした。しかし、本当に最終回らしさ0でした。前回のクラウドベースの最後?の方がよっぽど最終回らしかったです。

トワイライト・ゾーンの”The Lonely”

トワイライト・ゾーンの”The Lonely”を観ました。コリーは殺人の罪で50年の懲役刑を、ある砂漠しかない小惑星上にある小屋で過ごさなければなりませんでした。その星には他に人も生物もおらず、コリーは耐えがたい孤独と戦う日々を過ごしていました。3ヵ月に1回、地球からアレンビーが操縦するロケットがやってきて、食糧などを補給します。しかし今回はアレンビーはその部下も中身を知らない大きな箱を残していきました。開けてみると、女性アンドロイドが出てきて、説明書によるとほぼ人間と同じで感情もあり、寿命も人間とほぼ同じということでした。そのアンドロイドの名前はアリシアでした。最初コリーはアリシアを撥ね付けますが、アリシアが涙を流して悲しんだので、それから彼女を話し相手にし、そして愛するようになります。その一月後、いつもより早く不規則な時期にアレンビーのロケットがやって来ました。アレンビーは特赦でコリーは釈放となったので地球に帰れると言いました。ただ手荷物として乗せられるのは15ポンドだけだと言います。最初はコリーは喜んでいましたが、すぐにアリシアが15ポンド以上あることに気がつきます。コリーはアレンビーにアリシアは人間の女だと言い張り、何かの荷物を捨てて彼女も連れて行くように懇願します。しかしアレンビーは無情にも銃でアリシアを撃ちます。破壊された顔の中は機械でした…
何だかウルトラセブンのロボット長官を思い出しました。しかし宇宙開発が進んでもこういう懲罰が本当に採用されないように祈ります。

真空管アンプ-後少しです。

真空管アンプ、かなり進み、部品は後4つだけ。配線箇所は残り20箇所くらいです。ちょっと配線がごちゃごちゃになって来ましたが取り敢えず一度動かして動くのが確認出来たらやり直します。
カップリングコンデンサーは最初HGCのオイルコンデンサーを使おうとして一度取り付けましたが、一個半田ごてを当てて表面を溶かしてしまったので、ASCのポリプロピレンフィルムコンデンサーに交換しました。まあこの辺はどうせ色々変えて遊びたい所です。連休前には何とか配線が終わるかなと思います。

定電流ダイオード(CRD)の補償抵抗について

定電流ダイオードの補償抵抗の抵抗値の決め方ですが、図はSEMITECのEシリーズのCRDの温度によるピンチオフ電流の変化を示したものです。これによるとE-153(1.5mA)で20℃から50℃に温度が上がった場合、実に17%もピンチオフ電流が低下します。
一方で炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗)の温度係数ですが、-200ppmから-800ppmとのことです。%に直すと、-0.02%から-0.08%ということになります。この値では、温度が上昇した場合にCRDでのピンチオフ電流減少を全部補うということにはなりません。おそらくですが、温度上昇分を見込んで、あらかじめ定電流値をかさ上げしておくという意味が大きいのだと思います。

真空管アンプ-定電流回路取付け

真空管アンプ。ヒーターへの配線が長すぎてごちゃごちゃしていたので短くしてすっきりさせました。それから定電流回路2つを実装、左側の2枚のユニバーサル基板です。といってもご覧の通り、定電流ダイオードに抵抗を並列につないだだけです。初段が定電流ダイオード1.5mAのを一本で抵抗は1.8KΩ、電力増幅段が定電流ダイオード4本並列で56mA、抵抗が2KΩです。この抵抗は補償抵抗といって、定電流ダイオードは温度が上がると電流値が下がるので。それを補正するものです。真空管アンプのシャーシーの中はそれなりに熱くなるので入れた方が無難と思いますが、これまでWebで見た限りではちゃんと入れている人は一人もいませんでした。なお定電流回路ですが、いわゆるキルヒホッフの法則ですね。2つの真空管からの電流が定電流ダイオードに流れるので、2つの真空管電流値の合計と定電流ダイオードのピンチオフ電流が等しくなります。(補償抵抗は、後で考えなおし、電圧増幅部が5KΩ、電力増幅部が3KΩに変更しました。この辺りはトライアンドエラーです。補償抵抗で合計の電流値が増えますが、これは温度上昇での電流低下を見込んだかさ上げの意味があります。)
これで未実装の部品は16で全部抵抗とコンデンサーです。後2日ぐらいで取り敢えずは実装は完了しそうです。

