千葉一郎の「ちばあきおを憶えていますか」を読了。著者はちばあきおのご長男です。ちばあきお、存命なら79歳ですが、1984年に41歳の若さで世を去ります。その死因を今まで知らなかったのですが、アルコール依存からの自殺だった、ということにショックを覚えました。また「プレイボール」のまだ本当にこれから、という所での唐突な終わり方も、本書を読んで、当時ちばあきおが仕事に追い詰められて書けなくなっての終了だということを知りました。また完璧主義者で、単行本になった状態の自分の絵に、さらにまた赤で修正を入れるのが常のことだったということです。また、元々兄であるちばてつやのアシスタントとして漫画家人生を始めたちばあきおですが、41歳で亡くなった時に連載中だった「チャンプ」をちばてつやが自分が引き継ごうかと考えたことがあるそうです。この場合原作は千葉兄弟の末弟の七三太朗ですから、絵さえ誰かが描けば続けられた訳です。しかし「チャンプ」の頃のちばあきおの絵は、ちばてつやですら既に真似をすることの出来ない独自のものになっていて断念したとのことです。この本の中のファンの言葉として、「ちばてつやの作品も素晴らしいけど、本当に影響を受けたのはちばあきおのキャプテンやプレイボール」という言葉は、そっくりそのまま私の感想でもあります。
千葉一郎の「ちばあきおを憶えていますか」
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