NHK杯戦囲碁 本木克弥8段 対 六浦雄太7段(2022年10月16日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が本木克弥8段、白番が六浦雄太7段の対戦です。この両者は2020年8月にも同じくNHK杯戦で対戦しており、その時は六浦7段が勝っています。布石では黒が3隅で実利を得て地合いでリードし、白はそれに対して上辺の模様で対抗するという碁形になりました。右辺は白が2つ、黒が1つの弱石同士の絡み合いになりましたが、黒が右辺上方の白と上辺の白との連絡を脅かしながら、中央で白1子を緩めたゲタで取って弱石がなくなったので、これで黒のリードとなりました。それに対して右辺下方の白は依然として弱く、白はかなり頑張らないといけませんでした。黒は左下隅で白が小ゲイマに締まっていた所に後からかかって行き、左辺と左下隅を若干侵略しました。白はこの黒を狙って行きましたが、黒は白の右辺下方の石の連絡を脅かしつつ手厚く打って眼形を作り、白に付け入る隙を与えませんでした。黒はここを先手で切り上げ、上辺の白模様の削減に回りました。黒はここで強く白模様の中に踏み込んで行きましたが、白も数ヶ所に断点があって強くは戦えず、黒は踏み込んだ一団を無事に連絡させることが出来ました。盤面10目以上の黒のリードでヨセに入りましたが、白はウスミがあって右辺上方の石と上辺の連絡が切れてしまいました。これを見て黒が右辺で下に1線にハネたのが見合いの好手で、右辺下方の白が死ぬか、右辺上方の白が黒から見た花見コウになるかの見合いでした。結局右辺下方の白が死に、ここで白の投了となりました。