心理的安全性と今回の選挙

本日、ちょっと理由があって会社で心理的安全性の話をし、この本を紹介したので、念のため再度読みました。中に面白いことが書いてあって、リーダーで積極的に勝ちに行く戦略を取る人と、負けない戦略を取る人のどちらが良い結果を収めるか、という論議で、結論は当然前者で、後者は守りに入る結果、積極的にリスクを取ることが出来なくなります。その典型が今回の石破さんじゃないかと。石破さんの一般からの支持が比較的高かったのは、長らく非主流にいた石破さんなら今までの自民党政治を根底から変えてくれるんじゃないか、という期待があったからだと思います。要するに小泉純一郎元首相の「自民党をぶっ壊す」のリバイバルです。しかるに石破さんが採った戦略は党内のあちらこちらに配慮して厳しい態度が取れず、そしてそれが世論で強く批判されるとすぐ撤回、という感じで右往左往しました。まさしく「守り」であり、また目標も「自公で過半数を割らない」なのでこれまた完全に守りの目標です。更には公約は「5つの守る」で、まさしく精神状態が守りに入っていた明白な証拠だと思います。いっそこれまでの主張であるアジア版NATOを作るとかアメリカとの地位協定の改定のため「憲法改正が必要なので自公の議席を2/3にする」ぐらいぶち上げた方が結果は良かったのでは。