アウター・リミッツの”The Man with the Power”

アウター・リミッツの”The Man with the Power”を観ました。またもSFホラーでした。ハロルド・J・フィンリーは大学の先生でしたが、内気で弱気で人と争うことも出来ないような性格でした。安月給を補うためある中学校で生徒を教えていました。しかし彼はある画期的な装置を発明し、それを自分の身体で実験します。その装置を脳のある位置に埋め込むと、宇宙線のような我々のすぐ身の回りにあるエネルギーを集中・増幅させることが出来、またそれは人間の意識によって制御可能でした。フィンリーはこの技術を頓挫寸前だった資源獲得のための小惑星探査プロジェクトに売り込み、それはすぐ採用され、ある若い宇宙飛行士の脳に同じ装置が埋め込まれることになります。しかしこの装置は思いがけない副作用を持っており、フィンリーが表面的は怒りとか恨みの感情を抱いていない場合でも、彼の深層が無意識にそういった負の感情を持った場合、あるエネルギー体の雲と雷鳴のようなものを発生させ、それによって人々を殺してしまうというものでした。フィンリーはこの副作用で、自分に中学校教師を続けるよう強要する校長先生を殺してしまい、また自分の奥さんすら危うく殺しかけます。この副作用に気がついたフィンリーは若い宇宙飛行士の手術を中止するように言いますが、麻酔薬で眠らされ、手術が始ります。しかしフィンリーは麻酔薬の眠りの中で、副作用による雷雲めいたものを発生させ、手術室を破壊します。結果として手術は中止なりますが、彼自身もこのような能力を持った人間は生きるべきでない、と言い、自分自身が作り出したエネルギー体によって消滅します。
どうでもいいですが、どれもこれも話が暗いのは辟易します。冷戦による核戦争の危機の時代で、人々の不安感が大きかったのにこのドラマは便乗しているように思います。