本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が洪爽義5段、白番が大竹優6段の対戦でした。この碁の焦点は下辺の攻防で後から入って行った白がそれなりの地を持って治まり、黒は代償でかなりの厚みを築きました。このワカレは元が黒の構えだったことを考えると白の成功でした。黒は攻めと中央の地作りにこの厚みを活用したかった所ですが、結果的にどちらもいまひとつでした。右上隅は劫になって黒が劫に勝ち、白の一団が一眼だけになりましたが、白は上手く右辺に展開し、黒からの攻めを予防しました。黒はその後右辺と上辺の白を切り離して上辺の白を攻めましたが、左辺で白が若干地を損しながらも中央を厚くしたのがよく働き、こちらも黒の攻めは不発でした。最後は黒は中央を囲おうとしましたが、下辺の黒の厚みが連絡が切れると死んでしまう関係でつながる手を打たざるを得ず、結局黒がコミを出せず投了となりました。
NHK杯戦囲碁 洪爽義5段 対 大竹優6段(2022年4月17日放送)
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