NHK杯戦囲碁 鈴木伸二7段 対 鶴田和志6段(2022年4月24日放送)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が鈴木伸二7段、白番が鶴田和志6段の対戦です。二人ともじっくりと打つ棋風ということで地味な寄せ合いの碁かと思いきや、戦いの連続の激しい碁になりました。中央の戦いでは黒が下辺から封鎖を突破して上手く打ち回した感じでしたが、
左上隅にもたれていって、劫にしたのがどうかと思います。黒は劫に勝ち左上隅を取りましたが白も代償で左辺の黒を取り、その結果左下隅の白が安泰になり、ここで白がリードしました。その後黒も追い込んで右辺を囲いまた中央の白も取り込みましたが、代償で上辺で損をしていて、わずかに届かず結局白の3目半勝ちに終わりました。

ぺるけ氏の定電流ダイオードに関する記述への疑問

ぺるけ氏が定電流ダイオードについて書いているページで以下の疑問を持ちました。(ぺるけ氏=「情熱の真空管アンプ」や「真空管アンプの素」の作者の木村哲さん、今私が作っている「全段差動プッシュプルアンプ」の提唱者)

(1)「電圧が高くなると定電流ダイオードの自己発熱が大きくなり、その影響が出てしまうのです。」と、定電流ダイオードのマイナスの熱特性についての記載はあるが、ではそれに対してどう対策するのかまったく記載が無い。「他の部品の発熱によってシャーシ内の温度が上昇するにつれて特性は変化します。厳密な設計する場合、この変化を見越しておく必要があります。」で見越してどうするのか?

SEMITECのEシリーズのデータシートによると、補償抵抗を並列に付ければいいことになっています。
これはどういうことかというと、炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗)は負の温度係数を持ちます。つまり温度が上がると抵抗値が下がります。抵抗値が下がれば同じ電圧であれば電流は増えます。一方で定電流ダイオードは同じく負の温度係数を持っていますが、電流値は逆に下がります。一方で下がって一方で上がるので温度による影響が小さくなるということになります。注意点として、カーボン抵抗の温度係数はばらつきが大きいので、「何ΩでOK」ではなく、トライアンドエラーで試す必要があるようです。
(2022年4月26日追記)
良く考えたら補償抵抗はLEDの点灯みたいに電圧が変動しない回路ならいいですが、この差動アンプに使うのには、電圧が変動しそれに伴い補償抵抗の電流値も変動するのでダメですね。ぺるけさん、失礼しました。

(2)「定電流ダイオードの並列接続は意味がありますが、直列接続は意味をなしません。直列接続した場合は、直列になった定電流ダイオードのうち1つしか働かなくなるからです。」
これも間違っています。まああまりやるべきではないのでしょうが、SEMITECのデータシートによれば、電流値の低い方のCRDに電圧が集中するのを防ぐため、並列にツェナーダイオードを入れれば直列接続で使えます。また、CRDの向きを逆につなげば、双方向に定電流を作れますので、直列接続を使うことがあります。

SEMITEC社による定電流ダイオードのQ&Aはこちらを参照ください。

真空管アンプ-電源トランス交換、B電源一部作り直し

真空管アンプ、先日煙が出た電源トランスを新品に交換しました。その際にトランスケース(東栄の)の再取付けが大変であれこれやっていたらB電源回路のFETの脚を折ってしまったので、そこのユニバーサル基板の回路も作り直しました。作り直したものでB電源の電圧を測ったら平均304Vで26Vも低下しました。これは電源トランスの特性のばらつきなのか、前のB電源回路の配線が一部間違っていたのか良くわかりませんが、何にせよ抵抗やAC用コンデンサーでB電源の電圧を下げることは必要なさそうになってきました。(最終的に回路を接続すればB電源はもっと下がります。)