本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が鈴木伸二7段、白番が鶴田和志6段の対戦です。二人ともじっくりと打つ棋風ということで地味な寄せ合いの碁かと思いきや、戦いの連続の激しい碁になりました。中央の戦いでは黒が下辺から封鎖を突破して上手く打ち回した感じでしたが、
左上隅にもたれていって、劫にしたのがどうかと思います。黒は劫に勝ち左上隅を取りましたが白も代償で左辺の黒を取り、その結果左下隅の白が安泰になり、ここで白がリードしました。その後黒も追い込んで右辺を囲いまた中央の白も取り込みましたが、代償で上辺で損をしていて、わずかに届かず結局白の3目半勝ちに終わりました。
日別アーカイブ: 2022年4月24日
ぺるけ氏の定電流ダイオードに関する記述への疑問
ぺるけ氏が定電流ダイオードについて書いているページで以下の疑問を持ちました。(ぺるけ氏=「情熱の真空管アンプ」や「真空管アンプの素」の作者の木村哲さん、今私が作っている「全段差動プッシュプルアンプ」の提唱者)
(1)「電圧が高くなると定電流ダイオードの自己発熱が大きくなり、その影響が出てしまうのです。」と、定電流ダイオードのマイナスの熱特性についての記載はあるが、ではそれに対してどう対策するのかまったく記載が無い。「他の部品の発熱によってシャーシ内の温度が上昇するにつれて特性は変化します。厳密な設計する場合、この変化を見越しておく必要があります。」で見越してどうするのか?
SEMITECのEシリーズのデータシートによると、補償抵抗を並列に付ければいいことになっています。
これはどういうことかというと、炭素皮膜抵抗(カーボン抵抗)は負の温度係数を持ちます。つまり温度が上がると抵抗値が下がります。抵抗値が下がれば同じ電圧であれば電流は増えます。一方で定電流ダイオードは同じく負の温度係数を持っていますが、電流値は逆に下がります。一方で下がって一方で上がるので温度による影響が小さくなるということになります。注意点として、カーボン抵抗の温度係数はばらつきが大きいので、「何ΩでOK」ではなく、トライアンドエラーで試す必要があるようです。
(2022年4月26日追記)
良く考えたら補償抵抗はLEDの点灯みたいに電圧が変動しない回路ならいいですが、この差動アンプに使うのには、電圧が変動しそれに伴い補償抵抗の電流値も変動するのでダメですね。ぺるけさん、失礼しました。
(2)「定電流ダイオードの並列接続は意味がありますが、直列接続は意味をなしません。直列接続した場合は、直列になった定電流ダイオードのうち1つしか働かなくなるからです。」
これも間違っています。まああまりやるべきではないのでしょうが、SEMITECのデータシートによれば、電流値の低い方のCRDに電圧が集中するのを防ぐため、並列にツェナーダイオードを入れれば直列接続で使えます。また、CRDの向きを逆につなげば、双方向に定電流を作れますので、直列接続を使うことがあります。
SEMITEC社による定電流ダイオードのQ&Aはこちらを参照ください。